【CL準々決勝プレビュー】シティの圧倒的優位揺るがず、ドイツの盟主はホームで意地見せられるか《バイエルンvsマンチェスター・シティ》
2023.04.19 12:00 Wed
チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝2ndレグ、バイエルンvsマンチェスター・シティが、日本時間19日28:00にフースバル・アレーナ・ミュンヘンでキックオフされる。
戦前から敵地でのタフな戦いは予想されたものの、その想定以上の力の差を見せつけられ、逆転でのベスト4進出には奇跡が必要となったバイエルン。同試合後のドレッシングルームではFWマネがFWサネとの激しい口論の末に顔面を殴打する衝撃的な事件を起こし、超高額の罰金と共に週末のホッフェンハイム戦のメンバーから締め出される醜態も演じた。
その後の謝罪やサネがクラブに寛大な処分を求めたこともあり、ひとまず火消しに成功したものの、勝利で一体感を取り戻したかった直近のホッフェンハイム戦では残留争いに身を置く格下にホームで1-1のドロー。前半序盤にDFパヴァールのゴールで先制するまでは良かったものの、なかなか追加点を奪えずに相手に勝ち点の可能性を与えた結果、相手の見事な直接FKによって追いつかれる失態。2位ドルトムントのお付き合いによって辛くも首位を維持したが、難しい流れを引きずったままホームでの運命のリターンレグを迎えることになった。
一方、指揮官の古巣相手に完勝し、悲願のビッグイヤー制覇へまた一歩近づいたシティ。首位アーセナルと熾烈な覇権争いが続くプレミアリーグでは直近のレスター戦をFWハーランドの2ゴールの活躍などで3-1の快勝。公式戦10連勝と共に週明けの頂上決戦へ暫定ポイント差を4ポイントに縮め、心身ともに充実感溢れる中で敵地ミュンヘンに乗り込むことになった。
◆バイエルン◆
【4-2-3-1】
▽予想スタメン
GK:ゾマー
DF:パヴァール、ウパメカノ、デ・リフト、アルフォンソ・デイビス
MF:キミッヒ、ゴレツカ
MF:サネ、ムシアラ、コマン
FW:ミュラー
負傷者:GKノイアー、DFリュカ
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはノイアーとリュカが引き続き不在も、ヒザを痛めて直近3試合欠場中のチュポ=モティングがチームトレーニングに復帰し、少なくともメンバー入りは確実だ。
スタメンに関してはニャブリに代えてミュラーを最前線で起用する以外、同じメンバー起用を予想。再三のミスが目立ったウパメカノに代えてパヴァールを右センターバック、カンセロを右サイドバックに置く形や、カンセロを左サイドバックに置いてアルフォンソ・デイビスを1列前で起用する形も予想される。チュポ=モティングに関しては時間限定の起用となりそうだ。
◆マンチェスター・シティ◆
【3-2-4-1】
▽予想スタメン
GK:エデルソン
DF:アカンジ、ルベン・ディアス、アケ
MF:ストーンズ、ロドリ
MF:ベルナルド・シウバ、デ・ブライネ、ギュンドアン、グリーリッシュ
FW:ハーランド
負傷者:MFフォーデン
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはフォーデンが急性虫垂炎の手術から快復し、チームトレーニングに復帰しているが、マッチフィットネスの問題で起用の可否は五分五分だ。
システムに関しては、攻撃時[3-2-4-1]、守備時[4-4-2]の形を取る可変式布陣を継続する見込み。スタメンは1stレグから変更がないと思われるが、ウォーカーやマフレズに出番が与えられる可能性もある。
★注目選手
◆バイエルン:MFトーマス・ミュラー
奇跡狙うディ・バイヤンの魂。守護神ノイアー、後輩キミッヒと共にバイエルンの精神的な支柱を担う33歳MFだが、今季はシーズン途中の監督交代やドレッシングルーム内での派閥争いも囁かれる苦境のチームにおいてピッチ内外で存在感を示し切れていない。
件の1stレグではボールを握られて守勢が予想された中、前線のスピードや個での打開力を重視した新指揮官のゲームプランを受け入れる形でベンチスタート。大勢が決した後半終盤に投入されたが、見せ場を作れぬまま消化不良の形で試合を終えた。
逆転突破へ4点が必要となる今回のリターンレグでは、初戦のようなカウンター重視の戦いから本来の能動的な戦い方にシフトする可能性が高く、前線でタメを作りつつ細かい駆け引きでチャンス、ゴールに直結するプレーができる百戦錬磨のアタッカーのパフォーマンスは重要だ。とりわけ、直近の公式戦3試合でわずか2ゴールで且つスコアラーがDFと、攻撃陣に問題を抱える状況においてミュラーの活躍は必須。持ち味の熱量の高いプレーでピッチ上の味方、スタジアムを鼓舞し続けて奇跡の逆転突破に導きたい。
◆マンチェスター・シティ:DFジョン・ストーンズ
変幻自在の守備者が2戦連続の躍動狙う。監督業をスタートして以降、多くの戦術やタスクを生み出してきた稀代の戦術家の最新作が28歳のイングランド代表DF。本職はセンターバックながらグアルディオラ監督の下では過去に右サイドバックや守備的MFで散発的に起用されると、ここ最近では偽サイドバックとしてプレー。
さらに、バイエルンとの前回対戦では守備時センターバック、攻撃時は2セントラルMFの一角と過去にロドリが担ったこともある役割を担い、攻守両面で圧巻のパフォーマンスを披露した。
直近のレスター戦ではセットプレーの流れから見事なボレーシュートを突き刺し、今季リーグ戦初ゴールを記録するなど勝負強さにも磨きをかける超万能型のDFは、対戦相手のバイエルンが強度を高めて臨んでくる中、攻守両面で前回対戦同様に質の高い仕事が求められるところだ。
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先週にシティ・オブ・マンチェスターで行われた1stレグは、イングランド王者とドイツ王者による拮抗した攻防が予想された中、圧巻のパフォーマンスを見せたホームチームが3-0のスコアで圧勝。試合を通して主導権を握り続けたペップのチームは、前半半ばの27分にMFロドリの見事なミドルシュートで先制。後半序盤はバイエルンが押し返したものの、アウェイチームのミスや隙を効果的に突いたシティは70分にMFベルナルド・シウバ、76分にFWハーランドが得点を重ねて望外の快勝を収めた。その後の謝罪やサネがクラブに寛大な処分を求めたこともあり、ひとまず火消しに成功したものの、勝利で一体感を取り戻したかった直近のホッフェンハイム戦では残留争いに身を置く格下にホームで1-1のドロー。前半序盤にDFパヴァールのゴールで先制するまでは良かったものの、なかなか追加点を奪えずに相手に勝ち点の可能性を与えた結果、相手の見事な直接FKによって追いつかれる失態。2位ドルトムントのお付き合いによって辛くも首位を維持したが、難しい流れを引きずったままホームでの運命のリターンレグを迎えることになった。
一方、指揮官の古巣相手に完勝し、悲願のビッグイヤー制覇へまた一歩近づいたシティ。首位アーセナルと熾烈な覇権争いが続くプレミアリーグでは直近のレスター戦をFWハーランドの2ゴールの活躍などで3-1の快勝。公式戦10連勝と共に週明けの頂上決戦へ暫定ポイント差を4ポイントに縮め、心身ともに充実感溢れる中で敵地ミュンヘンに乗り込むことになった。
昨季のCL準決勝では王者レアル・マドリーに後半アディショナルタイムの連続失点でファイナル進出を阻まれた苦い経験もあり、難所ミュンヘンでは試合の入りに細心の注意を払いつつ、1stレグ同様にボールの主導権を握って試合をコントロールしたい。
◆バイエルン◆
【4-2-3-1】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:ゾマー
DF:パヴァール、ウパメカノ、デ・リフト、アルフォンソ・デイビス
MF:キミッヒ、ゴレツカ
MF:サネ、ムシアラ、コマン
FW:ミュラー
負傷者:GKノイアー、DFリュカ
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはノイアーとリュカが引き続き不在も、ヒザを痛めて直近3試合欠場中のチュポ=モティングがチームトレーニングに復帰し、少なくともメンバー入りは確実だ。
スタメンに関してはニャブリに代えてミュラーを最前線で起用する以外、同じメンバー起用を予想。再三のミスが目立ったウパメカノに代えてパヴァールを右センターバック、カンセロを右サイドバックに置く形や、カンセロを左サイドバックに置いてアルフォンソ・デイビスを1列前で起用する形も予想される。チュポ=モティングに関しては時間限定の起用となりそうだ。
◆マンチェスター・シティ◆
【3-2-4-1】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:エデルソン
DF:アカンジ、ルベン・ディアス、アケ
MF:ストーンズ、ロドリ
MF:ベルナルド・シウバ、デ・ブライネ、ギュンドアン、グリーリッシュ
FW:ハーランド
負傷者:MFフォーデン
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはフォーデンが急性虫垂炎の手術から快復し、チームトレーニングに復帰しているが、マッチフィットネスの問題で起用の可否は五分五分だ。
システムに関しては、攻撃時[3-2-4-1]、守備時[4-4-2]の形を取る可変式布陣を継続する見込み。スタメンは1stレグから変更がないと思われるが、ウォーカーやマフレズに出番が与えられる可能性もある。
★注目選手
◆バイエルン:MFトーマス・ミュラー
Getty Images
奇跡狙うディ・バイヤンの魂。守護神ノイアー、後輩キミッヒと共にバイエルンの精神的な支柱を担う33歳MFだが、今季はシーズン途中の監督交代やドレッシングルーム内での派閥争いも囁かれる苦境のチームにおいてピッチ内外で存在感を示し切れていない。
件の1stレグではボールを握られて守勢が予想された中、前線のスピードや個での打開力を重視した新指揮官のゲームプランを受け入れる形でベンチスタート。大勢が決した後半終盤に投入されたが、見せ場を作れぬまま消化不良の形で試合を終えた。
逆転突破へ4点が必要となる今回のリターンレグでは、初戦のようなカウンター重視の戦いから本来の能動的な戦い方にシフトする可能性が高く、前線でタメを作りつつ細かい駆け引きでチャンス、ゴールに直結するプレーができる百戦錬磨のアタッカーのパフォーマンスは重要だ。とりわけ、直近の公式戦3試合でわずか2ゴールで且つスコアラーがDFと、攻撃陣に問題を抱える状況においてミュラーの活躍は必須。持ち味の熱量の高いプレーでピッチ上の味方、スタジアムを鼓舞し続けて奇跡の逆転突破に導きたい。
◆マンチェスター・シティ:DFジョン・ストーンズ
Getty Images
変幻自在の守備者が2戦連続の躍動狙う。監督業をスタートして以降、多くの戦術やタスクを生み出してきた稀代の戦術家の最新作が28歳のイングランド代表DF。本職はセンターバックながらグアルディオラ監督の下では過去に右サイドバックや守備的MFで散発的に起用されると、ここ最近では偽サイドバックとしてプレー。
さらに、バイエルンとの前回対戦では守備時センターバック、攻撃時は2セントラルMFの一角と過去にロドリが担ったこともある役割を担い、攻守両面で圧巻のパフォーマンスを披露した。
直近のレスター戦ではセットプレーの流れから見事なボレーシュートを突き刺し、今季リーグ戦初ゴールを記録するなど勝負強さにも磨きをかける超万能型のDFは、対戦相手のバイエルンが強度を高めて臨んでくる中、攻守両面で前回対戦同様に質の高い仕事が求められるところだ。
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