なでしこ三浦成美、米でのタイトル引っ提げ約1年ぶりの出場「よりゴールに絡んでいけるように」 なでしこジャパンのMF三浦成美(ノースカロライナ・カレッジ/アメリカ)が、スケールアップして帰ってきた。 23日、なでしこジャパンは国際親善試合でアルゼンチン女子代表と北九州スタジアムで対戦。これまでの[3-4-2-1]とは異なる新たな布陣、[4-3-3]を採用し、8-0と大勝を収めた。 開始2分に田中美南(INAC神戸レオネッサ)が口火を切ると、10分には長谷川唯(マンチェスター・シティ/イングランド)がPKを沈めてリードを広げる。25分にはCKの二次攻撃から高橋はな(三菱重工浦和レッズレディース)、39分には再び長谷川がネットを揺らし、前半だけで4ゴールを奪取。後半には清家貴子(三菱重工浦和レッズレディース)、杉田妃和(ポートランド・ソーンズFC/アメリカ)、植木理子(ウェストハム/イングランド)と得点を重ねると、終了間際に清家が芸術的なループを沈め、ゲームを締めくくった。 三浦は熊谷紗希(ローマ/イタリア)に代わって85分から途中出場。昨年7月に行われたE-1サッカー選手権2022以来、およそ1年ぶりの代表戦出場となった。 久しぶりに合流かつ、なでしこジャパンは新システムを採用したが、「ベレーザの時からやっていた形ですし、一緒にやってきたメンバーも多いので、プレーしやすい部分はある」と、慣れたもの。 今年2月に海を渡ると、瞬く間にノースカロライナの中心に。9日にはNWSLチャレンジカップでチームを優勝に導き、自身初の海外タイトルを手にしたばかりだ。 海外経験を経て「自分の幅は広がってきている」との良い感覚を得ている様子。所属クラブでは主にインサイドハーフを任され、アルゼンチン戦でも同ポジションに。中盤は激戦区だが、再定着へ向けて意欲を高めた。 「アメリカに行ってから1個前でプレーすることも増えていて、アンカーだけじゃなくてインサイドハーフ(として)も幅が広がっていると思うので、自分の中でも2個(の武器を)持てたらいいなと思います」 「(日本は)中盤にそれぞれすごい良さのある選手が多いんですけれど、自分もしっかりクラブチームで力を付けている自信があるので、良さを出しながら、結果も出していかなければと思いますし、よりゴールに絡んでいけるように意識高くやっていきたいです」 2023.09.24 17:50 Sun
3トップの一角で存在感発揮のなでしこ猶本光、ポスト直撃のFKは「入るかなという感じだったんですけど…」 なでしこジャパンのMF猶本光(三菱重工浦和レッズレディース)も思わず苦笑いだ。 23日、なでしこジャパンは国際親善試合でアルゼンチン女子代表と北九州スタジアムで対戦。これまでの[3-4-2-1]とは異なる新たな布陣、[4-3-3]を採用し、8-0と大勝を収めた。 開始2分に田中美南(INAC神戸レオネッサ)が口火を切ると、10分には長谷川唯(マンチェスター・シティ/イングランド)がPKを沈めてリードを広げる。25分にはCKの二次攻撃から高橋はな(三菱重工浦和レッズレディース)、39分には再び長谷川がネットを揺らし、前半だけで4ゴールを奪取。後半には清家貴子(三菱重工浦和レッズレディース)、杉田妃和(ポートランド・ソーンズFC/アメリカ)、植木理子(ウェストハム/イングランド)と得点を重ねると、終了間際に清家が芸術的なループを沈め、ゲームを締めくくった。 猶本はこれまでのような中盤ではなく、3トップの右で先発。果敢にポケットを陥れるなど幾度も危険なエリアに顔をだし、ポスト直撃のFKを含めたチーム最多タイとなる4本のシュートを放つなど、前半のみのプレーながらも存在感を示した。 「新しいことにチャレンジしつつ、結果もしっかり出せたのは、チームとして良かった」と、手応えを口にした猶本。28分には前日に「取りにいくのも大事」と話していた、ゴール前でのFKを迎えるも、狙いすました右足のキックは惜しくもポストに嫌われることに。「説明しにくいですけど…ポストに当たってキーパーの背中に当たって入るかなという感じだったんですけど…」と、苦笑するしかなかった。 2023.09.24 17:47 Sun
正確クロスでアシスト記録も…なでしこ遠藤純、さらなる精度向上を目指す「最後のパスにもっとこだわっていけたら」 なでしこジャパンのMF遠藤純(エンジェル・シティFC/アメリカ)が試合後のインタビューに応じ、ラストパスの精度に言及した。 23日、なでしこジャパンは国際親善試合でアルゼンチン女子代表と北九州スタジアムで対戦。これまでの[3-4-2-1]とは異なる新たな布陣、[4-3-3]を採用し、8-0と大勝を収めた。 開始2分に田中美南(INAC神戸レオネッサ)が口火を切ると、10分には長谷川唯(マンチェスター・シティ/イングランド)がPKを沈めてリードを広げる。25分にはCKの二次攻撃から高橋はな(三菱重工浦和レッズレディース)、39分には再び長谷川がネットを揺らし、前半だけで4ゴールを奪取。後半には清家貴子(三菱重工浦和レッズレディース)、杉田妃和(ポートランド・ソーンズFC/アメリカ)、植木理子(ウェストハム/イングランド)と得点を重ねると、終了間際に清家が芸術的なループを沈め、ゲームを締めくくった。 大半の時間が日本のボール支配だったこともあり、両サイドは総じて高い位置を取った。左サイドバックで先発し、71分まで出場した遠藤は「攻撃のときにはオーバーラップなどを意識していて、それが出せたのはすごく良かったと思います」と、手応えを口にする。 「特に左が上がろうというのはなかったですけど、自分の特徴だったり、(清水)梨紗さんの特徴だったり、全体の流れを通した中で自分が上がった方がいいと感じていたので、(南)萌華さんとか(宮澤)ひなたさんとか、近い選手を含めた話し合いの中で、自分がかなり高い位置を取ることにしました」 25分には正確なクロスで高橋のゴールをお膳立て。それでも、「最後決めさせるパスにもっとこだわっていけたらと」と、得点直結のラストパスへ一層の向上心を覗かせる。 「ワールドカップを通して出し手と受け手がかなり合ってきているのは、やりながら感じていますし、(それでもゴールを)決めさせるボールは少ないというか、まだまだなと感じているので、細かいところですけれど、合わせていきたいなと思います」 2023.09.23 23:35 Sat
「延期を申し出たが…」主力不在、移動トラブル、8失点惨敗…アルゼンチン女子代表監督は敗戦を嘆く「どちらにとっても役立つ内容にはならなかった」 アルゼンチン女子代表のヘルマン・ポルタノバ監督が、なでしこジャパン戦を振り返った。 23日、国際親善試合でアルゼンチンとなでしこジャパンが北九州スタジアムで対戦。日本が8-0と大勝を収めた。 オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)にも出場したアルゼンチンだったが、来日時にヨーロッパでトラブルが発生。試合前日に到着する事態となり、万全の状態で臨むことができなかった。 大敗を喫した中、それでも日本を相手に最後まで戦う姿勢を崩さなかったアルゼンチン。ポルタノバ監督は、アクシデントを残念がり、良いパフォーマンスを見せられなかったことを悔やんだ。 「今日の試合の内容は良くなかったと思う。日本はいつも通りのプレーができていたと思う。アルゼンチンに関しては、できる限りのことはやった。言い訳にはしたくないが、長時間の移動を強いられたこと、代表の中心選手7名が招集できなかったことで、相手に大きなアドバンテージを与えての試合となってしまった」 「日本にとってもアルゼンチンにとっても、役立つ内容にはならなかったと思うし、とても残念だ」 コンディションにも問題があり、また主力選手がクラブ事情で招集できないという事態だった。加えて、なでしこジャパンはスカウティングしていたものとは違うシステムで臨んでおり、多少の混乱があったとした。 「日本はW杯と比較して今日は異なったシステムでプレーしていた。選手に関しては、15番(藤野あおば)とGK(山下杏也加)以外は同じメンバーだった」 「日本のことは分析していた。今日の試合は[4-4-2]でスタートしたが、日本が違うシステムを使っていることに気がつき、[4-3-2-1]に変更した」 「いずれにしても、どんなシステムであっても、日本代表はテクニックだけでなく、我々よりも長い時間準備ができたということで、フィジカル面でも我々を上回る試合展開になったと思う」 「移動が長時間にわたったこともあり、ボールを常に追いかける展開となってしまった。中核になる選手が来日できなかったことなど、様々な要因があり、日本のチームに大きなアドバンテージとなってしまった」 また、この試合に向けては、主軸選手が呼べないことを受けて延期を要望。さらに、移動のトラブルもあり再度延期を申し出たが難しかったとした。 「我々は自分たちがこれまで行ってきた取り組みが正しいと信じている。今日は非常に厳しい結果となった。この試合に関しては、当初から延期をお願いしており、それはスタメンの7名が来日できないということ。我々は良い試合を見せたかったがチケットの販売もスタートしており叶わなかった」 「長時間の移動のトラブルが生じたことで、再度延期を、25日にできないかとお願いし、選手たちをより休めたかったためにお願いしたが、それも難しかったために残念ながら今回はこういった結果になってしまった」 南米のサッカー界は勢力図が徐々に変化。女子W杯ではブラジルに加えてコロンビアが結果を残した。 アルゼンチンは1勝もできなかったが、それでも成長を遂げていると感じているようだ。 「W杯にはブラジル、コロンビア、アルゼンチンが出場したが、アルゼンチンはできるだけ自分たちの特徴を生かしたサッカーをしようと心がけた」 「残念ながら結果は伴わなかったが、敗戦から得るものの方が、勝利から得るものより多いと思っているので、今後のより良いチーム作りに生かしていきたい」 「W杯が今回大きなサプライズをアフリカのチームだったり、コロンビアがもたらした。フィジカル的に強く、スピードある選手たちがいるチームが、サプライズとなったわけだが、今日の試合に関しては、7名のスタメンの選手たちがいれば、同じ敗戦という結果に終わったかもしれないが、もう少し良い内容で終われたと思う。今日の結果は残念だ」 2023.09.23 23:30 Sat
「何か違いを見せないと」なでしこ清家貴子、途中出場で圧巻ループ含む2G1Aの猛アピール! なでしこジャパンのMF清家貴子(三菱重工浦和レッズレディース)が、印象的な結果を残した。 23日、なでしこジャパンは国際親善試合でアルゼンチン女子代表と北九州スタジアムで対戦。これまでの[3-4-2-1]とは異なる新たな布陣、[4-3-3]を採用し、8-0と大勝を収めた。 開始2分に田中美南(INAC神戸レオネッサ)が口火を切ると、10分には長谷川唯(マンチェスター・シティ/イングランド)がPKを沈めてリードを広げる。25分にはCKの二次攻撃から高橋はな(三菱重工浦和レッズレディース)、39分には再び長谷川がネットを揺らし、前半だけで4ゴールを奪取。後半には杉田妃和(ポートランド・ソーンズFC/アメリカ)、植木理子(ウェストハム/イングランド)らが得点を重ね、大量点かつクリーンシートでゲームを締めくくった。 60分から出場した清家は投入直後のゴールを含む2得点1アシストの大活躍。杉田へは絶妙なロングフィードを配給し、終了間際には圧巻の芸術的なループを沈めた。 「出場するなら何か違いを見せないといけないとは思っていました」と残した清家。言葉には喜びや安堵の中に、ポジション争いに対する危機感もにじませる。 「出場するなら何か違いを見せないといけないとは思っていました。そうでないと、これから先このチームで生き残っていくのは難しいと考えていたので。入る前はドリブルとかで切り崩していけたらいいなと思っていたんですけれど、思った以上に相手が引いていたので、あぁいうロングシュートやカウンターで仕留められたのはよかったなと思います」 「自分のできることをもっともっと増やしていかないといけないと思いますし、今日のように色々な形でゴールが取れるんだぞってところを見せられたのは、アピールとしてはよかったと思います、ゴールに直接的なプレーが自分の持ち味だと思うので。もちろんそれだけでもダメですし、色々なことができる必要がありますけど、今日はそれが出せたので、もっともっと磨きをかけていきたいと思います」 今回の[4-3-3] では、前線ワイドの選手が比較的内側に立ち位置を取った。サイドで仕掛けが売りの清家も、この一戦では「自分が中にっていう形が今日はベストだと思った」と判断。チームとしての最適解を模索し、その上で自らの特徴を還元できれば、さらなる相乗効果を生み出せるのではないかと、丁寧に言葉を紡いだ。 「もっともっとサイドで持って仕掛けられたら、さらに自分の良さは出せたのかなって思いますし、そうしたい気持ちもありましたけど、思ったよりも相手が引いていて、(味方の)センターバックにプレッシャーが来ない中で自分たちのサイドバックが高い位置を取れたので、そこは素直に(任せて)自分は中にっていう形が今日はベストだと思いました。そういう時間が長かったですけれど、相手によっては自分がワイドに開いてそこから勝負、っていうのができたら、チームとしてもバリエーションが増えるのかなと思います」 2023.09.23 22:35 Sat