天皇杯で涙を飲んだ広島がついにカップ戦初制覇! ピエロスの後半AT2発でC大阪に奇跡の逆転勝利《ルヴァンカップ》
2022.10.22 15:35 Sat
YBCルヴァンカップ決勝、セレッソ大阪vsサンフレッチェ広島が22日に国立競技場で行われ、1-2で広島が勝利し、初制覇を果たした。
5年ぶり2度目の優勝を目指すC大阪と、悲願の初優勝を狙う広島による決戦。C大阪は決勝トーナメントで川崎F、浦和を下して2年連続で決勝へ。一方。横浜FMと福岡を破ってきた広島は8年ぶりの決勝戦。過去に2度この舞台に到達しているが、栄冠には達していない。
今季の広島は天皇杯でもファイナルに進んでいたが、甲府との決戦はPK戦の末に敗北。こちらは6度目の挑戦だったが、またしてもタイトルに手が届くことはなかった。
今季は天皇杯準々決勝でも対戦した両者。戦績は広島の3戦全勝で、今日も開始1分に味方のパスを受けてボックス右に侵入した満田が右足を振り抜き、先に挨拶代わりのシュートを浴びせる。
4連敗の屈辱は避けたいC大阪も4分、カウンターから上門。右サイドからの折り返しをダイレクトで合わせたが、枠に飛ばせなかった。15分には広島ユース出身の加藤が古巣相手にゴールに迫ったが、そのユースでチームメイトだったGK大迫が好セーブを見せた。
20分まではポゼッション率も全くの五分五分と、互角の攻防を見せる両チーム。徐々にC大阪の押し込む時間が長くなる中、30分に広島はボックス手前右の好位置でFKを獲得。優秀なプレースキッカーを揃える広島にとって大きなチャンスだったが、野津田が直接狙ったシュートは壁に阻まれた。
45分には、広島は川村のクロスに飛び込んだ満田が背後から接触したDFに倒されるシーンもあったが、主審の笛は鳴らず。試合は0-0で折り返した。
しかし、後半立ち上がりに予期せぬ形で試合が動く。53分、自陣左サイドでボールを落ち着かせたい広島は、佐々木がGKへバックパスを出したところ、C大阪の加藤がそのパスを奪取。最後はGKもかわてゴールに流し込んだ。
らしくないプレーで失点に関与してしまった佐々木。汚名返上にと直後から積極的な攻撃参加を見せる。しかし、佐々木が上げたクロスをキャッチしたGKキム・ジンヒョンが一気に前線へロングボールを送ると、これが毎熊に届き、C大阪にビッグチャンス。上手くディフェンスラインの背後に抜け出した毎熊はボックス右から蹴り込んだが、GK大迫に止められ追加点ならず。
守護神に救われた広島も63分、右サイドの野上のクロスにダイビングヘッドで飛び込んだベン・カリファがゴールに迫るが、C大阪もGKキム・ジンヒョンが負けじと好セーブ。
その直後に広島は松本を下げてピエロスを投入。C大阪も先制点の加藤と上門を下げて、清武と今大家のニューヒーロー賞に選ばれた北野をピッチへ送り込む。
この交代から試合はさらにヒートアップ。C大阪が清武も絡んだプレーから北野がチャンスメイクすれば、広島もピエロスがヘディングシュートを放つ。75分過ぎには天皇杯で同点ゴールを叩き込んだ川村に再びそのチャンスが訪れるも、クロスに合わせたヘディングシュートはGKの正面に。
そんな中、79分に重大インシデント。広島のロングボールに競り合ったベン・カリファとヨニッチが接触し共に転倒。立ち上がった際にヨニッチがベン・カリファの顔面にパンチを見舞い、カードの対象となる。最初はイエローカードが提示されたが、オンフィールドレビューの末にレッドカードに。C大阪は1点リードの中、残り10分を10人で戦うことになった。
こうなると構図は明確に。押し込む広島と、守備を徹底するC大阪。後半アディショナルタイムは、ヨニッチ退場の際の中断もあり、9分とかなり長めに設定された。
1人多い広島にとってはありがたい追加タイム。すると劇的で歓喜に満ちた結末が待っていた。後半アディショナルタイム6分、CKでピエロスの放ったヘディングシュートが鳥海の腕に当たってPKを獲得。これをピエロス自ら決めて、土壇場で同点に。
天皇杯決勝に似た展開で俄然勢いの増す広島。その後も相手を押し込んでいく中、追加11分に再びCKを獲得。満田が右足でクロスを入れると、ボックス中央でピエロスが右足で合わせたシュートがゴールイン。1点ビハインドで迎えた後半アディショナルタイムに奇跡の逆転に成功した。
そして、最後にC大阪の残りの力を振り絞った攻撃を凌いだ広島が悲願のカップ戦初制覇。天皇杯の悔しさを晴らす、ドラマティックな優勝劇を収めた。
セレッソ大阪 1-2 サンフレッチェ広島
【C大阪】
加藤陸次樹(後8)
【広島】
ピエロス・ソティリウ(後51[PK])
ピエロス・ソティリウ(後56)
5年ぶり2度目の優勝を目指すC大阪と、悲願の初優勝を狙う広島による決戦。C大阪は決勝トーナメントで川崎F、浦和を下して2年連続で決勝へ。一方。横浜FMと福岡を破ってきた広島は8年ぶりの決勝戦。過去に2度この舞台に到達しているが、栄冠には達していない。
今季の広島は天皇杯でもファイナルに進んでいたが、甲府との決戦はPK戦の末に敗北。こちらは6度目の挑戦だったが、またしてもタイトルに手が届くことはなかった。
なお、この試合の前日に、かつて広島にも所属した工藤壮人が返らぬ人に。広島はベンチに同選手のユニフォームをディスプレイし、会場にも数多くのバナーが掲げられた。
今季は天皇杯準々決勝でも対戦した両者。戦績は広島の3戦全勝で、今日も開始1分に味方のパスを受けてボックス右に侵入した満田が右足を振り抜き、先に挨拶代わりのシュートを浴びせる。
4連敗の屈辱は避けたいC大阪も4分、カウンターから上門。右サイドからの折り返しをダイレクトで合わせたが、枠に飛ばせなかった。15分には広島ユース出身の加藤が古巣相手にゴールに迫ったが、そのユースでチームメイトだったGK大迫が好セーブを見せた。
20分まではポゼッション率も全くの五分五分と、互角の攻防を見せる両チーム。徐々にC大阪の押し込む時間が長くなる中、30分に広島はボックス手前右の好位置でFKを獲得。優秀なプレースキッカーを揃える広島にとって大きなチャンスだったが、野津田が直接狙ったシュートは壁に阻まれた。
45分には、広島は川村のクロスに飛び込んだ満田が背後から接触したDFに倒されるシーンもあったが、主審の笛は鳴らず。試合は0-0で折り返した。
しかし、後半立ち上がりに予期せぬ形で試合が動く。53分、自陣左サイドでボールを落ち着かせたい広島は、佐々木がGKへバックパスを出したところ、C大阪の加藤がそのパスを奪取。最後はGKもかわてゴールに流し込んだ。
らしくないプレーで失点に関与してしまった佐々木。汚名返上にと直後から積極的な攻撃参加を見せる。しかし、佐々木が上げたクロスをキャッチしたGKキム・ジンヒョンが一気に前線へロングボールを送ると、これが毎熊に届き、C大阪にビッグチャンス。上手くディフェンスラインの背後に抜け出した毎熊はボックス右から蹴り込んだが、GK大迫に止められ追加点ならず。
守護神に救われた広島も63分、右サイドの野上のクロスにダイビングヘッドで飛び込んだベン・カリファがゴールに迫るが、C大阪もGKキム・ジンヒョンが負けじと好セーブ。
その直後に広島は松本を下げてピエロスを投入。C大阪も先制点の加藤と上門を下げて、清武と今大家のニューヒーロー賞に選ばれた北野をピッチへ送り込む。
この交代から試合はさらにヒートアップ。C大阪が清武も絡んだプレーから北野がチャンスメイクすれば、広島もピエロスがヘディングシュートを放つ。75分過ぎには天皇杯で同点ゴールを叩き込んだ川村に再びそのチャンスが訪れるも、クロスに合わせたヘディングシュートはGKの正面に。
そんな中、79分に重大インシデント。広島のロングボールに競り合ったベン・カリファとヨニッチが接触し共に転倒。立ち上がった際にヨニッチがベン・カリファの顔面にパンチを見舞い、カードの対象となる。最初はイエローカードが提示されたが、オンフィールドレビューの末にレッドカードに。C大阪は1点リードの中、残り10分を10人で戦うことになった。
こうなると構図は明確に。押し込む広島と、守備を徹底するC大阪。後半アディショナルタイムは、ヨニッチ退場の際の中断もあり、9分とかなり長めに設定された。
1人多い広島にとってはありがたい追加タイム。すると劇的で歓喜に満ちた結末が待っていた。後半アディショナルタイム6分、CKでピエロスの放ったヘディングシュートが鳥海の腕に当たってPKを獲得。これをピエロス自ら決めて、土壇場で同点に。
天皇杯決勝に似た展開で俄然勢いの増す広島。その後も相手を押し込んでいく中、追加11分に再びCKを獲得。満田が右足でクロスを入れると、ボックス中央でピエロスが右足で合わせたシュートがゴールイン。1点ビハインドで迎えた後半アディショナルタイムに奇跡の逆転に成功した。
そして、最後にC大阪の残りの力を振り絞った攻撃を凌いだ広島が悲願のカップ戦初制覇。天皇杯の悔しさを晴らす、ドラマティックな優勝劇を収めた。
セレッソ大阪 1-2 サンフレッチェ広島
【C大阪】
加藤陸次樹(後8)
【広島】
ピエロス・ソティリウ(後51[PK])
ピエロス・ソティリウ(後56)
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