マドリーの開幕連勝がストップ…復帰ベンゼマのPK失敗響き10人のオサスナとホームでドロー《ラ・リーガ》

2022.10.03 06:01 Mon
Getty Images
ラ・リーガ第7節、レアル・マドリーvsオサスナが2日にサンティアゴ・ベルナベウで行われ、1-1のドローに終わった。

好調ロドリゴとバルベルデのゴールでアトレティコ・マドリーとの敵地でのダービーを2-1で制し、インターナショナルマッチウィークの中断に入ったマドリー。ヨーロッパ5大リーグで唯一となる開幕6連勝と絶好調のチームは、週明けにチャンピオンズリーグ(CL)のシャフタール戦を控える中、5位のオサスナを相手に7連勝を狙った。

アンチェロッティ監督はアトレティコ戦から先発4人を変更。負傷の守護神クルトワ、モドリッチの代役にGKルニン、セバージョスを起用したほか、ミリトンとバルベルデに代えてリュディガーと負傷明けのエースFWベンゼマを起用した。
インターナショナルマッチウィーク明け初戦ということもあり、ややエンジンのかかりが遅いホームチーム。ボールは握るものの、オサスナの堅固な守備ブロックを揺さぶり切れず、効果的にフィニッシュまで持ち込めない。

一方、堅守速攻を徹底するオサスナは攻撃の回数こそ多くないものの、バルセロナからのレンタルプレーヤーであるアブデの積極果敢な仕掛けを使いながらロングカウンターで際どい場面を創出。前半半ば過ぎにはモンカジョーラの枠を捉えたミドルシュートや、相手CKを撥ね返してのカウンターからボックス右のアブデに決定機も、ここはシュートを枠に飛ばせない。
焦りはないものの、前半の内に攻撃の糸口を見つけたいマドリーは37分、相手のゴールキックを撥ね返してのカウンターから左サイドでDFと入れ替わったヴィニシウスが快足を飛ばして深い位置まで運び、アウトサイドを使った巧みなクロスを供給。これをファーにフリーで走り込んだベンゼマが右足インサイドで合わせるが、このシュートは惜しくも左ポストの外側に外れた。

それでも、マドリーは前半終了間際に意外な形から先制に成功した。42分、右CKの流れから左サイドのヴィニシウスが右足インスウィングのクロスをゴール前のスペースに落とすと、飛び込んだリュディガー、ベンゼマはボールに届かなかったものの、クロスがそのままゴール右隅に決まった。

ヴィニシウスの幸運なゴールによって1点リードで試合を折り返したマドリーだが、開幕からクリーンシートが一度もないチームはこの試合でも守り切れない。

オサスナは50分、相手陣内中央でボールを持ったウナイ・ガルシアが正確なフィードをボックス中央に送り込むと、リュディガーと競ったキケ・ガルシアがバックヘッドで合わせたボールがゴール左上隅の完璧なコースに決まる。さらに、畳みかけるアウェイチームは53分にもボックス右へ侵入したモイ・ゴメスのプルバックから再びキケ・ガルシアに決定機も、右足のダイレクトシュートは枠の左に外れた。

一方、追いつかれたホームチームは53分にチュアメニ、セバージョスを下げて切り札のバルベルデとカマヴィンガを同時投入し、クロースがピボーテの位置に一列下がる。この交代策で攻撃のギアを上げると、アラバの直接FKやロドリゴのボックス内での仕掛けで早速チャンスを作り出していく。

さらに、74分にはメンディとクロースを下げてミリトン、アセンシオを投入したアンチェロッティのチームは、[4-2-4]に近い攻撃的な布陣でゴールをこじ開けにかかる。

すると、78分にはカマヴィンガのフィードに反応したベンゼマがゴール前でDFダビド・ガルシアに後方から押し倒され、オンフィールド・レビューの結果PKを獲得。さらに、決定機阻止のダビド・ガルシアが一発退場に。だが、このPKの場面でベンゼマはGKの動きが気になったか、シュートをクロスバーに当ててしまい、痛恨のPK失敗に。

それでも、残り時間を考えれば、10人のオサスナを相手に勝ち越しゴールを奪える可能性は十二分にあると思われたが、ベンゼマのゴールネットを揺らした場面が際どいオフサイドで取り消されるなど、なかなかゴールをこじ開けられない。

その後、カルバハルを下げてマリアーノを投入し、最後は力業での打開を試みたマドリーだが、途中出場のアリダネを中心に身体を張る相手守備陣にことごとく撥ね返された。

そして、試合はこのまま1-1でタイムアップを迎え、開幕からの連勝がストップしたマドリーは、勝ち点で並んだバルセロナに得失点差で抜かれて首位の座を明け渡すことになった。

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躍進ラ・レアルの要。一昨季の主力定着以降、安定したパフォーマンスを継続し、国内屈指のピボーテに成長した。バルセロナがブスケッツの後継者、クラブOBでもあるアルテタ率いるアーセナルも関心を示す逸材は、シーズンを通して躍動。守備では強度の高い対人守備、カバー範囲の広さを生かしてフィルター役を完遂。攻撃では巧みなポジショニングと視野の広さを武器にボールの循環の基準点として機能した。メリーノやブライス・メンデスが一時パフォーマンスを落としていた中、久保と共に安定したパフォーマンスで4位チームを支え続けた。来季も愛するクラブに残り、イジャラメンディの背番号4を継承する見込みだ。 MF アントワーヌ・グリーズマン(32歳/アトレティコ・マドリー) 出場試合数:38(先発:31)/得点数:15 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw8.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 今季の最優秀フィールドプレーヤー。得点ランキング4位タイの15ゴールに、最多アシストとなる16アシストを記録し、今季のラ・リーガで最も多くのゴールに関与した。シーズン序盤戦では保有元のバルセロナの契約条項の影響で30分以内限定の起用を強いられたが、クラブ間の交渉がまとまってフル稼働が可能となって以降は不振のチームを攻守に牽引。とりわけ、後半戦ではフランス代表での役割に近いトップ下でフリーロールを与えられると、卓越した戦術眼とテクニック、献身性を遺憾なく発揮し、驚異的なパフォーマンスを披露し続けた。 MF フレンキー・デ・ヨング(26歳/バルセロナ) 出場試合数:33(先発:29)/得点数:2 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw9.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 開幕前の不当な扱いを乗り越えて優勝の立役者に。自身に何ら非はなかったものの、深刻な財政問題を抱えるクラブ事情でマンチェスター・ユナイテッドへの移籍を迫られる難しい状況でシーズンをスタート。しかし、開幕からガビやペドリと共にチャビ監督が求めるアグレッシブなスタイルをピッチ上で体現する担い手となり、攻守に八面六臂の活躍を披露。出場試合での存在感ではペドリをより評価する声もあるが、前述のクラブでの扱いや守備時のブスケッツのサポートなど多くのタスクをこなした点を評価した。 FW ヴィニシウス・ジュニオール(22歳/レアル・マドリー) 出場試合数:33(先発:32)/得点数:10 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw10.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 更なる進化を遂げたエル・ブランコの若きエース。今季記録した10ゴール9アシストは、昨季の17ゴール13アシストをいずれも下回るものになったが、ドリブル成功率や被ファウル、チャンスクリエイトといったスタッツはやはり驚異的だった。今季はベンゼマの不調に加え、常にダブルチームに近い形での徹底マークに遭っており、その中で残した前述の数字は価値があるものだ。背番号7への変更が発表された来季は頼れる相棒ベンゼマの退団によって、正真正銘のマドリーのエースとしての更なる活躍が求められる。 FW ロベルト・レヴァンドフスキ(34歳/バルセロナ) 出場試合数:34(先発:33)/得点数:23 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw11.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 初挑戦のラ・リーガでいきなりのピチーチ獲得。昨夏、新生バルセロナの目玉補強としてバイエルンから鳴り物入りでの加入となったポーランド代表FW。これまで多くの超一流ストライカーが適応に苦しんだバルセロナだけに一抹の不安もあったが、第2節のソシエダ戦でドブレーテを達成すると、そこからは6試合連続を含めゴールを量産。さすがの存在感でブラウグラナの攻撃をけん引した。中断前後はW杯の疲労や3試合のサスペンションの影響でパフォーマンスを落としたが、終盤戦で再びギアを上げ直した。守備の貢献度や運動量に関してはチームメイトから冗談交じりで注文も付けられたが、さすがの決定力に加えて7アシストと確度の高いポストワークでも存在感を示した。 2023.06.14 18:01 Wed
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前人未到“デ・シマ"達成の布石となった2014年CL決勝AT弾をセルヒオ・ラモスとモドリッチが語る「歴史的でマジカル」

レアル・マドリーのスペイン代表DFセルヒオ・ラモスとクロアチア代表MFルカ・モドリッチが、2014年のチャンピオンズリーグ(CL)決勝での劇的ゴールを振り返った。クラブ公式サイトが伝えている。 マドリーは2014年5月24日、ポルトガルの首都リスボンで行われたCL決勝でアトレティコ・マドリー相手に4-1で勝利。前人未到となる10度目のCL制覇という偉業を成し遂げ、サッカー界の歴史に新たな1ページを刻んだ。 <div id="cws_ad"><div class="dugout-video dugout-embed-eyJrZXkiOiJaT24xT0h5QSIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0="></div><script type="text/javascript" src="https://embed.dugout.com/v3.1/ultrasoccer.js"></script></div> 当時カルロ・アンチェロッティ監督(現エバートン)に率いられていたマドリーは、終始アトレティコを攻め続けていたものの、得点では後半アディショナルタイム2分まで0-1とリードを許していた。 しかし迎えたアディショナルタイム3分、コーナーキックのチャンスを得たマドリーは、モドリッチが絶妙なボールを上げると、セルヒオ・ラモスが見事なヘディングシュートを決め、土壇場で同点に。首の皮一枚繋がったマドリーは、延長戦でのFWガレス・ベイル、DFマルセロ、FWクリスティアーノ・ロナウドの得点で試合を決定付けた。 このゴールについて、セルヒオ・ラモスとモドリッチがクラブ公式のインタビューで振り返り、セルヒオ・ラモスはこのゴールを「歴史的ゴール」として改めて喜びを語った。 「一言で表すなら“歴史的"だ」 「“リスボン"という言葉を聞いてまず初めに頭に浮かぶのは、CLのトロフィーだ。それを目標に何年も戦ってきたし、僕にとって初めての決勝となったが、楽しむことができ、そして優勝することができた」 「家族のことや、それまでの長い間の努力や払ってきた犠牲について考えたよ。ついにトロフィーを掲げ、自分が築いた実績にCL優勝を追加できるという喜び。これこそがフットボールの美しいところだ」 「試合の最後まで戦うというレアル・マドリーのDNAについても考えたね。少しのチャンスさえあれば、1分であろうと1秒であろうと、可能だと信じて戦うんだ」 また、同点弾に繋がったコーナーキックについてもキッカーだったモドリッチが回想。何度も練習したプレーだったとして、落ち着いてボールを蹴ることができたと語った。 「(アディショナルタイムに入っても)僕らにボールが来ると信じていたから、とても落ち着いていた」 「セルヒオが良いエリアにいたし、ポジショニングも良かった。彼がジャンプしてゴールを決めた瞬間は歴史的瞬間だったよ」 「シーズン中あのコーナーは何度も練習していたんだ。CLのバイエルン戦でもやっていたし、リーガの何試合かでも成功していた」 「あのエリアに、良いボールを入れることが重要だったんだ。僕たちは何度も練習したよ。そこでセルヒオが素晴らしい走り込みを見せて、完璧なゴールを決めたんだ」 ラモス自身もこのヘディングについて振り返り、この歴史的ゴールの詳細についてコメントした。 「素晴らしいヘディングになったよ。思った通りに実行できた。ジャンプ、ゴールからの距離、ゴールを守っていたのがティボー(・クルトワ)だった」 「僕がヘディングで狙った場所が唯一ゴールに入る場所だったと思う。モドリッチのボールも素晴らしかった」 「バックポスト側でボールを待ったんだ。そっち側にほとんどの選手が集まっていたから、マークへのブロックが簡単にできるしね」 「僕のマークにはゴディンがついていて、ベイルやロナウドも近くにいた」 「僕はバックポストに走り出してから、インサイドに急転換したんだ。この1/10秒くらいの間にゴディンの前に出た。多くの選手がそこにいて、同時に動いていたから彼は僕の動きに反応できなかった」 「この時に生まれた1メートルのスペースによって僕はフリーでペナルティスポット付近まで入ることができ、ほぼフリーの状態でヘディングができた。完璧なゴールを93分に決めて、試合を振り出しに戻すことができたんだ」 「歴史的でマジカルな瞬間だった。マドリーはマジカルな世界だし、その一員になれて幸運に思うよ」 2020.05.26 20:20 Tue

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