バイエルン、マインツ戦惨敗後のイビサ旅行に批判殺到

2022.05.02 23:20 Mon
Getty Images
今シーズンのブンデスリーガで前人未踏の10連覇を達成したバイエルンだが、マインツ戦での惨敗直後のイビサ島旅行が批判を招いているようだ。『ESPN』が伝えている。
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バイエルンは先月23日に行われたブンデスリーガ第31節で2位のドルトムントとのデア・クラシカーを制し、3節を残してリーグ10連覇を達成した。
しかし、その優勝決定の翌節に行われた第32節のマインツ戦では一部ターンオーバーを行ったエクスキューズはあったものの、格下相手の1-3のスコアはさることながら、自分たちのシュートが4本だったのに対して、相手に打たれたシュートは24本。王者に相応しくない低調なパフォーマンスに終始した。

優勝決定直後の試合での低調なパフォーマンス自体はよくあることだが、後に問題となったのは、同試合後に2日間の休暇を与えられたチームがヨーロッパ屈指のリゾート地として知られるスペインのイビサ島への旅行に行くということだ。

バイエルンのスポーツ・ディレクター、ハサン・サリハミジッチ氏によると、今回の計画はマインツ戦前の段階で予めクラブと選手サイドで合意がなされていたものだという。
そして、ユリアン・ナーゲルスマン監督はマインツ戦後に、惨敗という結果に関わらず、当初の予定通りに2日間の休暇およびイビサ行きを許可する旨を語っていた。

クラブサイドのこの決定に噛みついたのが、以前から歯に衣着せぬ発言で有名なクラブOBのローター・マテウス氏。

同氏はドイツ『スカイ』で、「まったく理解できない、特にあんな試合の後ではね」、「もし私がユリアン・ナーゲルスマンだったら、もっと厳しい措置を取っていただろう。こんな試合の後では、休養日は撤回されたはずだ」と、マインツ戦前からすでに頭の中が休暇ムードとなっていた可能性もある選手たち、クラブサイドの対応を批判した。

また、バイエルンは残り2試合でシュツットガルト、ヴォルフスブルクとの2試合を残している。最終節で対戦するヴォルフスブルクはヨーロッパの出場権争い、残留争いにも関係ない12位に位置しているが、シュツットガルトは昇格・降格プレーオフ圏内の16位と残留争いに身を置く。

そのため、すでに大幅なターンオーバーの可能性を認め、完全に休暇モードのバイエルンの戦いが、残留争いに影響を与える可能性が懸念されている。

そういった中、かつてバイエルンを指揮し、現在は15位のヘルタ・ベルリンを率いるフェリックス・マガト監督は、古巣のプロフェッショナリズムの欠如に苦言を呈している。

「シーズンは最終戦まで続く。なぜチームが『いや、我々はシーズン終了までプレーするのではなく、3週間前に終了するつもりだ』と言えるのか、私には理解できない。それはブンデスリーガや大会のためにならない」

「(休暇後のイビサ旅行許可について)私は決してそんなことを許さないし、そんなことは私の頭に浮かばない 」

「どうなるか見てみよう。タイトルを祝うのは理解できるが、3週間はないだろう」

バイエルンがマインツ戦できっちり結果を残していれば、大きな騒動になることはなかったが、思わぬ惨敗が話をややこしくしてしまった印象だ。

ただ、今回の休暇が良いリフレッシュとなり、ホーム最終戦となるシュツットガルト戦ではきっちり勝利を収めれば、マガト率いるヘルタへの大きな援護となり、苦言を呈した元指揮官も態度を軟化させるはずだ。

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