レーティング:ナポリ 1-1 ローマ《セリエA》
2022.04.19 04:53 Tue
セリエA第33節、ナポリvsローマが18日にディエゴ・アルマンド・マラドーナで行われ、1-1のドローに終わった。超WSの選手採点結果と寸評は以下の通り。
▽ナポリ採点
GK
1 メレト 6.5
オスピナのアクシデントによってセリエAでは10試合ぶりの出場。失点こそあったものの、的確な判断で相手のシュートをストップするなどクリバリと共に良いパフォーマンスを見せた
DF
59 ザノーリ 5.0
ディ・ロレンツォの代役としてプレー。ザレフスキらのアジリティに苦戦して後手の対応が目立ち、判定によっては2枚のカードをもらっての退場という可能性も。攻撃ではロサーノの後方支援に徹して能動的なアクションは限定的
13 ラフマニ 6.0
前半はエイブラハムら相手の攻撃陣に危なげなく対応。球際、ポジショニングいずれもそつなし。ただ、後半にエイブラハムをドフリーにするなど、時間の経過と共に苦しい対応が増えていった
26 クリバリ 7.0
マリオ・ルイのカバーを意識してザニオーロの突破に対して再三の好守を見せた。前半にカードをもらったものの、後半も見事なパフォーマンスでローマ攻撃陣の前に立ちはだかった
攻撃では周囲との好連携でパスの逃げ道となりつつ、ロサーノの単騎突破が目立った逆サイドとの比較でより攻撃的に振る舞う。守備ではザニオーロに苦戦したが、後半に決定的なカバーリングでピンチを救った
MF
99 ザンボ・アンギサ 6.0
前半は攻守両面のバトルで優位性をもたらす。強靭なフィジカルを生かした対人プレーの強さに加え、的確な立ち位置、判断も光った。後半は負担も大きく徐々にトーンダウン
68 ロボツカ 6.5
中盤の底でフィルター役をこなしつつ、局面を変える持ち出しや的確な捌きと獅子奮迅の働き。それだけに後半序盤の負傷交代は残念だった
(→ジエリンスキ 5.5)
攻撃ではカウンターの起点を担ったが、相手のハードなプレーに対してやや劣勢を強いられた
8 ファビアン・ルイス 5.5
ビルドアップの局面では相変わらずの存在感を見せたが、対人戦や守備の部分ではいまひとつ。とりわけ、アンカーに移ってからのプレーでは苦戦
(→デンメ 5.0)
逃げ切りを託されての起用となったが、あまり効果的に危険なエリアをカバーできなかった
FW
11 ロサーノ 6.0
値千金のPK奪取。前半はザレフスキとイバニェスに対して、嫌らしい立ち位置でボールを引き出して攻撃の起点に。ただ、メンタルが乱れて早い時間帯の交代に
(→エルマス 5.5)
攻守両面でダイナミズムをもたらした
9 オシムヘン 5.5
スピードとフィジカルで相手のディフェンスラインを易々と上げさせず。ただ、スモーリングらにうまく封じ込められた。守備ではあわやオウンゴールという対応も
(→メルテンス -)
24 インシーニェ 6.0
プレッシャーがかかるPKを決め切ってデルビー・デル・ソーレで最後のゴールを決める。ただ、流れの中ではあまり怖さを出せず
(→ファン・ジェズス -)
監督
スパレッティ 5.5
前半は良い戦いを見せたが、逃げ切り策が嵌らずに痛恨のドロー。ロボツカの負傷交代が響く結果に
▽ローマ採点
GK
1 ルイ・パトリシオ 6.0
PKはコースを読んでいたが及ばず。それ以外では相手の枠内シュートを危なげなく阻止
DF
23 マンチーニ 6.0
セットプレーの決定機は決めたかったが、守備ではインシーニェら相手攻撃陣に対して的確な対応を見せた
(→カルレス・ペレス -)
6 スモーリング 6.5
クリバリのパフォーマンスばかりに目が行ってしまったが、オシムヘンに仕事をさせなかったパフォーマンスは称賛に値する。高い身体能力と読みを利かせた守備で強力攻撃陣に流れの中でほぼチャンスを与えず
3 イバニェス 5.5
ザレフスキとの関係性もあって難しい対応とはいえ痛恨のPK献上。以降はまずまず粘ったが、無謀なチャレンジも散見
MF
2 カルスドルプ 6.0
前半はやや窮屈なプレーを強いられたが、後半はパーフェクトクロスにビルドアップでの的確な配球で良さを出せていた
27 セルジオ・オリベイラ 5.5
前半は不用意なパスミスなどうまく試合に入れていなかったが、後半は豊富な運動量と献身的なプレーで盛り返す。足を軽く痛めての交代に
(→ヴェレトゥ 5.5)
前がかりなチームのバランスを整える仕事を完遂
7 ペッレグリーニ 6.5
同点ゴールの起点に。正確なプレースキックでのチャンスメークに、後半は背後への飛び出しを増やして攻撃に良いアクセントを付けた
4 クリスタンテ 5.5
守備では後手の対応が目立ったが、攻撃では幾度か正確なミドルレンジのパスをザニオーロに供給。1枚カードをもらっていたことで、前半のみの出場に
(→ムヒタリアン 6.0)
相手のレベルを考えれば難しいバランスでのプレーになったが、前半のチームに足りなかった運ぶドリブルや攻撃のスイッチを入れるパスで貢献。守備でも切り替えが徹底されていた
59 ザレフスキ 5.5
守備時の判断とクロスの質に明確な課題が出たが、ザノーリとのマッチアップで優勢を維持。攻撃面ではポテンシャルを発揮
(→エル・シャーラウィ 7.0)
後半ATに勝負強さを発揮し、サッスオーロ戦に続く値千金のゴール。ザニオーロの決定機もアシストするなど、攻撃を活性化させた
FW
22 ザニオーロ 6.0
最後の判断や精度には課題もナポリ守備陣に最も脅威を与えた。主審への抗議で次節出場停止となり、終盤に負ったケガの状況も気がかり
(→アフェナ=ギャン -)
9 エイブラハム 6.0
絶好機を逸するなど、試合を通してフィニッシュの局面では相手センターバックコンビに苦戦。それでも、決勝点のアシストやチャンスメークの部分ではしっかりと貢献
監督
モウリーニョ 6.0
前半は難しい戦いを強いられたが、的確な交代策で流れを引き寄せて難所でドローに持ち込む。望んだ結果ではなかったが、セリエA無敗を12試合に更新し、次節古巣対戦へ
★超WS選定マン・オブ・ザ・マッチ!
クリバリ(ナポリ)
結果的に1失点して逃げ切りに失敗したが、試合を通してセリエA最高峰のセンターバックの評価に相応しいハイパフォーマンスを披露。その存在がなければ逆転負けの可能性も十分にあった。
ナポリ 1-1 ローマ
【ナポリ】
インシーニェ(前11)[PK]
【ローマ】
エル・シャーラウィ(後46)
▽ナポリ採点
(C)CWS Brains,LTD.
GK
1 メレト 6.5
オスピナのアクシデントによってセリエAでは10試合ぶりの出場。失点こそあったものの、的確な判断で相手のシュートをストップするなどクリバリと共に良いパフォーマンスを見せた
DF
59 ザノーリ 5.0
ディ・ロレンツォの代役としてプレー。ザレフスキらのアジリティに苦戦して後手の対応が目立ち、判定によっては2枚のカードをもらっての退場という可能性も。攻撃ではロサーノの後方支援に徹して能動的なアクションは限定的
前半はエイブラハムら相手の攻撃陣に危なげなく対応。球際、ポジショニングいずれもそつなし。ただ、後半にエイブラハムをドフリーにするなど、時間の経過と共に苦しい対応が増えていった
26 クリバリ 7.0
マリオ・ルイのカバーを意識してザニオーロの突破に対して再三の好守を見せた。前半にカードをもらったものの、後半も見事なパフォーマンスでローマ攻撃陣の前に立ちはだかった
6 マリオ・ルイ 6.0
攻撃では周囲との好連携でパスの逃げ道となりつつ、ロサーノの単騎突破が目立った逆サイドとの比較でより攻撃的に振る舞う。守備ではザニオーロに苦戦したが、後半に決定的なカバーリングでピンチを救った
MF
99 ザンボ・アンギサ 6.0
前半は攻守両面のバトルで優位性をもたらす。強靭なフィジカルを生かした対人プレーの強さに加え、的確な立ち位置、判断も光った。後半は負担も大きく徐々にトーンダウン
68 ロボツカ 6.5
中盤の底でフィルター役をこなしつつ、局面を変える持ち出しや的確な捌きと獅子奮迅の働き。それだけに後半序盤の負傷交代は残念だった
(→ジエリンスキ 5.5)
攻撃ではカウンターの起点を担ったが、相手のハードなプレーに対してやや劣勢を強いられた
8 ファビアン・ルイス 5.5
ビルドアップの局面では相変わらずの存在感を見せたが、対人戦や守備の部分ではいまひとつ。とりわけ、アンカーに移ってからのプレーでは苦戦
(→デンメ 5.0)
逃げ切りを託されての起用となったが、あまり効果的に危険なエリアをカバーできなかった
FW
11 ロサーノ 6.0
値千金のPK奪取。前半はザレフスキとイバニェスに対して、嫌らしい立ち位置でボールを引き出して攻撃の起点に。ただ、メンタルが乱れて早い時間帯の交代に
(→エルマス 5.5)
攻守両面でダイナミズムをもたらした
9 オシムヘン 5.5
スピードとフィジカルで相手のディフェンスラインを易々と上げさせず。ただ、スモーリングらにうまく封じ込められた。守備ではあわやオウンゴールという対応も
(→メルテンス -)
24 インシーニェ 6.0
プレッシャーがかかるPKを決め切ってデルビー・デル・ソーレで最後のゴールを決める。ただ、流れの中ではあまり怖さを出せず
(→ファン・ジェズス -)
監督
スパレッティ 5.5
前半は良い戦いを見せたが、逃げ切り策が嵌らずに痛恨のドロー。ロボツカの負傷交代が響く結果に
▽ローマ採点
(C)CWS Brains,LTD.
GK
1 ルイ・パトリシオ 6.0
PKはコースを読んでいたが及ばず。それ以外では相手の枠内シュートを危なげなく阻止
DF
23 マンチーニ 6.0
セットプレーの決定機は決めたかったが、守備ではインシーニェら相手攻撃陣に対して的確な対応を見せた
(→カルレス・ペレス -)
6 スモーリング 6.5
クリバリのパフォーマンスばかりに目が行ってしまったが、オシムヘンに仕事をさせなかったパフォーマンスは称賛に値する。高い身体能力と読みを利かせた守備で強力攻撃陣に流れの中でほぼチャンスを与えず
3 イバニェス 5.5
ザレフスキとの関係性もあって難しい対応とはいえ痛恨のPK献上。以降はまずまず粘ったが、無謀なチャレンジも散見
MF
2 カルスドルプ 6.0
前半はやや窮屈なプレーを強いられたが、後半はパーフェクトクロスにビルドアップでの的確な配球で良さを出せていた
27 セルジオ・オリベイラ 5.5
前半は不用意なパスミスなどうまく試合に入れていなかったが、後半は豊富な運動量と献身的なプレーで盛り返す。足を軽く痛めての交代に
(→ヴェレトゥ 5.5)
前がかりなチームのバランスを整える仕事を完遂
7 ペッレグリーニ 6.5
同点ゴールの起点に。正確なプレースキックでのチャンスメークに、後半は背後への飛び出しを増やして攻撃に良いアクセントを付けた
4 クリスタンテ 5.5
守備では後手の対応が目立ったが、攻撃では幾度か正確なミドルレンジのパスをザニオーロに供給。1枚カードをもらっていたことで、前半のみの出場に
(→ムヒタリアン 6.0)
相手のレベルを考えれば難しいバランスでのプレーになったが、前半のチームに足りなかった運ぶドリブルや攻撃のスイッチを入れるパスで貢献。守備でも切り替えが徹底されていた
59 ザレフスキ 5.5
守備時の判断とクロスの質に明確な課題が出たが、ザノーリとのマッチアップで優勢を維持。攻撃面ではポテンシャルを発揮
(→エル・シャーラウィ 7.0)
後半ATに勝負強さを発揮し、サッスオーロ戦に続く値千金のゴール。ザニオーロの決定機もアシストするなど、攻撃を活性化させた
FW
22 ザニオーロ 6.0
最後の判断や精度には課題もナポリ守備陣に最も脅威を与えた。主審への抗議で次節出場停止となり、終盤に負ったケガの状況も気がかり
(→アフェナ=ギャン -)
9 エイブラハム 6.0
絶好機を逸するなど、試合を通してフィニッシュの局面では相手センターバックコンビに苦戦。それでも、決勝点のアシストやチャンスメークの部分ではしっかりと貢献
監督
モウリーニョ 6.0
前半は難しい戦いを強いられたが、的確な交代策で流れを引き寄せて難所でドローに持ち込む。望んだ結果ではなかったが、セリエA無敗を12試合に更新し、次節古巣対戦へ
★超WS選定マン・オブ・ザ・マッチ!
クリバリ(ナポリ)
結果的に1失点して逃げ切りに失敗したが、試合を通してセリエA最高峰のセンターバックの評価に相応しいハイパフォーマンスを披露。その存在がなければ逆転負けの可能性も十分にあった。
ナポリ 1-1 ローマ
【ナポリ】
インシーニェ(前11)[PK]
【ローマ】
エル・シャーラウィ(後46)
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リールでの実績を受け、ローマで結果を残せなかったフォンセカ監督を新指揮官に迎えたミランだったが、案の定うまくはいかなかった。前任者のピオリ監督に比べると攻撃的でリスクを冒すサッカーを標榜していたが、不安定な戦いに終始しシーズン序盤から解任の危機に見舞われた。ミラノ・ダービーやCLレアル・マドリー戦では会心の白星を挙げたが、その勢いを持続することはできず。主力選手たちの掌握にも失敗し、2024年をもってミランはフォンセカ監督の解任の決断を下すことになった。 ◆フロントの迷走が足かせに~10位ローマ~(勝ち点23) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20250105_12_tw8.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> シーズン前はスクデット争いも十分に可能と見ていたローマだったが、散々なシーズン前半戦となってしまった。出足に躓いたチームは昨季立て直しに成功していたデ・ロッシ監督を早々に見切る悪手を敢行。代わって就任したユリッチ監督もチーム状態を変えられず監督を引退していたクラブOBのラニエリ氏を引っ張ってくる始末となった。新戦力のFWドフビクのフィットにやや時間がかかったのが痛かったが、フロントがレジェンドのデ・ロッシ監督の手腕を信じることができればこれほど苦戦することはなかったのではないか。 ◆一躍セリエAを代表するGKに~鈴木彩艶~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20250105_12_tw9.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> まさかこれほどのインパクトを残すことになるとは鈴木彩艶を知る日本人でも予想できた人は少ないのではないか。昇格組の元名門パルマに加入した彩艶は開幕からスタメンの座を奪取。第3節ナポリ戦で退場して出場停止となったウディネーゼ戦を除いて前半戦フルタイム出場を果たした。しかもそのプレー内容も素晴らしく、得意のフィードで攻撃の起点になったかと思えば、セービングに関してもチームを救う好守が目立ち、今やパルマのストロングポイントになっている程だ。一躍セリエAを代表するGKとなった彩艶が後半戦、パルマを残留に導く活躍を続けられれば更に評価は高まるはずだ。 【最優秀選手&監督】 ★最優秀選手 ◆FWマルクス・テュラム(インテル) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20250105_12_tw10.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 相棒のラウタロが不調に苦しむ中、インテルの攻撃を牽引。早くも昨季の13ゴールに迫る12ゴールを挙げ、今季はゴールで勝利に貢献している。もちろん、エゴイスティックな面は昨季同様一切なくアシストにも回っており、自身の価値を更に高める前半戦となった。 ★最優秀監督 ◆ジャン・ピエロ・ガスペリーニ(アタランタ) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20250105_12_tw11.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 昨季はEL優勝をアタランタにもたらした名将は今季ここまでハードなCLも戦いつつセリエAでも首位戦線に絡む見事な戦いを続けている。確立されたスタイルで今やビッグクラブをも凌駕する戦いぶりを見せる。怒涛の11連勝は圧巻だった。 【期待以上】 ★チーム ◆ラツィオ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20250105_12_tw12.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 監督が代わり戦力もダウンしたかと思われたラツィオがここまで上位に絡んでくるとは予想できなかった。バローニ監督の手腕が高く評価されて良い結果となっている。 ★選手 FWフランシスコ・コンセイソン(ユベントス) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20250105_12_tw13.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ユルドゥズと共にユベントスの攻撃を牽引。メッシを彷彿とさせるようなキレのあるドリブルでスーパーサブの立ち位置から一躍ユベントスの主軸アタッカーとなった。 【期待外れ】 ★チーム ◆ローマ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20250105_12_tw14.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 優勝争いに絡めるだけの戦力を擁しているかと思われた中でのまさかの低迷。フロントの迷走が大きな要因だった。 ★選手 ◆MFドウグラス・ルイス(ユベントス) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20250105_12_tw15.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> アストン・ビラをCL出場に導き、移籍金5000万ユーロもの大金を叩いて獲得したブラジル代表MFだったが、度重なる負傷もあってコンディションが整わず前半戦を通して本領を発揮する姿はついに見られなかった。また、出場した試合では2試合連続PK献上など印象が非常に悪く、ユベンティーノの心を全く掴めないままシーズン後半を迎えてしまった。 2025.01.09 18:00 Thu4
【セリエA第19節プレビュー】新年初戦が前半戦最終戦、ローマ・ダービー開催
2024年最終戦となった前節は首位アタランタがラツィオとの上位対決に臨み、1-1の引き分けに持ち込んだが、連勝は11でストップした。スーペル・コッパ参戦のインテル、アタランタ、ミラン、ユベントスが絡む3試合が延期となる中、新年初戦で前半戦最終戦となる第19節、ローマvsラツィオのダービーが開催される。 10位ローマ(勝ち点20)は前節、ミラン相手に互角の試合を演じて1-1のドロー。調子を上げているFWディバラに2戦連発が生まれて追いつき、後半終盤は勝ち越せる可能性も感じさせたが、引き分け決着となった。ラニエリ監督が手応えを掴んだコメントを残した中、ダービーを制して更に自信を深めることはできるか。 一方、前節アタランタを追い詰めた4位ラツィオ(勝ち点35)もチーム状態は良好。アタランタ戦では先制する展開とし、あと一歩で逃げ切れるところだったが、終盤の88分の被弾で追いつかれてしまった。とはいえ、11連勝中の絶好調アタランタをうまく封じ込めた戦いぶりはラツィオが上位に居ることを示す結果となった。ダービーでも真価を発揮できるか。 続いて5位フィオレンティーナ(勝ち点32)vs2位ナポリ(勝ち点41)の上位対決。フィオレンティーナは前節ユベントス戦、FWケアンの恩返し弾などで2度ビハインドを追いつきドローに持ち込んだ。守護神デ・ヘアの好守に主砲のゴールと今季のフィオレンティーナを牽引する二人が活躍したが、ナポリ戦でも印象的なパフォーマンスを示せるか。 一方、ヴェネツィアにウノゼロ勝利としたナポリは首位アタランタに勝ち点で並んだ。スーペル・コッパを戦うアタランタをかわして首位奪還としたいところだが、難敵フィオレンティーナ撃破となるか。コンテ監督仕込みの堅実的な戦いができている中、年を跨いで連勝を3に伸ばせるか。 そしてGK鈴木彩艶の16位パルマ(勝ち点18)は11位トリノ(勝ち点20)と対戦。パルマは前節モンツァ戦、今後残留を争うであろうモンツァにラストプレーの劇的勝ち越し弾で勝利。彩艶も好守を見せて値千金の白星に貢献した中、2ポイント差のトリノを撃破すれば一気にトップハーフが見えてくるところまでジャンプアップできる可能性があるが、彩艶の目覚ましい活躍は年明け以降も続くだろうか。 ◆セリエA第19節 ▽1/4(土) 《23:00》 ヴェネツィアvsエンポリ 《26:00》 フィオレンティーナvsナポリ 《28:45》 ヴェローナvsウディネーゼ ▽1/5(日) 《20:30》 モンツァvsカリアリ 《23:00》 レッチェvsジェノア 《26:00》 トリノvsパルマ 《28:45》 ローマvsラツィオ ▽1/14(火) 《26:30》 コモvsミラン 《28:45》 アタランタvsユベントス ▽1/15(水) 《28:45》 インテルvsボローニャ 2025.01.04 18:00 Sat5