ウクライナ支援へ親善試合1試合で集まった寄付金は8000万円超え、サッカーは「善の源になり得る」

2022.04.13 10:25 Wed
Getty Images
スコットランドサッカー協会(SFA)は12日、ウクライナへの募金活動にて1試合で50万ポンド(約8170万円)が集まったことを発表した。

2月24日にロシアによる軍事侵攻がスタート。ウクライナでは連日犠牲者が出ている状況は止まらず、今なお攻撃が続いている状況だ。

そのウクライナでは全てのサッカー活動が停止。カタール・ワールドカップ(W杯)の欧州予選プレーオフに出るウクライナ代表も、3月のプレーオフ準決勝のスコットランド代表戦が行えない状況に追い込まれていた。
同じくロシア代表とのプレーオフを控えていたポーランド代表も、ロシアへの渡航を拒否。さらに、国際サッカー連盟(FIFA)がロシアを大会から締め出したことで不戦勝が決まっていた。

試合が行えなかったスコットランドとポーランドが代替試合としてフレンドリーマッチを3月に開催。スコットランドで行われた試合では、チケット1枚につき10ポンド(1632円)の寄付がつく取り組みを行っていた。
すると、この試合には3万9090人の観客が集まり、39万ポンド(約6365万円)がチケットで集まることに。さらに、試合前、試合中、試合後と専用リンクからも募金が可能となっており、ユニセフの人道的対応を支援するためのかなりの寄付が集まったという。

また、SFAの商業的パートナーからも寄付が集まり、総額50万ポンドを超えたとのことだ。

SFAのイアン・マクスウェルCEO(最高経営責任者)はこの件の感謝を述べている。

「当時、我々は、ウクライナの人々が経験し、直面し続けているものと比較して、サッカー関連の問題は取るに足らないものになっていると述べました」

「ポーランドFAのカウンターパートとともに、これは国とその国民との連帯の印象的なショーであり、その過程で彼らを助けるためにできるだけ多くの資金を集めました」

「それは、サッカーの力が最も想像を絶する状況でも善の源になり得るというスコットランドFAの信念を強化します」

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