【CLプレビュー】キーマン不在のリールがホームで2点差からの逆転を目指す《リールvsチェルシー》

2022.03.16 17:31 Wed
Getty Images
チャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16のリールvsチェルシーの2ndレグが、日本時間16日29:00にスタッド・ピエール=モーロワで行われる。本拠地で2点差からの逆転を目指すリールと、大きなアドバンテージでもって逃げ切りを図るチェルシーによるリターンマッチだ。

先月22日にスタンフォード・ブリッジで行われた1stレグは、地力の差を見せたチェルシーが2-0で勝利。ただ、リールのプレスがはまってミスを誘うシーンは何度かあり、アウェイながら主導権を握っていた時間帯もあった。また、チェルシーの過密日程を考えると、試合のどこかで疲れが見え始めることも予想され、そこにフランス王者の勝機があるかもしれない。

チェルシー戦後、リールは国内リーグで2連勝を収めた。敗戦を引きずるどころか、以前は6試合かかった2つの白星を最短で獲得。6日のクレルモン・フット戦では、1stレグでも先発したジョナサン・デイビッドやバンバらのゴールで4発快勝を収めた。直近のサンテチェンヌ戦はゴールレスドローだったものの、幾度か長短のカウンターから決定機を作っており、チェルシー戦に向けてリハーサル済みといったところか。
一方のチェルシーは、1stレグ以降リールより2試合多い5試合をこなした。その中にはタイトルを逃したEFLカップ決勝のリバプール戦も含まれているが、4試合で白星を挙げており、リーグ戦では3連勝を収めた。とりわけ直近のニューカッスル戦は、引き分け濃厚だった中で試合終了間際にハヴァーツが決勝ゴールを決めるという勝負強さを見せた試合だった。

ただ、クラブはオーナー問題で未曾有の危機に瀕しており、試合開催にかけられる費用が制限されるなど、選手にも直接影響が及んでいる。特にアウェイ戦の遠征費用は2万ポンド(約300万円)までとも伝えられており、プライベートジェットの利用やホテルのランクに制限がかかる可能性が指摘されている。
◆リール◆
【4-2-3-1】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:ジャルディン
DF:チェリク、フォンテ、ボトマン、ジャロ
MF:ゼカ、アンドレ
MF:バンバ、ベン・アルファ、グズムンドソン
FW:ジョナサン・デイビッド

負傷者:レナト・サンチェス
コロナ陽性者:なし
出場停止者:なし

布陣は1stレグと同じ[4-2-3-1]と予想。前回対戦以前は[4-4-2]が主流だったが、チェルシー戦以降はリーグ戦でも同じ形をとっており、トップ下には新加入のベン・アルファが落ち着いている。だが、1stレグで相手にとって一番の脅威となったレナト・サンチェスがサンテチェンヌ戦で負傷。3週間の離脱という大きな痛手を負うことになった。

◆チェルシー◆
【3-4-2-1】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:メンディ
DF:チャロバー、チアゴ・シウバ、リュディガー
MF:アスピリクエタ、ジョルジーニョ、コバチッチ、マルコス・アロンソ
MF:ツィエク、マウント
FW:ハヴァーツ

負傷者:リース・ジェームズ、チルウェル、ハドソン=オドイ
コロナ陽性者:なし
出場停止者:なし

直近のニューカッスル戦では離脱者の多い厳しい台所事情から[4-3-3]の布陣を敷いていたが、リール戦は基本に立ち直り[3-4-2-1]に戻すと予想する。ニューカッスル戦ではアスピリクエタとマルコス・アロンソが欠場していたが、この試合から戻ってくる予定。ただ、右ウイングバックはリース・ジェームズとハドソン=オドイが負傷中のため、状況によってはプリシッチの起用や、4バックに変化させる可能性も考えられる。

★注目選手
◆リール:ジョナサン・デイビッド
(C)CWS Brains,LTD.

攻める以外手はないリールだが、前述のように1stレグでも"効いた”存在だったレナト・サンチェスが不在となる。そのため攻撃で主導権を握ることは前回対戦より困難になると予想されるが、最前線に君臨するカナダ代表FWの奮起を期待したい。上背はないが、しなやかなボディバランスやアジリティ、テクニックで足元でボールを受ければ起点になることが可能。もちろん得点力も申し分なく、リール加入2年目の今季はここまでリーグ・アンでは28試合で13ゴール、CLでは7試合で3ゴールを記録している。

◆チェルシー:MFハヴァーツ
(C)CWS Brains,LTD.

チェルシーが大きく有利であることは疑いないが、少しでも懸念を振り払うためにも早めに1点が欲しいところ。そこで守備者ではなく、攻撃に焦点を当ててハヴァーツをキーマンに挙げた。1stレグでもワントップで起用されたドイツ代表MFは、武器の一つでもある高さを生かしてセットプレーから先制点をマーク。その後のリーグ戦では3試合連続ゴールを挙げており、個人的にパフォーマンスはピークに達している印象だ。

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元デンマーク代表DFケアーが35歳で現役引退…ミランなど欧州各国で活躍の生粋リーダー

元デンマーク代表DFシモン・ケアー(35)が現役引退を発表した。 昨シーズン限りでミランを退団して以降、フリーの状況が続いていたベテランDFは13日、『TV2Sport』でスパイクを脱ぐ決断を下したことを明かした。 「今こそ、この章を閉じるのにふさわしい時だ。これは夏が終わってから決めたのではなく、ユーロ2024の前に考えていた決断だ。昨年の秋、ミラノでの時間が終わりに近づいているかもしれないと気づいたんだ。ただ、自分以外の誰にも何も発表する必要はまったくなかった」 「そこから、多くの要素が将来に影響を与えたんだ。子供たち、家族、代表チーム、そして僕の夢のクラブであるミラン。ユーロ後にこのように終わることになった多くのことがあった。何かが起こるのを待っていたが、まず家族のために、そしてスポーツの面で決断しなければならなかった。ただ、僕は何も後悔していないよ」 母国の名門ミッティランでプロキャリアをスタートしたケアーは、当時セリエAのパレルモで台頭し、ヴォルフスブルク、ローマ、リール、フェネルバフチェ、セビージャ、アタランタ、ミランとヨーロッパ各国の名門クラブを渡り歩いた。 公式戦500試合以上でプレーしてきたなか、獲得タイトルは2021-22シーズンのセリエAのみとタイトルには恵まれなかったが、屈強なフィジカルとプレーリード、正確なフィード能力を武器に各クラブで活躍。とりわけ、ディフェンスラインの統率やチーム全体に波及するリーダーシップは傑出したものだった。 2009年に行われたワールドカップ(W杯)予選のスウェーデン戦でデビューを飾ったデンマーク代表では、通算132試合に出場。長年の相棒であるMFクリスティアン・エリクセンに抜かれたものの、歴代2位の出場数を誇る。 2016年からはDFダニエル・アッガーに代わって8年間に渡ってキャプテンを務め、2010年南アフリカW杯からW杯、ユーロと6大会連続で本大会に出場していた。 2025.01.13 20:08 Mon
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【平成史に残るレジェンドチーム50選】vol.43“フランス版「バルサ」”若き日のアザール/リール[2010-11]

1989年1月8日に日本で始まった「平成」。日本では31年にわたって使用されてきたが、2019年4月30日をもってその時代が終わりを告げる。 日本サッカーにおいても激動の時代であった「平成」だが、目をヨーロッパに向け、同じ時代で印象に残ったレジェンドチームを超ワールドサッカー編集部が選出。記憶や記録に残る50チームを紹介していく。 <div style="position: relative;margin: 2em 0;padding: 25px 10px 7px;border: solid 2px #FFC107;"><span style="position: absolute;display: inline-block;top: -2px;left: -2px;padding: 0 9px;height: 25px;line-height: 25px;vertical-align: middle;font-size: 17px;background: #FFC107;color: #ffffff;font-weight: bold;">vol.43</span><p style="margin: 0; padding: 0;font-weight:800">2010-2011シーズン/リール 〜フランス版“バルサ”〜</p></div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/2010-11liile.jpg" style="max-width:100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brians,LTD.<hr></div><div style="padding: 0.5em 1em;margin: 2em 0;border: double 5px #4ec4d3;"><p style="margin: 0; padding: 0;">監督:ルディ・ガルシア(47) 獲得タイトル:リーグ・アン 攻撃力9:★★★★★★★★★☆ 守備力7:★★★★★★★☆☆☆ タレント7:★★★★★★★☆☆☆ 連係7:★★★★★★★☆☆☆ 選手層6:★★★★★★☆☆☆☆ </p></div> <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">57年ぶりの栄冠</div> 2000年代のリーグ・アンは、7連覇を達成したリヨンが絶対王者として君臨していた。しかし、その強さが終焉を迎えると、2008-09シーズンにボルドー、2009-10シーズンにマルセイユと、シーズン毎に王者が入れ替わる本命なしの状況となった。そして迎えた2010-11シーズン、覇権を奪ったのは古豪・リールだった。 2008年夏にルディ・ガルシア監督(現マルセイユ監督)を招へいしたリールは、アザールやジェルビーニョといった才能溢れるアタッカーを擁して攻撃的なサッカーを展開。ガルシア監督2年目のシーズンにリーグ最多の72得点を挙げて4位でフィニッシュすると、翌シーズンは守備の安定を図って優勝にまい進した。 第14節に首位の座に躍り出たリールは、そのまま優勝戦線を引っ張る存在となる。第32節で首位の座をマルセイユに奪われたが、1週間で奪い返すと、第35節のサンテチェンヌ戦を2-1で勝利して優勝決定。古豪・リールが57年ぶりのリーグ・アン制覇を成し遂げた。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">フランス版“バルサ”</div> 2シーズン連続(2009-10シーズンと2010-2011シーズン)でリーグ最多の得点数を記録したチームは、“フランス版バルサ”と称されるほど、攻撃において魅力を有した。その中で個性的な選手をうまくまとめたガルシア監督の手腕は、称賛されるべきものだった。 守備の中心は、元フランス代表の守護神・ランドローとラミ。特に、ディフェンスリーダーを担ったラミはフィジカルを生かした守備でレ・ブルーに名を連ねる存在となる。また、右サイドバックのドビュッシーは果敢な攻撃参加を披露して得点にも絡むプレーも披露した。 中盤はフィルター能力に優れるマブバをアンカーに置き、インサイドハーフにバルモンとキャバイエを起用。パスセンスに溢れる前者と、飛び出しやミドルシュートが持ち味の後者が攻守に存在感を放った。 そして、攻撃のキーマンは20歳のアザールと23歳のジェルビーニョという両翼。スピード溢れるドリブルで相手の守備を切り裂いた彼らは、アザールが7ゴール11アシスト、ジェルビーニョが15ゴール11アシストという素晴らしい数字を残した。そして、最前線のムサ・ソウはナントでの不遇を乗り越え、25得点をマークして得点王に輝いた。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">ピックアップ・プレイヤー</div> <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">FWエデン・アザール(20)</span> 2007年にリールの下部組織からトップチームデビューを果たしたアザールは、すぐさまその才能を遺憾なく発揮した。2008-09シーズンと2009-10シーズンにリーグ・アンの年間最優秀若手選手賞を受賞すると、リーグ制覇を成し遂げた2010-2011シーズンはリーグMVPに選出。抜群のスピードとキレのあるドリブルで攻撃を牽引し、リールに57年ぶりの優勝をもたらした。 2019.04.24 22:00 Wed
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日本人5人が参加のECLラウンド16、アヤックスvsアストン・ビラが実現

23日、UEFAヨーロッパ・カンファレンス(ECL)のラウンド16組み合わせ抽選会がスイスのニヨンで行われた。 ECLグループステージ2位通過8チームと、ヨーロッパリーグ(EL)の3位敗退8チームによって争われたプレーオフが22日に終了。 日本代表DF町田浩樹のロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ、MF金子拓郎とDF荻原拓也を擁するディナモ・ザグレブ、DF常本佳吾のセルヴェット、MF本間至恩のクラブ・ブルージュなどが残っている。 その他、アヤックスやフィオレンティーナ、アストン・ビラなども勝ち上がっている中、常本のセルヴェットはヴィクトリア・プルゼニ、町田のサン=ジロワーズはフェネルバフチェ、金子、荻原のディナモ・ザグレブはPAOK、本間のクラブ・ブルージュはモルデとの対戦が決まった。 また、アヤックスvsアストン・ビラの名門対決も実現している。 ラウンド16・1stレグは3月7日、2ndレグは14日に行われる。 セルヴェット(スイス) vs ビクトリア・プルゼニ(チェコ) モルデ(ノルウェー) vs クラブ・ブルージュ(ベルギー) ディナモ・ザグレブ(クロアチア) vs PAOKテッサロニキ(ギリシャ) マッカビ・ハイファ(イスラエル) vs フィオレンティーナ(イタリア) アヤックス(オランダ) vs アストン・ビラ(イングランド) ユニオン・サン=ジロワーズ(ベルギー) フェネルバフチェ(トルコ) シュトゥルム・グラーツ(オーストリア) vs リール(フランス) オリンピアコス(ギリシャ) vs マッカビ・テル・アビブ(イスラエル) 2024.02.23 21:35 Fri

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