鹿島が上田&鈴木の2トップいきなり揃い踏みで開幕ダッシュ! パトリック一発退場のG大阪に3発【明治安田J1第1節】

明治安田生命J1リーグ開幕節の1試合が19日にパナソニック スタジアム 吹田で行われ、アウェイの鹿島アントラーズが3-1でガンバ大阪を下した。

片野坂新監督の下、新たに刷新のエンブレムとともに復権を期すシーズンとなるG大阪。絶対的守護神の東口が欠場という驚きのメンバーとなったが、これでJ1キャリア3試合目の出場となる石川が代役を務め、開幕ダッシュを狙った。

一方、鹿島は今季からレネ・ヴァイラー監督を招へい。そのヴァイラー監督がいまだ来日できておらず、岩政コーチが代行で指揮する開幕戦となったが、復帰の鈴木や樋口、キム・ミンテの新戦力を先発起用して白星発進を目指した。
ともに新監督を迎え入れての一発目とだけあって、ピッチで表現される戦いにも注目が集まる一戦は序盤から互いの攻撃姿勢がぶつかり合う展開に。GK石川が好守を披露すれば、GKクォン・スンテも立ちはだかり、一進一退の攻防が続く。

そんな一戦で先手を取ったのがアウェイの鹿島。G大阪がボールを保持してスローテンポになるなか、20分にピトゥカのスルーパスで3バックの左に入る柳澤の背後を突いた上田がボックス右から強烈な右足シュートをゴール左に叩き込んだ。それでも、G大阪は26分、宇佐美がキッカーを務めた左CKのチャンスから、相手のクリアボールに反応した小野瀬がバイタルエリア右からハーフバウンドのボールに右足で合わせると、これがゴール右に。早々に追いついてみせる。

だが、鹿島はG大阪がGKからのビルドアップに転じた4分後、土居のプレッシングで柳澤のパスをカットして、近くにいた鈴木がボックス右にこぼれたボールに反応。左足シュートを相手GKに触れられながらも決め切って、勝ち越した。

37分にも土居の右足フィニッシュがクロスバーを叩くなど、鹿島の効率良いフィニッシュワークが際立つなか、再び追いかけるG大阪も丁寧な組み立てから反撃の機会をうかがうが、数的不利に陥り、さらに劣勢に追いやられてしまう。

38分、ボールに触れようと下がったパトリックが背後から鈴木のタックルを受け、もつれる形で転倒。鈴木の右手が自身の左足に絡み、立ち上がれない状況をどうにかしようと振った左腕が報復行為とみなされ、一発退場が命じられた。

そんなG大阪は何とかさらなる失点を防ぎ、ハーフタイム明けから山見を入れ、55分にレアンドロ・ペレイラも投入。鹿島も後半の頭から三竿を送り込み、微修正を図ったなか、敵陣に攻め入るシーンも作るが、なかなか追いつけない。

すると、鹿島が66分、ピトゥカからバイタルエリア中央でクサビのパスを受けた荒木が鋭い反転から右のスペースにボールを展開。これを受けた上田が鋭く振り抜いた右足でネットを揺らしてみせ、G大阪の突き放しに成功した。

後がないG大阪はGK石川があと1点でハットトリックの上田に意地のビッグセーブで立ちはだかるなか、73分に奥野と三浦も投入。リスクも覚悟してゴールを目指す姿勢を打ち出すが、数的不利の状況とだけあって、単発な攻撃が続く。

結局、最後までフィニッシュワークの手を緩めなかった鹿島は交代カードも切りながら試合を進め、危なげなく6年ぶりの開幕白星。前半のパトリック一発退場がプランに響いたG大阪はホームで3失点敗北の厳しい船出となってしまった。

ガンバ大阪 1-3 鹿島アントラーズ
【G大阪】
小野瀬康介(前26)
【鹿島】
上田綺世(前20、後21)
鈴木優磨(前30)