ローマが公式戦3連勝! エイブラハムのドッピエッタなど前半に圧巻4発も低調後半の試合運びに課題《セリエA》
2022.01.24 03:59 Mon
セリエA第23節、エンポリvsローマが23日にスタディオ・カルロ・カステラーニで行われ、アウェイのローマが2-4で勝利した。
前節、カリアリを相手に2022年初白星を挙げた7位のローマ(勝ち点35)は、ミッドウィーク開催のコッパ・イタリアでもセリエBのレッチェを3-1の逆転で下し、公式戦2連勝を達成。更なる連勝を目指す今節は11位のエンポリ(勝ち点29)とのアウェイゲームに臨んだ。前節のカリアリ戦からは先発4人を変更。ザニオーロ、カルスドルプらが先発に復帰し、[3-5-2]に布陣を変更した。
試合は開始早々にボックス内へ抜け出したザニオーロが相手と交錯し、PK獲得かに思われたが、ここはノーファウルの判定。以降はアウェイのローマがザニオーロ、エイブラハムの2トップの仕掛けを軸に攻勢に転じていく。
早い時間帯の先制点とはならなかったものの、攻勢を続けるローマは20分過ぎにムヒタリアンの右からの折り返しを受けたザニオーロが強烈な左足のシュートを枠に飛ばすが、これは相手GKの好守に遭う。それでも、直後の24分には波状攻撃からセルジオ・オリベイラがボックス手前で放ったグラウンダーのシュートをゴール前で足元に収めたエイブラハムが鋭い反転シュート。これがゴールネットを揺らして好調のイングランド代表FWの公式戦2試合連続ゴールで先制に成功した。
畳みかけるローマは33分、左CKの流れからゴール前の混戦を作ると、最後はゴール至近距離からのエイブラハムのボレーシュートがゴールラインを割り、ドッピエッタを達成。続く35分には右サイドを突破したカルスドルプからの折り返しを、中央のザニオーロがワンタッチで外へ流すと、これをセルジオ・オリベイラがきっちり決め切る。
元指揮官アンドレアッツォーリに対して決定力を見せつける最高の前半を過ごしたローマだが、前半で試合が終わったと勘違いしたか、後半は一転して相手の攻勢に晒される。
55分には左サイド深くに侵攻したバンディネッリからのグラウンダーの折り返しをゴール前のピナモンティに冷静に流し込まれ、1点を返される。この失点後にリアクションを見せたいところだったが、以降も勢いづいた相手をうまく止めることができず。後半はなかなかカウンターで相手を引っくり返すことができない。
すると、72分にはバイラムにボックス手前から強烈なミドルシュートをゴール右隅に突き刺されて2失点目を喫する。この展開にいら立つモウリーニョ監督はビーニャ、ヴェレトゥ、アフェナ=ギャンと主力クラスの選手たちを次々に送り込んで試合の主導権を取り戻しにかかる。
しかし、試合終盤にかけても防戦一方の展開を強いられたローマは、守護神ルイ・パトリシオの好守や守備陣の身体を張った対応で3失点目を凌ぐのが、精いっぱいの苦しい状況のままタイムアップを迎えることになった。
前後半でまるで別のチームのような安定感を欠いたローマだったが、前半の大量リードを守り切って4-2の勝利。ゲームコントロールの部分で大きな課題を残しながらも、公式戦3連勝とした。
前節、カリアリを相手に2022年初白星を挙げた7位のローマ(勝ち点35)は、ミッドウィーク開催のコッパ・イタリアでもセリエBのレッチェを3-1の逆転で下し、公式戦2連勝を達成。更なる連勝を目指す今節は11位のエンポリ(勝ち点29)とのアウェイゲームに臨んだ。前節のカリアリ戦からは先発4人を変更。ザニオーロ、カルスドルプらが先発に復帰し、[3-5-2]に布陣を変更した。
試合は開始早々にボックス内へ抜け出したザニオーロが相手と交錯し、PK獲得かに思われたが、ここはノーファウルの判定。以降はアウェイのローマがザニオーロ、エイブラハムの2トップの仕掛けを軸に攻勢に転じていく。
畳みかけるローマは33分、左CKの流れからゴール前の混戦を作ると、最後はゴール至近距離からのエイブラハムのボレーシュートがゴールラインを割り、ドッピエッタを達成。続く35分には右サイドを突破したカルスドルプからの折り返しを、中央のザニオーロがワンタッチで外へ流すと、これをセルジオ・オリベイラがきっちり決め切る。
これで完全に勢いづいたアウェイチームは37分にもボックス左へ侵入したムヒタリアンからの丁寧なグラウンダーの折り返しを、ファーサイドから絞ってきたザニオーロが左足で合わせて前半で試合を決める4点目とした。
元指揮官アンドレアッツォーリに対して決定力を見せつける最高の前半を過ごしたローマだが、前半で試合が終わったと勘違いしたか、後半は一転して相手の攻勢に晒される。
55分には左サイド深くに侵攻したバンディネッリからのグラウンダーの折り返しをゴール前のピナモンティに冷静に流し込まれ、1点を返される。この失点後にリアクションを見せたいところだったが、以降も勢いづいた相手をうまく止めることができず。後半はなかなかカウンターで相手を引っくり返すことができない。
すると、72分にはバイラムにボックス手前から強烈なミドルシュートをゴール右隅に突き刺されて2失点目を喫する。この展開にいら立つモウリーニョ監督はビーニャ、ヴェレトゥ、アフェナ=ギャンと主力クラスの選手たちを次々に送り込んで試合の主導権を取り戻しにかかる。
しかし、試合終盤にかけても防戦一方の展開を強いられたローマは、守護神ルイ・パトリシオの好守や守備陣の身体を張った対応で3失点目を凌ぐのが、精いっぱいの苦しい状況のままタイムアップを迎えることになった。
前後半でまるで別のチームのような安定感を欠いたローマだったが、前半の大量リードを守り切って4-2の勝利。ゲームコントロールの部分で大きな課題を残しながらも、公式戦3連勝とした。
ローマの関連記事
セリエAの関連記事
|
|
ローマの人気記事ランキング
1
ベンフィカが3選手を補強! ローマのスウェーデン代表DFダール&コモの元イタリア代表FWベロッティをレンタル、ブラガのポルトガル代表FWブルマを完全移籍で獲得
ベンフィカは3日、ローマのスウェーデン代表DFサミュエル・ダール(21)をレンタル移籍で獲得したことを発表した。背番号は「26」をつける。 ダールはスウェーデンのユールゴーデンから2024年7月にローマに完全移籍。左サイドバックを務める中、セリエAで2試合、コッパ・イタリアで1試合の出場に終わっていた。 スウェーデン代表デビューも果たしている中、成長のために出場機会を求めポルトガルの強豪に武者修行。ダールは「素晴らしい歴史とサッカーのレベルを誇るこのクラブに来られてとても幸せだ。ここにいられることは本当に素晴らしい」と今回の移籍にコメントしている。 また、コモからは元イタリア代表FWアンドレア・ベロッティ(31)をレンタル移籍で獲得。背番号は「19」に決定した。 ベロッティはイタリア代表として44試合で12ゴールを記録。パレルモやトリノ、ローマ、フィオレンティーナでプレー。今シーズンからコモに完全移籍していた中、セリエAでは18試合で2ゴール、コッパ・イタリアで1試合の出場に終わっていた。 自身初の海外移籍となるベロッティ。「シーズンを最高の形で終えたい。試合はたくさんあるし、トロフィーを持ち帰らなければならない。最高の形で思い出に残るような素晴らしいシーズンにしたい」と意気込みを語った。 さらにブラガからはポルトガル代表FWブルマ(30)を完全移籍で獲得。契約期間は2028年夏までとなる。背番号は「27」に決まった。 ブルマはスポルティングCPのアカデミー育ち。ファーストチーム昇格後は、ガラタサライやレアル・ソシエダ、RBライプツィヒ、PSV、オリンピアコス、フェネルバフチェと渡り歩き、2023年1月にブラガにレンタル移籍で加入。同年7月に完全移籍で加入した。 今シーズンはプリメイラ・リーガで17試合7ゴール5アシスト。ヨーロッパリーグ(EL)でも6試合で3ゴール1アシストを記録するなど主軸としてプレー。ブラガでは通算90試合27ゴール22アシストを記録していた。 左ウイングを主戦場としており、ベロッティとの関係性に期待したいところ。ブルマは「ここにきて、素晴らしいクラブを代表できることを嬉しく思う。ここに来るのは良い時期だと思う。これからも努力を続け、ファンにたくさんの喜びをもたらしていきたい」と意気込んだ。 2025.02.04 11:50 Tue2
「ローマは一連の行動を問題視」 モウリーニョとマティッチの関係破綻、10年来の師弟コンビに何が起きた?
元セルビア代表MFネマニャ・マティッチ(34)のローマ退団およびスタッド・レンヌ移籍には、やはりジョゼ・モウリーニョ監督との関係破綻があったようだ。イギリス『ミラー』が伝えている。 サッカー界を代表する師弟コンビは?と問われて名前を浮かべるファンも多いであろうモウリーニョ監督とマティッチ。チェルシーで始まったこの関係性はマンチェスター・ユナイテッドにローマと今夏まで約10年間続いた。 ところが、8月に入ってマティッチのスタッド・レンヌ行きが急浮上すると、トントン拍子で話が進み、14日に移籍が発表された。また、マティッチはモウリーニョ監督との関係性に亀裂が生じており、ローマも放出を躊躇しないと報じられていた。 強い信頼関係で結ばれたこの両者に一体何が起きたのか。ローマの地元紙『イル・テンポ』のフィリッポ・ビアフォーラ記者によると、マティッチは「チーム練習を投げ出し、モウリーニョだけでなくチームメイトとも問題を抱えた。ローマも一連の行動を問題視し、彼は損得勘定抜きで除外された」という。 酸いも甘いも経験してきたはずのベテランが身勝手な行動をとったなどとは信じたくないが、モウリーニョ監督は19日、セリエA第1節・サレルニターナ戦の前日会見でマティッチ退団の影響を問われ、長年の関係性を考えれば悲しくなるほどにあっさりとコメントした。 「レンヌと1カ月ほど協議していたのだろう。私が付け加えることは何もない」 一方で、ローマが後釜として獲得したレアンドロ・パレデス、レナト・サンチェスについては「パレデスが来てくれて嬉しいよ。彼のことがとっても好きだ。偉大な選手はもういないが、パレデスにサンチェスまで契約できた。街を歩いていて、そうそうお目にかかれる選手ではない」と期待を寄せる。 モウリーニョ監督とマティッチ。何が発端となったかは地元の記者ですら把握できていないようだが、決別したことは間違いない模様。それでも、これからも両者のサッカーキャリアは続いていく。 2023.08.20 15:00 Sun3
ローマが次代のリーダー候補と新契約締結! 昨年に伊代表デビューの20歳逸材
ローマは23日、イタリア代表MFニッコロ・ピジッリ(20)との契約を2029年6月30日まで延長したことを発表した。 ローマ生まれで地元クラブのASDヘリオスから8歳でジャッロロッシのアカデミーに加入した万能型MFは、2023年5月に行われたセリエAのインテル戦でファーストチームデビュー。翌シーズンのヨーロッパリーグ(EL)のシェリフ戦では初ゴールも記録した。 迎えた今シーズンはダニエレ・デ・ロッシ、イバン・ユリッチ、クラウディオ・ラニエリと3人の指揮官の下でも信頼を獲得し、中盤の準主力に定着。途中出場が多いものの、ここまで公式戦31試合3ゴール1アシストの数字を残している。 さらに、その将来性を高く評価するルチアーノ・スパレッティ監督の下、昨年にイタリアのA代表デビューも飾っている。 クラブレジェンドであるフランチェスコ・トッティ氏が“ローマのガビ”と評する180cmのボックス・トゥ・ボックスMFは、セントラルMFを主戦場に高い戦術眼とテクニック、献身性を併せ持つ万能型。ローマ界隈ではトッティの良き相棒の一人として知られたシモーネ・ペッロッタの再来としての活躍が期待されている。 2025.02.24 07:00 Mon4
【平成史に残るレジェンドチーム50選】vol.18“カペッロ・ローマ”スクデットに貢献した中田/ローマ[2000-2001]
1989年1月8日に日本で始まった「平成」。日本では31年にわたって使用されてきたが、2019年4月30日をもってその時代が終わりを告げる。 日本サッカーにおいても激動の時代であった「平成」だが、目をヨーロッパに向け、同じ時代で印象に残ったレジェンドチームを超ワールドサッカー編集部が選出。記憶や記録に残る50チームを紹介していく。 <div style="position: relative;margin: 2em 0;padding: 25px 10px 7px;border: solid 2px #FFC107;"><span style="position: absolute;display: inline-block;top: -2px;left: -2px;padding: 0 9px;height: 25px;line-height: 25px;vertical-align: middle;font-size: 17px;background: #FFC107;color: #ffffff;font-weight: bold;">vol.18</span><p style="margin: 0; padding: 0;font-weight:800">2000-2001シーズン/ローマ 〜カペッロ・ローマ〜</p></div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/2000-01roma.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brians,LTD.<hr></div><div style="padding: 0.5em 1em;margin: 2em 0;border: double 5px #4ec4d3;"><p style="margin: 0; padding: 0;">監督:ファビオ・カペッロ(54) 獲得タイトル:セリエA 攻撃力8:★★★★★★★★☆☆ 守備力8:★★★★★★★★☆☆ タレント7:★★★★★★☆☆☆ 連係8:★★★★★★★★☆☆ 選手層7:★★★★★★★☆☆☆</p></div> <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">常勝のカペッロ・ローマ</div> 1999-00シーズン、同じ街のライバル・ラツィオにスクデットを獲得され、ローマは屈辱のシーズンに終わった。迎えた2000-01シーズン、チームはフィオレンティーナから“ヴィオラの英雄”バティストゥータを獲得。その他、エメルソンやサムエルといった実力者を手に入れて、スクデットを獲得するために十分な戦力を整えた。 リーグが開幕すると、ローマはトッティの創造性溢れるプレーとバティストゥータらストライカーの決定力で破壊的な攻撃を見せつけた。さらに、就任2年目のカペッロ監督が採用する堅い守備戦術も機能し、着実に勝ち点を積み重ねていく。結局、序盤戦からほぼ独走状態を続けたチームは22勝9分3敗、68得点という成績で18年ぶり3回目のスクデットを戴冠した。 2年目のシーズンとなった当時の日本代表MF中田は、あくまでトッティの控えという位置付けだった。それでも腐らなかった中田は終盤戦の第29節、2位ユベントスとの天王山で大仕事をやってのける。2点ビハインドの中、トッティに代わって投入された中田は、見事なミドルシュートでゴールを奪取。さらに、再び自身のシュートからモンテッラの同点弾を演出した。この大一番での活躍が、ローマのスクデット獲得をより確実なものにしたといっても過言ではないだろう。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">前線のトライアングル</div> カペッロ監督の下、チーム内に規律と結果へのこだわりを植え付けられたローマ。守備面では、3バックの中央に入ったサムエルを中心に堅守を披露。ウイングバックに入ったカフーとカンデラは豊富な運動量で上下動を繰り返した。また、ボランチのエメルソンとトンマージが中盤で相手から自由を奪う。 そして、主に攻撃を担当したのが前線の3枚。トップ下に入るトッティを中心としたトライアングルで高速カウンターを仕掛けて得点を重ねた。中田がこの当時、ローマの攻撃がボールを縦に運ぶのが速すぎると漏らしたほど、彼らはボールを縦へ縦へと繋いで相手ゴールを目指した。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">ピックアップ・プレイヤー</div> <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">MFフランチェスコ・トッティ(23)</span> ローマの“プリンチペ(王子)”が自身の愛する街に栄冠をもたらした。豪快なシュートに加え、柔らかなタッチのトラップやパスなど、ファンタジー溢れるプレーで攻撃陣を操った。13ゴール挙げるなど得点力を発揮したトッティは、ローマのバンディエラとして現役生活を終えた。 2019.04.12 12:00 Fri5
