浦和が申請も通らなかった“声出し応援”に村井満チェアマン「応援緩和ではなく入場緩和が前提」、一部で不満噴出には「丁寧なコミュニケーションを」
2021.11.15 12:21 Mon
Jリーグの村井満チェアマンが、浦和レッズが実施しようとした「声出し応援」について、見解を示した。
JリーグとNPB(日本野球機構)は15日、「第43回 新型コロナウイルス対策連絡会議」を実施した。
ワクチンの接種が進み、感染者の数も大幅に減少している日本。その中で、「ワクチン・検査パッケージ」の利用による緩和や、日本政府による大規模イベントの入場制限緩和が進んでいる状況だ。
そんな中、浦和が11月27日に行われる明治安田生命J1リーグ第37節の清水エスパルス戦に向けたチケット販売情報を発表。収容人数を2万4000人、ビジター席なしという設定の中、「ワクチン・検査パッケージ」の利用を申請し、2万4000人以上の集客を行うと発表した。
また、その際には技術実証の一環として「北ゴール裏指定席」では、「人と接触する応援」「密を作る応援」「声を出す応援」といった応援スタイル緩和のトライアルを当該試合で実施できるよう申請。声出し応援の実施に向けて協議を進めていることを発表していた。
この件に関して、村井チェアマンが経緯と見解を示し、あくまでも「ワクチン・検査パッケージ」は入場緩和を目的としたものであるとし、応援スタイルの緩和は認められなかったとした。
「今回の「ワクチン・検査パッケージ」と言われているものは、応援スタイルの緩和を前提としているものではありません。入場数をどう緩和していくことが前提となる枠組みです。政府が「ワクチン・検査パッケージ」の内容について、リーグからクラブから申請を受ける範囲は、応援緩和ではなく入場緩和が前提でした」
「当然そういう枠組みですが、クラブから声出し応援の要請があったものなので、特別に政府サイドも相談に乗ってくれたというのが実情。結論としては、まずは入場緩和の枠組みを進めていくという政府方針だったので、声を出す応援は対象外とするというのが政府判断だったわけですが、そのプロセスにおいて、一部浦和がアナウンス、申請のプロセスを社会にアナウンスしたことが一連の背景だったと認識しています。最終アナウンスがあったように、応援緩和は行わないということを政府が判断したということになります」
浦和の要請に対して、日本政府とJリーグが話し合いを行ったと語った村井チェアマン。政府が対応してくれた一方で、申請段階の発表に関しては、対戦相手とのコミュニケーションも必要だっただろうと見解を述べた。
「当然ですが、対戦相手と十分なコミュニケーションをしながら、擦り合わせをしていただくのが通常の配慮だと思うので、場合によっては今回対戦相手とのコミュニケーションを欠いていたと思われるものかもしれないです」
「一方で、浦和自身にガイドライン違反があったわけではないので、運営が状況によって変化すると言うものであれば、丁寧なコミュニケーションを求めていきたいと思います」
専門家の見解でも、「声出し応援」の緩和は、まだまだ先になるとされている。飛沫感染が大きな要因となっている新型コロナウイルスの感染防止を考えるならば、まずは声を出さずにスタジアムを満員にすることが先になりそうだ。
JリーグとNPB(日本野球機構)は15日、「第43回 新型コロナウイルス対策連絡会議」を実施した。
そんな中、浦和が11月27日に行われる明治安田生命J1リーグ第37節の清水エスパルス戦に向けたチケット販売情報を発表。収容人数を2万4000人、ビジター席なしという設定の中、「ワクチン・検査パッケージ」の利用を申請し、2万4000人以上の集客を行うと発表した。
また、その際には技術実証の一環として「北ゴール裏指定席」では、「人と接触する応援」「密を作る応援」「声を出す応援」といった応援スタイル緩和のトライアルを当該試合で実施できるよう申請。声出し応援の実施に向けて協議を進めていることを発表していた。
この発表には、「ついに声出し応援が」という期待も集まる一方で、ビジター席を設けないことで一部の清水サポーターからは不満が噴出。対応の問題が指摘される事態となっていたが、浦和は12日に「依然接触・飛沫感染リスクがあることからこのタイミングでは応援スタイル緩和の技術実証は実施しないこととなりました」と声出し応援ができなくなったことを報告していた。
この件に関して、村井チェアマンが経緯と見解を示し、あくまでも「ワクチン・検査パッケージ」は入場緩和を目的としたものであるとし、応援スタイルの緩和は認められなかったとした。
「今回の「ワクチン・検査パッケージ」と言われているものは、応援スタイルの緩和を前提としているものではありません。入場数をどう緩和していくことが前提となる枠組みです。政府が「ワクチン・検査パッケージ」の内容について、リーグからクラブから申請を受ける範囲は、応援緩和ではなく入場緩和が前提でした」
「当然そういう枠組みですが、クラブから声出し応援の要請があったものなので、特別に政府サイドも相談に乗ってくれたというのが実情。結論としては、まずは入場緩和の枠組みを進めていくという政府方針だったので、声を出す応援は対象外とするというのが政府判断だったわけですが、そのプロセスにおいて、一部浦和がアナウンス、申請のプロセスを社会にアナウンスしたことが一連の背景だったと認識しています。最終アナウンスがあったように、応援緩和は行わないということを政府が判断したということになります」
浦和の要請に対して、日本政府とJリーグが話し合いを行ったと語った村井チェアマン。政府が対応してくれた一方で、申請段階の発表に関しては、対戦相手とのコミュニケーションも必要だっただろうと見解を述べた。
「当然ですが、対戦相手と十分なコミュニケーションをしながら、擦り合わせをしていただくのが通常の配慮だと思うので、場合によっては今回対戦相手とのコミュニケーションを欠いていたと思われるものかもしれないです」
「一方で、浦和自身にガイドライン違反があったわけではないので、運営が状況によって変化すると言うものであれば、丁寧なコミュニケーションを求めていきたいと思います」
専門家の見解でも、「声出し応援」の緩和は、まだまだ先になるとされている。飛沫感染が大きな要因となっている新型コロナウイルスの感染防止を考えるならば、まずは声を出さずにスタジアムを満員にすることが先になりそうだ。
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