逆転残留目指す横浜FCが痛恨ドロー…後半AT被弾で勝利逃す【明治安田J1第35節】

明治安田生命J1リーグ第35節のアビスパ福岡vs横浜FCが7日にベスト電器スタジアムで行われ、1-1のドローに終わった。

残留がすでに確定している中で、前節は大分トリニータとの“九州ダービー”を1-0で制した福岡(勝ち点50)。その試合で負傷した山岸に代わり、金森が3試合ぶりにスタメンに名を連ねた。

対する最下位横浜FC(勝ち点20)は残り4試合で残留圏までの勝ち点差は「6」という厳しい状況。一戦も落とせない中でフェリペ・ヴィゼウが7試合ぶりに先発出場した。
試合開始早々、シュートシーンを作ったのは福岡。3分、金森のスローインから、ボックス右で後ろ向きにボールを受けたジョン・マリが相手DFを3枚剥がして、右足を振り抜く。強烈なシュートは、ゴール左に外れたが、抜群の個の力を見せた。

それ以降は、両チームともチャンスを作れない時間帯に。それでも30分、福岡の金森が左サイドからドリブルでボックス内に侵入。相手の対応に遭うも、こぼれ球を拾った宮がボックス手前左からミドルシュートを放つ。しかし、これも枠の右に外れた。対する横浜も31分、アラン・ミネイロが敵陣右サイドの深い位置にドリブルで攻め込み、マイナス方向の瀬古にパス。瀬古がダイレクトでクロスを上げ、ボックス中央のフェリペ・ヴィゼウが頭で合わせるも、枠を捉えられない。

前半は大きな決定機のなかった横浜FCだが、試合を折り返した56分に試合を動かす。ボックス左手前の瀬古からパスを受けたアルトゥール・シルバが、中央遠めの位置から右足のシュート。これが相手DFに当たってボックス中央にこぼれると、走り込んだフェリペ・ヴィゼウが押し込み、先制に成功した。

流れを掴んだ横浜FC。69分のFKでは、敵陣中央と距離のある位置だったが、瀬古が右足で放ったシュートはクロスバーを直撃。決定的なシーンとなった。

1点を追う福岡も73分、エミル・サロモンソンが中央から迫力あるドリブルでボックス内に侵入。相手DFを引き付けフアンマ・デルガドにラストパスを出すも、タイミングが合わず、相手DFにクリアされてしまう。

ここまで効果的な攻撃を生み出せずにいた福岡だったが、後半アディショナルタイムに劇的な場面が生まれる。パワープレーの局面で、前線にロングボールが送られると、ボックス手前でドウグラス・グローリが頭で繫ぎ、中央のフアンマ・デルガドがヘディングシュート。これは相手GKに弾かれるも、ボックス右でこぼれ球に反応したエミル・サロモンソンがダイレクトでゴール右に蹴り込み、終了間際に同点に追いついた。

試合は1-1のまま終了し、土壇場で追い付いた福岡には価値あるドローとなった。一方の横浜FCにとっては、手中にあった3ポイントをあと一歩のところで失うという悪夢のような展開に。逆転での残留に向けて、さらに厳しい立場となった。

アビスパ福岡 1-1 横浜FC
【福岡】
エミル・サロモンソン(後46)
【横浜FC】
フェリペ・ヴィゼウ(後10)