大迫の決勝弾で神戸が3位確保に大きく前進!徳島は残留に向け痛い連敗…【明治安田J1第35節】

明治安田生命J1リーグ第35節、ヴィッセル神戸vs徳島ヴォルティスが6日にノエビアスタジアム神戸で行われ、ホームの神戸が1-0で勝利した。

前節ベガルタ仙台に快勝し、ACL出場権を獲得できる3位のキープに成功した神戸は、中坂とドウグラスに代えて山口蛍、大迫を起用。システムは変わらず[4-4-2]を採用しており、武藤と大迫が2トップを組む形となっている。

対するは、前節セレッソ大阪に敗れてリーグ3試合勝ちがなく、残留に向け崖っぷちの徳島。前節からスタメンを2枚変更しており、岩尾とバケンガに代わり鈴木徳真と小西が入った。システムは [4-4-2]から[4-2-3-1]に変更しており、垣田が1トップを務める形となっている。
立ち上がりは、2分にボックス手前で獲得したFKをイニエスタが直接狙うなど、リーグ戦4試合負け無しの神戸が先に流れをつかむ。9分には右サイドを突破した武藤のクロスに大迫が飛び込んだものの、これはGK上福元が身体を張り防いだ。徳島は前線から積極的にプレスをかけるも、神戸が巧みな技術でボールを回したこともあり、決定機を作るまでには至らない。

次第にボールを握る神戸とカウンターを狙う徳島という構図になったが、お互いなかなか相手ボックス内までボールを運べず。飲水タイム明けの23分には、神戸がイニエスタを中心としたボール回しから最後は郷家がシュートするも、これは徳島のディフェンスが集中した守りで防いだ。33分には神戸に大きなチャンス。イニエスタと山口蛍で左サイドを崩すと、イニエスタからふわりとしたクロスが上がる。これにボックス内の郷家が反応するが、上手くミートすることができずGK上福元がしっかりキャッチした。攻撃の形を作れない徳島は、40分に得た左CKから福岡がヘディングシュートを放つも、これは枠の上へ。その後は両者とも敵陣までボールを運ぶシーンは見られたものの、決定機を作れないままハーフタイムを迎えた。

後半、最初にゴールに迫ったのは徳島。46分に大きく右サイドに展開したところから小西がボールを持つと、ボックス手前からミドルシュートを狙う。これがGK飯倉にセーブされると、50分には左CKから福岡が頭で合わせるがバー直撃。こぼれ球に岸本が詰めるも初瀬が寸前のところでカバーに入り、決定機を活かすことはできなかった。

やや押され気味の神戸だったが56分に先制。中央のイニエスタから右サイドでボールを受けた酒井高徳が、アーリー気味のクロスを放つ。これをボックス中央で武藤が頭で触りわずかに軌道を変えると、最後はファーサイドに詰めていた大迫が押し込み先制ゴールを挙げた。

リードを許した徳島は62分にカウンターから反撃を狙う。ボックス手前で西谷がボールをキープし、最後は宮代がシュートを放つもGK飯倉が正面でキャッチ。さらにムシャガ・バケンガを投入して攻勢に出たが、直後に神戸が、イニエスタのスルーパスに抜け出した右サイドの酒井高徳のクロスに大迫が飛び込むなど、個の能力の高さを発揮して決定機を作っていく。

70分には大崎、小林を投入して守備を固め始める神戸に対して、徳島は丁寧なビルドアップと西谷を中心とした激しいプレッシャーでゴールに迫ろうとするが、菊池の気合いの入った守備もあり、なかなかゴールに迫れない時間が続いた。

79分には藤田、杉森を投入して攻撃の活性化を狙う徳島。だが、焦りもあってか上手く意思の疎通ができないシーンが散見される。試合終盤には何本ものクロスを入れるも、高さと強さを備えた神戸守備陣を最後まで攻略することはできず、タイムアップとなった。

この結果、リーグ5試合負け無しとした神戸が3位確保に大きく前進。一方で、リーグ連敗となった徳島は勝ち点を積み重ねることができず、残留に向け非常に苦しい状況となっている。

ヴィッセル神戸 1-0 徳島ヴォルティス
【神戸】
大迫勇也(後12)