最小失点で勝利に貢献の権田修一「失点をしょうがないで済ませたくない」

日本代表のGK権田修一が、12日に行われたカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選第4節のオーストラリア代表戦を振り返った。開幕3試合で1勝2敗と早くも崖っぷちに立たされていた日本は、背水の陣でオーストラリアを埼玉スタジアム2002に迎え撃った。試合は普段と違う[4-3-3]のシステムを採用した中、先発に抜擢された田中碧のゴールで先制すると、前半は有利に進めつつ、権田の好セーブもありながら無失点で折り返した。しかし後半は一転してオーストラリアが優勢に出ると、69分にアルディン・フルスティッチにFKを直接決められ同点とされてしまう。嫌な雰囲気が漂っていた中、選手交代で流れを引き寄せた日本は86分、途中出場の浅野拓磨のシュートが相手のオウンゴールを誘発し勝ち越しに成功。このリードを守り切り、大きな一勝を得た。
好セーブに加え、的確なクロス対応で最小失点に抑えた権田は試合後、勝利を喜びながらも「状況は変わっていない」とし、残りの6試合で連勝を収められるよう準備していきたいと、来月以降の予選に意気込みを語った。

そして、自身のパフォーマンスについて、失点は致し方ないところもあったものの、「しょうがないで済ませたくない」と悔しさをあらわに。また、失点後のチームのメンタリティにも触れて、チームメイトを称賛した。「ゼロに抑えられなくて悔しさは残りますけど、止めたシーンは自分に与えられた仕事だと思っています。クロスに対しても、前半から高い選手に合わせてくるようなクロスが多くて、何回か飛び出せるかなという状況はあったんですけど、相手はセカンドボールを狙ってたので、僕がパンチングをした後にゴールを空けるのは危ないと思っていました。最後は相手も(ゴール前の)高い位置まで来ていたので、思い切ってチャレンジしました」

「失点のところは、日本代表でやっている以上は『あれは素晴らしいシュートでした、だからしょうがないです』と言ったら先がないと思うので、僕自身が止めることも含めて、壁の作り方からチームとして防げるように向上しなければならないと思っています」

「(失点に関して)あそこはまず防がなければならかったかなと。1点差で勝っていて、あの時間帯に失点するのはチームとして苦しくなるので、反省しなければなりません。その前提があって、あの失点の後に皆がバラバラにならなかったというのが大事なことで、勝ち点3が絶対に必要という気持ちでプレーし、落ち着いて自信を持って続けられたというのはすごく良かったところかなと」

「スタメンに出ていない選手の準備に関しても、今日は(古橋)亨梧とか(浅野)拓磨とが(柴崎)岳もそうですけど、途中から出た選手が必要な働きをしてくれました。それが今の日本代表の強いところで、チームみんなで勝ちたいという気持ちを見せられるというのが、途中出場した選手の働きに繋がってくるのかなと。そこは継続して次の試合に進みたいなと思ってます」