【プレミア注目プレビュー】欧州王者チェルシーvsPL王者シティ! 対トゥヘル3連敗中のペップがリベンジに燃える

2021.09.25 12:00 Sat
Getty Images
プレミアリーグ第6節、チェルシーvsマンチェスター・シティが、日本時間25日20:30にスタンフォード・ブリッジでキックオフされる。昨シーズンのヨーロッパ王者のブルーズと、プレミア王者シチズンズが対峙する、優勝候補同士のビッグマッチだ。チェルシーは前節、トッテナムとの今季最初のロンドン・ダービーを戦った。前半はホームサポーターの熱烈な後押しを受け、躍動感を見せたトッテナムに苦戦。それでも、智将トゥヘルがハーフタイムに施した修正と、MFカンテの投入で一気に流れを変えると、終わってみれば3-0の完勝を収めて、タイトルコンテンダー筆頭に相応しい戦いぶりを見せた。

また、主力温存で臨んだ直近のEFLカップ(カラバオカップ)ではPK戦に無類の強さを見せる控えGKケパの活躍もあり、難敵アストン・ビラを破って今季の公式戦8試合無敗を継続している。そして、ドイツ人指揮官の卓越した采配を含め、攻守両面で盤石のヨーロッパ王者は、難攻不落の要塞で昨季のリーグ王者を迎え撃つ。
一方、開幕戦の敗戦以降、レスター・シティ戦を除き公式戦3試合で5ゴール以上を挙げる爆発的な攻撃力を武器に、調子を取り戻しつつあるシティ。だが、前節のサウサンプトン戦では相手の強度の高いプレーと堅守に手を焼き、リーグ戦4試合連続クリーンシートこそ記録したものの、2017年のストーク戦以来の枠内シュート1本という攻撃の停滞によって連勝がストップした。

直近のEFLカップでは格下ウィコム相手にユース主体のスカッドで6-1の大勝を収めてバウンスバックに成功したが、細かな負傷者や今夏の代表戦の影響による一部主力のコンディション問題を抱え、盤石とは言い難い状況だ。
そういった中、今回のチェルシー戦を皮切りに、チームは28日にCLパリ・サンジェルマン戦、10月4日にリバプール戦と、今季の行方を占う重要な3連戦に臨む。その初陣となる敵地での一戦をモノにし、勢いに乗れるか…。

なお、昨季のCLファイナル以来の対戦となる両チームだが、トゥヘル就任以降の3試合ではチェルシーが3戦全勝と圧倒的に優位に立つ。世界最高の名将の一人と称されるグアルディオラ監督にとって、同じ対戦相手の3連敗は非常に稀なことであり、並々ならぬ気持ちでこのビッグマッチに臨むはずだ。ここまでの3度の対戦ではいずれも異なる布陣を採用し、0-1で敗れた直近の対戦ではMFデ・ブライネの最前線起用に、守備的MF不在の奇策で臨んで敗れているが、今回は正攻法か、あるいは更なる奇策を用意しているのか、その采配にも注目だ。

◆チェルシー◆
【3-4-2-1】
▽チェルシー予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:メンディ
DF:クリステンセン、チアゴ・シウバ、リュディガー
MF:アスピリクエタ、ジョルジーニョ、コバチッチ、マルコス・アロンソ
MF:ツィエク、ハヴァーツ
FW:ルカク

負傷者:MFプリチッチ、マウント
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関してはプリシッチに加え、直近のビラ戦で軽傷を負ったマウントが出場できない。

システムに関しては控え中心の布陣で臨んだビラ戦で[4-3-3]を採用したが、本来の[3-4-2-1]の形に戻すことになる。ただ、マウント不在の中でヴェルナー、あるいはカンテを代役に据える場合、トッテナム戦の後半戦で見せた[3-5-2]の並びで臨む可能性もありそうだ。

スタメンに関しては負傷明けの守護神メンディの復帰が見込まれる中、ビラ戦で休養を与えられたメンバーがトッテナム戦に続きスタメンを飾る見込みだ。

◆マンチェスター・シティ◆
【4-3-3】
▽マンチェスター・シティ予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:エデルソン
DF:ウォーカー、ルベン・ディアス、アケ、カンセロ
MF:デ・ブライネ、フェルナンジーニョ、フォーデン
FW:ガブリエウ・ジェズス、フェラン・トーレス、グリーリッシュ

負傷者:DFストーンズ、ジンチェンコ、ラポルテ、MFギュンドアン、ロドリ
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関しては軽傷やマッチフィットネスの問題を抱える前述の5選手に欠場の可能性がある。ただ、ストーンズとロドリ、ラポルテに関しては、前日時点で遠征メンバーに含まれていることが確認されている。

スタメンに関しては前節のサウサンプトン戦のメンバーをベースに、ギュンドアンとベルナルド・シウバに替わってフォーデンとデ・ブライネの復帰が見込まれる。右のウイングに関してはガブリエウ・ジェズスをベンチに置き、ベルナルド・シウバかマフレズの起用も想定される。

★注目選手
◆チェルシー:DFアントニオ・リュディガー
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チェルシーの注目プレーヤーはブルーズの堅守をけん引するドイツ代表DF。同胞指揮官の就任以降、最終ラインで主力を担うリュディガーは、28歳にしてワールドクラスの域に到達しつつある。これまでは圧倒的な身体能力に依存し、攻守両面でポジショニングミスやイージーな判断ミスも見受けられたが、トゥヘル体制では時おりビルドアップの場面でミスはあるものの、攻守両面で抜群の安定感を誇る。とりわけ、メンタル面の駆け引きを含め、“エースキラー”としての存在感を高めている印象だ。

ここ最近ではクラブとの契約延長交渉難航によってバイエルンなど、メガクラブへの移籍が取り沙汰されているが、ピッチ内ではそういった雑音に左右されず、ソリッドなパフォーマンスを継続中だ。

先日にはプレミアリーグのご意見番の一人、リオ・ファーディナンドから「トゥヘルが来てからの彼は、間違いなく最高のセンターバックだ。彼と(ルベン・)ディアスは傑出しているが、トニがチームに与える影響は計り知れない」と激賞を受けており、今回の一戦でもチームの勝敗を大きく左右する重要な仕事が期待される。

◆マンチェスター・シティ:MFケビン・デ・ブライネ
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シティの注目プレーヤーはスペイン人指揮官と共に、最もリベンジに燃えているベルギー人司令塔。昨シーズンのCL決勝ではキャプテンマークを巻き、自身初のビッグイヤー獲得を目指したが、後半序盤のリュディガーとの接触プレーで鼻骨と左眼窩底の骨折の重傷を負い、志半ばでピッチを去った挙句に、チームも初の欧州タイトルを逃した。

さらに、その負傷によって満身創痍で臨んだユーロ2020では、チームと共に不完全燃焼の形でベスト8敗退となると、新シーズンもケガの影響でコンディションが上がり切っておらず、難しい序盤戦を過ごしている。

それでも、直近のウィコム戦では今季初の公式戦フル出場で待望の初ゴールも挙げており、徐々にコンディションを上げている。ソリッドな守備を中心に盤石のチェルシーに対しては、やはり絶対的な司令塔の活躍が必須となっており、チームを勝利に導くゲームメイクと決定的な仕事をみせ、CL決勝の雪辱を果たしたい。

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