人種差別の恐れ? ニュージーランド代表の愛称“オールホワイツ”が消滅の可能性

2021.08.23 21:57 Mon
Getty Images
世界中のいたるところで起こり、問題となっている人種差別や侮辱的な行為。多くのサッカー選手が被害に遭い、サッカー選手以外でも社会的な問題として取り上げられる頻度が増えている。

人種はもちろんのこと、性別や立場など、様々な面での多様性が求められる時代。その影響を受け、ニュージーランド代表のニックネームが消滅する可能性があるようだ。

ラグビー界で最強の名を欲しいままにしているニュージーランド代表は“オールブラックス”として知られ、試合前の“ハカ”はラグビーファン以外でも知ったところだろう。
一方で、サッカーのニュージーランド代表は相対する白を基調とし、“オールホワイツ”という愛称で親しまれてきた。

イギリス『スカイ・スポーツ』によると、このニックネームは、1982年のワールドカップ予選で初めてつけられたもの。しかし、人種的な意味合いを持っていることを恐れ、ニュージーランド・フットボール(NZF)が利害関係者からのフィードバックを求めたという。
NZFは文化的多様性の見直しの一環として、“オールホワイツ”の廃止を考えているとのこと。CEOのアンドリュー・プラグネル氏がコメントした。

「他の多くの国家機関と同様に、ニュージーランド・フットボールは、文化的な包括性とワイタンギ条約の原則を尊重することに取り組んでいる」

「昨年発表した『デリバリー&サステナビリティ・プロジェクト』の一環として、サッカー界のステークホルダーや外部の方と協力し、2021年以降の目的に適うように、組織のあらゆる分野を検討している」

「まだ結果を語るには時期尚早だが、アオテアロアで最もインクルーシブなスポーツを目指す上で、これは重要なことだ」

ワイタンギ条約とは、1840年にニュージーランド北島ワイタンギにおいて、先住民族マオリ族とイギリス王権との間で締結された条約。主権と土地の所有件を明確にするための条約だ。

また、ニュージーランドでは人種や民族に関しての変更は他のスポーツでも怒っており、ラグビーのカンタベリー・クルセイダーズはイスラム教徒とキリスト教徒の間の戦争への言及が適切かどうかについての質問に応じ、2019年に剣を振り回す騎士をモチーフとしていたロゴを、マオリのモチーフに変更していた。

ニュージーランド代表は東京オリンピックの準々決勝でU-24日本代表が対戦した相手。PK戦にまでもつれ込んだ末に日本が勝利していたが、今後のニックネームが何になるのか気になるところだ。

U-24ニュージーランド代表の関連記事

なでしこジャパンの池田太監督が、スペイン遠征のメンバーを発表し、意気込みを語った。 パリ・オリンピックへの出場が決まっているなでしこジャパン。5月から6月にかけてスペイン遠征を行い、ニュージーランド女子代表と2試合を戦うことに。7月にはガーナ女子代表と金沢で対戦し、オリンピック本大会に臨むこととなる。 貴重 2024.05.22 15:25 Wed
Aリーグ・メンに新王者誕生か。オーストラリア『news.com.au』が伝えている。 サッカー・オーストラリア1部のAリーグ・メン。3月31日、第22節のウェリントン・フェニックスvsブリスベン・ロアーが行われ、ホームのウェリントンが1-0と勝利。2連勝で首位キープだ。 “ウェリントン”と聞いてわかる通り、 2024.04.01 18:30 Mon
19日、パリ・オリンピックサッカー女子のオセアニア予選決勝、ニュージーランド女子代表vsソロモン諸島女子代表がサモアの国立競技場で行われ、11-1で勝利したニュージーランドが本大会出場を決めた。 オセアニアの1枠を懸けて顔を合わせた両者は、5大会連続5度目のオリンピック出場を目指すニュージーランド(FIFAランキ 2024.02.20 22:20 Tue
30日、オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)グループA第3節の2試合が行われ、スイス女子代表とノルウェー女子代表の決勝トーナメント進出が決定した。 ここまで1勝1分けの勝ち点4でグループA首位に立つスイス女子代表と、ホスト国で1勝1敗の勝ち点3で2位に位置するニュージーランド女子代表の一戦は 2023.07.30 18:21 Sun
25日、オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)グループA第2節のニュージーランド女子代表vsフィリピン女子代表が、ニュージーランドのウェリントン・リージョナル・スタジアムで行われ、フィリピンが0-1で勝利を収めた。 W杯開催国のニュージーランドは、初戦のノルウェー女子代表戦でハナ・ウィルキンソ 2023.07.25 16:39 Tue

U-24ニュージーランド代表の人気記事ランキング

1

クリス・ウッドのハットなどでニュージーランドがソロモン諸島に6発大勝! 南米5位との大陸間PO進出に近づく《ロシアW杯オセアニア予選PO》

▽1日、ロシア・ワールドカップ(W杯)オセアニア予選のプレーオフ第1戦が行われ、ニュージーランド代表vsソロモン諸島代表は6-1でニュージーランドが勝利した。 ▽オセアニア最終予選のグループAを1位通過したニュージーランドとグループBを1位通過したソロモン諸島の対戦。ホーム&アウェイ方式で行われるプレーオフで勝利すると、南米予選5位との大陸間プレーオフに臨むこととなる。 ▽試合は18分、味方のシュートのこぼれ球をボックス内で拾ったクリス・ウッドが蹴り込みニュージーランドが先制する。勢いに乗るニュージーランドは36分、スルーパスに反応したウッドがループシュートを沈め追加点。39分にはクリアボールを拾ったコスタ・バルバロウセスがコースを狙ったシュートを沈め、リードを3点に広げる。 ▽後半に入り、53分にソロモン諸島はPKからヘンリー・ファアロドが1点を返すも、55分にライアン・トーマス、80分にかつてベガルタ仙台でプレーしたマイケル・マグリンチィがゴール。さらに、93分にはボックス手前で得たFKをクリス・ウッドが直接沈めハットトリックを達成。結局6-1でホームのニュージーランドが勝利し、大陸間プレーオフ進出に大きく前進した。 <span style="color:#cc3300;font-weight:700;">ニュージーランド 6</span>-1 ソロモン諸島 【ニュージーランド】 クリス・ウッド(前18) クリス・ウッド(前36) コスタ・バルバロウセス(前39) ライアン・トーマス(後10) マイケル・マグリンチィ(後35) クリス・ウッド(後53) 【ソロモン諸島】 ヘンリー・ファアロド(後8) 2017.09.02 13:05 Sat

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly