なでしこメダルならず…強豪スウェーデンに力の差見せつけられベスト8で敗退《東京オリンピック》

2021.07.30 21:15 Fri
Getty Images
なでしこジャパンは30日、東京オリンピック・準々決勝でスウェーデン女子代表と対戦し、3-1で敗れた。

グループEを1勝1敗1分けで終え、全グループの3位のうち上位2チームに入ったため、なんとか決勝トーナメント進出を果たしたなでしこジャパン。アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドを相手にグループGで3戦全勝のスウェーデン女子代表が相手となったが、2大会ぶりの決勝進出を目指した。

強豪相手の試合に臨むなでしこジャパンは、直近のチリ戦からスタメンを5人変更し、フォーメーションは岩渕と田中が2トップに並ぶ[4-4-2]を採用。2列目は左から杉田、三浦、中島、長谷川が起用され、最終ラインには宮川、南、熊谷、清水が並んだ。GKは3戦連続先発の山下を起用した。
一方のスウェーデンはこれまでと同じく[4-2-3-1]の布陣。グループステージで3得点を挙げたブラックステニウスを3トップの中央に配置した。

なでしこは開始2分でいきなりピンチを迎える。敵陣からのロングボールにヤコブソンがフリーで抜け出しそのままシュート。しかし、ゴール左に外れ、何とか失点は免れた。
しかし、その5分後に先制点を許してしまう。CKの流れから左サイドを突破したロルフォにクロスを上げられると、エリクソンにボックス内で競り負けヘディングシュートを叩き込まれた。

その後は日本がボールを支配して繋いでいくも、後ろ向きで縦パスを受けるときに体を当てられてシュートまで持って行けない。完全にフィジカル面で優位に立たれ、奪われた後もスピードを活かしたスウェーデンのカウンターに手を焼いていた。

だが、マークが厳しい中央からゴールに向かうのではなく、相手の守備ブロックの外側にビルドアップの出口を作って攻め込んでいくと、23分に同点に追いつくことに成功。右サイドを駆け上がった長谷川がGKとDFの間にクロスを上げると、タイミングよく走り込んだ田中が合わせて試合を振り出しに戻した。

勢いがついたなでしこは、サイドハーフを内側に絞らせた[4-2-2-2]の陣形でボール保持をすることに。相手の2列目に対して数的優位を作り、マークを絞らせないポゼッションでゴールに迫るシーンを増やしていった。

31分には岩渕のパスに反応した田中がボックス内で倒されPKをゲット。しかし、VARが介入すると、主審のオン・フィールド・レビューが行われ、ノーファウルとなりPKは取り消された。

後半も日本が押し込もうとするが始まって間もない53分、またしても先に得点したのはスウェーデンだった。スルーパスに抜け出したブラックステニウスが、ボックス左からニアサイドをぶち抜いてゴール。エースの今大会4点目で再度リードすることに成功した。

スコアが動いてからもピンチが続いたなでしこは、ボックス内でシュートをブロックした三浦に対してVAR後のオン・フィールド・レビューで今度はハンドの判定。そのPKをアスラニに冷静に決められ、スコアは3-1に。

リードが2点に広がったことにより、ボール保持の権利を与えられたなでしこ。ボランチ、サイドハーフ、そして2トップが流動的にポジションチェンジをしてスウェーデンの選手を動かし、テンポよくボールを動かしていく。

守備に奔走し疲労が溜まった相手に対して効果的に前進したものの、ラスト30mでの精度を欠いてシュートに持ち込めない時間が続いた。

その後も途中投入の遠藤、北村、林が中央でボールを受けて相手守備ブロックを揺さぶるが、スウェーデンも集中力を切らさずに怒涛の攻撃を跳ね返し続ける。なでしこがおよそ20分間攻め続けたがゴールネットを揺らすことはなく、3-1でタイムアップ。日本は2大会ぶりとなるオリンピックだったが、準々決勝で敗退となった。

なお、スウェーデン8月2日に行われる準決勝で、イギリスとの対決を制したオーストラリア女子代表と対戦する。

スウェーデン女子代表 3-1 なでしこジャパン
【スウェーデン女子代表】
マグダレーナ・エリクソン(前7)
スティーナ・ブラックステニウス(後8)
コソヴァレ・アスラニ(後23)
【なでしこJAPAN】
田中美南(前23)

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