【2020-21ラ・リーガ シーズン総括】超WS選出の最優秀選手はM・ジョレンテ

2021.06.02 19:00 Wed
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◆一時四つ巴の争いも、アトレティコが7季ぶりの戴冠
マドリードの2強、バルセロナ、セビージャと一時四つ巴の争いとなった今季のラ・リーガは、最終節までもつれ込んだレアル・マドリーとの激戦を制したアトレティコ・マドリーが7シーズンぶり11度目の優勝を果たした。

コロナ禍において緊縮財政を強いられた昨季3位のアトレティコは、MFトーマスがアーセナルに引き抜かれた穴を埋めるためMFコンドグビア、MFトレイラの2選手を補強した他、ユベントスに去ったFWモラタの穴埋めにバルセロナを追われたFWルイス・スアレスを補強。戦力的に大きな上積みはなく、下馬評は決して高くなかった。

だが、蓋を開けてみれば、開幕11戦無敗と近年稀にみる好スタートを飾り、戦術面においてもシメオネ監督が堅守速攻一辺倒だった戦い方に大きな変化を加え、[3-5-2]の可変式の布陣が完璧に機能。序盤戦はスアレスとFWフェリックスの2トップに加え、昨季は存在感が希薄だったDFエルモソやMFレマルといった選手たちが新たな役割で躍動。宿敵レアル・マドリーとの最初のダービーで今季初黒星を喫するも、苦手としていたバルセロナにシメオネ体制で初白星を挙げるなど、快進撃を見せた。

その後も攻守両面で抜群の安定感を誇ったロヒブランコスは、取りこぼしが目立つライバルを引き離して余裕の首位ターン。しかし、負傷者や新型コロナウイルスの感染者が目立ち始めた後半戦は相手の研究も進み、一転して苦しい戦いを強いられた。得点力の低下によってレバンテやアスレティック・ビルバオに競り負けるなど取りこぼしが目立つと、4月末には一時首位陥落の危機を迎えたが、バルセロナを破ったグラナダの好アシストによって辛くも首位を維持。シーズン最終盤は厳しい戦いが続いたものの、守護神オブラクや百戦錬磨のエースFWスアレスの勝負強い活躍によって接戦をモノにし、7シーズンぶりの戴冠となった。

そのアトレティコに2ポイント差及ばず、連覇を逃したレアル・マドリーはコロナ禍における戦力補強の不調、度重なる負傷者の影響が最後まで響いた。レンタルバックとなったDFオドリオソラ、MFウーデゴールの2選手を除き、優勝した昨季から新戦力補強ゼロに終わったジダン率いるチームは、2年目のFWアザールやFWヨビッチのフィット、FWヴィニシウスやFWロドリゴの覚醒を期待してシーズンに臨んだが、中盤以降に存在感を発揮し始めたヴィニシウスを除きその目論見が完全に裏目に出た。

以前からメンバーを固定する傾向が目立っていたフランス人指揮官の采配も影響し、消耗し尽したスカッドは最終ラインを中心に離脱者が続出し、カンテラーノの抜擢やシステム変更など場当たり的な対応も目立った。ほぼフル稼働のカゼミロ、モドリッチ、クロースのトリボーテ、主砲ベンゼマ、守護神クルトワら個人の奮闘が光ったが、チームとしてはシーズンを通じて安定感を欠いた。クラシコでのシーズンダブルを含め上位対決では好成績を残すも、格下相手の取りこぼしの多さが優勝を逃す最大の要因となった。なお、11年ぶりの無冠となったシーズン終了後にジダン監督の退任およびアンチェロッティ新監督招へいが発表されており、来シーズンは6年ぶり復帰のイタリア人指揮官の下で覇権奪還を目指す。

マドリードの2強に次ぐ3位フィニッシュとなったバルセロナは、過去のFWビジャに続きスアレスの放出によってアトレティコの優勝をアシストする、屈辱のシーズンとなった。ただ、バルトメウ前会長の辞任、FWメッシの退団騒動と混迷を極めた中で最後まで優勝争いに絡んだことを考えれば、多額の負債は別として悲観すべきシーズンとは言い切れなかった。勝負弱いクーマン監督に限界は見えたが、MFデ・ヨング、MFペドリ、DFミンゲサ、DFデスト、MFイライクスといった若手の著しい成長に加え、加入2年目となったFWグリーズマンのフィットとチームとしての伸びしろは十分感じさせた。

ただ、マドリードの2強に10点差以上離された脆弱な守備、再三逃げ切りに失敗してきたゲームコントロールの改善は大きな課題だ。現時点ではクーマン監督の続投が濃厚で、すでに公式発表となったFWアグエロを含め、MFワイナルドゥム、DFエリック・ガルシアといったフリートランスファー組を含め、大幅刷新が見込まれるが、3シーズンぶりの覇権奪還に向けて取り組むべき課題は明確なだけにラポルタ会長主導の下で今夏の移籍市場での動きが重要となるはずだ。

メガクラブには及ばずもシーズン終盤まで優勝争いに絡んだ4位のセビージャは、ポジティブな形でシーズンを終えた。シーズン序盤は3連敗を喫する苦しいスタートとなったが、今年に入って7連勝を飾るなど後半戦に入って本領発揮。昨季同様の堅守に加え、主砲エン=ネシリやMFスソ、MFラキティッチらを中心とする攻撃も徐々に機能。最終的には攻守両面で安定した戦いぶりをみせ、クラブ史上最速で来シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)出場権を手にした。

ヨーロッパリーグ(EL)とヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)争いは5位レアル・ソシエダ、6位ベティスがEL出場権を獲得。また、当初7位でECLに回る予定だったビジャレアルは、今季のELで初優勝を飾ったことで、来季CL出場権を手にしている。

ソシエダはFWイサクやFWオヤルサバル、MFメリノに、百戦錬磨のMFダビド・シルバを加えた多彩な攻撃と堅守を武器に序盤戦の主役となったが、中盤戦での不調が痛恨に…。ベティスは智将ペジェグリーニが卓越した手腕を発揮し、多くの接戦をモノにした。そして、得失点差0にも関わらず、EL出場権を確保した。ビジャレアルは負傷者の多さやエメリ監督の手堅過ぎる采配の影響で引き分けが目立ったものの、絶対的エースFWジェラール・モレノの奮闘もあって上々の1年目となった。

熾烈を極めた残留争いではMF乾貴士、FW武藤嘉紀を擁する最下位のエイバル、FW岡崎慎司を擁する18位のウエスカが19位のバジャドリーと共に無念の降格となった。経験豊富な3選手に関してはチームを残留に導く働きが期待されたが、いずれも出場機会に恵まれず、消化不良の1年に。そして、3選手共に今季限りでの退団が決定的だ。

また、レアル・マドリーからのレンタルで、前半戦をビジャレアル、後半戦をヘタフェで過ごしたMF久保建英は、いずれも守備の強度を最優先とする指揮官との相性の悪さが重なり、ベンチを温め続ける苦しい1年に。それでも、不遇をかこったヘタフェでは第37節のレバンテ戦でチームを残留に導く今季リーグ戦初ゴールを決めて、最後の最後に結果を残した。

【最優秀選手&監督】
★最優秀選手
◆MFマルコス・ジョレンテ(アトレティコ・マドリー)
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新生アトレティコを体現した万能型MF。スタッツやパフォーマンスの質だけを見れば、メッシやベンゼマに分があるが、守護神オブラクや主砲スアレス、主将コケと共にアトレティコに悲願のタイトルをもたらしたM・ジョレンテをMVPに推したい。

昨季後半戦にセカンドトップにコンバートされ、一躍ブレイクを果たした26歳は、可変式の[3-5-2]をメインシステムとして採用した今シーズンにより絶対的な主力に成長。セカンドトップや右サイドハーフ、インテリオール、ピボーテ、サイドバックと状況に応じて複数のポジションをこなし、驚異的なアスリート能力を生かした豊富な運動量と球際の強さを遺憾なく発揮した。とりわけ、攻撃では“スペースをアタック”する絶妙なスプリント、飛び出しで決定機に関与し、いずれもキャリアハイとなる12ゴール11アシストを記録。その溢れる熱量や勝負強さを含め、際立つ存在感だった。

★最優秀監督
◆ディエゴ・シメオネ(アトレティコ・マドリー)
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就任9年目を迎えた“不動”の指揮官が進化を遂げて7年ぶりのタイトルをもたらした。これまで一貫して中盤フラットの[4-4-2]という極端な堅守速攻スタイルを使い続けたアルゼンチン人指揮官だが、今季途中から[3-5-2(3-4-2-1)]、[4-3-3]とも形容できる可変式の布陣を採用した。

これまででは考えられないコケのワンアンカーや、レマル、フェリックスのインテリオール起用など、よりボールを保持して遅攻においても相手を崩し切るゲームプランを導入し、シーズン序盤はこれまでの得点力不足が嘘のように複数得点を奪って勝ち切る試合が目立った。その後は相手の分析や主力の離脱で得点力不足に陥った挙句、自慢の堅守に綻びが見え始めたものの、シーズン終盤戦ではMFカラスコやFWコレアらの奮起もあり、攻守のバランスを取り戻し、見事にレアル・マドリーやバルセロナの猛追を振り切った。

【期待以上】
★チーム
◆セルタ
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2年連続の17位から8位に大躍進。FWアスパスを中心とする攻撃陣を中心にトップハーフのクラブに近い戦力を誇りながらも、直近2シーズンは降格圏ギリギリの17位と低迷が続いたガリシアの名門。今シーズンも序盤から低迷し、昨年11月にはオスカル・ガルシア前監督を解任。今季も残留争いの主役を担うかに思われた。だが、クラブOBであり、今シーズン途中までブラジルのセリエAで優勝争いを演じていたインテルナシオナウを率いていたコウデット新監督を招へいすると、この監督交代がチームを激変させた。

2トップにサンティ・ミナとアスパス、中盤にノリート、デニス・スアレス、ブライス・メンデスというボールプレーヤーを並べ、アンカーに今季ベストイレブン級の存在感を放ったタピアを配した[4-1-3-2]の布陣をメインシステムに採用すると、就任直後の4連勝、シーズン終盤の5連勝と2度の大型連勝を飾るなど、自慢の攻撃力を武器に多くの勝利を積み上げた。また、バルセロナやビジャレアルを破り、アトレティコと引き分けるなど、上位陣相手にも堂々とした戦いぶりを見せた点も高く評価したい。

★選手
◆MFペドリ(バルセロナ)
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加入1年目で多くのクレ、フットボールファンを魅了した驚異の18歳。昨夏、ラス・パルマスから17歳で世界屈指の名門にやってきた攻撃的MFは、、祖父と父がバルセロナのペーニャの会長を務める血筋のなせる業か、マシア出身者と見まごうばかりの戦術理解ですぐさまトップチームのスタイルに順応した。

シーズン序盤は左右のウイングが主戦場ということもあり、その才能の片りんを窺わせるプレーを見せるに留まったが、チームが[4-3-3]、[3-5-2]に布陣を変更すると、本職のインテリオールでその真価を発揮。卓越したポジショニング、判断力、テクニックを武器に、自身が憧れと語るイニエスタを彷彿とさせるプレーでバルセロナの攻撃をけん引した。プリメーラ初挑戦ながら37試合3ゴール3アシストという数字を残し、早くも大エースのメッシからも厚い信頼を寄せられている。来シーズンは攻守両面で更なるスケールアップを遂げ、フォーデンやハーランドといった次代のバロンドール候補の域に到達したい。

【期待外れ】
★チーム
◆エイバル
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最下位で8シーズンぶりのセグンダ降格。2014-15シーズンの初昇格以降、6シーズン連続でプリメーラに残留してきたエイバルだったが、無念の降格となった。2015年6月に就任したメンディリバル監督の下、直近5シーズンは最低順位が14位と安定した戦いぶりで残留を果たしてきたが、今季は度重なる補強の失敗、代名詞のハイライン・ハイプレスが研究し尽くされたことで、開幕4戦未勝利と序盤から低迷。

さらに、主砲キケ・ガルシア、FWブライアン・ヒルの2選手以外が精彩を欠いたことで、リーグワースト2位の29得点と深刻な得点力不足に陥り、16戦未勝利という泥沼の状況に陥った。シーズン最終盤には2連勝を飾って奇跡の逆転残留の望みを繋ぐも、第37節のバレンシア戦での大敗によって降格が決定した。なお、乾は今季28試合1ゴール0アシスト、武藤は26試合1ゴール1アシストといずれも思うような結果を残せなかった。

★選手
◆MFミラレム・ピャニッチ(バルセロナ)
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即戦力として活躍期待も失望の1年に。パフォーマンスや費用対効果を考えれば、アザールが2年連続の期待外れにあたるが、ピャニッチも期待を大きく裏切る選手の1人だった。

昨夏にユベントスとの間で実現したMFアルトゥールとの大型トレードは、FFP遵守を目的とした両クラブの帳簿上必要な移籍だったと言えるが、総額6500万ユーロの移籍金を考えれば、19試合0ゴール0アシストの数字は許容できないものだ。

ペドリ、デ・ヨングのハイパフォーマンスに、重鎮ブスケッツの復調によって難しい状況ではあったが、シーズン前半戦はCLを中心にアピールの場は十分に与えられており、31歳のベテランとしては言い訳できないところだ。シーズンを通してコンディションに問題を抱え守備の強度が足りず、持ち味の繋ぎの局面でもバルセロナのスタイル、メッシとの関係構築がうまくいかず、クーマン監督の信頼を得られなかった。2月末以降は出場機会すらまともに得られず、今夏の放出が決定的だ。

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【コパ・アメリカ2021/グループA展望】本命アルゼンチンを含む3強の上位争いに、パラグアイとボリビアが一騎打ち

コパ・アメリカ2021のグループステージが6月13日に開幕する。新型コロナウイルスの影響による1年の延期、大会直前にコロンビアの政情不安、アルゼンチンのコロナ第二波への懸念により、2カ国の共催を断念したいわくつきの大会はコロナ感染拡大の真っ只中のブラジルで多くの反対を押し切っての強行開催での幕開けとなる。 なお、ここ数回の大会では南米サッカー連盟(CONMEBOL)所属外の国を招待し、4グループ、3グループでのグループステージ開催となっていたが、今大会ではコロナ禍を考慮し、オーストラリアとカタールが参加を辞退したため、CONMEBOL所属10カ国を南部と北部に振り分ける2グループ形式での開催となる。 南部の5チームが所属するグループAではアルゼンチン、ウルグアイ、チリの3強が上位を争い、パラグアイとボリビアが唯一の敗退枠を争う構図が予想される。 ◆黄金世代のラストダンスで悲願達成目指す~アルゼンチン~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210612_102_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/優勝(14回) カタールW杯予選戦績/3勝3分け(2位) 監督/リオネル・スカローニ 注目選手/FWリオネル・メッシ(バルセロナ) 1993年大会以来、約30年近く同タイトルから遠ざかっているアルゼンチンは、絶対的エースを含む黄金世代のラストダンスと目される今大会で悲願の優勝を目指す。直近3度の大会で2度の準優勝、3位とあと一歩のところで勝負弱さを露呈している南米屈指の強豪。この間にメッシやFWアグエロ(バルセロナ)、MFディ・マリア(パリ・サンジェルマン)といった黄金世代のタレントが30代中盤に差し掛かっており、代表引退が刻々と近づいている。そのため、来年に控えるカタール・ワールドカップと今大会でタイトルを逃せば、次にタイトルを獲得するのはかなり先になるはずだ。 ただ、インテルの優勝に大きく貢献したFWラウタロ・マルティネスやアタランタの躍進に貢献したDFロメロを除き、若手の台頭がほぼない現スカッドは相変わらずメッシら重鎮におんぶにだっこの状況が続いており、停滞感が漂う。また、直近のW杯予選においては2試合連続追いつかれてのドローと、以前から指摘される守備陣のクオリティ不足が露呈する結果となっている。 そのため、今回の注目選手には絶対的エースのメッシを推さざるを得ないところだ。長らくプレービジョンを共有してきた相棒たちがピッチにいるにも関わらず、代表チームではバルセロナのような輝きを放てずにいるメッシ。それでも、今シーズンのバルセロナではクーマン新監督の下、複数のシステム、これまでと大きく異なるメンバー構成での戦いを経験しており、それが代表チームにおいても少なからずプラスに働くことが期待される。バルセロナの計らいによってリーグ最終戦で休養を与えられるなど、フル稼働したクラブでの戦いから十分な休息も取っており、今大会での爆発に期待したいところだ。 ◆安定感抜群もチャンスメークに課題~ウルグアイ~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210612_102_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/優勝(15回) カタールW杯予選戦績/2勝2分け2敗(4位) 監督/オスカル・タバレス 注目選手/FWエディンソン・カバーニ(マンチェスター・ユナイテッド) 2011年以来の優勝を目指すウルグアイは、今グループにおいてアルゼンチンの有力なライバルだ。前回大会ではペルーにPK戦の末に敗れてベスト8での敗退となったが、2018年ロシア・ワールドカップでベスト8に入るなど、依然として南米屈指の実力を持つタバレス率いるチーム。 ただ、前述のアルゼンチンと同様にやや保守的な老将の下で世代交代に苦戦するチームでは、DFアラウホ(バルセロナ)、MFバルベルデ(レアル・マドリー)、MFベンタンクール(ユベントス)とやや守備的なセンターラインに若手が台頭しているものの、アタッカー陣はFWカバーニ、FWルイス・スアレス(アトレティコ・マドリー)の両エースへの依存が顕著となっており、こちらも直近2つの主要大会を逃せば、冬の時代の到来が危惧されるところだ。 今大会に向けてはベンフィカでブレイクの兆しを見せたFWダルウィン・ヌニェスへ大きな期待が集まっていたものの、ヒザの手術を受けたことで大会不参加が決定。そのため、今季終盤戦のユナイテッドで抜群の存在感を発揮したFWエディンソン・カバーニを注目選手に挙げたい。攻守にバランスが取れたウルグアイだが、伝統的にワールドクラスのドリブラーが不在な上、サイドバックやウイングバックに守備的なプレーヤーを起用する傾向があり、攻め手はショートカウンターや2トップのコンビネーションに限定されている。さらに、今季ラ・リーガで21ゴールを挙げてアトレティコの優勝に貢献したスアレスだが、加齢によってプレーエリアがやや狭まっており、チャンスメークの部分では豊富な運動量と利他的なプレーでも貢献できるカバーニの働きが重要となるはずだ。 ◆停滞感を払しょくできるか~チリ~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210612_102_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/優勝(2回) カタールW杯予選戦績/1勝3分け2敗(7位) 監督/マルティン・ラサルテ 注目選手/MFエリック・プルガル(フィオレンティーナ) 2大会ぶり3度目の優勝を目指すチリだが、今大会に向けてはプラス材料は乏しい印象だ。智将サンパオリの下で2015年、2016年の大会を連覇する偉業を達成したラ・ロハだが、直近のロシアW杯では屈辱の予選敗退となるなど、大きくチーム力を落としている。直近のカタールW杯予選でもベネズエラ、ボリビア相手に勝ち点を取りこぼすなど、本選圏外の7位に甘んじている。 若手による突き上げの少なさによって現チームの主力はGKブラーボ(ベティス)やFWサンチェス(インテル)、MFビダル(インテル)、MFアランギス(レバークーゼン)と、コパ連覇時とほとんど変わっておらず。ここにラサルテ監督の実績、カリスマ性の欠如が重なり、チームとしての停滞感は否めない。それでも、パラグアイやボリビアとの地力の差を考えれば、グループリーグ突破の可能性は高い。 注目選手はDFマリパン(モナコ)と共に更なる飛躍が期待される中堅のMFエリック・プルガル。ボローニャ、フィオレンティーナとセリエAの舞台で揉まれてきた27歳MFは小兵MFが多いチリにおいて珍しい大型の守備的MFだ。187cmの恵まれた体躯を生かした強度の高い守備に加え、高精度の右足を駆使した長短交えたパスでゲームも組み立てられる“闘えるレジスタ”だ。今大会では新型コロナウイルスに感染したビダルにコンディションの問題があり、アランギスと共に攻守両面でのフル稼働が求められる。 ◆堅守速攻を武器に勝ち点重ねられるか~パラグアイ~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210612_102_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/優勝(2回) カタールW杯予選戦績/1勝4分け1敗(6位) 監督/エドゥアルド・ベリッソ 注目選手/DFグスタボ・ゴメス(パウメイラス) 前回大会では王者ブラジルを最も苦しめるグッドルーザーとなったパラグアイは、今大会でまずはグループリーグ突破を目指す。伝統的に堅守速攻のスタイルを得意とするパラグアイは、アルゼンチン人指揮官ベリッソの下でも球際を強調した戦いをみせ、カタールW杯予選ではいずれも無敗のブラジル、アルゼンチンに次ぐ1敗と“負けない戦い”を貫く。失点数はウルグアイと並ぶ3位タイの7失点というまずまずの数字を残しているが、6得点という得点力不足が最多4分けという勝ち切れない結果に繋がっている。 ただ、5枚の交代枠や1チームしか敗退しないという今回のレギュレーションは、パラグアイの堅守速攻のスタイルにとって追い風だ。 攻撃の全権を握るMFアルミロン(ニューカッスル)も重要な選手だが、守備の要であるDFグスタボ・ゴメスに注目したい。かつてミランに在籍した際には粗削りな印象が目立った28歳DFだが、パウメイラス加入以降は持ち味の出足鋭い守備に加え、ポジショニングや判断面に磨きをかけてより総合力の高い守備者に成長。今ではパラグアイの頼れる主将DFとして存在感を高めている。信ぴょう性は定かではないが、現在チェルシーが関心を示しているとの報道もあり、ディフェンスラインの統率者にしてセットプレー時の重要な得点源となる元ミランDFのプレーに注目したい。 ◆ホームアドバンテージなしで苦戦必至~ボリビア~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210612_102_tw6.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/優勝(1回) カタールW杯予選戦績/1勝2分け3敗(8位) 監督/セサル・ファリアス 注目選手/FWマルセロ・モレノ(クルゼイロ) 前回対戦で3戦全敗で敗退となったボリビアは勝ち点奪取が当面の目標となる。ホーム&アウェイ形式で行われるW杯予選においては海抜3500メートルを越える首都ラパスの絶対的なホームアドバンテージを武器に、幾度も格上を苦しめてきたボリビアだが、アウェイゲームや中立地開催での戦いにおいては相手との地力の差がハッキリと出てしまい、常に厳しい戦いを強いられる。そのため、ブラジル開催となる今大会においてはチーム一丸となった守備で粘り続け、セットプレーやカウンターで一発を狙う苦しい戦いが想定される。 注目選手は歴代最多得点記録保持者(25点)であるエースFWマルセロ・モレノ。国内組や南米の中堅国でプレーする選手が多い中、33歳のベテランストライカーは過去にシャフタール、ブレーメン、フラメンゴといった名門を渡り歩き、現在は2部に降格したとはいえブラジル屈指の名門として知られるクルゼイロでプレーするスタープレーヤーだ。187cmの恵まれた体躯に加え、決定力に長けた生粋のストライカーは、堅守速攻を徹底するチームにおいて得点を約束してくれる唯一のプレーヤーと言える。 【試合日程】 ◆第1節 ▽6/15(火) 《06:00》 アルゼンチン vs チリ 《09:00》 パラグアイ vs ボリビア ◆第2節 ▽6/19(土) 《06:00》 チリ vs ボリビア 《09:00》 アルゼンチン vs ウルグアイ ◆第3節 ▽6/23(水) 《06:00》 ポルトガル vs フランス 《09:00》 アルゼンチン vs パラグアイ ◆第4節 ▽6/25(金) 《06:00》 ボリビア vs ウルグアイ 《09:00》 チリ vs パラグアイ ◆第5節 ▽6/29(火) 《09:00》 ボリビア vs アルゼンチン ウルグアイ vs パラグアイ 2021.06.14 20:00 Mon
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【ユーロ2020/グループE展望】優勝候補スペインが頭一つ抜けるもその他は混戦必至

ユーロ2020のグループステージが6月11日に開幕する。グループEは優勝候補のスペインが頭一つ抜けた存在となっており、その後続にポーランド、スウェーデン、スロバキアの順で並ぶ形だ。 ◆絶対的な“個”の不在でより求められる一体感~スペイン~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210606_101_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/優勝 予選戦績/8勝2分け(グループF1位) 監督/ルイス・エンリケ 注目選手/MFペドリ(バルセロナ) 7大会連続出場で4度目の優勝を目指すスペインは、主要大会3連覇に輝いた際のメガクラックが去り、直近の2度のワールドカップ、ユーロ2016では最高順位がベスト16と世代交代を図る中で試行錯誤の状況が続いている。今予選では現指揮官ルイス・エンリケの“家族の事情”により、当時副官だったロベルト・モレノが暫定指揮官、正指揮官として率い、スウェーデン、ノルウェー、ルーマニアらと同居したグループFを無敗で首位通過。その後、2019年11月に復任したルイス・エンリケ体制では強豪との対決が多かったエクスキューズはあるものの、6勝6分け1敗と今一つ突き抜けられない戦いぶりが目立っている。 また、今大会に向けてはロシアW杯後に引退したMFイニエスタ、DFピケ、MFダビド・シルバらに加え、今シーズンのレアル・マドリーで度重なる負傷に悩まされた歴代最多180キャップを誇るDFセルヒオ・ラモスが招集外となり、新カピタンのMFブスケッツ(バルセロナ)、守護神デ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)、DFジョルディ・アルバ(バルセロナ)ら経験豊富な選手はいるものの、絶対的な“個”の不在での戦いとなる。ただ、MFマルコス・ジョレンテ、FWアダマ・トラオレ、MFダニ・オルモらこれまでのスカッドにはあまりいなかった個性派のタレントもメンバー入りしており、指揮官がうまく各自の長所を引き出し一体感をもたらすことができれば、久々のトロフィー獲得の可能性は十分にあるはずだ。 ただ、本大会前の直前になってチームは新型コロナウイルスの影響を受けており、DFディエゴ・ジョレンテ(リーズ)の偽陽性は朗報も、陽性判定を受けたブスケッツが少なくとも初戦のスウェーデン戦を欠場することが決定的となっており、初戦で躓くようなことになれば、一転して難しい戦いを強いられるはずだ。 注目選手はラ・ロハ躍進のカギを握るチーム最年少(18歳)のMFペドリ。昨夏、ラス・パルマスから17歳で世界屈指の名門バルセロナにやってきた攻撃的MFは、加入1年目とは思えない適応力ですぐさまレギュラーポジションを奪取。卓越したポジショニング、判断力、テクニックを武器に、自身が憧れと語るイニエスタを彷彿とさせるプレーでバルセロナの攻撃をけん引した。そして、今年3月に元バルセロナ指揮官率いるA代表に初招集を受けると、格下との対戦が多かったものの、クラブチーム同様の存在感を発揮し、多くのライバルを抑えてユーロのメンバー入りを果たした。現時点ではインテリオールのバックアッパーの立ち位置だが、大会期間中にポジションを確保し、憧れのイニエスタのようにラ・ロハの新たなプレーメーカーとして台頭したい。 ◆気力充実の欧州最高FWが更なる高みに導けるか~ポーランド~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210606_101_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/グループリーグ敗退 予選戦績/8勝1分け1敗(グループG1位) 監督/パウロ・ソウザ 注目選手/FWロベルト・レヴァンドフスキ(バイエルン) 4大会連続の出場となるポーランドは、前回大会のベスト8を上回る更なる躍進を目指す。近年、5大リーグのビッグクラブに多くのタレントを送り出しているポーランドは、伝統の攻守両面における堅実な戦いぶりに個の能力が加わり、第2集団において最も安定した成績を収めているチームのひとつとなっている。今予選では前指揮官ブジェンチェクの下、オーストリア、北マケドニア、スロベニアらと同居したグループGを危なげなく首位通過した。 しかし、本大会を前にした今年1月にブジェンチェクを解任し、後任にポルトガル人指揮官パウロ・ソウザを招へい。その新指揮官の下では4バックと3バックを併用するなど未だ手探りの戦いが続いており、本大会に向けてチーム戦術の部分では不安を残す。それだけに、守護神シュチェスニー(ユベントス)、MFジエリンスキ(ナポリ)といった個々のパフォーマンスがより重要視されるところだ。 そして、注目選手は絶対的なエースであり、キャプテンとして精神的支柱の役割も担うFWロベルト・レヴァンドフスキだ。現在、世界最高のストライカーと評される32歳は、昨シーズンにブンデスリーガとチャンピオンズリーグで得点王をダブル受賞し、バイエルンのトレブルに貢献。さらに、今シーズンは“爆撃機”の愛称で知られたゲルト・ミュラー氏の記録を約50年ぶりに塗り替える1シーズンのブンデスリーガ最多得点記録(41ゴール)を樹立。自身初のゴールデンシュー(欧州得点王)にも輝いている。 ただ、代表チームでいずれも歴代最多となる118試合66ゴールという偉大な記録を持つレヴァンドフスキだが、2度のユーロ、直近のロシアW杯という大舞台においては12戦2ゴールと思うような結果を残せていない。そのため、気力充実で臨む今大会ではクラブチームで見せてるような勝負強い働きが求められるところだ。 ◆イブラ不在の中で若き力の台頭に期待~スウェーデン~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210606_101_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/4位 予選戦績/6勝3分け1敗(グループF2位) 監督/ヤンネ・アンデション 注目選手/FWアレクサンダー・イサク(レアル・ソシエダ) 6大会連続7度目の出場となる大会常連のスウェーデンは、3大会連続で敗退が続いているグループリーグ突破を目指す。直近のロシアW杯でベスト8に躍進した北欧屈指の強豪は、今予選では今回も同じグループに入ったスペインに唯一の敗戦を喫したものの、格下から着実に勝ち点を挙げて順当に2位通過を決めた。 今大会に向けてはミランで存在感を発揮していた代表最多得点記録保持者のFWイブラヒモビッチが今年3月に約5年ぶりの復帰を果たしたことが大きな話題を集めた。しかし、39歳のメガクラックはシーズン終盤に負った左ヒザのケガによって無念の大会不参加が決定。名手不在は多くのフットボールファンだけでなく、代表チームにおいても痛手となったが、ロシアW杯で結果を残した堅守速攻を貫く上では運動量、守備のハードワークという部分で足かせとなる可能性があった大ベテランの不在がプラスに働くはずだ。その一方で、スペイン代表と同様にコロナ禍に揺れるチームはMFスヴェンベリ(ボローニャ)、MFクルゼフスキ(ユベントス)の2選手に陽性判定が出ており、若き主力が不在となれば、大きな懸念材料となる。 注目選手はイブラヒモビッチ不在の攻撃をけん引することになるFWアレクサンダー・イサク。伝統的にベテランを重用するスウェーデンにおいて21歳のイサクは、スヴェンベリ、クルゼフスキ、FWヨルダン・ラーション(スパタク・モスクワ)と共に貴重な若手タレントだ。また、今大会に向けて堅守速攻を徹底するチームにおいてクルゼフスキ、MFフォルスベリ(RBライプツィヒ)と共に形成するアタッキングユニットは、より運動量と個での打開、決定力が求められる。代表では22試合6ゴールと目立った活躍は見せられていないが、今シーズンのレアル・ソシエダではリーグ戦17ゴールとキャリアハイの数字を残している。192cmのサイズを感じさせないアジリティとテクニック、馬力のある仕掛け、磨きをかける決定力を武器にエースの仕事を果たしたい。 ◆POで培った勝負強さ武器に2大会連続GL突破目指す~スロバキア~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210606_101_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/ベスト16 予選戦績/4勝1分け3敗(グループE3位) 監督/シュテファン・タルコビッチ 注目選手/DFミラン・シュクリニアル(インテル) 2大会連続の出場となるスロバキアは、前大会に続きまずはグループリーグ突破を目指す。今予選ではクロアチア、ウェールズと同居したグループEを3位で終えて、4位のハンガリーと共にプレーオフを勝ち上がって本大会の切符を手にした。そのプレーオフでは準決勝でアイルランドをPK戦で退け、決勝の北アイルランド戦では後半終盤に追いつかれて延長戦に持ち込まれるも、延長戦で勝ち越す劇的な勝ち上がりとなった。 ただ、今大会に向けては予選の戦績に加え、前述の3チームに比べてタレントの質で大きく劣っていることもあり、苦戦は必至。その中でプレーオフで培った粘り強さ、勝負強さを生かして番狂わせを狙いたいところだ。 現スカッドで唯一のワールドクラスと言えるMFハムシク(IFKヨーテボリ)、守護神ドゥブラフカ(ニューカッスル)、司令塔ドゥダ(ケルン)も注目に値するが、ディフェンスリーダーであるDFミラン・シュクリニアルに注目したい。今シーズンのインテルのスクデット獲得に貢献した26歳は、高い身体能力とアグレッシブさを武器に地対空の対人戦で無類の強さを誇るエースキラー。また、代表キャリアの序盤においては守備的MFで起用されるなど、一定の足元の技術も併せ持っている。今回のグループリーグにおいてはスウェーデン戦を除き守勢に回る展開が想定されており、FWモラタ(スペイン)、FWレヴァンドフスキ(ポーランド)、FWイサク(スウェーデン)と相手のエースストライカー封じが求められる。 【試合日程】 ◆第1節 ▽6/14(月) 《25:00》 ポーランド vs スロバキア 《28:00》 スペイン vs スウェーデン ◆第2節 ▽6/18(金) 《22:00》 スウェーデン vs スロバキア ▽6/19(土) 《28:00》 スペイン vs ポーランド ◆第3節 ▽6/23(水) 《25:00》 スロバキア vs スペイン スウェーデン vs ポーランド <span class="paragraph-title">【動画】スペイン代表のシュート練習が強烈過ぎる!</span> <span data-other-div="movie"></span> <div class="dugout-video dugout-embed-eyJrZXkiOiJRWjdGbGpFcCIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0="></div><script type="text/javascript" src="https://embed.dugout.com/v3.1/ultrasoccer.js"></script> 2021.06.14 18:00 Mon
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【コパ・アメリカ2021/グループB展望】強行開催に揺れるもブラジルの1強! 3カ国の熾烈な突破争い

コパ・アメリカ2021のグループステージが6月13日に開幕する。新型コロナウイルスの影響による1年の延期、大会直前にコロンビアの政情不安、アルゼンチンのコロナ第二波への懸念により、2カ国の共催を断念したいわくつきの大会はコロナ感染拡大の真っ只中のブラジルで多くの反対を押し切っての強行開催での幕開けとなる。 なお、ここ数回の大会では南米サッカー連盟(CONMEBOL)所属外の国を招待し、4グループ、3グループでのグループステージ開催となっていたが、今大会ではコロナ禍を考慮し、オーストラリアとカタールが参加を辞退したため、CONMEBOL所属10カ国を南部と北部に振り分ける2グループ形式での開催となる。 北部の5チームが所属するグループBではホスト国ブラジルが頭一つ抜けており、コロンビアも順当に突破が見込まれる。その一方で、ベネズエラ、エクアドル、ペルーの3チームによる一つの敗退枠を巡る争いは熾烈を極めそうだ。 ◆連覇へ視界良好も勝負に集中できるか~ブラジル~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210612_101_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/優勝(9回) カタールW杯予選戦績/6勝(1位) 監督/チッチ 注目選手/FWネイマール(パリ・サンジェルマン) 通算3度目の連覇を狙うブラジルは今大会の優勝候補筆頭だ。2019年大会で4大会ぶりの優勝を果たしたフットボール王国は、チッチ体制で継続路線を歩む中で頼れるベテランの健在と、若手の台頭によって攻守、年齢バランスを含めより隙の少ないスカッドに成長している。その証拠にカタールW杯予選では多くの強豪に取りこぼしが目立つ中、唯一開幕から全勝を維持している。 そのタレント力、指揮官の手腕を含めピッチ上でのパフォーマンスのみを考えれば、文句なしの優勝候補だが、今大会に向けてはピッチ外の騒動が気がかりなところだ。前述のようにアルゼンチン、コロンビアの共催が断念された中、一時は大会中止、アメリカやイスラエルなど中立地での開催が検討されるも、CONMEBOLとCBF、ボルソナロ大統領主導の下で前回大会に続きブラジルでの開催が決定。ただ、国内はコロナウイルスの深刻なダメージに喘いでおり、以前から自国開催に疑念を抱いていた代表チームは一時ボイコットの可能性を示唆。最終的にボイコットを回避したものの、しっかりとプレーに集中できるかは微妙なところだ。 そういった中でより注目度が高まるセレソンの絶対的エース、FWネイマールのプレーに注目したい。ここ数年はクラブチームのシーズン終了後は去就問題が騒がしかったネイマールだが、先日にPSGとの新契約にサインしたことで、今大会はよりセレソンでの活動に集中できる。その一方で、コロナ禍における母国でのピッチ外の行動が物議を醸したエースに対する国民の目は厳しくなっており、無観客開催とはいえどもプレッシャーの中でのプレーを強いられるはずだ。ただ、直近のW杯予選では好調を維持しており、FWリシャルリソン(エバートン)らと共にセレソンの攻撃をけん引するエースの仕事を期待したい。 ◆ハメス不在も破壊力は抜群~コロンビア~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210612_101_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/優勝(1回) カタールW杯予選戦績/2勝2分け2敗(5位) 監督/レイナルド・ルエダ 注目選手/MFフアン・クアドラード(ユベントス) 前回大会のベスト8敗退から巻き返しを図るコロンビアは、ブラジルと並びグループリーグ突破の本命のひとつだ。近年、南米の強豪としての地位を確立するコロンビアは、ヨーロッパのビッグクラブで活躍する多くのタレントを輩出し、しっかりと競争力を維持している。W杯予選ではエクアドル相手の衝撃的な1-6の大敗など2敗を喫しているが、直近のアルゼンチン戦では2点差を追いついてドローに持ち込むなど、地力は健在だ。 今大会に向けてはエースのMFハメス・ロドリゲス(エバートン)を負傷で欠くものの、プレミアリーグやセリエAの強豪クラブやポルト、レンジャーズといった名門で主力を担うタレントが招集されており、スカッドの質ではブラジルを除くグループのライバルを凌駕している。 注目選手はアタランタでゴールを量産したFWムリエルとFWドゥバン・サパタと共に攻撃のけん引役としての役割が期待されるMFクアドラード。かつてはその圧倒的な突破力を武器に、ドリブラーとして活躍した快足アタッカーだが、33歳とキャリア晩年に差し掛かる中で徐々に役割を変えており、所属するユベントスでは右サイドバックでのプレーがすっかりと板につき、代表ではインサイドハーフという新たな役割にもチャレンジしている。ハメスの不在によって今大会では[4-4-2]の右サイドか[4-3-3]の右ウイングでの起用が見込まれるが、持ち味の切れ味鋭い仕掛けに加え、ここに来て改善を見せる戦術的な動きの部分でもチームにプラスアルファをもたらしたい。 ◆今大会の台風の目となるか~エクアドル~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210612_101_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/4位 カタールW杯予選戦績/3勝3敗(3位) 監督/グスタボ・アルファロ 注目選手/FWミカエル・エストラーダ(トルーカ) グループリーグ敗退の常連となっているエクアドルだが、今大会では台風の目として躍進が期待される。ベネズエラと並んで今大会優勝がないチームだが、今回のW杯予選ではウルグアイに4-2、コロンビアに6-1といずれも格上に会心の勝利を挙げるなど、ブラジル、アルゼンチンに次ぐ予選3位と大躍進を遂げている。 一般的に知られているタレントはFWエネル・バレンシア(フェネルバフチェ)、DFエストゥピニャン(ビジャレアル)、MFノボア(ソチ)といったところだが、近年世代別代表で結果を残してきた若手の台頭が目立っている。 そして、注目選手はFWプラタ(スポルティング)、FWカンパーニャ(ファマリカン)らと共に台頭を見せるFWミカエル・エストラーダ。現在、メキシコのトルーカで活躍する25歳は188cmの痩身のアタッカー。センターフォワードと左ウイングを主戦場とするエストラーダは、そのいかつい見た目とは裏腹に“ヌルドリ”と形容すべきリーチの長さと独特の間合いで仕掛ける突破と、遊び心のあるチャンスメイクが売りの技巧派だ。また、W杯予選で3ゴールを挙げるなど、ここに来て決定力に磨きをかけている。一部ではボカ・ジュニアーズからの関心も伝えられており、今大会をキッカケにブレイクを狙う選手の一人だ。 ◆主砲ロンドン不在で更なる苦境に~ベネズエラ~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210612_101_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/4位 カタールW杯予選戦績/1勝1分け4敗(9位) 監督/ジョゼ・ペセイロ 注目選手/FWホセフ・マルティネス(アトランタ・ユナイテッド) 前回大会でベスト8進出を果たしたベネズエラだが、今大会では厳しい戦いが予想される。近年、世代別代表で著しい成績を残してきたベネズエラだが、国内の政情不安や財政危機の影響などもあり、ここに来て成長が鈍化。直近のW杯予選ではチリ相手に1勝を挙げたが、ここまで9位と低迷に陥っている。 さらに、今大会に向けては歴代最多得点記録保持者(31点)であり精神的な支柱でもあるFWサロモン・ロンドン(CSKAモスクワ)がコンディション不良を理由に大会不参加となった。そのため、頼れる主将と得点源を同時に失った状態で大会に臨むことになった。 そういった苦境の中で大きな期待が懸かるのが、主力ストライカーのFWホセフ・マルティネスだ。2017年に加入したMLSのアトランタでリーグ得点王や年間MVPに輝く華々しい活躍を見せた28歳は、昨年3月にヒザ前十字じん帯を断裂する重傷に見舞われたが、今シーズンの開幕時に戦列に復帰。まだまだ本来の出来とは程遠いが、徐々にコンディションを上げている。動き出しと決定力に長けた生粋のストライカーには、MFソテルド(トロント)、MFオテロ(コリンチャンス)らと共に主砲不在の攻撃をけん引する働きが求められるところだ。 ◆前回大会ファイナリストの意地を見せられるか~ペルー~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210612_101_tw6.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/優勝(2回) カタールW杯予選戦績/1勝1分け4敗(10位) 監督/リカルド・ガレカ 注目選手/MFレナト・タピア(セルタ) 前回大会ではグルーリーグ3位通過から決勝トーナメントでウルグアイ、チリを連破して準優勝を果たしたペルーだが、今大会ではグループリーグ突破の当落線上と言わざるを得ない。今回のW杯予選では直近のエクアドル戦でようやく初勝利を掴んだものの、ベネズエラと同勝ち点の最下位に低迷。 また、今大会に向けてガレカ監督は長らくエースを務めてきたFWパオロ・ゲレーロを招集メンバーから外すという大きな決断を下した。長期離脱明けのコンディションを考慮しての判断とはいえ、登録人数が26人に増えた中でロッカールームのまとめ役を外す今回の決断は凶と出るか、吉と出るか…。 本来であれば、大きな舞台で躍動する重鎮を注目選手に挙げたかったが、今回は今夏のビッグクラブ行きも期待されるMFレナト・タピアに注目。昨夏、フェイエノールトからセルタに加入した185cmの守備的MFは、シーズン途中の監督交代以降、躍進を遂げたセルタの中盤の要として圧巻のパフォーマンスを披露した。球際の強さと機動力、カバーリングセンスを武器に、2トップと2列目にアタッカータイプを並べる[4-1-3-2]の攻撃的なスタイルを下支えし、加入1年目にしてリーグ屈指の守備的MFとの評価を獲得。すでに国内外のビッグクラブから関心を集めており、今大会で更なるアピールといきたい。 【試合日程】※すべて日本時間 ◆第1節 ▽6/14(月) 《06:00》 ブラジル vs ベネズエラ 《09:00》 コロンビア vs エクアドル ◆第2節 ▽6/18(金) 《06:00》 コロンビア vs ベネズエラ 《09:00》 ブラジル vs ペルー ◆第3節 ▽6/21(月) 《06:00》 ベネズエラ vs エクアドル 《09:00》 コロンビア vs ペルー ◆第4節 ▽6/24(木) 《06:00》 エクアドル vs ペルー 《09:00》 ブラジル vs コロンビア ◆第5節 ▽6/28(月) 《06:00》 ブラジル vs エクアドル ベネズエラ vs ペルー 2021.06.13 20:00 Sun
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【ユーロ2020/グループD展望】イングランド&クロアチアが本命も、スコットランドとチェコも粒揃い

ユーロ2020のグループステージが6月11日に開幕する。グループDは、初優勝を目指すイングランドや前回のワールドカップで準優勝の成績を収めたクロアチアが本命も、スコットランドやチェコも粒揃いで侮れない存在となっている。 ◆成長著しい若手タレント軍団~イングランド~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210612_100_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/3位 予選戦績/7勝1敗(グループA・1位) 監督/ガレス・サウスゲイト 注目選手/FWハリー・ケイン(トッテナム) 今大会で10度目の出場も、最高成績は3位と何度も涙を飲んできたスリーライオンズ。前回大会は躍進のアイスランドが起こした波乱に巻き込まれベスト16で敗退。目標はもちろん優勝だが、6大会ぶりのベスト4進出をまずは目指したい。今予選では対抗馬となり得たのが唯一チェコのみという、ほぼ1強だったグループAを7勝1敗で余裕の首位突破。ただ、その1敗はこのグループDでも同居したチェコに喫したものであることは忘れてはならない。 とはいえ、予選では勝利した7試合は全て4得点以上記録しており、ホームのモンテネグロ戦は7得点、アウェイのブルガリア戦も6得点と、なかなか大量得点が難しい代表戦において他の追随を許さない圧倒的な得点力を誇る。そして、注目選手に挙げたケインはその中で12得点と量産。予選でチームが挙げた総得点37のうち、およそ3分の1を記録し、全チームにおいて最多得点者となった。 そんなエースを支える中盤や守備陣を構成するのは、多くが世界最高峰のプレミアリーグの荒波に揉まれる選手たち。とりわけ、MFフォーデンやMFマウント、FWラッシュフォードといった本大会での活躍が期待される中心選手は20代前半で、フォーデンは今季プレミアリーグの最優秀若手選手にも選ばれた至宝だ。一方でMFヘンダーソンやDFマグワイア、DFカイル・ウォーカーといった経験豊富な選手が脇を固めており、スリーライオンズを優勝候補に挙げるメディアは少なくない。 ◆3年前の経験と若手の融合で再びダークホースに~クロアチア~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210612_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/ベスト8 予選戦績/5勝2分け1敗(グループE・1位) 監督/ズラトコ・ダリッチ 注目選手/MFルカ・モドリッチ(レアル・マドリー) イングランドに次いでグループステージ突破の本命に数えられるクロアチア。予選ではウェールズやスロバキア、ハンガリーなど結果的に5チーム中4チームが本戦に進んだ曲者揃いのグループで5勝2分け1敗の首位突破。唯一本戦出場を逃した格下のアゼルバイジャンと引き分ける面もあったが、スロバキアやハンガリーから3点以上奪っており、得点力は問題ないようだ。 ユーロでの最高成績はベスト8止まりとなっているクロアチアだが、やはり2018年ワールドカップでの躍進はまだまだ印象深く刻まれている。ダークホース的扱いだったなか、グループステージではアルゼンチンを抑えて首位通過すると、決勝トーナメントではデンマーク、ロシアと対戦相手にも恵まれながら、準決勝でイングランドを延長戦の末に破って決勝へ進出。優勝したフランスには及ばなかったものの、タレント不足を運動量で補った戦い方は見るものを熱くさせた。 そして、そんなクロアチアの注目選手はもちろん主将モドリッチ。準優勝したロシアW杯では大会MVPに選ばれ、さらにその年のバロンドールまで受賞。名実ともに世界最高のMFとして認められた。現チームは代表から引退したMFラキティッチやFWマンジュキッチを除けば、MFブロゾビッチやDFヴルサリコをはじめ、DFロブレンにFWペリシッチなどの中心メンバーは健在。そこにMFパシャリッチやDFブラダリッチ、MFヴラシッチなど、この3年で台頭した若手が融合しており、予選でチーム最多の4ゴールを記録したFWペトコビッチは、マンジュキッチに代わるエースに名乗りを挙げている。 ◆予選は苦しむも躍進の可能性?~スコットランド~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210612_100_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/グループステージ敗退 予選戦績/5勝5敗(グループI・3位) 監督/スティーブ・クラーク 注目選手/MFジョン・マッギン(アストン・ビラ) スコットランドは6大会ぶり3度目の出場となる。ただ、その1996年大会もグループリーグ敗退となっており、歴史上決勝トーナメントに進んだことはない。今回の予選でもやはり苦戦を強いられており、ベルギーとロシアが同居したグループIで3位となったが、UEFAネーションズリーグ2018-19の成績からプレーオフに進出。そのイスラエル戦ととセルビア戦はいずれもPKによる辛々の勝利だったが、見事に本戦出場の切符を勝ち取った。 ここまでは今回もグループステージ突破は厳しそうだが、メンバーは意外にも粒揃い。リバプールで不動の左サイドバックに君臨するDFロバートソンをはじめ、マンチェスター・ユナイテッドで主力を張るMFマクトミネイ、今季のサウサンプトンでMVP級の活躍を見せたMFアームストロングなど、プレミアリーグの猛者が集う。 その中で注目選手に挙げるのは、予選でチーム最多の7ゴールを記録したMFジョン・マッギンだ。中盤を縦横無尽に走り回る運動量を武器に攻守で存在感を放つボックス・トゥ・ボックスの選手で、今季のアストン・ビラではリーグ戦37試合に出場3ゴール6アシストの成績を残した。同じポジションでは先に挙げたマクトミネイの他、チェルシー所属の有望株ギルモアなどタレントは十分に揃っており、中盤でいかに優位性を作れるかが突破の鍵となる。 ◆ソーチェク擁する中盤に注目~チェコ~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210612_100_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/準優勝 予選戦績/5勝3敗(グループA・2位) 監督/ヤロスラフ・シルハヴィ 注目選手/MFトマシュ・ソーチェク(ウェストハム) 同グループではイングランドと並んで最多となる10度目の出場。チェコとしては1996年大会の準優勝が最高成績だが、チェコスロバキアとしては1976年に優勝した経験を持つ。前述のように、予選ではイングランドを下すなどして2位通過。だが、最多得点がFWパトリック・シックの4点と、攻撃面に迫力が欠けるというのがチームの印象だ。 予選以降の試合でも、FIFAランキングで同等以下のチームには勝てても、上位のチームになると沈黙することが多く、ドイツやイタリアに力負けしてきた。また、懸念すべきはネーションズリーグでスコットランドに2連敗していること。初戦でこの壁を越えて勢いをつけたところだ。 注目選手は今季のウェストハムの躍進を支えたMFソーチェク。豊富な運動量とインテンシティで中盤を制圧し、プレミアリーグの台風の目となったハマーズの原動力に。同じクラブで活躍したDFコウファルにも刮目したい。また、国内リーグ3連覇中のスラヴィア・プラハから招集されたMFマソプストやMFセフチク、DFボリルら5人のコンビネーションも武器の一つだ。 【試合日程】 ◆第1節 ▽6/13(日) 《22:00》 イングランド vs クロアチア ▽6/14(月) 《22:00》 スコットランド vs チェコ ◆第2節 ▽6/19(土) 《25:00》 クロアチア vs チェコ 《28:00》 イングランド vs スコットランド ◆第3節 ▽6/23(水) 《28:00》 クロアチア vs スコットランド チェコ vs イングランド <span class="paragraph-title">【動画】イングランド代表がクロアチア代表戦へ調整</span> <span data-other-div="movie"></span> <div class="dugout-video dugout-embed-eyJrZXkiOiJLVUFJbnc5RSIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0="></div><script type="text/javascript" src="https://embed.dugout.com/v3.1/ultrasoccer.js"></script> 2021.06.13 18:30 Sun
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【ユーロ2020/グループC展望】オランダ優位も実力拮抗のグループ

ユーロ2020のグループステージが6月11日に開幕する。グループCはタレントの質で上回るオランダが本命も、ウクライナ、オーストリア、北マケドニアと東欧の曲者が並ぶ実力拮抗のグループだ。 ◆タレント揃いも安定感欠く新生オランイェ~オランダ~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210606_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/優勝 予選戦績/6勝1分け1敗(グループC2位) 監督/フランク・デ・ブール 注目選手/MFフレンキー・デ・ヨング(バルセロナ) 2大会ぶり10度目の出場となるオランダは、ブラジル・ワールドカップ(W杯)で3位入賞を果たすも、ユーロ2016、ロシアW杯と国際主要大会2大会連続で予選敗退という屈辱を味わった。しかし、国内屈指の名門アヤックスのヨーロッパでの躍進や、前指揮官ロナルド・クーマンの優れた手腕によって2018-19シーズンのUEFAネーションズリーグでは準優勝と復活を印象付けた。 今予選ではグループCをドイツに次ぐ2位で突破し、3大会ぶりの主要大会本選に駒を進めた。ただ、バルセロナの新指揮官就任に伴いクーマンが退任し、昨年9月に就任したデ・ブール新監督の下で試行錯誤の状況が続く。エースFWデパイ(リヨン)を始め、キャプテンのMFワイナルドゥム(リバプール)、DFデ・フライ(インテル)、DFデ・リフト(ユベントス)と各ポジションに5大リーグのビッグクラブで活躍する実力者、MFグラフェンベルフ(アヤックス)、FWマレン(PSV)と今後が楽しみな若手タレントを擁するが、世界屈指のセンターバックであるファン・ダイク(リバプール)の不在やタレント不足のGKなど幾つか課題も散見。そのため、指揮官の采配も含め大会を通じて安定したパフォーマンスを見せられるかが、グループ突破のカギを握る。 注目選手は24歳の若さながらも百戦錬磨のベテランさながらのプレーでチームをオーガナイズするMFフレンキー・デ・ヨング。デ・リフトと共に前述のアヤックス躍進の立役者の1人となった超万能型MFは、加入2年目となった今シーズンのバルセロナでもシーズンを通してハイパフォーマンスを披露。アンカー、インサイドハーフ、センターバックと様々なタスクを託された中、前目で使われれば果敢なゴール前への飛び出し、後ろ目で使われれば、安定した繋ぎ、局面を変える持ち出し、強度の高い守備とその貢献は絶大だった。 代表ではワイナルドゥムと共に中盤の主軸を担い、チームの戦い方に応じて守備的なデ・ルーン(アタランタ)、攻撃的なクラーセン(アヤックス)らが3枚目として入る形が多く、バランサーの役割と共に決定的なラストパスやフィニッシャーとしての仕事も期待される。 ◆前回王者抑えての予選首位通過の実力は本物~ウクライナ~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210606_100_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/グループリーグ敗退 予選戦績/6勝2分け(グループB1位) 監督/アンドリー・シェフチェンコ 注目選手/MFルスラン・マリノフスキー(アタランタ) 2大会連続3度目の出場となるウクライナは、“ウクライナの矢”の異名を持つレジェンドストライカー、シェフチェンコ監督の下で悲願のグループリーグ突破を目指す。ロシアW杯では予選敗退となったが、英雄指揮官の下で継続路線を歩む東欧の実力派は今予選で前大会王者ポルトガルに1勝1分けの戦績を残し、堂々のグループB首位通過を決めた。 さらに、UEFAネーションズリーグやW杯予選ではスペインやスイスという強豪を破った他、世界王者フランス相手にドローに持ち込むなど調子の波こそあるものの、その実力を考えればグループリーグ突破の可能性は十二分にあるはずだ。今シーズンのプレミアリーグ王者マンチェスター・シティで主力を張ったMFジンチェンコを除きビッグネームはいないが、スカッドにはチャンピオンズリーグやヨーロッパリーグの常連であるシャフタール、ディナモ・キエフと国内屈指の名門の主力が多数おり、チームとしての経験値は非常に高い。 注目選手に関してはジンチェンコやDFマトヴィエンコ(シャフタール)、MFマルロス(シャフタール)らも気になるが、アタランタで活躍するMFルスラン・マリノフスキーを選んだ。名門シャフタールのアカデミー出身もベルギーのヘンクでブレイクを果たした28歳のレフティーは、2019年に加入したアタランタでも2シャドーの一角で主力を担う。智将ガスペリーニが求める攻守両面でのハードワークに加え、優れた攻撃センス、高精度の左足のキックを武器に今季のセリエAでは36試合8ゴール12アシストと圧巻の活躍を披露した。代表では攻撃的MFを主戦場にドリブルでの局面打開、ラストパス、強烈な左足のミドルシュートなど崩しの全権を握る。 ◆実績劣るもブンデス強豪在籍の主力躍動に期待~オーストリア~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210606_100_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/グループリーグ敗退 予選戦績/6勝1分け3敗(グループG2位) 監督/フランコ・フォーダ 注目選手/MFマルセル・ザビッツァー(RBライプツィヒ) 2大会連続3度目の出場となるオーストリアは、本選初勝利と共に初のグループリーグ突破が目標となる。長年ヨーロッパの第2集団に位置するチームは今予選においてもスロベニア、北マケドニア、イスラエルを退けてポーランドに次ぐグループG2位通過となった。ただ、直近のテストマッチでイングランドに敗れるなど、第1集団との実力差は大きく、過去2度のユーロで未勝利と大舞台における勝負弱さも気がかりなところだ。 それでも、現スカッドには長らくバイエルンの絶対的主力に君臨し、先日にレアル・マドリー移籍が発表された大黒柱のDFアラバを始め、DFライナー(ボルシアMG)、DFヒンテレッガー(フランクフルト)、MFライマー(ライプツィヒ)、MFシュラーガー(ヴォルフスブルク)ら隣国ドイツのブンデスリーガの強豪クラブで活躍する選手が揃う。ややパンチ力不足のアタッカー陣の中で主砲アルナウトビッチ(上海海港)と、今季のシュツットガルトでリーグ戦16ゴールを挙げた新星FWカライジッチ辺りが結果を出せれば、悲願達成は十分に可能だ。 注目選手では前述のカライジッチやMFバウムガルトナー(ホッフェンハイム)といった若手タレントも気になるが、アラバと共にチームを牽引するMFマルセル・ザビッツァーを選んだ。ブンデスリーガ、ヨーロッパの舞台で躍進を続けるRBライプツィヒを長らく支える27歳は、高い戦術理解度と中盤の複数ポジションをこなせるユーティリティ性が売りの万能型MF。攻守両面で高いプレー強度が求められるライプツィヒにおいてもそのアスリート能力は際立っており、強烈なミドルシュートや果敢なゴール前への飛び出しからゴールを陥れる決定的な仕事までこなす。また、昨シーズンのチャンピオンズリーグで見せたようなビッグマッチでの勝負強さ、卓越したリーダーシップという資質は、今大会のオーストリアの成功の可否を左右することになるはずだ。 ◆初出場で旋風起こせるか~北マケドニア~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210606_100_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 最高順位/初出場 予選戦績/4勝2分け4敗(グループG3位) 監督/イゴール・アンゲロフスキ 注目選手/FWゴラン・パンデフ(ジェノア) 待望の本大会初出場を果たした北マケドニアは、前大会のアイスランドのようにアウトサイダーとして旋風を起こすことが期待される。前述のオーストリアと同じグループGを3位で終えた東欧の小国は、コソボ、ジョージアとのプレーオフを制して本大会行きの切符を手にした。 その実績を考えれば、本大会出場チームにおいてフィンランドと並んで最も評価の低いチームと言えるが、現スカッドにはDFアリオスキ(リーズ)、MFエルマス(ナポリ)、MFバルディ(レバンテ)、MFアデミ(ディナモ・ザグレブ)といった5大リーグやその他の強豪クラブでプレーする実力者が揃っている、侮れないチームだ。 それでも、注目選手を一人挙げるとすれば、長らく同国のフットボール界をけん引してきた生けるレジェンドのFWゴラン・パンデフだ。2001年のデビュー以降、いずれも歴代最多の119試合出場37ゴールを誇る37歳のストライカーは、インテル時代の2009-10シーズンにトレブル、ラツィオとナポリで3度のコッパ・イタリア優勝を経験。また、長らく活躍するセリエAでは通算470試合以上に出場し、100ゴール以上を挙げている。 今シーズンもジェノアでセリエA29試合に出場し7ゴールと健在ぶりを見せており、古巣ナポリ戦ではチームに金星をもたらすドッピエッタ、アタランタ戦でも1ゴール1アシストと存在感を発揮している。そのため、代表チームで臨む初の大舞台においても、百戦錬磨のベテランストライカーの働きぶりが非常に重要となるはずだ。 【試合日程】 ◆第1節 ▽6/13(日) 《25:00》 オーストリア vs 北マケドニア 《28:00》 オランダ vs ウクライナ ◆第2節 ▽6/17(木) 《22:00》 ウクライナ vs 北マケドニア 《28:00》 オランダ vs オーストリア ◆第3節 ▽6/21(月) 《25:00》 北マケドニア vs オランダ ウクライナ vs オーストリア <span class="paragraph-title">【動画】オランダ代表が初戦ウクライナ代表戦に向けてトレーニング</span> <span data-other-div="movie"></span> <div class="dugout-video dugout-embed-eyJrZXkiOiJWMXV0VWtNbiIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0="></div><script type="text/javascript" src="https://embed.dugout.com/v3.1/ultrasoccer.js"></script> 2021.06.13 18:00 Sun
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