【CL決勝特集③・今季の対戦を回想】トゥヘル率いる新生ブルーズが2戦全勝もペップは手の内明かさず
2021.05.28 20:00 Fri
2020-21シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)決勝、マンチェスター・シティvsチェルシーが日本時間5月29日28時からポルトガルのエスタディオ・ド・ドラゴンで開催される。
初のファイナル進出で悲願のビッグイヤー獲得を目指す今季のプレミアリーグ王者と、2011-12シーズン以来2度目の優勝を目指すチェルシーによる、イングランド勢対決のファイナルだ。この大一番を前に、今季の両チームの3度の対戦を振り返っていく。
◆圧巻シティは前指揮官ランパード率いるブルーズを粉砕
プレミアリーグ第17節
2021年1月3日
スタンフォード・ブリッジ
チェルシー 1-3 マンチェスター・シティ
【マンチェスター・シティ】
ギュンドアン(前18)
フォーデン(前21)
デ・ブライネ(前34)
【チェルシー】
ハドソン=オドイ(後47)
2020-21シーズンの両者の初陣は2021年の新年初戦。前指揮官フランク・ランパードが率いた当時6位のチェルシーは、直近5試合でわずかに1勝と不振に陥っていた。対するシティは直近6戦無敗と好調を維持し、2試合未消化ながらもチェルシーと同勝ち点の8位に浮上し、好対照のチーム状態の中での対戦となった。
試合はコンディションで勝るホームチームが押し気味の入りを見せたが、劣勢のアウェイチームも徐々に相手の立ち位置、プレッシャーのかけ方にアジャスト。セントラルMFの立ち位置を取る右サイドバックのカンセロ、ゼロトップのデ・ブライネを中心に各自がファジーな位置取りで相手のプレスをいなして前進を始める。
そして、18分には最後尾からの質の高い繋ぎで左サイド深くに展開し、最後はフォーデンの落としを受けたギュンドアンが鮮やかな反転でDFチアゴ・シウバを振り切って右足のシュートをゴール右隅へ突き刺すファインゴールを決めた。さらに、21分にも左サイドでの細かい繋ぎからデ・ブライネの絶妙なラストパスに反応したフォーデンが左足ダイレクトでニアに流し込み、瞬く間に追加点を奪取した。
これで完全に流れを掴んだシティは34分、チェルシーのFKの流れで最後尾のカンテのパスをデ・ブライネが頭で大きくクリアすると、これに反応したスターリングがピッチ中央を独走。ボックス内でカンテとGKメンディに攻撃を遅らされるが、ボックス左でキープして右足を振る。このシュートは惜しくも右ポストを叩いたが、こぼれ球に詰めたデ・ブライネが冷静に右隅へ蹴りこんだ。
そして、攻守に相手を圧倒したシティは後半に入っても、選手交代で流れを変えようとするチェルシーに自由を与えずに主導権を掌握。その後、試合終了間際の92分には左サイドのスペースに飛び出したハヴァーツの折り返しをファーに詰めたハドソン=オドイにスライディングで押し込まれて一矢報いるゴールを許すが、3-1の完勝で新年初戦を飾って今季初の3連勝を達成した。
◆“本気度”で勝った新生ブルーズがシティのクアドルプル阻止
FAカップ準決勝
2021年4月17日
ウェンブリー・スタジアム
チェルシー 1-0 マンチェスター・シティ
【チェルシー】
ツィエク(後10)
今季2度目の対戦となったFAカップ準決勝はトゥヘル新体制移行後のチェルシーとシティの初対決となった。
4月に入ってプレミアリーグのWBA戦で新体制初黒星、直近のポルト戦でも今季CL初黒星とやや調子に陰りが見え始めていたチェルシーは、プレミア首位チーム相手の勝利を浮上のキッカケにすべくGKにケパを起用した以外、主力を揃って起用した。
一方、試合前時点で史上初のクアドルプル(シーズン4冠)の可能性を有していたシティだが、直近のリーズ戦での敗戦やドルトムントとのタフな試合の影響などを考慮し、GKにステッフェン、当時あまり出場機会を得ていなかったメンディやフェラン・トーレスをスタメンで起用した。
すると、試合に対する“本気度”で勝ったチェルシーは序盤から相手のハイラインの背後を効果的に突く攻めで主導権を掴み、ヴェルナーやツィエクらが幾度も惜しい場面を創出。一方、シティはボールは持てるものの、相手の堅守を前に決定機を作れず、劣勢を強いられた。
そして、0-0で折り返した後半にはグアルディオラの選手起用の影響が出ることに。55分、マウントのスルーパスに反応したヴェルナーに左サイドを突破されると、ボックス左付近で折り返したボールをゴール前に絞ってきたツィエクがワンタッチで流し込んだ。この場面ではGKステッフェンの不可解なポジショニング、緩慢な戻りでツィエクにゴール前に抜け出されたDFメンディの拙守が失点を招く格好となった。
その後、チェルシーが幾度かの追加点のチャンスを逸したことで、シティにも追いつくチャンスが残されたものの、5枚の交代枠の内の2枚しか切らず、マフレズやベルナルド・シウバを温存し、迫力不足の攻撃は集中したチェルシーの守備陣にことごとく撥ね返されて、試合はこのままタイムアップ。シティのクアドルプルを阻止した新生ブルーズが初対決を制した。
◆CL決勝前哨戦はチェルシーに軍配! 手の内隠したシティの自力優勝阻止
プレミアリーグ第35節
2021年5月8日
エティハド・スタジアム
マンチェスター・シティ 1-2 チェルシー
【マンチェスター・シティ】
スターリング(前44)
【チェルシー】
ツィエク(後18)
マルコス・アロンソ(後47)
今月8日に行われた直近の対戦は互いにファイナル進出を果たした直後のCL決勝前哨戦となった。
2シーズンぶり7度目のプレミアリーグ制覇に王手をかけていたシティは、この試合の勝利によってホームで自力優勝を決めるチャンスを得ていた。だが、CL決勝での再戦を意識してか、グアルディオラ監督は4日前のパリ・サンジェルマン戦からGKエデルソン、ルベン・ディアスを除く先発9人を変更。2トップにアグエロとガブリエウ・ジェズス、インサイドハーフにスターリング、フェラン・トーレスを置く[3-1-4-2]の見慣れない布陣とメンバー選考で臨んだ。
一方、レスター・シティ、リバプール、ウェストハムと熾烈なトップ4争いを繰り広げていたチェルシーは、4位死守に向けて直近のレアル・マドリー戦から先発5人を変更。チアゴ・シウバ、マウントに完全休養を与えたほか、ジョルジーニョらをベンチスタートに。代わってマルコス・アロンソ、ギルモア、ツィエクらを起用し、いつも通りの[3-4-2-1]の布陣で臨んだ。
試合は大幅なメンバー変更や過密日程によるコンディションの問題もあり、互いに決定機まであと一歩という膠着状態が続く。だが、前半終了間際の44分にシティが先制に成功。ルベン・ディアスから背後を狙うジェズスに絶妙なフィードを通ると、ジェズスがゴール前でドフリーのアグエロにプレゼントパス。アグエロのファーストタッチは流れるも、後方からのスプリントでサポートに入ったスターリングがすかさず左足で蹴り込んだ。
さらに、シティは先制直後にギルモアのハンドでPKを獲得。だが、キッカーのアグエロが試みたパネンカはGKメンディに完全に読み切られて痛恨の失敗となった。
すると、相手の軽率なプレーによって生き残ったチェルシーは後半に入ってサイドの深い位置まで侵入する両ウイングバックの攻撃参加から幾度か決定機を創出。そして、63分には自陣で持ち上がったロドリに対してツィエクとアスピリクエタの挟み込みでボールを奪取。このショートカウンターからペナルティアーク付近でボールを受け直したツィエクが、鋭い左足のシュートをニア下に突き刺し、試合を振り出しに戻した。
以降はややチェルシーペースも互いに勝ち越しゴールに迫る一進一退の攻防を見せた中、最後の最後にチェルシーが試合を動かす。92分、ボックス右に持ち込んだヴェルナーからのマイナスの折り返しを、ゴール前に走り込んできたマルコス・アロンソが利き足とは逆の右足でダイレクトシュート。やや当たり損ねたシュートがループシュートのような形でうまくGKエデルソンの頭上を越してゴールネットを揺らした。そして、チェルシーがCL決勝の前哨戦を劇的な逆転勝利で飾った。
初のファイナル進出で悲願のビッグイヤー獲得を目指す今季のプレミアリーグ王者と、2011-12シーズン以来2度目の優勝を目指すチェルシーによる、イングランド勢対決のファイナルだ。この大一番を前に、今季の両チームの3度の対戦を振り返っていく。
◆圧巻シティは前指揮官ランパード率いるブルーズを粉砕
Getty Images
プレミアリーグ第17節
2021年1月3日
スタンフォード・ブリッジ
【マンチェスター・シティ】
ギュンドアン(前18)
フォーデン(前21)
デ・ブライネ(前34)
【チェルシー】
ハドソン=オドイ(後47)
2020-21シーズンの両者の初陣は2021年の新年初戦。前指揮官フランク・ランパードが率いた当時6位のチェルシーは、直近5試合でわずかに1勝と不振に陥っていた。対するシティは直近6戦無敗と好調を維持し、2試合未消化ながらもチェルシーと同勝ち点の8位に浮上し、好対照のチーム状態の中での対戦となった。
ただ、当時クラブ内で新型コロナウイルスのクラスターが発生していたシティは、直前のエバートン戦が急遽開催延期となり、さらに一時トレーニング施設の封鎖を余儀なくされた中、ウォーカー、ガブリエウ・ジェズス、エデルソンを含む5選手が隔離対象で起用できない緊急事態でこの一戦に臨んでいた。
試合はコンディションで勝るホームチームが押し気味の入りを見せたが、劣勢のアウェイチームも徐々に相手の立ち位置、プレッシャーのかけ方にアジャスト。セントラルMFの立ち位置を取る右サイドバックのカンセロ、ゼロトップのデ・ブライネを中心に各自がファジーな位置取りで相手のプレスをいなして前進を始める。
そして、18分には最後尾からの質の高い繋ぎで左サイド深くに展開し、最後はフォーデンの落としを受けたギュンドアンが鮮やかな反転でDFチアゴ・シウバを振り切って右足のシュートをゴール右隅へ突き刺すファインゴールを決めた。さらに、21分にも左サイドでの細かい繋ぎからデ・ブライネの絶妙なラストパスに反応したフォーデンが左足ダイレクトでニアに流し込み、瞬く間に追加点を奪取した。
これで完全に流れを掴んだシティは34分、チェルシーのFKの流れで最後尾のカンテのパスをデ・ブライネが頭で大きくクリアすると、これに反応したスターリングがピッチ中央を独走。ボックス内でカンテとGKメンディに攻撃を遅らされるが、ボックス左でキープして右足を振る。このシュートは惜しくも右ポストを叩いたが、こぼれ球に詰めたデ・ブライネが冷静に右隅へ蹴りこんだ。
そして、攻守に相手を圧倒したシティは後半に入っても、選手交代で流れを変えようとするチェルシーに自由を与えずに主導権を掌握。その後、試合終了間際の92分には左サイドのスペースに飛び出したハヴァーツの折り返しをファーに詰めたハドソン=オドイにスライディングで押し込まれて一矢報いるゴールを許すが、3-1の完勝で新年初戦を飾って今季初の3連勝を達成した。
◆“本気度”で勝った新生ブルーズがシティのクアドルプル阻止
Getty Images
FAカップ準決勝
2021年4月17日
ウェンブリー・スタジアム
チェルシー 1-0 マンチェスター・シティ
【チェルシー】
ツィエク(後10)
今季2度目の対戦となったFAカップ準決勝はトゥヘル新体制移行後のチェルシーとシティの初対決となった。
4月に入ってプレミアリーグのWBA戦で新体制初黒星、直近のポルト戦でも今季CL初黒星とやや調子に陰りが見え始めていたチェルシーは、プレミア首位チーム相手の勝利を浮上のキッカケにすべくGKにケパを起用した以外、主力を揃って起用した。
一方、試合前時点で史上初のクアドルプル(シーズン4冠)の可能性を有していたシティだが、直近のリーズ戦での敗戦やドルトムントとのタフな試合の影響などを考慮し、GKにステッフェン、当時あまり出場機会を得ていなかったメンディやフェラン・トーレスをスタメンで起用した。
すると、試合に対する“本気度”で勝ったチェルシーは序盤から相手のハイラインの背後を効果的に突く攻めで主導権を掴み、ヴェルナーやツィエクらが幾度も惜しい場面を創出。一方、シティはボールは持てるものの、相手の堅守を前に決定機を作れず、劣勢を強いられた。
そして、0-0で折り返した後半にはグアルディオラの選手起用の影響が出ることに。55分、マウントのスルーパスに反応したヴェルナーに左サイドを突破されると、ボックス左付近で折り返したボールをゴール前に絞ってきたツィエクがワンタッチで流し込んだ。この場面ではGKステッフェンの不可解なポジショニング、緩慢な戻りでツィエクにゴール前に抜け出されたDFメンディの拙守が失点を招く格好となった。
その後、チェルシーが幾度かの追加点のチャンスを逸したことで、シティにも追いつくチャンスが残されたものの、5枚の交代枠の内の2枚しか切らず、マフレズやベルナルド・シウバを温存し、迫力不足の攻撃は集中したチェルシーの守備陣にことごとく撥ね返されて、試合はこのままタイムアップ。シティのクアドルプルを阻止した新生ブルーズが初対決を制した。
◆CL決勝前哨戦はチェルシーに軍配! 手の内隠したシティの自力優勝阻止
Getty Images
プレミアリーグ第35節
2021年5月8日
エティハド・スタジアム
マンチェスター・シティ 1-2 チェルシー
【マンチェスター・シティ】
スターリング(前44)
【チェルシー】
ツィエク(後18)
マルコス・アロンソ(後47)
今月8日に行われた直近の対戦は互いにファイナル進出を果たした直後のCL決勝前哨戦となった。
2シーズンぶり7度目のプレミアリーグ制覇に王手をかけていたシティは、この試合の勝利によってホームで自力優勝を決めるチャンスを得ていた。だが、CL決勝での再戦を意識してか、グアルディオラ監督は4日前のパリ・サンジェルマン戦からGKエデルソン、ルベン・ディアスを除く先発9人を変更。2トップにアグエロとガブリエウ・ジェズス、インサイドハーフにスターリング、フェラン・トーレスを置く[3-1-4-2]の見慣れない布陣とメンバー選考で臨んだ。
一方、レスター・シティ、リバプール、ウェストハムと熾烈なトップ4争いを繰り広げていたチェルシーは、4位死守に向けて直近のレアル・マドリー戦から先発5人を変更。チアゴ・シウバ、マウントに完全休養を与えたほか、ジョルジーニョらをベンチスタートに。代わってマルコス・アロンソ、ギルモア、ツィエクらを起用し、いつも通りの[3-4-2-1]の布陣で臨んだ。
試合は大幅なメンバー変更や過密日程によるコンディションの問題もあり、互いに決定機まであと一歩という膠着状態が続く。だが、前半終了間際の44分にシティが先制に成功。ルベン・ディアスから背後を狙うジェズスに絶妙なフィードを通ると、ジェズスがゴール前でドフリーのアグエロにプレゼントパス。アグエロのファーストタッチは流れるも、後方からのスプリントでサポートに入ったスターリングがすかさず左足で蹴り込んだ。
さらに、シティは先制直後にギルモアのハンドでPKを獲得。だが、キッカーのアグエロが試みたパネンカはGKメンディに完全に読み切られて痛恨の失敗となった。
すると、相手の軽率なプレーによって生き残ったチェルシーは後半に入ってサイドの深い位置まで侵入する両ウイングバックの攻撃参加から幾度か決定機を創出。そして、63分には自陣で持ち上がったロドリに対してツィエクとアスピリクエタの挟み込みでボールを奪取。このショートカウンターからペナルティアーク付近でボールを受け直したツィエクが、鋭い左足のシュートをニア下に突き刺し、試合を振り出しに戻した。
以降はややチェルシーペースも互いに勝ち越しゴールに迫る一進一退の攻防を見せた中、最後の最後にチェルシーが試合を動かす。92分、ボックス右に持ち込んだヴェルナーからのマイナスの折り返しを、ゴール前に走り込んできたマルコス・アロンソが利き足とは逆の右足でダイレクトシュート。やや当たり損ねたシュートがループシュートのような形でうまくGKエデルソンの頭上を越してゴールネットを揺らした。そして、チェルシーがCL決勝の前哨戦を劇的な逆転勝利で飾った。
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躍進フォレストを牽引。サリバとガブリエウも捨てがたいが、リーグ3位となる19失点の堅守を支える注目の左利きDFを選出。4バックを基本に3バックも併用するなか、新加入のミレンコビッチや右サイドのアイナ、守護神セルスと鉄壁の守備を築く。184cmとサイズはないものの、筋骨隆々のフィジカルとスピードを武器に対人戦で無類の強さを誇り、攻撃面でも正確なフィードに的確なドライブと元FWとしての攻撃センスを遺憾なく発揮している。 DF アントニー・ロビンソン(27歳/フルアム) 出場試合数:19(先発:19)/得点数:0 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250109_101_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ステップアップ確実なアメリカ代表DF。フォレストやボーンマスとともに前半戦で躍進したフルアムのベストプレーヤー。すでにプレミア屈指の左サイドバックとの評価を得ていたが、今季の前半戦はさらにスケールアップした姿を披露。無尽蔵のスタミナと推進力を武器に、上下動を繰り返してDFとしては最多の7アシストを記録。守備でも一線級のアタッカーをきっちり封殺するなど、ハイレベルのプレーを見せ続けている。すでにリバプール、シティ辺りの関心を集める。 MF ライアン・グラフェンベルフ(22歳/リバプール) 出場試合数:18(先発:18)/得点数:0 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250109_101_tw6.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 同胞指揮官の下で完全覚醒。10代から名門アヤックスで活躍し、“NEXTポグバ”とも称された逸材だが、バイエルン、昨季のリバプールでは中盤のバックアッパーに甘んじた。しかし、オランダ時代からその才能に注目してきたスロット新監督の下でプレシーズンから出場機会を与えられると、新生レッズの中盤のキープレーヤーに成長。元々定評があるアスリート能力に規律・献身性を加えた守備でフィルター役を完璧にこなし、攻撃面ではサイズを感じさせないターンの巧さ、懐深いボールキープ、推進力、パスセンスを遺憾なく発揮。質の高いボックス・トゥ・ボックスのプレーで躍動した。 MF モイセス・カイセド(23歳/チェルシー) 出場試合数:19(先発:19)/得点数:1 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250109_101_tw7.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 新生ブルーズの中盤に君臨。英国史上最高額の移籍金という色眼鏡もあり、加入2年目も周囲から高い要求を求められるエクアドル代表MFだが、今季前半戦のパフォーマンスはハードルが上がったなかでも称賛に値するパフォーマンスだ。前線に攻撃的なタイプを並べ、可変式のサイドバックにもより攻撃的なタスクを与えるマレスカ新監督のスタイルにおいて序盤戦はラヴィア、現在はエンソ・フェルナンデスとともにバランサーとしてのマルチタスクを担う。幅広いカバーエリア、ボールハントに加え、攻撃でも1ゴール3アシストと決定的な仕事をこなした。 MF ブカヨ・サカ(23歳/アーセナル) 出場試合数:16(先発:16)/得点数:5 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250109_101_tw8.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ガナーズの絶対的エース。リーグ最少失点の堅守とセットプレーを武器に優勝争いの主役の一角を担うアーセナルだが、司令塔ウーデゴールを欠いた苦しい時期に孤軍奮闘の活躍を見せたエースの活躍は非常に大きかった。流れのなかでは「サカさえ抑えれば」」という対応を受けながらも、圧倒的な打開力を武器に5ゴール10アシストを記録した。それだけに12月末に負ったハムストリングのケガからいかに早く復帰できるかが、2位チームの後半戦のカギを握る。 MF コール・パーマー(22歳/チェルシー) 出場試合数:19(先発:19)/得点数:12 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250109_101_tw9.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 加入2年目で凄み増す超万能アタッカー。22ゴール11アシストを記録した加入1年目の大ブレイクによって今季は対戦相手からの徹底マークに遭うなか、ここまで12ゴール6アシストとキャリアハイ更新へ上々の滑り出しを見せている。新体制では昨季主戦場の右ウイングからトップ下と少し役割が変わっているが、今季もアタッキングサードで抜群の存在感を示す。前半戦ハイライトはプレミア史上初となる前半4ゴールを記録したブライトン戦。後半戦もその爆発力にも期待だ。 MF マテウス・クーニャ(25歳/ウォルバーハンプトン) 出場試合数:19(先発:18)/得点数:10 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250109_101_tw10.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 残留争うウルブスで孤軍奮闘。イサクやウッド、エンベウモの活躍も素晴らしかったが、下位に低迷するチームで素晴らしい前半戦を過ごしたブラジル代表FWを選出。12ゴール7アシストの昨季活躍を経て、今季から背番号10を託されると、ここまで10ゴール4アシストを記録。[3-4-2-1]のシャドーの一角を主戦場に、攻撃のマルチタスクを担いながらボールのオン・オフに関わらず、ハイレベルのプレーを披露。献身的な守備も高い評価を得ており、今冬の移籍市場ではビッグクラブの注目も集める。だが、現状ではクラブとの新契約にサインする可能性が高い。 FW モハメド・サラー(32歳/リバプール) 出場試合数:18(先発:18)/得点数:17 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250109_101_tw11.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 前半戦のMVP。攻守両面で異次元のパフォーマンスを披露し、リバプールの首位快走の立役者に。前半戦では2試合を除きすべての試合でゴールかアシストを記録し、得点ランキングとアシストランキングでいずれも首位に。圧倒的な決定力に加え、芸術的なアシストが印象的だった。 2025.01.09 22:25 Thu3
三笘ブライトンvsチェルシーなど4つのプレミア勢対決! FAカップ4回戦の対戦カード決定
FAカップ4回戦の組み合わせ抽選会が12日に行われた。 イングランドサッカー協会(FA)に登録されている全てのクラブが出場可能なFAカップ。プレミアリーグ勢、チャンピオンシップ(2部)勢が参戦した3回戦ではブレントフォードが唯一下位カテゴリーに敗れたものの、アーセナルやウェストハムといったプレミア勢対決に敗れたチームを除いて波乱は起きなかった。 そんななか、今回決まった4回戦では三笘薫のブライトン&ホーヴ・アルビオンがチェルシーとのプレミア勢対決に。さらに、アーセナルを撃破した前大会王者マンチェスター・ユナイテッドは、クラブOBで今季途中までコーチングスタッフを務めていたルート・ファン・ニステルローイ監督が率いるレスター・シティと対戦。さらに、アストン・ビラvsトッテナム、エバートンvsボーンマスがプレミア勢対決となった。 遠藤航所属のリバプールはブレントフォード撃破のプリマス・アーガイルと、マンチェスター・シティはレイトン・オリエントvsダービー・カウンティの勝者との対戦となる。 その他の日本人所属のプレミアリーグクラブでは菅原由勢のサウサンプトンがバーンリー、鎌田大地のクリスタル・パレスがドンカスターと対戦。 その他では大橋祐紀(ブラックバーン)、坂元達裕(コヴェントリー・シティ)、瀬古樹(ストーク・シティ)、田中碧(リーズ・ユナイテッド)、岩田智輝、横山歩夢のバーミンガム・シティが参戦する。 なお、FAカップ4回戦は2月第2週の週末に開催予定だ。 ◆FAカップ4回戦対戦カード マンチェスター・ユナイテッド vs レスター リーズ(2) vs ミルウォール(2)orダゲナム&レッドブリッジ(5) ブライトン vs チェルシー プレストン(2)orチャールトン(3) vs ウィコム・ワンダラーズ(3) エクセター・シティ(3) vs ノッティンガム・フォレスト コヴェントリー(2) vs イプスウィッチ ブラックバーン(2) vs ウォルバーハンプトン マンスフィールド(3)orウィガン(3) vs フルアム バーミンガム(3) vs ニューカッスル プリマス(2) vs リバプール エバートン vs ボーンマス アストン・ビラ vs トッテナム サウサンプトン vs バーンリー(2) レイトン・オリエント(3)orダービー・カウンティ(2) vs マンチェスター・シティ ドンカスター(4) vs クリスタル・パレス カーディフ(2) vs ストーク・シティ(2) ◆FAカップ3回戦 結果&日程 ▽1/9 シェフィールド・ユナイテッド(2) 0-1 カーディフ(2) エバートン 2-0 ピーターバラ(3) フルアム 4-1 ワトフォード(2) ▽1/10 ウィコム・ワンダラーズ(3) 2-0 ポーツマス(2) アストン・ビラ 2-1 ウェストハム ▽1/11 バーミンガム(3) 2-1 リンカーン(3) ブリストル・シティ(2) 1-2 ウォルバーハンプトン ミドルズブラ(2) 0-1 ブラックバーン(2) リバプール 4-0 アクリントン(4) レスター 6-2 QPR(2) ボーンマス 5-1 WBA(2) ブレントフォード 0-1 プリマス(2) チェルシー 5-0 モアカム(4) エクセター・シティ(3) 3-1 オックスフォード・ユナイテッド(2) ノリッジ(2) 0-4 ブライトン ノッティンガム・フォレスト 2-0 ルートン・タウン(2) レディング(3) 1-3 バーンリー(2) サンダーランド(2) 1-2 ストーク・シティ(2) リーズ(2) 1-0 ハローゲート・タウン(4) マンチェスター・シティ 8-0 サルフォード(4) コヴェントリー(2) 1-1(PK:4-3) シェフィールド・ウェンズデー(2) ハル・シティ(2) 1-1(PK:4-5) ドンカスター(4) ▽1/12 タムワース(5) 0-3 トッテナム アーセナル 1-1(PK:3-5) マンチェスター・ユナイテッド クリスタル・パレス 1-0 ストックポート(3) イプスウィッチ 3-0 ブリストル・ローヴァーズ(3) ニューカッスル 3-1 ブロムリー(4) サウサンプトン 3-0 スウォンジー・シティ(2) ▽1/13 ミルウォール(2) vs ダゲナム&レッドブリッジ(5) ▽1/14 レイトン・オリエント(3) vs ダービー・カウンティ(2) マンスフィールド(3) vs ウィガン(3) プレストン(2) vs チャールトン(3) ※()内は所属カテゴリー 2025.01.13 06:34 Mon4
【2024-25 プレミアリーグ前半戦総括】超WS選出の最優秀選手は異次元のアタッカー
◆4連覇王者不振にロンドン勢奮闘も新生レッズが独走 開幕前には5連覇を狙うマンチェスター・シティ、アーセナルと直近2シーズンに優勝を争った2強を軸にタイトルレースが繰り広げられるかに思われたが、蓋を開けてみれば1試合未消化ながら2位以下に6ポイント差を付けたリバプール(勝ち点45)が首位を独走している。 クロップ長期体制終焉に伴い、前フェイエノールトのスロット監督を新指揮官に招へいしたリバプール。昨夏の移籍市場では主力の残留に成功した一方、純粋な補強はキエーザのみと上位争いへの関与に疑いはなかったが、タイトル争いの主役を演じると見る向きは少なかった。しかし、プレミア初挑戦のオランダ人指揮官の下、攻守両面で傑出した安定感をみせたマージーサイドの雄は14勝3分け1敗、最多45得点、最少タイ17失点と圧巻のスタッツを含め首位にふさわしいパフォーマンスを披露した。さらに、並行して戦うチャンピオンズリーグ(CL)ではリーグフェーズ唯一の全勝で首位、EFLカップ(カラバオカップ)でも準決勝進出と最高の前半戦を過ごした。 その首位チームに次ぐ2位は開幕前からタイトルコンテンダーに挙がっていたアーセナル(勝ち点39)。10月から11月の期間に4戦無勝利(2分け2敗)と厳しい時期を経験したが、開幕からの安定した滑り出しに年末年始の復調と上位陣において最も安定したチームのひとつだった。リバプールと並ぶリーグ最高の堅守に加え、昨季後半戦から猛威を振るうセットプレーによってしぶとく勝ち点を積み重ねてきた。現在、離脱中のサカ、不振の期間に不在だったウーデゴールと一部主力への依存度の高さ、ケガ人の多さや選手層の問題は懸念材料も、今冬の移籍市場で適切な補強ができれば、首位チームの状況次第で逆転優勝の可能性は十分にある。 リバプール同様に新指揮官の下で前半戦を4位で終えたチェルシー(勝ち点35)。昨夏の移籍市場では引き続き若手有望株を乱獲し、全体の経験不足と大きすぎるスカッドは懸念材料だったが、戦術の幅に用兵に優れたマレスカ新監督の下でここまで上位争いの主役の一角を担っている。ただ、上位陣との直接対決の戦績、年末年始での不振はやや気がかり。とりわけ、守備陣に目立つ離脱者の穴埋めやパーマー、ジャクソンの両エースの状態次第の攻撃面の改善は後半戦への課題となる。 その上位陣に引き離されて6位に甘んじるマンチェスター・シティ(勝ち点31)は、グアルディオラ体制において最も厳しい前半戦となった。開幕4連勝スタートも、9月末にバロンドーラーのロドリが長期離脱を強いられると、勤続疲労や相次ぐ離脱者も重なって大不振に。11月以降はペップ初のリーグ4連敗など、2勝2分け6敗と苦しい戦いを強いられた。プレー強度、切り替えの精度を中心に攻守両面でテコ入れが必要な部分は幅広く、稀代の名将も一時はお手上げ状態だった。今冬の移籍市場では数人の補強を行う見込みだが、財政違反の審理の影響も引き続き懸念されるなか、例年のような後半戦の無双状態に持っていくことは厳しいかもしれない。 その王者以上に厳しい前半戦を過ごしたのは11位のトッテナム(勝ち点24)、14位のマンチェスター・ユナイテッド(勝ち点22)。ポステコグルー体制2年目で補強も行ったトッテナムだが、消耗激しいプレースタイルと、今季はヨーロッパリーグ(EL)に参戦している影響で昨季以上に負傷者が増加。センターバックの主力3人、守護神ヴィカーリオと守備陣を中心に満身創痍の状況が続く。また、リーグ2位の得点数に得失点差+13とトップ4圏内のスタッツを残しながらも、試合ごとの大きすぎる波が低迷に繋がっている。 一方、昨季FAカップを制してテン・ハグ体制を継続したユナイテッドは各ポジションに新戦力も補強。だが、スパーズ同様に負傷者の多さと指揮官のマネジメントの拙さもあり、10月末にオランダ人指揮官を解任。ファン・ニステルローイ暫定体制を挟み、11月中旬から前スポルティングCP指揮官のアモリム監督を招へい。ただ、新体制移行後も苦しい戦いは変わらず、残留争いも気になる前半戦となった。 ビッグ6以外では古豪ノッティンガム・フォレスト(勝ち点37)が3位と大躍進。前半戦の最大のサプライズチームとなった。また、シーズンが進むごとに本来の力を取り戻したニューカッスル(勝ち点32)が5位、ボーンマス(勝ち点30)やフルアム(勝ち点29)がトップハーフ入り。一方、昨季4位のアストン・ビラ(勝ち点29)は9位、MF三笘薫のブライトンは中盤戦以降の失速で10位フィニッシュ。 ボトムハーフではMF鎌田大地のクリスタル・パレス(勝ち点20)が15位、エバートンやウェストハムも苦しい戦いが続く。残留争いではDF菅原由勢を擁するサウサンプトン(勝ち点6)の最下位に、レスター・シティ(勝ち点14)、イプスウィッチ・タウン(勝ち点15)の昇格組が降格圏に沈んでいる。 【最優秀選手&監督】 ★最優秀選手 ◆FWモハメド・サラー(リバプール) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250109_100_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 得点ランキングとアシストランキングでトップ。前半戦に輝いた選手は数知れずも、前半戦のMVPは異論なく首位チームの攻撃をけん引した32歳のエジプト代表FWだ。開幕前の段階からピッチ外では契約延長問題が取り沙汰されるが、ピッチ上では開幕から圧巻の輝きを放った。 いずれもリーグトップの17ゴール13アシストを記録。特筆すべきはそのパフォーマンスの安定感で、唯一の敗戦となったノッティンガム・フォレスト戦、辛勝となったクリスタル・パレス戦の2試合を全試合でゴールかアシストを記録。前半戦の対ビッグ6の全試合でゴールを挙げる勝負強さが光った。 32歳とは思えないスピード、パワーに、アシスト数が物語るように、一時批判を浴びた利己的なプレーはほぼなくスーパーエースとして躍動した。 ★最優秀監督 ◆アルネ・スロット(リバプール) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250109_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 首位快走に導く。フェイエノールト時代から優れた指揮官として評価されていたが、プレミア初采配に、クロップの後任として初めてメガクラブを指揮するオランダ人指揮官の手腕に懐疑的な見方も少なからずあった。 それでも、プレシーズンの段階から目の肥えた選手たちを納得させる指導をみせ、信頼を勝ち取ると、キャプテンを務めるファン・ダイク、中盤と前線でキープレーヤーとなったグラフェンベルフ、ガクポの同胞を中心にうまくチームがまとまった。 開幕直後こそメンバー固定に否定的な意見も出たが、交代策や試合中の修正力の高さを含めて非の打ち所がない采配によって節が進むごとにそういった批判を払拭。ルイス・ディアスのセンターフォワード起用や遠藤航の偽センターバック起用など、新たなオプションも構築。指導者としての引き出しの多さも垣間見せている。 【期待以上】 ★チーム ◆ノッティンガム・フォレスト <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250109_100_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 前半戦最大のサプライズ。昨季は残留圏内ギリギリの17位でフィニッシュした古豪が数多の強豪を抑えて前半戦を3位でフィニッシュ。昇格プレーオフを制して久々の復帰となった2022-23以降の2シーズンは総入れ替えに近いスカッド構築の問題で残留争いを強いられてきたが、ヌーノ体制2年目の今季は引き続き人員を入れ替えたものの、昨季後半戦をベースとした継続路線を選択した。 [4-3-3]と[3-4-2-1]を併用しながら、ポルトガル人指揮官が得意とする堅守速攻、セットプレーを軸に、ソリッドな戦いぶりで11勝4分け4敗という見事な戦績を残した。さらに、リバプールに今季唯一の黒星を付け、トッテナムやユナイテッドにも内容が伴った勝利を収めている。 個人の部分ではミレンコビッチ、アンダーソンとセンターラインに迎え入れた新戦力2人、リーグ得点ランキング上位に付けるベテランFWウッド、攻守に推進力と躍動感がある2列目のエランガ、ギブス=ホワイト、ハドソン=オドイが印象的。さらに、ムリージョとアイナの守備陣2人は強豪クラブの関心を集める躍動ぶりだった。 ★選手 ◆MFエリオット・アンダーソン(ノッティンガム・フォレスト) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250109_100_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 新天地で躍動の“ジョーディ・マラドーナ”。クラブOBだった祖父の影響もあり8歳からニューカッスルのアカデミーに在籍したアンダーソンは、2021年にファーストチームデビュー。昨季はトップチームに定着するも、財務違反の処分回避の目的もあって昨夏フォレストへ売却される形となった。 繊細なボールタッチと攻撃センスに優れる天才肌は、新天地でセントラルMFでプレー。ここまでチームトップの5アシストを記録するなど持ち味である攻撃センスを遺憾なく発揮。さらに、トップ下や左サイドでもプレーする攻撃に特長を持つ選手ながらも、新天地では守備面でも奮闘が光る。 昨夏移籍時に総額3500万ポンドの移籍金と報じられており、ある意味で値段に見合った活躍と言えなくもないが、フォレスト躍進の象徴の一人として選出した。 【期待外れ】 ★チーム ◆マンチェスター・ユナイテッド <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250109_100_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 赤い悪魔の暗黒期続く。クラブの買収問題の長期化によって昨季を8位で終えたなか、ラトクリフ卿主導で初めて臨んだ移籍市場ではヨロ、デ・リフト、マズラウィ、ウガルテ、ザークツィーとセンターラインを中心に積極補強を敢行。開幕時点での期待感は大きかったが、結果的にはFAカップ優勝でテン・ハグ体制を延命させた決断が裏目に出た。 開幕から低空飛行が続いたなか、10月末にオランダ人指揮官を解任。ファン・ニステルローイ暫定で持ち直したのち、11月中旬から宿敵シティもリストアップしていたアモリム監督を招へい。だが、新体制では2勝1分け5敗という厳しい戦績で前半戦を終える形となった。 新指揮官の手腕に疑いはないものの、戦術浸透に時間を擁するタイプな上、現状のスカッドでは個人でなんとかできるタイプのタレントが少なく、過密日程のなかでチームを成熟させながら逆転でのヨーロッパ出場権獲得へ巻き返すのは至難の業だ。 ★選手 ◆DFカイル・ウォーカー(マンチェスター・シティ) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250109_100_tw6.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 大不振のチームとともに低調な前半戦に。ラッシュフォードやザークツィーといったユナイテッドの攻撃陣やソン・フンミン、エンケティアといった選手も厳しい前半戦となったが、フォーデンとともに絶対的な王者で不振に陥ったスキッパーを選出した。 30歳を過ぎて時期によってはパフォーマンスに波があったものの、34歳で臨んだ今季は開幕から低調な出来が続く。多くの離脱者の影響で軽傷を抱えながらプレーを続けているとの話もあるが、フィジカル的に無理が利かない以外にも集中力の欠如や責任感のないプレーも散見され、キャプテンという立場を考えれば批判は避けられない。 現状ではリコ・ルイスにファーストチョイスを奪われつつあるが、チームの後半戦の巻き返しに向けてはプレミア屈指の右サイドバックの復活が必須だ。 2025.01.09 22:24 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