アーセナルが格下フルアムに劇的ドローも主砲ラカゼットがハムストリング負傷…《プレミアリーグ》

2021.04.18 23:37 Sun
Getty Images
プレミアリーグ第32節、アーセナルvsフルアムが18日にエミレーツ・スタジアムで行われ、1-1のドローに終わった。

前節、シェフィールド・ユナイテッドに3-0で快勝した9位のアーセナル(勝ち点45)が降格圏の18位フルアム(勝ち点26)をホームで迎え撃ったロンドン・ダービー。
直近のヨーロッパリーグ(EL)でスラビア・プラハに4-0の快勝を収め、EL準決勝進出を果たした好調のチームは、その一戦から先発5人を変更。守護神レノに休養を与えGKライアンを加入後2度目の先発で起用したほか、ペペ、パブロ・マリ、トーマス、ペペに代えてベジェリン、ガブリエウ、エルネニー、マルティネッリを起用した。

立ち上がりにマルティネッリが2度のフィニッシュシーンを作り出すなど、ホームチームが押し込む入りを見せる。だが、時間の経過と共に守り慣れたフルアムの守備が整備されたことで、以降はボールを握りながらも攻め切れない状況が続く。

一方、逆転での残留に向けて勝ち点3がほしいフルアムはスピードとアジリティに長けた前線4枚を起点に虎視眈々とカウンターから一発を狙う。21分にはボックス中央で一瞬浮いたデコルドバ=リードが右足を振り抜くが、DFにディフレクトしたボールはわずかに枠の左に外れ、絶好のチャンスで仕留めきれない。
以降は睨み合いが続き互いにフィニッシュの数が増えていかないクローズな展開に。それでも、前半終盤にかけて攻勢を強めたアーセナルは40分にゴールネットを揺らす。

左サイドで仕掛けたマルティネッリからのクロスをラカゼットが頭でフリック。これを中央で拾ったサカの短い落としをベジェリンがワンタッチで上げると、ゴール左のセバージョスが頭で流し込んだ。しかし、VARのレビューの結果、ラカゼットからサカにボールが繋がったタイミングで非常に微妙ながらもオフサイドを取られてゴールは取り消しに。その後、前半ラストプレーでもラカゼットのクロスが相手オウンゴールを誘発も、ここも直前のスミス・ロウの抜け出しがオフサイドとなった。

微妙なVAR判定の影響もあって0-0での折り返しとなった試合は、後半も立ち上がりにラカゼットのシュート、サカの右ポスト直撃のシュートなどでゴールに迫るアーセナルペースとなる。

しかし、早い時間帯に先制点を挙げることができなかったアーセナルは再び微妙な判定に遭う。

56分、ボックス内に侵入してきたレミナの対応にあたったDFガブリエウが足を一度引っ込めるも微妙に接触してしまうと、このプレーでフルアムにPKが与えられる。その後、直前のアイナの抜け出しに関してオフサイドかどうかの確認が入るも、これもオンサイドとなって正式にPKが認められる。これをキッカーのマジャが豪快に上隅に決め、劣勢のアウェイチームが先制に成功した。

2度の微妙な判定でビハインドを背負うことになったアーセナルはすぐさま反撃を開始。67分にはマルティネッリからの正確なクロスをベジェリンが頭で合わすが、これを枠に飛ばせない。

早い時間帯に追いつき、逆転と持ち込みたい中でアルテタ監督はベジェリンとエルネニーを下げて切り札のペペとトーマスを同時投入。だが、この直後にはスプリントした際に左ハムストリングを痛めたラカゼットがプレー続行不可能となり、急遽エンケティアの投入を余儀なくされる。71分にはボックス右でのマルティネッリの粘りからゴール前のペペに絶好機も、枠を捉えたヘディングシュートはGKアレオラのビッグセーブに阻まれた。

その後、前線の攻撃的なタレントを続けて下げて中盤に守備強度をもたらす守備的な交代策で逃げ切りを図るアウェイチームに対して、アーセナルが決死の猛攻を見せる。

7分が与えられた後半アディショナルタイムではサカ、マルティネッリ、エンケティアと続けての決定機が相手の好守に阻まれて万事休すかに思われた。だが、ホームで29戦無敗(24勝5分け)と圧倒的な戦績を残すお得意様相手に最後の最後に追いつく。

97分、左CKの場面でキッカーのサカが上げたボールを攻撃参加していたGKライアンがニアで頭で合せると、ファーに流れたボールをセバージョスが右足のダイレクトシュート。これはGKアレオラに弾かれるが、詰めたエンケティアが押し込んだ。オフサイドラインにいたホールディングのプレー関与の可能性もあり、VARのレビューが入ったものの今度は判定が優位に働き劇的ゴールが認められた。

この結果、格下相手の敗戦こそ免れたアーセナルだが、逆転でのトップ4フィニッシュが絶望的となると共に重要なEL準決勝のビジャレアル戦を控える中、好調のラカゼットの負傷離脱という懸念材料が新たに出てきた。
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