【プレミア注目プレビュー】今季2度目のNLダービー! スパーズの28年ぶりダブルか、ガナーズの5戦ぶり勝利か?
2021.03.14 12:00 Sun
プレミアリーグ第28節、アーセナルとトッテナムによるダービーが、日本時間14日25:30にエミレーツ・スタジアムでキックオフされる。トップ4争いにギリギリ食い込む両チームが激突する今季2度目のノースロンドン・ダービー。現在、10位のアーセナル(勝ち点38)は昨年末から今年1月にかけて復調気配を漂わせたが、2月以降は2勝3敗1分けと再び調子は下降線を辿っている。前節のバーンリー戦では試合を通して主導権を握ったものの、MFジャカの自陣ボックス内での痛恨ミスが響き1-1のドローに終わった。
1試合未消化ながらチャンピオンズリーグ(CL)出場圏内の4位チェルシー(勝ち点50)との勝ち点差は12ポイントと、残り試合を考えれば、勝ち点逸が即トップ4争いからの脱落を意味する崖っぷちの状況だ。直近のヨーロッパリーグ(EL)ではオリンピアコス相手にMFウーデゴール、MFエルネニーの鮮烈ミドルシュートなどで3-1の勝利を収めているが、同試合でもMFセバージョスの不用意なロストから失点を喫しており、今回の大一番ではより完璧な戦いが求められる。
対する7位のトッテナム(勝ち点45)は、1月下旬から2月中旬までにかけてのリーグ6試合で1勝5敗と泥沼の不振に陥り、一時はモウリーニョ監督の解任騒動まで発展。それでも、開幕から精彩を欠いていたFWベイルの復調に伴い課題の得点力が改善されると、バーンリー、フルアム、クリスタル・パレスという格下との連戦で見事に3連勝。再びトップ4レースの主役の一角に返り咲いた。
ただ、直近のELディナモ・ザグレブ戦を含め、公式戦5連勝中の相手はいずれも力の劣る相手だけに、プレミアリーグ上位勢相手に6連敗中の中で臨む今回のダービーでは真価が試される。
両者は共に中2日での対戦となるが、ELの日程決定時にはひと悶着があった。当初はアーセナル、トッテナム共に1stレグをアウェイで戦う予定だったが、セキュリティー上の問題によって同一都市(ロンドン)での同日開催を認めないというUEFAの規則に従い、国内カップ王者のアーセナルが優遇される形で2ndレグをホームで戦い、トッテナムが1stレグをホームで戦う形に変更。
これにより、重要なダービーを前にギリシャへの長距離移動を強いられることになったアルテタ監督が公平性を欠くとの不満を口に。そのため、両者のコンディション面にもより注目が集まるところだ。
◆アーセナル◆
【4-2-3-1】
▽アーセナル予想スタメン

GK:レノ
DF:セドリック、ダビド・ルイス、パブロ・マリ、ティアニー
MF:トーマス、ジャカ
MF:サカ、ウーデゴール、ウィリアン
FW:オーバメヤン
負傷者:なし
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関しても主力に離脱者はおらず、全選手が起用可能な状況だ。
スタメンに関しては直近のオリンピアコス戦をベースに幾つかのポジションでメンバーの入れ替えも想定される。最終ラインでは左サイドバックのティアニーのスタメンは確実も、右サイドバックはDFベジェリン、DFチャンバース、センターバックはDFガブリエウ、DFホールディングにもチャンスがある。
中盤ではパフォーマンスが上がり切らないMFトーマスに代わってMFエルネニー、2列目ではMFウィリアンに代わってMFスミス・ロウ、FWペペの起用もありそうだ。
◆トッテナム◆
【4-2-3-1】
▽トッテナム予想スタメン

GK:ロリス
DF:オーリエ、D・サンチェス、アルデルヴァイレルト、レギロン
MF:エンドンベレ、ホイビュルク
MF:ベイル、ルーカス・モウラ、ソン・フンミン
FW:ケイン
負傷者:MFロ・チェルソ、FWケイン
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関しては引き続きロ・チェルソが欠場となり、直近のディナモ・ザグレブ戦でヒザに打撲を負ったケインに関しても状態次第でベンチスタートの可能性がある。
スタメンに関しては4-1で快勝した前節のパレス戦をベースにMFウィンクスのポジションにMFエンドンベレが復帰する見込み。その他では直近の公式戦2試合でいずれも好パフォーマンスを見せたDFドハーティとDFオーリエの右サイドバックの争い、同じくディナモ・ザグレブ戦で早めにベンチに下がったMFラメラのスタートからの起用の可能性もありそうだ。
★注目選手
◆アーセナル:FWピエール=エメリク・オーバメヤン

アーセナルの注目プレーヤーはエースのオーバメヤン。昨年9月にクラブとの新契約にサインしクラブ最高給を手にした31歳だが、前最高給受給者のエジルの道を辿るように、以降はパフォーマンスが急低下。アルテタ監督の下で定まらない起用法の影響はあったものの、個での打開力、決定力を欠くなど、限界説も一部で報じられた。
それでも、24節のリーズ戦でのプレミア初ハットトリックをキッカケに本来のパフォーマンスを取り戻し始めると、EL前ラウンドのベンフィカ戦ではチームを逆転突破に導くエースの仕事を披露。前節のバーンリー戦でも1ゴールを挙げ、FWラカゼットに並ぶチームトップの今季リーグ戦9ゴール目を記録。ここ最近、右サイドでの起用が増えたサカやトップ下のウーデゴールとの関係性も良くなっており、残り試合での本領発揮が期待されるところだ。
ノースロンドン・ダービーでは通算6試合で3ゴールとまずまずの数字を残しているが、2018-19シーズンの対戦では1-1の後半終了間際に得たPKを相手守護神ロリスに止められるなど、イメージはあまりよくない。さらに、今シーズンに関してはビッグマッチで試合から消える場面が目立っており、アーセナルがダービーで久々の勝利を得るためにはエースが勝負強さを発揮する必要がある。
◆トッテナム:FWガレス・ベイル

トッテナムの注目プレーヤーは8年ぶりのダービーに臨むベイル。近年不遇をかこったレアル・マドリーを離れ、7年ぶりの古巣帰還を果たした31歳は、ソン・フンミン、ケインの両エースと共に強力トリデンテを形成することが期待された。しかし、加入前に負ったケガやマドリー時代終盤のベンチ生活の長さによって失ったマッチフィットネスを取り戻すのに苦戦し、プレミアリーグでは今年2月半ばまでほとんど試合に絡むことができず。
それでも、ポルトガル人指揮官の慎重な起用法、叱咤激励によって徐々に本来のパフォーマンスを取り戻し始めた元スパーズのエースはマンチェスター・シティ、ウェストハムとの上位連戦での途中出場で復活の兆しを見せると、いずれもスタメン出場したバーンリー、パレスとの直近2試合では4ゴール1アシストの大暴れ。卓越した左足のキック精度を生かしたパスで、今季は味方を“使う”場面が多いケインを“使われる”側として生かせば、持ち味の得点感覚を武器に第3のフィニッシャーとしての存在感も光る。
自身にとって2013年3月以来となるダービーでは今季14ゴールに関与し、プレミアリーグ最強のデュオの称号を獲得したソン・フンミン、ケインと共に相手守備を粉砕する働きが求められる。対アーセナルでは10戦5ゴール1アシストと相性は良く、直近の出場試合では2戦連発中と決定的な仕事も期待される。
1試合未消化ながらチャンピオンズリーグ(CL)出場圏内の4位チェルシー(勝ち点50)との勝ち点差は12ポイントと、残り試合を考えれば、勝ち点逸が即トップ4争いからの脱落を意味する崖っぷちの状況だ。直近のヨーロッパリーグ(EL)ではオリンピアコス相手にMFウーデゴール、MFエルネニーの鮮烈ミドルシュートなどで3-1の勝利を収めているが、同試合でもMFセバージョスの不用意なロストから失点を喫しており、今回の大一番ではより完璧な戦いが求められる。
ただ、直近のELディナモ・ザグレブ戦を含め、公式戦5連勝中の相手はいずれも力の劣る相手だけに、プレミアリーグ上位勢相手に6連敗中の中で臨む今回のダービーでは真価が試される。
なお、昨年12月初旬にトッテナム・ホットスパースタジアムで開催された前回対戦ではホームのトッテナムがFWソン・フンミン、FWケインの両エース揃い踏みの活躍により、2-0の完勝。また、トッテナムは直近のリーグ戦ダービーで2勝2分けの4戦無敗と強さを見せているが、ダービーでのシーズンダブルは1992-93シーズンが最後となっており、今回の一戦では28年ぶりのダブルを目指すことになる。
両者は共に中2日での対戦となるが、ELの日程決定時にはひと悶着があった。当初はアーセナル、トッテナム共に1stレグをアウェイで戦う予定だったが、セキュリティー上の問題によって同一都市(ロンドン)での同日開催を認めないというUEFAの規則に従い、国内カップ王者のアーセナルが優遇される形で2ndレグをホームで戦い、トッテナムが1stレグをホームで戦う形に変更。
これにより、重要なダービーを前にギリシャへの長距離移動を強いられることになったアルテタ監督が公平性を欠くとの不満を口に。そのため、両者のコンディション面にもより注目が集まるところだ。
◆アーセナル◆
【4-2-3-1】
▽アーセナル予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:レノ
DF:セドリック、ダビド・ルイス、パブロ・マリ、ティアニー
MF:トーマス、ジャカ
MF:サカ、ウーデゴール、ウィリアン
FW:オーバメヤン
負傷者:なし
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関しても主力に離脱者はおらず、全選手が起用可能な状況だ。
スタメンに関しては直近のオリンピアコス戦をベースに幾つかのポジションでメンバーの入れ替えも想定される。最終ラインでは左サイドバックのティアニーのスタメンは確実も、右サイドバックはDFベジェリン、DFチャンバース、センターバックはDFガブリエウ、DFホールディングにもチャンスがある。
中盤ではパフォーマンスが上がり切らないMFトーマスに代わってMFエルネニー、2列目ではMFウィリアンに代わってMFスミス・ロウ、FWペペの起用もありそうだ。
◆トッテナム◆
【4-2-3-1】
▽トッテナム予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:ロリス
DF:オーリエ、D・サンチェス、アルデルヴァイレルト、レギロン
MF:エンドンベレ、ホイビュルク
MF:ベイル、ルーカス・モウラ、ソン・フンミン
FW:ケイン
負傷者:MFロ・チェルソ、FWケイン
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関しては引き続きロ・チェルソが欠場となり、直近のディナモ・ザグレブ戦でヒザに打撲を負ったケインに関しても状態次第でベンチスタートの可能性がある。
スタメンに関しては4-1で快勝した前節のパレス戦をベースにMFウィンクスのポジションにMFエンドンベレが復帰する見込み。その他では直近の公式戦2試合でいずれも好パフォーマンスを見せたDFドハーティとDFオーリエの右サイドバックの争い、同じくディナモ・ザグレブ戦で早めにベンチに下がったMFラメラのスタートからの起用の可能性もありそうだ。
★注目選手
◆アーセナル:FWピエール=エメリク・オーバメヤン

Getty Images
アーセナルの注目プレーヤーはエースのオーバメヤン。昨年9月にクラブとの新契約にサインしクラブ最高給を手にした31歳だが、前最高給受給者のエジルの道を辿るように、以降はパフォーマンスが急低下。アルテタ監督の下で定まらない起用法の影響はあったものの、個での打開力、決定力を欠くなど、限界説も一部で報じられた。
それでも、24節のリーズ戦でのプレミア初ハットトリックをキッカケに本来のパフォーマンスを取り戻し始めると、EL前ラウンドのベンフィカ戦ではチームを逆転突破に導くエースの仕事を披露。前節のバーンリー戦でも1ゴールを挙げ、FWラカゼットに並ぶチームトップの今季リーグ戦9ゴール目を記録。ここ最近、右サイドでの起用が増えたサカやトップ下のウーデゴールとの関係性も良くなっており、残り試合での本領発揮が期待されるところだ。
ノースロンドン・ダービーでは通算6試合で3ゴールとまずまずの数字を残しているが、2018-19シーズンの対戦では1-1の後半終了間際に得たPKを相手守護神ロリスに止められるなど、イメージはあまりよくない。さらに、今シーズンに関してはビッグマッチで試合から消える場面が目立っており、アーセナルがダービーで久々の勝利を得るためにはエースが勝負強さを発揮する必要がある。
◆トッテナム:FWガレス・ベイル

Getty Images
トッテナムの注目プレーヤーは8年ぶりのダービーに臨むベイル。近年不遇をかこったレアル・マドリーを離れ、7年ぶりの古巣帰還を果たした31歳は、ソン・フンミン、ケインの両エースと共に強力トリデンテを形成することが期待された。しかし、加入前に負ったケガやマドリー時代終盤のベンチ生活の長さによって失ったマッチフィットネスを取り戻すのに苦戦し、プレミアリーグでは今年2月半ばまでほとんど試合に絡むことができず。
それでも、ポルトガル人指揮官の慎重な起用法、叱咤激励によって徐々に本来のパフォーマンスを取り戻し始めた元スパーズのエースはマンチェスター・シティ、ウェストハムとの上位連戦での途中出場で復活の兆しを見せると、いずれもスタメン出場したバーンリー、パレスとの直近2試合では4ゴール1アシストの大暴れ。卓越した左足のキック精度を生かしたパスで、今季は味方を“使う”場面が多いケインを“使われる”側として生かせば、持ち味の得点感覚を武器に第3のフィニッシャーとしての存在感も光る。
自身にとって2013年3月以来となるダービーでは今季14ゴールに関与し、プレミアリーグ最強のデュオの称号を獲得したソン・フンミン、ケインと共に相手守備を粉砕する働きが求められる。対アーセナルでは10戦5ゴール1アシストと相性は良く、直近の出場試合では2戦連発中と決定的な仕事も期待される。
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19年ぶりのチャンピオンズリーグ(CL)決勝進出を目指すアーセナルだが、ハリウッドの大女優の後押しを受けているようだ。 プレミアリーグでは今シーズンも優勝を逃したアーセナル。それでも3年連続2位を確保する戦いを残りシーズンで続けていくこととなる。 一方で、CLでは準々決勝で王者のレアル・マドリー相手に連勝。準決勝ではパリ・サンジェルマン(PSG)との対戦を控えており、2005-06シーズン以来となる決勝進出を目指して戦うこととなる。 そのアーセナルだが、1人のハリウッド・スターからの大きな後押しを受けているという。その人物は、『プラダを着た悪魔』や『ダークナイト ライジング』、『プリティ・プリンセス』などに出演したアン・ハサウェイ。自身のSNSなどでアーセナルファンであることを明かしており、TikTokでは「ノース・ロンドン・フォーエバー」を歌う動画を投稿していた。 さらに、アン・ハサウェイだけでなく、ファミリー全員がアーセナルファンであるとのこと。いつから応援しているのかは不明だが、昨年4月には俳優のニコラス・ガリツィンとアーセナルのゴールを祝う姿も確認されている。 この祝ったゴールは、2024年4月20日のウルブズ戦でレアンドロ・トロサールが決めた2-0の勝利のゴールとのこと。そしてトロサールは「これからも応援してください。近いうちにエミレーツ・スタジアムでお会いできることを願っています」とメッセージを送ったが、まだ現地観戦は果たされていないようだ。 アーセナルファンにとって悲願のCLタイトルまであと3つ。アン・ハサウェイも、しっかりとPSGとの連戦を見守ることになるだろう。 <span class="paragraph-title">【写真】ハリウッド女優もアーセナルを応援</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="instagram-media" data-instgrm-captioned data-instgrm-permalink="https://www.instagram.com/p/DH6wKhgTyaD/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" data-instgrm-version="14" style=" background:#FFF; 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height:50px; margin:0 auto 12px; width:50px;"><svg width="50px" height="50px" viewBox="0 0 60 60" version="1.1" xmlns="https://www.w3.org/2000/svg" xmlns:xlink="https://www.w3.org/1999/xlink"><g stroke="none" stroke-width="1" fill="none" fill-rule="evenodd"><g transform="translate(-511.000000, -20.000000)" fill="#000000"><g><path d="M556.869,30.41 C554.814,30.41 553.148,32.076 553.148,34.131 C553.148,36.186 554.814,37.852 556.869,37.852 C558.924,37.852 560.59,36.186 560.59,34.131 C560.59,32.076 558.924,30.41 556.869,30.41 M541,60.657 C535.114,60.657 530.342,55.887 530.342,50 C530.342,44.114 535.114,39.342 541,39.342 C546.887,39.342 551.658,44.114 551.658,50 C551.658,55.887 546.887,60.657 541,60.657 M541,33.886 C532.1,33.886 524.886,41.1 524.886,50 C524.886,58.899 532.1,66.113 541,66.113 C549.9,66.113 557.115,58.899 557.115,50 C557.115,41.1 549.9,33.886 541,33.886 M565.378,62.101 C565.244,65.022 564.756,66.606 564.346,67.663 C563.803,69.06 563.154,70.057 562.106,71.106 C561.058,72.155 560.06,72.803 558.662,73.347 C557.607,73.757 556.021,74.244 553.102,74.378 C549.944,74.521 548.997,74.552 541,74.552 C533.003,74.552 532.056,74.521 528.898,74.378 C525.979,74.244 524.393,73.757 523.338,73.347 C521.94,72.803 520.942,72.155 519.894,71.106 C518.846,70.057 518.197,69.06 517.654,67.663 C517.244,66.606 516.755,65.022 516.623,62.101 C516.479,58.943 516.448,57.996 516.448,50 C516.448,42.003 516.479,41.056 516.623,37.899 C516.755,34.978 517.244,33.391 517.654,32.338 C518.197,30.938 518.846,29.942 519.894,28.894 C520.942,27.846 521.94,27.196 523.338,26.654 C524.393,26.244 525.979,25.756 528.898,25.623 C532.057,25.479 533.004,25.448 541,25.448 C548.997,25.448 549.943,25.479 553.102,25.623 C556.021,25.756 557.607,26.244 558.662,26.654 C560.06,27.196 561.058,27.846 562.106,28.894 C563.154,29.942 563.803,30.938 564.346,32.338 C564.756,33.391 565.244,34.978 565.378,37.899 C565.522,41.056 565.552,42.003 565.552,50 C565.552,57.996 565.522,58.943 565.378,62.101 M570.82,37.631 C570.674,34.438 570.167,32.258 569.425,30.349 C568.659,28.377 567.633,26.702 565.965,25.035 C564.297,23.368 562.623,22.342 560.652,21.575 C558.743,20.834 556.562,20.326 553.369,20.18 C550.169,20.033 549.148,20 541,20 C532.853,20 531.831,20.033 528.631,20.18 C525.438,20.326 523.257,20.834 521.349,21.575 C519.376,22.342 517.703,23.368 516.035,25.035 C514.368,26.702 513.342,28.377 512.574,30.349 C511.834,32.258 511.326,34.438 511.181,37.631 C511.035,40.831 511,41.851 511,50 C511,58.147 511.035,59.17 511.181,62.369 C511.326,65.562 511.834,67.743 512.574,69.651 C513.342,71.625 514.368,73.296 516.035,74.965 C517.703,76.634 519.376,77.658 521.349,78.425 C523.257,79.167 525.438,79.673 528.631,79.82 C531.831,79.965 532.853,80.001 541,80.001 C549.148,80.001 550.169,79.965 553.369,79.82 C556.562,79.673 558.743,79.167 560.652,78.425 C562.623,77.658 564.297,76.634 565.965,74.965 C567.633,73.296 568.659,71.625 569.425,69.651 C570.167,67.743 570.674,65.562 570.82,62.369 C570.966,59.17 571,58.147 571,50 C571,41.851 570.966,40.831 570.82,37.631"></path></g></g></g></svg></div><div style="padding-top: 8px;"> <div style=" color:#3897f0; font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:550; line-height:18px;">この投稿をInstagramで見る</div></div><div style="padding: 12.5% 0;"></div> <div style="display: flex; flex-direction: row; margin-bottom: 14px; align-items: center;"><div> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; height: 12.5px; width: 12.5px; transform: translateX(0px) translateY(7px);"></div> <div style="background-color: #F4F4F4; height: 12.5px; transform: rotate(-45deg) translateX(3px) translateY(1px); width: 12.5px; flex-grow: 0; margin-right: 14px; margin-left: 2px;"></div> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; height: 12.5px; width: 12.5px; transform: translateX(9px) translateY(-18px);"></div></div><div style="margin-left: 8px;"> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; flex-grow: 0; height: 20px; width: 20px;"></div> <div style=" width: 0; height: 0; border-top: 2px solid transparent; border-left: 6px solid #f4f4f4; border-bottom: 2px solid transparent; 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overflow:hidden; padding:8px 0 7px; text-align:center; text-overflow:ellipsis; white-space:nowrap;"><a href="https://www.instagram.com/p/DH6wKhgTyaD/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" style=" color:#c9c8cd; font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:normal; line-height:17px; text-decoration:none;" target="_blank">Anne Hathaway(@annehathaway)がシェアした投稿</a></p></div></blockquote> <script async src="//www.instagram.com/embed.js"></script> 2025.04.29 20:00 Tue4
左SBで新境地開拓!アーセナルの希望の光、ブカヨ・サカ【ライジング・スター】
ビジャレアルに移籍した日本代表MF久保建英など、10代の選手の活躍が目立っているサッカー界。この企画『Rising Stars』では、近いうちにサッカー界の主役を担うであろう、注目の若手選手たちを紹介していく。 今回はアーセナルのU-19イングランド代表FWブカヨ・サカ(18)だ。 <div id="cws_ad">◆アカデミー時代のサカのプレーをチェック<br/><div style="margin:0 auto; max-width:100%; min-width:300px; " ><div style="position: relative; padding-bottom:56.25%; height: 0; overflow: hidden; "><iframe src="https://embed.dugout.com/v2/?p=eyJrZXkiOiJqN0QyNDhQVyIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0=" style="width: 300px; min-width: 100%; position: absolute; top:0; left: 0; height: 100%; overflow: hidden; " width="100%" frameborder="0" allowfullscreen scrolling="no"></iframe></div></div></div> 両親がナイジェリア出身であり、イングランドとの二重国籍であるサカはアーセナルの下部組織で育ち、世代別イングランド代表にも招集されるなど順調に成長を続け、2018年9月にプロ契約を結んだ。 2018-19シーズンは主にカップ戦で経験を積むと、2019-20シーズンから正式にファーストチームに昇格。シーズン当初はウナイ・エメリ監督に左ウイングとして起用され、2019年9月19日に行われたヨーロッパリーグのフランクフルト戦では、シーズン初出場となったこの一戦で、1ゴール2アシストの活躍でチームを勝利に導き、一躍その名を轟かせた。 その後、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表DFセアド・コラシナツ、そしてスコットランド代表DFキーラン・ティアニーが相次いで負傷したことを受け、左サイドバックの人材難に陥った結果、本職ではないもののサカが左サイドバックに抜擢される。 ミケル・アルテタ監督の就任後も左サイドバックに定着したサカは、当初は守備面のウィークポイントを突かれる場面も多く、1列前で見せていた輝きを発揮できずにいた。 しかし、徐々に守り方を学ぶと、逆に水を得た魚のようにアーセナルのサイド攻撃のキーマンに。走力を生かした守備に加え、高いポジション取りでゴール前に顔を出すプレーも増えていた。 新型コロナウイルスによる中断期間後は、ケガ人が復帰したこともあり1列前で起用されることに。最終的にはプレミアリーグで26試合に出場し1ゴール5アシスト、公式戦でも39試合に出場し4ゴール11アシストを記録。不振に喘いだチームの中でも奮闘を見せた。 6月にはアーセナルとの契約を長期延長したことを発表し、さらに2020-21シーズンからは現在の背番号「77」から「7」に変更されることが決まっている。 新境地を開拓しつつあるサカは、アーセナルにとって大きな未来と言えるが、どこまで飛躍するのだろうか。 2020.08.24 13:00 Mon5
