ミランの絶対的CBケアーが負傷…公式戦全試合に出場中
2020.12.04 17:27 Fri
ミランのデンマーク代表DFシモン・ケアーが負傷してしまったようだ。『フットボール・イタリア』が伝えている。
3日に行われたヨーロッパリーグ(EL)のセルティック戦に先発出場したケアーだが、キックオフからわずか11分後に負傷交代。特に他の選手と接触したわけではなく、過密スケジュールが祟った格好となってしまった。
右太ももの損傷と伝えられているが、今のところ詳細はわかっていない。試合後、明らかに疲労が溜まっていたケアーの起用の是非について尋ねられたステファノ・ピオリ監督は「他の選手も問題を抱えており選択肢がなかった」と説明。「3日ごとに試合をしていればケガのリスクは高まってしまう」と嘆いた。
今夏にレンタルから完全移籍に切り替えたケアーは、今季はここまで公式戦全17試合に先発出場。そのうち、セルティック戦とセリエA開幕節のボローニャ戦を除く15試合でフル出場しており、リーグ戦で首位を走るミランにおいて替えの利かない選手だった。
なおミランは今後、6日にセリエA第10節のサンプドリア戦、10日にEL最終節のスパルタ・プラハ戦、13日にはパルマ戦と、中2日ないし3日にでの連戦が続く。
3日に行われたヨーロッパリーグ(EL)のセルティック戦に先発出場したケアーだが、キックオフからわずか11分後に負傷交代。特に他の選手と接触したわけではなく、過密スケジュールが祟った格好となってしまった。
右太ももの損傷と伝えられているが、今のところ詳細はわかっていない。試合後、明らかに疲労が溜まっていたケアーの起用の是非について尋ねられたステファノ・ピオリ監督は「他の選手も問題を抱えており選択肢がなかった」と説明。「3日ごとに試合をしていればケガのリスクは高まってしまう」と嘆いた。
なおミランは今後、6日にセリエA第10節のサンプドリア戦、10日にEL最終節のスパルタ・プラハ戦、13日にはパルマ戦と、中2日ないし3日にでの連戦が続く。
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