リバプールの夢を打ち砕いた“クリスタンブール” マーレイの絶妙“胸”アシスト【ベスト・アシスト】

2020.11.10 21:00 Tue
Getty Images
サッカーのプレーの中で最も目を惹くのはやはりゴールだろう。しかし、時には得点者だけではなく、そのゴールをお膳立てしたラストパスが脚光を浴びるべき場合もある。今回の企画『Best Assist』(最高のアシスト)では、これまでに生まれた素晴らしいアシストを紹介していく。今回はワトフォードのイングランド人FWグレン・マーレイクリスタル・パレス時代に決めたアシストだ。

◆“クリスタンブール”でゲイルによる止めの一撃をマーレイがお膳立て

イングランド下部リーグでキャリアをスタートさせたマーレイは、様々な下部クラブを渡り歩き経験を積むと、2014年夏にクリスタル・パレスに加入し、遅咲きのプレミアリーグデビューを果たした。
典型的な「9」番タイプのFWとして得点力やポストプレーで持ち味を発揮するマーレイだが、2014年5月5日に行われたプレミアリーグ第37節、リバプール戦では見事なポストプレーで味方のゴールをアシストしている。

このシーズン、ブレンダン・ロジャーズ監督の下で快進撃を見せ、優勝争いを演じながらも“ジェラード・スリップ”で自力優勝の望みが消えかけていたリバプール。望みを繋ぐためには得失点差を稼ぐことが必須だったリバプールが、一時は0-3とリバプールがリードを奪ったものの、終盤にパレスが追い上げ、2-3と1点差まで迫っていた。
迎えた88分、自陣からのロングボールに対して、マーレイが反応すると、ジャンプしながら胸でパスを前線のゲイルに送る。意表を突くパスに完全にゲイルがフリーとなり、GKとの1vs1を冷静に沈め、リバプールの悲願を打ち砕く同点弾となった。

これで優勝の望みがほぼ消滅したリバプール。3点のリードをひっくり返して優勝した有名な“イスタンブールの奇跡”になぞらえて、この試合は“クリスタンブール”と呼ばれるリバプールにとっての悲劇として、語り継がれる一戦となった。

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