【CLプレビュー】共に昨季ファイナリスト撃破のライプツィヒとアトレティコによる4強懸けた初対決!
2020.08.13 19:15 Thu
チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝、RBライプツィヒvsアトレティコ・マドリーが、日本時間13日28:00にリスボンのエスタディオ・ジョゼ・アルヴァラーデで開催される。ラウンド16で昨季ファイナリストを撃破したドイツとスペインの両雄による、ハイインテンシティ必至の初対決だ。
ナーゲルスマン体制1年目でクラブ史上初のCL決勝トーナメント進出を果たしたライプツィヒは、ラウンド16で昨季の準優勝チームであるトッテナムと対戦。下馬評では劣勢が予想されたものの、多くの負傷者に悩まされていたファイナリスト相手を1stレグを1-0、2ndレグを3-0と攻守両面で圧倒し、2戦合計4-0という文句なしの勝ち上がりをみせ、未踏のベスト8の舞台に進出した。
新型コロナウイルス(COVID-19)による中断後のブンデスリーガでは、2位の座を懸けたドルトムントとの直接対決に敗れるなど、4勝1敗4分けとやや調子は下降気味も危なげなく3位フィニッシュ。ただ、コロナウイルスの影響でCL開催が8月にずれ込んだことにより、FWヴェルナーがリーグ戦終了と共にチェルシーへ移籍する決断を下し、今季公式戦34ゴールを挙げた絶対的エース不在の中での戦いを強いられることになった。世界屈指の堅守を誇るアトレティコに対する若き智将は、ここまでの準備期間を通じてゴールを奪うための新たな道筋を見いだせるか。
対するアトレティコはラウンド16の舞台で前大会王者のリバプールと対戦。今シーズンのプレミアリーグで圧倒的な強さを見せた世界最強のチームを前に劣勢は必至だったが、ホームでの1stレグを十八番のウノセロで勝ち切る。さらに、難攻不落の要塞、アンフィールドで行われた2ndレグでは0-1で90分間の戦いを終え、延長戦までもつれ込んだ中、一時勝ち越しを許すも伏兵MFジョレンテの2ゴール、FWモラタのゴールで試合を引っくり返し、劇的過ぎる逆転突破を果たした。
再開後のラ・リーガでは熾烈なトップ4争いに身を置いた中、7勝4分けの11戦無敗という安定した戦績を残し、ライプツィヒと同じ3位でリーグ戦の戦いを締めくくっている。ちなみに、シメオネ監督率いるアトレティコはCL決勝トーナメントにおいて、“天敵”FWクリスティアーノ・ロナウドの在籍するクラブ(レアル・マドリー、ユベントス)以外に負けたことがないというジンクスを持っている。
▽ライプツィヒ予想スタメン
GK:グラーチ
DF:クロステルマン、ウパメカノ、ハルステンベルク
MF:ムキエレ、ライマー、ザビッツァー、アンヘリーニョ
MF:エンクンク、フォルスベリ
FW:シック
負傷者:DFコナテ、MFザビッツァー、FWポウルセン
出場停止者:なし
退団者:DFアンパドゥ、MFヴォルフ、FWヴェルナー
出場停止者はいないが、レンタル期間終了のアンパドゥ、今夏ボルシアMG、チェルシーに新天地を求めたヴォルフ、ヴェルナーの3選手が登録を外れている。負傷者に関してはコナテの欠場に加え、いずれも軽傷を抱えるザビッツァー、ポウルセンにも欠場の可能性がある。
4バックでもプレー可能なライプツィヒだが、アトレティコの2トップを考えれば、普段通りの3バックを採用するはずだ。前線に関してはメンバー構成によって1トップ+2シャドーか、2トップ+トップ下の形になる。また、より守備的に戦う場合、シックとエンクンクの2トップに逆三角形の3センターハーフの採用も考えられる。
スタメンに関してはザビッツァーが間に合わない場合、カンプルが代役を担う。シックとエンクンクが当確の前線に関して、残り1枠は経験豊富なフォルスベリ、母国勢との対戦となるダニ・オルモの2択だ。
▽アトレティコ・マドリー予想スタメン
GK:オブラク
DF:アリアス、サビッチ、ヒメネス、ロージ
MF:ジョレンテ、コケ、サウール、カラスコ
FW:フェリックス、ジエゴ・コスタ
負傷者:DFヴルサリコ、MFトーマス、FWコレア
出場停止者:なし
退団者:なし
出場停止者、退団者は共にいない。負傷者に関してはヴルサリコとコレアがコロナウイルスの陽性反応が確認されたため、招集外に。筋肉系に問題を抱えるトーマスに関しては起用可能な見込みだ。
システムに関しては普段通りの[4-4-2]を採用する見込みだが、メンバー選考に関しては幾つかのパターンが想定される。中盤の4人はコケ、サウールが鉄板だが、トーマスが起用可能な場合、いずれかがサイドハーフに回ることになる。
また、セカンドトップで新境地を開いているジョレンテが同ポジションか、右サイドハーフに入るのかも注目ポイントだ。仮に、セカンドトップに入る場合、フェリックスがベンチに回る。
★注目選手
◆ライプツィヒ:MFマルセル・ザビッツァー
ライプツィヒの注目プレーヤーは勝負強さが売りのチームリーダーだ。母国オーストリア屈指の名門、ラピド・ウィーンから2014年にライプツィヒに加入したザビッツァーは、系列クラブのレッドブル・ザルツブルクでの武者修行を経て、2015年からライプツィヒの主力として活躍。ブンデスリーガ昇格、CL初出場、CL決勝トーナメント進出と急成長を続けるクラブと共に、自身もワールドクラスの万能型MFとして成長中だ。
巧さ、強さ、戦術眼、献身性とMFに必要な多くの要素を兼ね備える26歳は、今季の公式戦42試合16ゴール10アシストという見事なスタッツもさることながら、リーダーシップや勝負強さという数字に表れない重要な貢献が光る。とりわけ、ビッグマッチや難しい試合展開において存在感を示しており、グループステージのゼニトとの2試合、ラウンド16のトッテナム戦では重要なゴールを挙げている。
コンディションに不安を抱えており、スタートからプレーできるかは微妙なところだが、対戦相手のコケやサウールとも共通点が少なくないシメオネ好みの万能型MFは、絶対的エースだったヴェルナーの穴を埋める決定的な仕事ができるか。
◆アトレティコ・マドリー:MFマルコス・ジョレンテ
アトレティコの注目プレーヤーは準々決勝進出の立役者だ。昨夏、レアル・マドリーからの“禁断の移籍”を果たしたジョレンテは、本職のピボーテで新天地でのスタートを切ったが、ポジション取りや視野の問題など組み立ての部分で苦戦し、バックアッパーの立場に甘んじた。しかし、その高いアスリート能力と豊富な運動量に、前線と中盤を繋ぐリンクマンとしての才能を見いだしたシメオネ監督は、セカンドトップへのコンバートを構想。そして、圧巻の2ゴールの活躍を見せたCLリバプール戦での活躍を受け、アルゼンチン人指揮官は本格的なコンバートを決断した。
そして、リーグ再開後はセカンドトップ、右サイドハーフで新境地を開いた25歳は、その勝負強さを武器にチーム内での存在感を増している。アスリート能力が非常に高い若手を揃えるライプツィヒに対して、アトレティコの同僚が口々にチームナンバーワンと評するジョレンテは、肉弾戦必至の今回の一戦で最も頼りになる存在だ。同時に、“持っている男”には、リバプール戦同様にチームをベスト4に導く決定的な仕事が期待される。
ナーゲルスマン体制1年目でクラブ史上初のCL決勝トーナメント進出を果たしたライプツィヒは、ラウンド16で昨季の準優勝チームであるトッテナムと対戦。下馬評では劣勢が予想されたものの、多くの負傷者に悩まされていたファイナリスト相手を1stレグを1-0、2ndレグを3-0と攻守両面で圧倒し、2戦合計4-0という文句なしの勝ち上がりをみせ、未踏のベスト8の舞台に進出した。
新型コロナウイルス(COVID-19)による中断後のブンデスリーガでは、2位の座を懸けたドルトムントとの直接対決に敗れるなど、4勝1敗4分けとやや調子は下降気味も危なげなく3位フィニッシュ。ただ、コロナウイルスの影響でCL開催が8月にずれ込んだことにより、FWヴェルナーがリーグ戦終了と共にチェルシーへ移籍する決断を下し、今季公式戦34ゴールを挙げた絶対的エース不在の中での戦いを強いられることになった。世界屈指の堅守を誇るアトレティコに対する若き智将は、ここまでの準備期間を通じてゴールを奪うための新たな道筋を見いだせるか。
再開後のラ・リーガでは熾烈なトップ4争いに身を置いた中、7勝4分けの11戦無敗という安定した戦績を残し、ライプツィヒと同じ3位でリーグ戦の戦いを締めくくっている。ちなみに、シメオネ監督率いるアトレティコはCL決勝トーナメントにおいて、“天敵”FWクリスティアーノ・ロナウドの在籍するクラブ(レアル・マドリー、ユベントス)以外に負けたことがないというジンクスを持っている。
なお、新型コロナウイルスの影響で準々決勝以降のレギュレーションは大幅に変更となっており、通常のホーム&アウェイ方式から中立地であるポルトガルのリスボンでの一発勝負形式の短期トーナメントに変わっている。
◆ライプツィヒ◆
【3-4-2-1】
【3-4-2-1】
▽ライプツィヒ予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:グラーチ
DF:クロステルマン、ウパメカノ、ハルステンベルク
MF:ムキエレ、ライマー、ザビッツァー、アンヘリーニョ
MF:エンクンク、フォルスベリ
FW:シック
負傷者:DFコナテ、MFザビッツァー、FWポウルセン
出場停止者:なし
退団者:DFアンパドゥ、MFヴォルフ、FWヴェルナー
出場停止者はいないが、レンタル期間終了のアンパドゥ、今夏ボルシアMG、チェルシーに新天地を求めたヴォルフ、ヴェルナーの3選手が登録を外れている。負傷者に関してはコナテの欠場に加え、いずれも軽傷を抱えるザビッツァー、ポウルセンにも欠場の可能性がある。
4バックでもプレー可能なライプツィヒだが、アトレティコの2トップを考えれば、普段通りの3バックを採用するはずだ。前線に関してはメンバー構成によって1トップ+2シャドーか、2トップ+トップ下の形になる。また、より守備的に戦う場合、シックとエンクンクの2トップに逆三角形の3センターハーフの採用も考えられる。
スタメンに関してはザビッツァーが間に合わない場合、カンプルが代役を担う。シックとエンクンクが当確の前線に関して、残り1枠は経験豊富なフォルスベリ、母国勢との対戦となるダニ・オルモの2択だ。
◆アトレティコ・マドリー◆
【4-4-2】
【4-4-2】
▽アトレティコ・マドリー予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:オブラク
DF:アリアス、サビッチ、ヒメネス、ロージ
MF:ジョレンテ、コケ、サウール、カラスコ
FW:フェリックス、ジエゴ・コスタ
負傷者:DFヴルサリコ、MFトーマス、FWコレア
出場停止者:なし
退団者:なし
出場停止者、退団者は共にいない。負傷者に関してはヴルサリコとコレアがコロナウイルスの陽性反応が確認されたため、招集外に。筋肉系に問題を抱えるトーマスに関しては起用可能な見込みだ。
システムに関しては普段通りの[4-4-2]を採用する見込みだが、メンバー選考に関しては幾つかのパターンが想定される。中盤の4人はコケ、サウールが鉄板だが、トーマスが起用可能な場合、いずれかがサイドハーフに回ることになる。
また、セカンドトップで新境地を開いているジョレンテが同ポジションか、右サイドハーフに入るのかも注目ポイントだ。仮に、セカンドトップに入る場合、フェリックスがベンチに回る。
★注目選手
◆ライプツィヒ:MFマルセル・ザビッツァー
Getty Images
ライプツィヒの注目プレーヤーは勝負強さが売りのチームリーダーだ。母国オーストリア屈指の名門、ラピド・ウィーンから2014年にライプツィヒに加入したザビッツァーは、系列クラブのレッドブル・ザルツブルクでの武者修行を経て、2015年からライプツィヒの主力として活躍。ブンデスリーガ昇格、CL初出場、CL決勝トーナメント進出と急成長を続けるクラブと共に、自身もワールドクラスの万能型MFとして成長中だ。
巧さ、強さ、戦術眼、献身性とMFに必要な多くの要素を兼ね備える26歳は、今季の公式戦42試合16ゴール10アシストという見事なスタッツもさることながら、リーダーシップや勝負強さという数字に表れない重要な貢献が光る。とりわけ、ビッグマッチや難しい試合展開において存在感を示しており、グループステージのゼニトとの2試合、ラウンド16のトッテナム戦では重要なゴールを挙げている。
コンディションに不安を抱えており、スタートからプレーできるかは微妙なところだが、対戦相手のコケやサウールとも共通点が少なくないシメオネ好みの万能型MFは、絶対的エースだったヴェルナーの穴を埋める決定的な仕事ができるか。
◆アトレティコ・マドリー:MFマルコス・ジョレンテ
Getty Images
アトレティコの注目プレーヤーは準々決勝進出の立役者だ。昨夏、レアル・マドリーからの“禁断の移籍”を果たしたジョレンテは、本職のピボーテで新天地でのスタートを切ったが、ポジション取りや視野の問題など組み立ての部分で苦戦し、バックアッパーの立場に甘んじた。しかし、その高いアスリート能力と豊富な運動量に、前線と中盤を繋ぐリンクマンとしての才能を見いだしたシメオネ監督は、セカンドトップへのコンバートを構想。そして、圧巻の2ゴールの活躍を見せたCLリバプール戦での活躍を受け、アルゼンチン人指揮官は本格的なコンバートを決断した。
そして、リーグ再開後はセカンドトップ、右サイドハーフで新境地を開いた25歳は、その勝負強さを武器にチーム内での存在感を増している。アスリート能力が非常に高い若手を揃えるライプツィヒに対して、アトレティコの同僚が口々にチームナンバーワンと評するジョレンテは、肉弾戦必至の今回の一戦で最も頼りになる存在だ。同時に、“持っている男”には、リバプール戦同様にチームをベスト4に導く決定的な仕事が期待される。
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