最大の敵はコロナかも…/原ゆみこのマドリッド

2020.08.13 18:40 Thu
©Atlético de Madrid
「要は検査するから出てくるのよね」そんな風に私が溜息をついていたのは水曜日、ヨーロッパの大会や1部昇格プレーオフのせいで、未だに今季が終わっていないチームがある中、今週はスペインの各所で来季のプレシーズン練習がスタート。先月19、20日に最終節をプレーしてから、たったの2週間余りしか経っていないというのに、バケーション帰りの選手たちから、新型コロナウィルス陽性の報が続々と届いているのを知った時のことでした。

ええ、マチン監督が就任したアラベスでは3人、ハビ・ガルシア監督を迎えたバレンシアでは2人、ペジェグリーニ監督が到着したベティスでもローレンが、グラナダではゴナロンが、1部復帰を果たしたウエスカでも1人、陽性だったと火曜に聞いた後、翌日にはアスレティックでもウィリアムスを含む6人が、セルタでも2人、オサスナに至ってはアラサーテ監督が自宅隔離にされているんですから、まったく困ったもんじゃないですか。

もちろん、これは同様に練習を開始した2部のチームでも同じで、いえ、感染者多発で延期されていた今季の最終節、デポルティーボ戦を先週の金曜に行い、負けてしまったため、プレーオフ出場がなくなったマドリッドの弟分チーム、フエンラブラダなどはそこから、バケーションに入ったため、また感染者が出ていても知りようがないんですけどね。香川真司選手のいるサラゴサも7月末に1人出たようですが、他は大丈夫ということで、エルチェとの昇格プレーオフの1stレグを木曜に、2ndレグを日曜には無事に開催できるよう。
その一方で、プレシーズン練習前のテストではエスパニョール、マジョルカ、ラル・パルマス、テネリフェから1人ずつ、新規感染者が発生。幸い、これらの選手たちはほぼ全員、無症状だそうですが、世間一般でのコロナ蔓延傾向を鑑みるにつけ、今後、検査を行ったクラブ順に陽性者が出てくるのは間違いないかと。何はともあれ、来季の開幕日としてラ・リーガが予定している9月12日頃までには、そんな状況も落ち着いてくれるといいんですが…。

え、同じく今週、プレシーズン練習開始に合わせ、レアル・マドリーから久保建英選手のレンタル移籍を発表。火曜には昨今のリーガでは逆に珍しい取材陣在席、バーチャルでない入団プレゼン記者会見を行ったビジャレアルではまだ、陽性者は出ていないんだろうって?そうですね、メディカルチェックを受けていた久保選手共々、全員陰性だったのは来季に向け、新たにチームの指揮を執ることになったウナイ・エメリ監督にも朗報だったかと。
ちなみに久保選手の記者会見の様子はクラブのアップしたビデオにより、最後の日本人記者たちとの質疑応答まで、一部始終見られるんですが、私が面白いなと感じたのはその13分過ぎ。現地記者に「カラオケは好きか?」と尋ねられた当人が、「Si,si(シー、シー/はい、はい)」とジャパニーズスマイルで答えると、いきなり「ビジャレアルのクラブ歌はバレンシアーノ(バレンシア州の現地語)だけど、その一節をカステジャーノ(いわゆるスペイン語)に訳すから、日本語で口ずさんでくれないか?」って、かなりハードルの高いお題じゃない?

久保選手もこれには、「Uf!ちょっと時間がかかると思う。今、この場では難しいかも」と遠慮したんですが、記者は「Adelante, a triumfar, a ganar Villarreal(アデランテ、ア・トリウンファル、ア・ガナール・ビジャレアル)を訳すと?」と全然、引き下がらない辺りはいかにもスペイン的。何せ、triunfar(勝利する)もganar(勝つ)も似たような意味ですから、最後は「行こう、勝とう、勝とう、ビジャレアル」という訳に落ち着いたんですが、このシーンも含め、火曜のスポーツニュースではどのTV局も彼の入団会見にかなり時間を割いていたのにはちょっと、私もビックリさせられましたっけ。

そしてまだ今季の活動を終えていないクラブでは、火曜にセビージャがヨーロッパリーグ準々決勝でウォルバーハンプトンと対戦。前半、2014年に実はアトレティコでご一緒していたという、GKヤシン・ブヌがラウール・ヒメネスのPKを弾いたおかげもあり、終盤にヘッドでオカンポスが決めた1点で、史上最多のEL5回優勝を誇るチームがマンチェスター・ユナイテッドとの準決勝に駒を進めています。いえ、マドリッドの弟分、ヘタフェが準々決勝でインテルに負けてしまったため、この大会への興味も少々、薄れてしまってはいるんですけどね。それでもあと2勝で優勝できるとなれば、スペイン勢を応援しない訳にはいかないかと。

え、それでバケーション明けではなかったのにも関わらず、日曜にはコレアとベルサイコにコロナ陽性が見つかって、ファンを動揺させたアトレティコはどうなったのかって?いやあ、幸い土曜の検査後、マハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場で一緒にトレーニングしたチームメートたちは連日検査をして、月曜には陰性を確認。当初の予定より1日、遅れただけで、火曜にはヘルプメンバーのカンテラーノ(アトレティコBの選手)5人共々、CLファイナルエイトが行われるリスボン入りできることに。ただ、実はこちらは女子チームにも5人、陽性の選手が発覚していて、ええ、彼女たちも21日の女子CL準々決勝バルサ戦に備え、アスレティックと親善試合をする前に検査して見つかったんですけどね。

まあ、女子の練習場はアルカラ・デ・エナレス(マドリッドから電車で40分の街)に昨年、オープンした施設なので、両チームに接点はないんですが、何せ、マドリッド勢はフエンラの例でクラスターの恐怖を間近にしていますからね。PCR検査にも不確かなところがあるため、今はとにかく、水曜にリスボンで受けた、UEFAによる最終検査で男子チームから1人も陽性が出ないことを祈るだけかと。ええ、週末にはブラジルのリーグ戦キックオフ直前にゴイアスの選手10人の陽性が判明し、すでにピッチでアップ中だったにも関わらず、サンパウロ戦が延期になったなんてニュースもありましたからね。UEFAの検査結果も準々決勝、ライプツィヒ戦当日まで待たないとわからないというのはつくづく、心臓に悪いかと。

それ以外は水曜の夕方、会場となるエスタディオ・ジョゼ・アルバラーデ(スポルティングCPのホーム)でのセッションも順調で、リーガ最終戦でケガをしたトマスもチーム練習に復帰したという嬉しいニュースも。とりあえず、先発予定だったコレアの代わりにはエレーラが入るようですが、paron(パロン/リーガの中断期間)以降、ヒザの手術のリハビリで出場がないベルサイコはともかく、貴重なアタッカーの1人であるコレアの方は早々にコロナ陰性が確認されれば、水曜の夜、アタランタに後半ロスタイム、ネイマールとエムバペのアシストで1-2と逆転勝ちしたPSGに相手が決まった準決勝には戻って来られるようですけどね。

とはいえ、お隣さんマリアーノのように、コロナ陽性でCL16強対決マンチェスター・シティ戦2ndレグ遠征に加われず、試合当日にようやく陰性となったものの、マドリーが負けたため、そのままバケーション入りしてしまった例もありますからね。シメオネ監督も記者会見で、「No es importante ganar, sino lo único para seguir adelante/ノー・エス・インポルタンテ・ガナール、シノ・ロ・ウニコ・パラ・セギール・アデランテ(勝つことが大事なのではない。前に進むにはそれしかないんだ)」と言っていたように、水曜午後9時(日本時間翌午前4時)からの試合では16強対決リバプール戦でのような、攻守に冴えたアトレティコを見せてくれると嬉しいかと。

そして木曜にはバイエルン戦に備え、バルサもリスボンに向かう中、先週、CL敗退により、シーズン強制終了となったマドリーは一足早く、2週間程の夏休みに入っているんですが、最近、耳にするのはやはりfichaje(フィチャヘ/選手獲得)関連の話題が中心かと。いえ、最初はコロナ禍、真っ只中の予算削減市場ですし、サンティアゴ・ベルナベウの大型改装工事にも莫大な費用が掛かっているため、まずはベイルやハメス・ロドリゲスの売却が優先みたいに言われていたんですけどね。とりわけ前者はマドリッドでのゴルフ三昧生活を気に入っており、残り2年の契約期間、動く意志がない上、オファーも来ないため、クラブもまずはコストなしでできる補強を進めることにしたよう。

それは今季、他クラブにレンタル移籍していた選手たちの帰還で、どうやらジダン監督もマンチェスター・シティに及ばなかった後、考えることがあったか、クラブに来季もレアル・ソシエダでプレーする予定だったウーデゴールを呼び戻すことを要請。ええ、火曜以前など、モドリッチが来季も在籍するため、出場時間を重視する21才はレアル・ソシエダでこの金曜から、プレシーズン練習を始めると言われていたのが一転、3シーズンぶりにバルデベバス(バラハス空港の近く)で汗を流すことになったんですが、話はそれだけには留まりません。

ええ、今季はナチョの長期負傷もあり、カルバハルに控え選手のいない時が多かった右SBにバイエルンに出向中のオドリオソラが復帰するそうで、いえまあ、彼は今、アルガルベ(ポルトガル南部のビーチリゾート)でブンデスリーガ王者の一員として、金曜のバルサ戦の準備中ですから、CL参加が終わるまで、進展はないはずですけどね。更にはジダン監督との相性の悪さから、アーセナルでFAカップを制した後、来季もレンタルを希望していたセバージョスにもマドリーのプレシーズン練習に参加する指令が下ったとか。

まあ、出戻りばかりとなると、派手なメガプレゼンを期待しているマドリーファンにはちょっと不満でしょうけど、何せ、サンティアゴ・ベルナベウを使える状態に戻すのですら、9月いっぱいはムリだろうと言われていますからね。というか、現在もまったくスタジアムへの観客回帰の計画がラ・リーガからも、サッカー協会からも、CSD(スポーツ上級委員会)からも聞こえてこないため、このまま無観客試合が続くなら、マドリーもエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(バルデベバスにあるRMカスティージャのホーム)でプレーしていても全然、構わないということでしょうけど…リーガのファンとしては何とも淋しい限りではあります。

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おかげで順位も11位という安全圏を維持した彼らだったんですけど、まだ降格圏との差は勝ち点5ですからね。ホーム連戦となる日曜日のセビージャ戦でもこの調子を続けて、早いところ、残留目安の勝ち点40以上に到達してもらいたいところ。 そして土曜日の夜にはベルナベウに行ったんですが、ようやく暴風雨季が去ったのか、いつ以来でしょうかね、傘を持たずに外出できたのは。それだけでも気が楽だったんですが、この日のマドリーは相手にも恵まれました。ミッドウィークフリーだった彼らと違い、レアル・ソシエダは水曜日にコパ準決勝1stレグをアスレティックとプレーしていて、サン・マメスでの激戦を0ー1で制したものの、やはり疲労が溜まっている選手がいたんですね。マテラッツオ監督はその試合から、5人のスタメンをローテーション。 マドリーの方はエムバペが意表を突いて、ベンチスタートとなったんですが、ゴンサロは彼がピッチにいないとゴールを入れますね。開始5分にはもう、先発復帰したトレントのラストパスをカンテラーノ(RMカスティージャ出身の選手)が流し込んで、先制しているんですから、偉いじゃないですか。でもねえ、そのリードは長続きせず、20分にはハイセンがソレルのパスを追ったエレーラをエリア内で倒し、ペナルティを取られてしまったから、さあ大変。 おかげでオジャルサバルのPKで同点になった後、この日は静かだったスタンドからハイセンにブーイングが飛んでいたんですが、大丈夫。というのもその4分後にはもう、ソシエダがペナルティ返しをしてきたから。アランブルがヴィニシウスをエリア内左奥で倒して、その当人がPKを決めると、25分には再びマドリーがリード。すると31分にもカマヴィンガ、カレラスと繋いだボールを右SBから解放されたバルベルデが撃ち込んで、アディショナルタイムのゴンサロのゴール前からのシュートは外れてしまったものの、3ー1でハーフタイムに入ったとなれば、もう大船に乗った気でいていい? そして後半も再び、アランブルがヴィニシウスをエリア内で倒し、48分にはキッカーもリピートで4点目が入ったため、アルベロア監督は膝に問題のあるエムバペを「para que en Lisboa empiece desde el principio/パラ・ケ・エン・リスボア・エンピエセ・デスデ・エル・プリンシピオ(リスボンで先発できるように)」温存。さらに60分にはトレントをカルバハルに、リュディガーをアラバにと負傷から戻って来た選手の足慣らしをさせたり、バルベルデ、カマヴィンガ、チュアメニと中盤の鍵になる選手たちにもお休みを与えることができましたからね。 おまけにこの4ー1勝利のおかげで、リーガ8連勝としたマドリーは、月曜日にバルサがジローナに2ー1のビックリ敗戦をしたため、とうとう勝ち点差2とつけて首位に立つことに。まさに「Hemos hecho una gran semana de entrenamientos y se ha reflejado en el campo/エモス・エッチョー・ウナ・グラン・セマーナ・デ・エントレナミエントー・イ・セ・ア・レフレハードー・エン・エル・カンポ(ウチは素晴らしい練習の1週間を過ごし、それがピッチに反映された)」感じでしたが、さて。今はこれがベンフィカにリベンジするのにも有効なことを祈るばかりでしょうか。 そして日曜日はラージョとアトレティコの兄弟分ダービー。快晴の中、明るい時間にブタルケに行けたのはラッキーだったんですけどね。エスタディオ・バジェカスでなく、2部の弟分レガネスのホームでの開催になったのは、1節前のオビエド戦が芝を貼り替えたばかりのピッチが悪天候のせいで使いものにならず、当日延期となった後、ラ・リーガがギリギリまで待ってくれず。アトレティコ戦もバジェカスでは開催不可とされ、ブタルケを借りることになったからなんですが、これもひどい話で、アボナードー(年間指定席保有者)は土曜日限定で、スタジアムよりメトロ1号線でもっと南に行ったところにある練習場まで、チケットを引き取りに行かないといけなくてねえ。 元々、ダービーはハイリスクな試合とされ、チケットの当日販売もなく、ブカネーロス(ラージョのウルトラ集団)を始めとする大勢のファンはお昼にバジェカス地区でデモをして、試合に行かないことを選択。よってブタルケのスタンドは半分ぐらい空だったんですが、前日はやっぱり芝がボロボロの練習場でセッションができず、ヘタフェの練習場でやったという不遇なイニゴ・ペレス監督のチームはこの逆境を見事に克服したんですよ。 木曜日のメトロポリターノでは、コパ準決勝1stレグでバルサを4ー0とコテンパンにのしたアトレティコが別人だったから、もうどうしていいものか。そう、元凶はこのところ、働くのは平日だけに決めたらしいシメオネ監督がスタメンを9人もローテーションしてきたことだったんですが、でも選手たちも選手たちですよね。いくらアトレティコファンの姿がスタンドにほぼ皆無だったとしても、バルサを前にした日の喰らいついていくプレーがまったく見られず。 それどころか、前半39分にはあれだけジャマルを抑えていたルッジェーリがラティウにかわされ、エリア中央へのラストパスを許すと、フラン・ペレスがラージョの先制点をゲット。さらに45分にもレングレのパスミスでボールを奪われると、ラティウが3人もいたアトレティコ選手の間にボールを通し、イシのシュートはGKオブラクがparadon(パラドン/スーパーセーブ)してくれたものの、こぼれ球に誰も詰めず、バレンティンに押し込まれているって、一体、どこまで呆けている? 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グリーズマンの好むリーグは? 「プレミアは確かにポピュラー」

▽アトレティコ・マドリーに所属するフランス代表FWアントワーヌ・グリーズマンが、ブンデスリーガの魅力を語っている。スペイン『アス』が伝えた。 ▽レアル・ソシエダでプロデビューを飾り、現在ではアトレティコ・マドリーのエースに君臨するグリーズマン。プロとしては、これまでのキャリアでリーガエスパニョーラでのみプレーしているが、ブンデスリーガにも魅力を感じているようだ。 「(ブンデスリーガは)攻撃が多くて、非常にオフェンシブなリーグだ。ボルシア・ドルトムントがあのリーグをよく表していると思う」 「(他リーグとの比較では)スペインを第1位に挙げたい。チャンピオンズリーグ(CL)の準々決勝やラウンド16では多くのスペインのチームが占めるんだ。ブンデスリーガかプレミアリーグがそれに続く」 「プレミアリーグは確かによりポピュラーだし、世界で最も見られている。ブンデスリーガは少しだけ日陰だね。それに関して語ることは少ないけど、タレントやチームにはそれ程の違いはないよ」 ▽また、ブンデスへの移籍について問われたグリーズマンは「あり得るけど、アトレティコで凄く快適なんだ。ここで歴史を作りたい」とコメント。ドイツの地でのプレーを否定こそしていないが、可能性は低そうだ。 2018.11.06 20:10 Tue

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