右足一閃!数少ないDFバロンドーラー、ファビオ・カンナバーロが見せた弾丸ロングシュート【インクレディブル・ゴールズ】

2020.07.16 21:00 Thu
Getty Images
サッカーファンなら誰もが一度は見たことがあるであろう歴史に残るスーパーゴール。今回の企画『Incredible Goals』(信じられないゴール)では、これまでに生まれた驚愕のゴールを紹介していく。今回は元イタリア代表DFファビオ・カンナバーロ氏が、インテル時代に決めたロングシュートだ。
◆カンナバーロが決めた弾丸ロングシュート


ナポリの下部組織で育ったカンナバーロ氏は、キャリアの初期からDFとしての才能を開花。1995年にパルマに移籍すると対人守備力や試合を読む能力をさらに成長させ、世界最高峰のDFと言われるまでになった。その後、インテル、ユベントス、レアル・マドリーなど名立たる名門クラブで活躍したカンナバーロは、2006年にDFとして史上3人目となるバロンドールを受賞。これが現在までDFが同賞を受賞した最後のケースとなっている。

そんなバロンドーラーのカンナバーロ氏だが、インテル時代の2003年11月22日、セリエA第10節のレッジーナ戦で、攻撃陣顔負けの弾丸ロングシュートを決めている。
0-0で迎えた34分、ブロックを作って守る相手陣内でインテルがボールを回す中、ピッチ中央付近でフリーでボールを受けたカンナバーロ。相手のブロックの手前まで自分でボールを運ぶと、敵陣中央から豪快なロングシュートを放つ。DFが打ったとは思えない弾丸のような軌道のシュートはゴール右上隅に突き刺さり、見事な先制ゴールとなった。

このカンナバーロの先制点に触発されたのか、この後インテルは5点を加え、6-0の大勝を記録している。

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ウディネーゼ新指揮官に就任のカンナバーロが所信表明「よりアグレッシブなスタイルで戦っていく」

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カンナバーロが残留争い渦中のウディネーゼ新指揮官に就任

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世界一にもなれた稀代の創造主、ファン・セバスティアン・ベロン

これまでのサッカー界には、数多くのクリエイティブな選手が存在した。それは、サッカーのスタイルが大きく変化した現代にも存在しているが、当然のことながらそのプレースタイルも変化している。 一方で、自分のスタイルを崩さずに輝きを放ち続けようともがいた選手も多くいる。しかし、その多くが、サッカースタイルの波に敗れたり、リーグの特性、チームコンセプトの犠牲になっていった。 クリエイティブな選手としてパッと想像される中には、現在はレアル・マドリーで指揮を執るジネディーヌ・ジダンがいるだろう。ボールを持った時の立ち姿やドリブルで相手をかわす姿勢など、そのプレー自体がエレガントさに溢れており、現役ラストマッチとなった2006年ドイツ・ワールドカップ決勝での頭突きは世界が衝撃に包まれた。 そのジダンと肩を並べるクリエイティビティを持ち、自身のスタイルを貫き通したがために、意外なキャリアを歩むこととなったのが、元アルゼンチン代表MFファン・セバスティアン・ベロンだ。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">◆流浪の創造主 </div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2020/veron3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ベロンがキャリアをスタートさせたのは、母国のエストゥディアンテス。クラブの歴史において偉大な人物であり、“ブルッハ(魔法使い)”の愛称で親しまれたファン・ラモン・ベロン氏を父に持つベロンは、同じ道を歩んだ。 プロキャリアスタートから1年半で名門のボカ・ジュニアーズに移籍。すると半年で海を渡り、21歳でサンプドリアへと加入した。 当時からベロンのプレースタイルは異次元と言って良いもの。誰もが想像つかないような創造性を備え、独自のルールでプレーをしていた様にさえ見えるほど。ただ、その創造性がズバ抜けていたことで、チームの中心選手でもあった。 1998年に加入したパルマでは、同胞のFWエルナン・クレスポとのコンビがフィーバー。2人のコンビネーションの破壊力は抜群で、“ミラクル・パルマ”と呼ばれるチームの中心を担った。 プロビンチャ(地方クラブ)に過ぎなかったパルマだが、このシーズンは若きジャンルイジ・ブッフォンを守護神に、ファビオ・カンナバーロ、リリアン・テュラム、ネストル・センシーニの3バックが構えた。ベロンはトップ下で攻撃をコントロール。チームはUEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)とコッパ・イタリアを制した。 強力なクレスポとのコンビは、1999年にそのままラツィオへと移籍。すると、ラツィオではスクデットとコッパ・イタリア優勝を成し遂げ、その創造性でチームを牽引した。 イタリアでの3クラブでは遺憾なく創造性を見せつけていたベロンは、2001年7月にマンチェスター・ユナイテッドへと加入。この移籍が1つの転機となった。 <div id="cws_ad">◆稀代の創造主 ベロンの魔法のようなプレーの数々<br/><div style="margin:0 auto; max-width:100%; min-width:300px; " ><div style="position: relative; padding-bottom:56.25%; height: 0; overflow: hidden; "><iframe src="https://embed.dugout.com/v2/?p=eyJrZXkiOiI2djQyV3dxayIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0=" style="width: 300px; min-width: 100%; position: absolute; top:0; left: 0; height: 100%; overflow: hidden; " width="100%" frameborder="0" allowfullscreen scrolling="no"></iframe></div></div><div style="text-align:center;" id="cws_ad"><hr><a href="https://web.ultra-soccer.jp/link.php?url=https://ryan.onelink.me/C7cD/1fb76a70&c=sega_20201102_1">バティストゥータ、サネッティ、ベロンが<br />「サカつくRTW」に登場!</a><hr></div><div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">◆守れなかった自分のスタイル </div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2020/veron2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 当時のイングランド史上最高の移籍金2810万ポンド(当時のレートで約50億円)でユナイテッドへと加入したベロンは、異色の存在だったと言える。当時のメンバーでは、92年組と呼ばれるデイビッド・ベッカムやポール・スコールズ、ライアン・ギグスの他、ロイ・キーンやオーレ・グンナー・スールシャール、ルート・ファン・ニステルローイなどがいた。 超名門であってもベロンはその持ち前の感覚で、チームに違いをもたらす。2002-03シーズンにはプレミアリーグを制覇と結果も残した。 しかし、ベロンが異彩を放てた試合はセリエA時代と比べると大きく制限がされていた。その理由の1つは、ポジションの変更だ。 当時トップ下を置いていたセリエAとは違い、イングランドでは伝統的にフラットな[4-4-2]が採用。そのため、ベロンのポジションは1列下がったところに置かれた。 加えてプレミアリーグの激しいスタイルもベロンを困らせる。創造的なプレーに集中できなくなったベロンは、ユナイテッドでは自ら汗をかき、守備のタスクもこなす必要があったのだ。 チャンピオンズリーグというヨーロッパの舞台や、守備を重点的にプレーするフィル・ネビルとのコンビではその力を存分に発揮したベロンだが、リーグ戦では結果が出せず。ロマン・アブラモビッチ氏がオーナーとなったチェルシーに2003年8月へ移籍。しかし、チェルシーでも結果を残せず、インテルへと移籍し、イタリアで再びプレーした。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">◆旅の終わりは故郷へ、そして会長に </div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2020/veron4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> インテルでプレーした後、2006年7月にプロキャリアをスタートさせたエストゥディアンテスへと復帰。すでに終わった選手としてのレッテルを剥がし、完全復活を果たした。 2009年には父と同じように愛するクラブをコパ・リベルタドーレス優勝に導き、自身も2008、2009年と2年連続で南米最優秀選手に選出。ベロンには欧州からのオファーもあったが、エストゥディアンテスへの愛情を示して残留すると、2014年にスパイクを脱ぐ。その後2017年に一度現役復帰するも、引退後はクラブの会長職を務めている。 キャリアを通してセリエAやプレミアリーグのタイトルも勝ち取ってきたベロンだが、キャリアで最も印象的な瞬間について、2009年のコパ・リベルタドーレス優勝だと語っており、いかにその瞬間がベロンにとって大きなものだったかが分かる。世界一にもなれた創造主は、母国で新たな才能を生み出すことに力を割いている。 <div style="text-align:left;" id="cws_ad"><hr>魔法のようなプレーとテクニックで往年のセリエAファンを魅了したベロンが、大人気スポーツ育成シミュレーションゲーム『プロサッカークラブをつくろう!ロード・トゥ・ワールド』(サカつくRTW)に登場!<br /><br />ベロンとともにアルゼンチン代表として1998年のフランスW杯で日本代表と戦った、FWガブリエル・バティストゥータとDFハビエル・サネッティも同時に登場している。『サカつくRTW』で“小さな魔法使い”の姿を観たい方は是非一度チェックしよう。</div><hr> 2020.11.04 18:05 Wed
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ウディネーゼ残留に導いたカンナバーロ監督が今季限りで退団…「フリウリでこの冒険を続けたかった…

ウディネーゼをセリエA残留に導いたファビオ・カンナバーロ監督(50)だが、今シーズン限りでの退団が決定した。 カンナバーロ監督は8日、自身の公式インスタグラムを通じてウディネーゼ退団を認めた。 「ポッツォ会長は本日、クラブが我々のプロとしての関係を継続しないという決定を下したことを私に伝えた」 「彼が自分にチャンスを与えてくれたことに感謝したい。ただ、チャンピオンシップの最後の1カ月半で、偉大で刺激的な事業の達成へと導いた、この短いながらも濃密な旅を続けることができなかったことを残念に思う」 「私は、フリウリでこの冒険を続けたいという願望があったことを伝えたいと思う。フリウリは私の心と人々の心に刻み込まれた土地であり、そのために私は無条件で身を捧げた」 「クラブ、プレーヤー、そして素晴らしいウディネーゼのファンの皆さんの成功を祈っている」 カンナバーロ監督は、4月下旬の時点で自動降格圏とわずか1ポイント差の17位に低迷し、ガブリエレ・チオフィ前監督を解任したウディネーゼの新指揮官に就任。 ダニエレ・デ・ロッシとの元同僚対決となった初陣のローマ戦は1-1の後半途中からの再開試合という特殊な状況で1-2の敗戦を喫したが、以降の5試合は2勝3分けの無敗。ナポリ、ボローニャの上位陣相手のドローに加え、最終節でのフロジノーネとの直接対決のウノゼロ勝利によって見事にセリエA残留に導いていた。 2024.06.08 22:45 Sat
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中国スーパーリーグ崩壊…11クラブが給与遅延で最悪は8カ月未払い、元Jリーガーも悲惨な事態に

中国サッカー界のバブルは完全に崩壊してしまっているようだ。 かつては莫大な資金をバックに、各国の代表クラスの選手やヨーロッパで実績のある選手を獲得する“爆買い”で知られた中国スーパーリーグ。しかし、金銭にものを言わせた戦略は徐々に弱体化していった。 さらに、コロナ禍の影響などもあり、クラブの解体が進み、最強を誇りアジアでも結果を残した広州FC(かつての広州恒大)も経営難に陥り、高年俸のファビオ・カンナバーロ監督が契約解除を申し出るなど混乱が続いた。 そんな中、中国メディアの『捜狐』が中国スーパーリーグ16クラブの財政状況をレポート。なんと11クラブが給与の支払いで遅延していると報じており、リーグ全体として崩壊の一途を辿っていることが判明した。 遅延がなく給与が支払われている5クラブは、深圳FC、河南嵩山龍門、大連人職業、山東泰山、上海海港とのこと。残りの11クラブは遅延しており、最も酷いクラブは重慶両江競技で8カ月以上の遅延があるという。 重慶両江競技はかつてコンサドーレ札幌(現:北海道コンサドーレ札幌)や大宮アルディージャで指揮した張外龍監督が指揮を執るクラブだ。 その他、2018年1月に浦和レッズから加入したFWラファエル・シルバや今夏北海道コンサドーレ札幌から加入したFWアンデルソン・ロペスが所属している武漢FCは7カ月の遅延だという。 半年以上遅延しているクラブは他にもあり、悲惨な状況が続いているようだ。 ◆中国スーパーリーグ16クラブの給与支払い状況 【1.北京国安】 5カ月以上の遅延。ここ半年で1カ月分の給与のみ支払い 【2.上海申花】 給与の一部が遅延 【3.広州FC】 2カ月遅延。9月3日以降は支払われていない。トップチームは活動停止で、選手は自発的にトレーニングすることしかできない状況 【4.広州城】 2カ月の遅延。9月にストップした。給与支払いが滞ったのはクラブ史上初 【5.武漢FC】 7カ月以上の遅延。2021年に入ってからは3カ月分しか給与が支払われていない。また、2020シーズンの給与も一部は支払われていないまま 【6.重慶両江競技】 8カ月以上の遅延。2021年に入ってからは2カ月分しか給与が支払われていない。チームはトレーニングも中断 【7.青島黄海】 6カ月以上の遅延。できるだけ早く支払うことが約束されているが、実行されていない 【8.天津津門虎】 2カ月の遅延。経営陣は中国スーパーリーグの第2ステージが始まる前に支払うことを選手へと伝えていた 【9.滄州FC】 6カ月の遅延 【10.長春亜泰】 約4カ月の遅延。数カ月ごとに2カ月分が支払われている 【11.河北FC】 少なくとも6カ月以上の遅延。より深刻な状況で、クラブのオフィスは封鎖。トレーニング施設の電気代も支払えない事態に。 【12.深圳FC】 11月まで支払われる予定だが、11月に通常通り支払われるかは不明。ただ、中国政府の年次補助金がクラブに発行されるという 【13.河南嵩山龍門】 通常通り支払われている。株式の改革のプロセスの問題で2カ月遅延していたが、埋め合わせられている状況 【14.大連人職業】 新たな給与システムに従い、通常の給与を支払い 【15.山東泰山】 給与は通常通り支払われている 【16.上海海港】 給与は通常通り支払われている 2021.11.25 07:25 Thu
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日本人が目指すべきCB像、“希少なバロンドーラー“ファビオ・カンナバーロ

サッカー界においてなかなか評価がされないのが守備的な選手。勝利に貢献する派手なゴールを決める攻撃的な選手はわかりやすい活躍の指標が存在するが、なかなかディフェンダーは評価が得にくい。 もちろん、これまでのサッカー界で高く評価されたディフェンダーは多々いるが、世界年間最優秀選手に贈られる「バロンドール」では3人のみが受賞。元西ドイツ代表DFのフランツ・ベッケンバウアー氏と、元東ドイツ代表DFマティアス・ザマー氏、そして元イタリア代表DFファビオ・カンナバーロ氏の3人しかいない。 DFとして最後に受賞したのが2006年のカンナバーロ氏だが、ベッケンバウアー氏やザマー氏はリベロのポジションを務めており、中盤でのプレー機会も多かった選手たち。一方で、カンナバーロ氏は、純粋にセンターバックを務めており、DFとして最初の受賞者と言っても良い存在だ。 イタリア代表のキャプテンとしてドイツ・ワールドカップ(W杯)を優勝した功績が認められたカンナバーロ氏。現役時代のキャリアで多くのタイトルを獲得しているが、縁がなかったのがチャンピオンズリーグ(CL)だ。 <span class="paragraph-title">◆記録よりも記憶に残るプレーヤー</span> 現役時代はナポリでキャリアをスタートさせたカンナバーロだが、クラブの財政難により放出。パルマへと移籍する。 このパルマでは、GKジャンルイジ・ブッフォンやDFリリアン・テュラムらと強固な守備陣を形成。“ミラクル・パルマ“とも呼ばれ、カンナバーロも2度のコッパ・イタリア優勝や、UEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)での優勝を経験した。 中田英寿ともチームメイトとしてプレーした中、セリエAのスクデット獲得には至らずに2002年8月にインテルへと移籍。しかし、インテルでは監督との確執もあり出番が減り、2004年8月にユベントスへと完全移籍する。 すると、パルマ時代の同僚であったブッフォンとテュラムと再びチームメイトに。2004-05シーズンに見事スクデットを獲得する。しかし、このスクデットは2006年に発覚したカルチョ・スキャンダルといわれた一連の八百長事件の影響で剥奪に。結果、カンナバーロはスクデットも獲得していないこととなった。 チームはセリエBに降格処分となり、カンナバーロはレアル・マドリーへと完全移籍。そこでも本領を発揮すると、難しい中で行われたドイツW杯で優勝。前述のバロンドールも受賞することとなると、FIFA年間最優秀選手賞も受賞した。 マドリーではラ・リーガ連覇を果たすなどしたが、再びユベントスに復帰。その後は、アジアでプレーし引退した。 ビッグクラブに在籍を続けていたカンナバーロだったが、実はタイトル獲得数は多くない。クラブキャリアではわずか7個。そこにW杯が加わり8つと、イメージよりは少ないのではないだろうか。 <span class="paragraph-title">◆縁がないチャンピオンズリーグ優勝</span> そのカンナバーロだが、ことCLとなるとより縁遠くなる。インテル移籍後は毎シーズン出場はしていたが、チームとしての成績は良くなく、最高がベスト4止まりだった。 今でこそ、マドリーやユベントスはタイトルを多く獲得し、マドリーは近年CLを何度も制しているが、ちょうど“銀河系“を形成していたカンナバーロが在籍していた時代は過渡期。2000年から2010年まではラ・リーガも4度の優勝に留まっており、CLも2001-02シーズンを最後に11年間獲れなかった。 最もビッグイヤーに近づいたのは、インテル在籍時の2002-03シーズン。準決勝に駒を進めると、決勝進出を懸けた相手はライバルのミラン。2試合とも引き分けに終わったが、アウェイゴール差で僅かに敗れて敗退した。 その後は、ユベントス時代に2度ベスト8、マドリー時代に2度ベスト16まで勝ち上がっているが、それ以上は進めず。ビッグイヤーを掲げていないどころか、決勝の舞台にすら立ったことがなく、最も意外な選手の1人と言っても良い。 <span class="paragraph-title">◆タイトルは少なくとも才能は抜群</span> 目に見えたタイトルというものにはあまり恵まれていないキャリアのカンナバーロ。そのため、ワールドカップの優勝とバロンドール受賞が輝いて見える。 ただ、ピッチ上で見せるパフォーマンスの評価、そして持ち合わせた才能は世界屈指と言われている。 なんといっても、センターバックとしては身長175cmと小柄。体格に勝るヨーロッパではもちろんのこと、日本で考えても175cmのセンターバックはあまりいないタイプだ。 しかし、持って生まれた強靭な肉体が身長のハンデを埋めることに。まず一対一の守備力が抜きん出ており、相手との競り合いに負けないほか、身長を補う高いジャンプ力を武器としていた。 どんなストライカー相手でも、空中でも地上でも抜かせないという守備力は一級品だが、カンナバーロの真骨頂は守備をする前のパフォーマンスだ。 最も優れているとされたのがポジショニング。相手との競り合いに負けないフィジカルも素晴らしいが、相手よりも優位なポジションを先読みして取ることで、そもそも勝負の前に勝っているのだ。 一対一の勝負もさることながら、簡単にボールを奪い切る能力は抜きん出ている。 そしてもう1つが抜きん出た統率力。センターバックとして周りの選手にコーチングして相手を追い込んだり、優位なポジションを取ったりすることができる。これは、「カテナチオ」と言われるイタリアの堅い守備には欠かせず、ドイツW杯を制した際にもこの点は非常に評価された。チームのパフォーマンスを引っ張り上げる彼の力は、タイトルの数に関係なく、最後まで高く評価され続けた。 日本人と変わらない体格で世界と渡り合ったカンナバーロ。お手本とすべき選手の1人とも言えるだろう。 <div id="cws_ad"><hr>イタリア代表で活躍し、“カテナチオ“戦術の中心としても活躍したファビオ・カンナバーロが大人気スポーツ育成シミュレーションゲーム『プロサッカークラブをつくろう!ロード・トゥ・ワールド』(サカつくRTW)に登場!<br/><br/>現役時代に魅せたプレーが『サカつくRTW』でも再現。是非一度チェックしてみよう。<a href=“https://ryan.onelink.me/C7cD/awagt0va” target=“_blank”><div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/sega20220713.jpg" style="max-width:100%;"></div></a></div> <span class="paragraph-title">【動画】相手を封殺!カンナバーロの闘志溢れるユベントス時代のディフェンス集</span> <span data-other-div="movie"></span> <div class="dugout-video dugout-embed-eyJrZXkiOiJsdGt2Y1FHSiIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0="></div><script type="text/javascript" src="https://embed.dugout.com/v3.1/ultrasoccer.js"></script> <div id=“cws_ad”><hr>イタリア代表で活躍し、“カテナチオ“戦術の中心としても活躍したファビオ・カンナバーロが大人気スポーツ育成シミュレーションゲーム『プロサッカークラブをつくろう!ロード・トゥ・ワールド』(サカつくRTW)に登場!<br/><br/>現役時代に魅せたプレーが『サカつくRTW』でも再現。是非一度チェックしてみよう。<a href=“https://ryan.onelink.me/C7cD/awagt0va” target=“_blank”><div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/sega20220713.jpg" style="max-width:100%;"></div></a></div> 2022.07.13 21:30 Wed

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