インテル撃破に貢献のボローニャの18歳新星FWに壮絶な生い立ち…4年前に難民としてイタリアに

2020.07.06 14:45 Mon
Getty Images
インテル相手に鮮烈なセリエA初ゴールを挙げたボローニャのガンビア人FWムサ・ジュワラ(18)だが、その活躍に至るまで壮絶な人生を歩んできた。イタリア『スカイ』が伝えている。

ボローニャは5日に行われたセリエA第30節で強豪インテルとのアウェイゲームに臨み、2-1で逆転勝利した。

互いに1人ずつの退場者を出すなど、波乱含みの一戦は前半にFWロメル・ルカクのゴールでインテルが先制。さらに、後半序盤にはインテルにPKが与えられたが、ここはGKウカシュ・スコルプスキのビッグセーブで阻止。すると、その直後にDF冨安健洋との交代でピッチに立ったジュワラが大仕事。
74分、左サイドでのスローインの流れからボックス内で相手のクリアミスに反応し、見事な左足のシュートでセリエA初ゴールを奪取。さらに、77分には持ち味の快足を生かした仕掛けでDFアレッサンドロ・バストーニを退場に追い込んだ。その後、ガンビアの先輩FWムサ・バロウに逆転ゴールが生まれ、若きガンビア人コンビがインテル撃破の立役者となった。

このインテル戦での活躍により、一躍注目の存在となったジュワラだが、ここまで壮絶な人生を歩んできた。
2001年にガンビアで生まれたジュワラだが、幼少期に両親を亡くし祖父によって育てられていたという。

そして、貧困に喘ぐ母国を離れヨーロッパでの成功を求めたジュワラは、2016年に地中海ボートピープルとしてイタリアのシチリア島に上陸。難民としてポテンツァのルオーティに滞在していた際、地元のヴィルトゥス・アヴィリアーノを率いていたヴィタントニオ・スマー氏と出会い人生が一変。

スマー氏とその妻はジュワラの親権を取得し後見人となると、新たな家族を手にしたジュワラはピッチ上で躍動。キエーボ・ヴェローナとの契約を勝ち取った。

そして、2019年5月に行われたセリエAのフロジノーネ戦でプロデビューを飾った快足アタッカーは、昨年夏にボローニャに完全移籍。今年2月のローマ戦で同クラブでのセリエAデビューを飾ると、出場5試合目となったこのインテル戦で待望の初ゴールを挙げた。

地中海ボートピープルとしてイタリアの地を初めて踏んでから4年を経て、18歳の青年が壮大なシンデレラストーリーを歩み始めた…。

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