ペップvsアルテタの師弟対決はシティに軍配! D・ルイス背信のガナーズ撃破で再開初戦飾る《プレミアリーグ》
2020.06.18 06:20 Thu
プレミアリーグ第28節延期分、マンチェスター・シティvsアーセナルが17日にエティハド・スタジアムで行われ、ホームのシティが3-0で快勝した。
新型コロナウイルス(COVID-19)による長期中断を経て、約3カ月ぶりの再開となったプレミアリーグ。その再開初日にはグアルディオラ監督、アルテタ監督の師弟対決に注目が集まった強豪同士のビッグマッチがいきなり開催されることになった。
マンチェスター・ユナイテッドとのダービーで手痛い敗戦を喫し、中断期間に入った2位のシティ(勝ち点57)。この敗戦により首位のリバプール(勝ち点82)との勝ち点差は25ポイントに広がり、今節で敗れた場合、今週末にも優勝を決められる崖っぷちの状況だ。
その重要な再開初戦に向けて稀代の名将は、負傷明けのラポルテの相棒にエリック・ガルシアを抜擢。また、コンディションを考慮してか、アグエロやフェルナンジーニョをベンチに置き、シルバ、ガブリエウ・ジェズスらをスタメン起用した。
一方、9位のアーセナル(勝ち点40)はリーグ3連勝と、逆転でのトップ4フィニッシュに向け上り調子の中で中断に入り、やや水を差される格好に。アルテタ監督は3年半に渡って在籍した古巣初対戦に向け、大胆なメンバー起用。エジルやダビド・ルイス、ペペらを外し、古巣対戦のパブロ・マリ、ウィロック、エンケティアを抜擢した。
その後は互いに後方からショートパスを繋ぎ、相手のプレッシャーをいなしながら丁寧に前進を図る。立ち位置、パス精度にはホームチームに一日の長があるものの、アウェイチームも最前線のエンケティアが要所で良い動き出しをみせ、フィニッシュの形を作り出す。ただ、20分過ぎにはパブロ・マリが守備対応の際に左足を痛めプレー続行不可能に。代わってD・ルイスがスクランブル投入された。
すると、試合は徐々にシティが押し込む展開に推移していく。序盤こそ試合勘の問題、相手の出方を窺ったことで、相手陣内で窮屈なプレーを強いられていたシティだが、中盤に落ちるジェズス、ファジーなポジショニングを見せるデ・ブライネがボールを引き出し、相手の急所を突き始める。
ボックス付近でのスターリング、シルバ、マフレズの連続決定機はいずれもGKレノのビッグセーブに阻まれるが、前半終了間際に相手のミスを突き先制に成功する。
前半アディショナルタイム2分、相手陣内右サイドに張っていたデ・ブライネが鋭いクロスを入れると、ボックス付近で対応に当たったDFダビド・ルイスがクリアし損ねてボールがゴール右のスペースへ流れる。これに反応したスターリングが抑えの利いた右足のハーフボレーをゴール左隅へ突き刺した。
シティの1点リードで折り返した試合は後半早々に決着を迎えることに。49分、GKエデルソンからのロングフィードを右サイド深くでウォーカーが頭で繋ぎ、マフレズがそのままボックス内へ侵入。ここで前に入られたD・ルイスが手を使って引き倒すと、シティにPKが与えられる。これをキッカーのデ・ブライネが冷静に決め追加点を奪取。さらに、このファウルでD・ルイスにレッドカードが掲示され、アーセナルは2点のビハインドに加え数的不利を背負うことに。
ベテランDFの背信で厳しい状況に立たされたアーセナルはティアニーを左センターバック、サカを左サイドバックに置き、[4-4-1]の布陣で残り時間を戦うことになった。
これで一気に楽になったシティはここから圧倒的にボールを保持しながら、よりゲームコントロールを意識した戦い方にシフト。アーセナルが前からボールを奪いに来れば背後を狙い、引いた場合には細かくボールを動かしながら無理をせずに3点目を狙う。
一方、じり貧のアーセナルは67分、ネルソン、ラカゼット、メイトランド=ナイルズを一気にピッチへ送り込む。だが、なかなかボールを奪うことができず、点差を維持するのが精一杯。
その後は5枚の交代枠を使い切ったシティが逃げ切り態勢に入るが、試合終盤にアクシデント発生。アーセナルのフィードに反応したGKエデルソンと激しく交錯したE・ガルシアが頭部を打ちピッチへ倒れ込む。そして、脳震とうの疑いもあり、ピッチ上での慎重な応急処置を受けた同選手は担架に乗せられてピッチを後に。
思わぬ形で10人対10人の数的均衡を手にしたアーセナルは、11分が加えられたアディショナルタイムでの反撃を目指したが、先にゴールを挙げたのはホームチーム。91分、フェルナンジーニョの絶妙なフィードを起点としたロングカウンターからアグエロの右ポスト直撃のシュートのこぼれ球を、最後はフォーデンが冷静に流し込んだ。
そして、この3点目でアウェイチームの心を完全に折ったシティは4点目こそ奪えなかったものの、リーグ再開初戦を3-0の快勝で飾った。この結果、今週末でのリバプールの優勝を阻止することに成功した。
一方、アルテタ監督凱旋試合で大敗のアーセナルはさらに離脱者まで出してしまい、逆転でのトップ4フィニッシュに向けて痛恨の敗戦となった。
新型コロナウイルス(COVID-19)による長期中断を経て、約3カ月ぶりの再開となったプレミアリーグ。その再開初日にはグアルディオラ監督、アルテタ監督の師弟対決に注目が集まった強豪同士のビッグマッチがいきなり開催されることになった。
マンチェスター・ユナイテッドとのダービーで手痛い敗戦を喫し、中断期間に入った2位のシティ(勝ち点57)。この敗戦により首位のリバプール(勝ち点82)との勝ち点差は25ポイントに広がり、今節で敗れた場合、今週末にも優勝を決められる崖っぷちの状況だ。
一方、9位のアーセナル(勝ち点40)はリーグ3連勝と、逆転でのトップ4フィニッシュに向け上り調子の中で中断に入り、やや水を差される格好に。アルテタ監督は3年半に渡って在籍した古巣初対戦に向け、大胆なメンバー起用。エジルやダビド・ルイス、ペペらを外し、古巣対戦のパブロ・マリ、ウィロック、エンケティアを抜擢した。
キックオフ前にコロナ禍で亡くなった方々への追悼、人種差別撲滅に向けたジェスチャーを行い、雨中でのスタートとなった試合は開始早々にアクシデントに見舞われる。5分、ボールとの接触でバランスを崩したジャカが足首を捻り、担架でピッチを後に。これを受け、ダニ・セバージョスが8分にピッチへ送り込まれた。
その後は互いに後方からショートパスを繋ぎ、相手のプレッシャーをいなしながら丁寧に前進を図る。立ち位置、パス精度にはホームチームに一日の長があるものの、アウェイチームも最前線のエンケティアが要所で良い動き出しをみせ、フィニッシュの形を作り出す。ただ、20分過ぎにはパブロ・マリが守備対応の際に左足を痛めプレー続行不可能に。代わってD・ルイスがスクランブル投入された。
すると、試合は徐々にシティが押し込む展開に推移していく。序盤こそ試合勘の問題、相手の出方を窺ったことで、相手陣内で窮屈なプレーを強いられていたシティだが、中盤に落ちるジェズス、ファジーなポジショニングを見せるデ・ブライネがボールを引き出し、相手の急所を突き始める。
ボックス付近でのスターリング、シルバ、マフレズの連続決定機はいずれもGKレノのビッグセーブに阻まれるが、前半終了間際に相手のミスを突き先制に成功する。
前半アディショナルタイム2分、相手陣内右サイドに張っていたデ・ブライネが鋭いクロスを入れると、ボックス付近で対応に当たったDFダビド・ルイスがクリアし損ねてボールがゴール右のスペースへ流れる。これに反応したスターリングが抑えの利いた右足のハーフボレーをゴール左隅へ突き刺した。
シティの1点リードで折り返した試合は後半早々に決着を迎えることに。49分、GKエデルソンからのロングフィードを右サイド深くでウォーカーが頭で繋ぎ、マフレズがそのままボックス内へ侵入。ここで前に入られたD・ルイスが手を使って引き倒すと、シティにPKが与えられる。これをキッカーのデ・ブライネが冷静に決め追加点を奪取。さらに、このファウルでD・ルイスにレッドカードが掲示され、アーセナルは2点のビハインドに加え数的不利を背負うことに。
ベテランDFの背信で厳しい状況に立たされたアーセナルはティアニーを左センターバック、サカを左サイドバックに置き、[4-4-1]の布陣で残り時間を戦うことになった。
これで一気に楽になったシティはここから圧倒的にボールを保持しながら、よりゲームコントロールを意識した戦い方にシフト。アーセナルが前からボールを奪いに来れば背後を狙い、引いた場合には細かくボールを動かしながら無理をせずに3点目を狙う。
一方、じり貧のアーセナルは67分、ネルソン、ラカゼット、メイトランド=ナイルズを一気にピッチへ送り込む。だが、なかなかボールを奪うことができず、点差を維持するのが精一杯。
その後は5枚の交代枠を使い切ったシティが逃げ切り態勢に入るが、試合終盤にアクシデント発生。アーセナルのフィードに反応したGKエデルソンと激しく交錯したE・ガルシアが頭部を打ちピッチへ倒れ込む。そして、脳震とうの疑いもあり、ピッチ上での慎重な応急処置を受けた同選手は担架に乗せられてピッチを後に。
思わぬ形で10人対10人の数的均衡を手にしたアーセナルは、11分が加えられたアディショナルタイムでの反撃を目指したが、先にゴールを挙げたのはホームチーム。91分、フェルナンジーニョの絶妙なフィードを起点としたロングカウンターからアグエロの右ポスト直撃のシュートのこぼれ球を、最後はフォーデンが冷静に流し込んだ。
そして、この3点目でアウェイチームの心を完全に折ったシティは4点目こそ奪えなかったものの、リーグ再開初戦を3-0の快勝で飾った。この結果、今週末でのリバプールの優勝を阻止することに成功した。
一方、アルテタ監督凱旋試合で大敗のアーセナルはさらに離脱者まで出してしまい、逆転でのトップ4フィニッシュに向けて痛恨の敗戦となった。
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