名将ファン・ハール「ユナイテッドは私のキャリアの中で最も成功したクラブ」

数々のビッグクラブを率いてきたルイス・ファン・ハール氏が、オランダ『Voetbal International』のロングインタビューで、マンチェスター・ユナイテッドでの功績が最も大きかったと話している。現役時代での古巣でもあるアヤックスから始まり、バルセロナやバイエルン、オランダ代表などで指揮を執ってきたファン・ハール氏。アヤックスでは、エールディビジとチャンピオンズリーグ無敗優勝、オランダ代表ではブラジル・ワールドカップで3位に導くなど数々の功績を残してきた。一方、2014年夏に就任したユナイテッドでは、2年目にFAカップを制覇するも、プレミアリーグでの成績が振るわず契約を1年残して解任された。傍から見ても成功を収めたとは言い難いが、本人の見解は全く異なるようだ。
「彼らは約束を守らなかった。会長と役員たちは私のビジョンを支持してくれた。バルセロナやバイエルンと同じように時間を掛けて詳しく説明した」

「私は自分のやり方を受け入れてもらえたのか確認のため、『経営陣からの技術的な意見は原則、求めていない。私と一緒に仕事をするのは簡単ではない』ときっぱりと言った」「事前にすべてを明確に話し合いたいと思っていた。私は話し合いの場で聞かれる側じゃなく聞く側だ。その後、彼らが同意して補強金を持っているのならば、どの選手が欲しいかを説明する。しかし、彼らが約束を守らないのであれば対価を支払ってもらわなければならない」

「マンチェスターユナイテッドはチャンピオンになるための資質がなかった。30歳以上が10人に35歳以上が5人という時代遅れの選択しかなかった。私は若返りを図るつもりで、どの選手が欲しいかを伝えた」

「だが求めていた選手は誰も来なかった。監督として限界まで追い込まれてしまったよ。世界で最も裕福なクラブで、そうなるとは思わなかったね。6億ポンドの売り上げで、必要な選手を購入できないなんて。7番目ではなく1番を買うべきだ」

「もちろん、売る側も考えている。クラブが裕福ならば、可能な限りの最高額を選手に支払わなければならない。クラブはあまりに多くのお金を使い、その代わりに監督が裁かれるのだ」

「ユナイテッドでのトレーニングがアヤックス時代より良くなかったとしても、私を解任したのは不当だと今でも思っている」

「しかし、私は昔も今も純粋過ぎた。誰でも信じて楽観的だったのだ。もし私が自らドアを閉じれば、人々はもっと失望したことだろう。誰にでもチャンスはある。多くの失望があったにもかかわらず、マンチェスター・ユナイテッドでFAカップを制覇した。マンチェスター・ユナイテッドは私のキャリアの中で最大の成果だった」