サッカー界ではアマチュアを支援、テニス界BIG3は下位ランカー救済案も…様々な形で支援を行うトップアスリートたち
2020.05.14 23:20 Thu
アスリートに限らず、多くの人々に経済的な影響を与えている新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大は、未だに終息する気配はない。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響により軒並みリーグや大会が中止や中断となっているスポーツ界。テニス界も同様で、3月の上旬から多くのツアーが中断となり、ウィンブルドン選手権の中止も決まっている。
そのため、選手たちは大会での賞金を得られず、経済的に困窮する可能性が指摘されている。
一方で、彼らとは異なる考えを持つトップアスリートもいる。
男子テニス世界ランク8位、昨年の全米オープンでベスト4に進出したイタリアのマテオ・ベレッティーニは、下位ランカー救済案についての自身の考えを明かした。下位選手の状況を理解しつつもより困窮している人を支援したいという考えをフランス『レキップ』で述べた。
「ノレ(ノバク・ジョコビッチ)と話した。これは強制ではない。僕はテニスプレーヤーよりも、病院や、困難の中にいる家族など、もっと複雑な状況に直面している人々を助けたい」
「経済的に助けを必要としている選手はたくさんいる。このプロジェクトはテニス界にとってとてもポジティブなもので、下位選手を気にかけているということを示している」
経済的な助けを必要としている人々は、アスリートにも一般市民にも多く、それぞれをどのように救済するか議論が止むことはないだろう。
サッカー界で見ても、多くのスター選手たちが様々な形でこの苦境を乗り切るための支援を行っている。
トップ選手の筆頭であるバルセロナのリオネル・メッシは、3月にカタルーニャの基金を通じて100万ユーロ(約1億2000万円)の寄付を行い、さらに11日には母国アルゼンチンの財団に50万ユーロ(約5800万円)を寄付した。
他にも、ポルトガルサッカー協会(FPF)はユベントスのFWクリスティアーノ・ロナウドの発案から、ユーロ2020の予選突破ボーナスの半額を同国のアマチュアクラブの支援基金に寄付している。欧州サッカー連盟(UEFA)も、別のプロジェクトのためにプールしていた資金を、加盟している55の連盟に分配。その用途に関しては、各協会に任せるという発表をしていた。
新型コロナウイルスによる被害は国や人によって異なり、考え方に差が出てくるのも当然だろう。考え方や支援の仕方に違いこそあれど、彼らのようなトップアスリートたちが各方面に多大な支援を続けていることは、紛れもない事実である。
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日本では緊急事態宣言が39県で解除することが14日に決定。また、大阪府も独自の基準を満たしたとして、休業要請を段階的に解除する方針を打ち出し、徐々に経済活動が戻っていく機運を見せている。世界に目を移しても、ブンデスリーガの再開決定のほか、ヨーロッパではトレーニングの再開や、リーグ再開への議論が高まり、日常生活に関してもロックダウン(都市封鎖)が緩和されていっているため、外出などの制限が解かれている状況だ。そのため、選手たちは大会での賞金を得られず、経済的に困窮する可能性が指摘されている。
そうした状況を受け、4月には世界ランキング1位に立つノバク・ジョコビッチ、ロジャー・フェデラー、ラファエル・ナダルの3名が、下位ランクの選手たちを救うために、ランキングのトップ100選手と男子プロテニス協会(ATP)、四大大会(グランドスラム)を資金源として援助することを提案。トップアスリートの影響力は大きく、ATPとWTA(女子テニス協会)とITF(国際テニス連盟)が救済についての議論を始めたことが報じられていた。
一方で、彼らとは異なる考えを持つトップアスリートもいる。
男子テニス世界ランク8位、昨年の全米オープンでベスト4に進出したイタリアのマテオ・ベレッティーニは、下位ランカー救済案についての自身の考えを明かした。下位選手の状況を理解しつつもより困窮している人を支援したいという考えをフランス『レキップ』で述べた。
「ノレ(ノバク・ジョコビッチ)と話した。これは強制ではない。僕はテニスプレーヤーよりも、病院や、困難の中にいる家族など、もっと複雑な状況に直面している人々を助けたい」
「経済的に助けを必要としている選手はたくさんいる。このプロジェクトはテニス界にとってとてもポジティブなもので、下位選手を気にかけているということを示している」
経済的な助けを必要としている人々は、アスリートにも一般市民にも多く、それぞれをどのように救済するか議論が止むことはないだろう。
サッカー界で見ても、多くのスター選手たちが様々な形でこの苦境を乗り切るための支援を行っている。
トップ選手の筆頭であるバルセロナのリオネル・メッシは、3月にカタルーニャの基金を通じて100万ユーロ(約1億2000万円)の寄付を行い、さらに11日には母国アルゼンチンの財団に50万ユーロ(約5800万円)を寄付した。
他にも、ポルトガルサッカー協会(FPF)はユベントスのFWクリスティアーノ・ロナウドの発案から、ユーロ2020の予選突破ボーナスの半額を同国のアマチュアクラブの支援基金に寄付している。欧州サッカー連盟(UEFA)も、別のプロジェクトのためにプールしていた資金を、加盟している55の連盟に分配。その用途に関しては、各協会に任せるという発表をしていた。
新型コロナウイルスによる被害は国や人によって異なり、考え方に差が出てくるのも当然だろう。考え方や支援の仕方に違いこそあれど、彼らのようなトップアスリートたちが各方面に多大な支援を続けていることは、紛れもない事実である。
《超ワールドサッカー編集部》
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