どんなに用心しても危険はある…/原ゆみこのマドリッド

2020.05.06 12:00 Wed
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「練習開始じゃなくて消毒開始の日だったんだ」そんな風に私が肩透かしを喰らっていたのは月曜日、ようやく選手たちの姿を各自のSNSやインスタインタビュー以外で見られるのかと、ワクワクしてお昼のニュースにチャンネルを合わせた時のことでした。いやあ、スペインもいよいよ先週木曜には保健省がCSD(スポーツ上級委員会)の練習再開手順を承認、週明けにはどのチームも練習場で個人セッションを始められることになっていたんですけどね。それがどうしたことか、どの局も映るのは真っ白い防護服を着た人たちがバルデベバス(バラハス空港の近く)やマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場内をホースでシューシューやっているところばかりって、一体、どういうこと?実際、3月14日に国中がEstado de Alarma(エスタードー・デ・アラルマ/警戒事態)に入る前にバスケットチーム所属選手の新型コロナウィルス感染陽性が判明、一足早くcuarentena(クアレンテーナ/自宅隔離)に入ったレアル・マドリーなどはその直後にも施設を徹底消毒。それ以降、誰も使っていないとなれば、再びあの広大な練習場を隅々まで消毒する意味があるのかはわかりませんけどね。アトレティコにしても3月11日のCL16強対決リバプール戦2ndレグのため、アンフィールドに旅立って以来、練習場には一度も戻らず、施設も閉鎖されていたとなれば、いい加減、ウィルスも消えているんじゃないかと思いますが、まあそこは念を入れておこうということかと。

え、それでも先週土曜からは一般人に対する外出禁止令も緩和され、14才から69才までの年齢層も午前6時から10時までと午後8時から11時まで、自宅から1km以内なら、散歩やジョギングやサイクリングなど、1人でやるスポーツを1時間、屋外でやっていいことになったんだろうって?その通りで私も初日にはウキウキして夕方に出かけてみたんですけが、さすが引きこもり生活が50日も続くと誰もが同じ思いだったか、まるでお祭りのような人出に。まだ普通のショップも飲食店も開いていないため、通りから吸収される分もなく、皆がゾロゾロ連なって歩いている間をジョガーが駆け抜けていくという恐ろしい状態に。

よって、早々に私も退散することにしましたが、実は緩和フェーズ0に入るこの月曜からはプロスポーツ選手、もしくはオリンピックなどに出る上級アスリートに限っては時間制限なしに1人で戸外トレーニングすることが許されたんですが、条件が細かにフェーズごとに決まっているため、世間では知らない人も結構いたよう。おかげでランニングに出た陸上選手が近所のバルコニーから罵声や批判を浴びたりもしたようですが、リーガのクラブの中にはファンに追いかけられることを恐れ、練習場に戻れるまでは今まで通り外に出ず、自宅トレーニングを続けるように指導をしているところもあるとか。

とまあ、選手たちも今は練習再開の日を指折り数えて待てるようになってきたんですが、各クラブは施設を消毒後、まずはプロリーガ協会の検査を受け、この水、木曜には通常のプレシーズン練習開始前と同程度の徹底したメディカルチェックを実施。チームドクターの診断を受け、熱や咳などの症状がある者、感染者と濃厚接触をした者だけがPCR検査に進むというんですが、結果待ちに48時間が必要とあって、最短でもグラウンドでの個人セッションが始まるのは金曜以降になるよう。丁度、週末にもかかるため、マドリーやアトレティコは来週月曜から始めるみたいですが、実はこのCSDお墨付きの練習計画にもイロイロ、実行が難しいところがあって…。

いえ、まだ選手各自が自宅で練習着に着替え、毎日同じ自家用車で通勤。他のチームメートとグラウンドを分け、フィジカルコーチが遠く離れて見守る中、前夜、メールで送られてきたメニューを1人でこなし、トレーナーのマッサージもまだ禁止、着替えはせずに帰宅してシャワーを浴びる。翌日は練習場駐車場に置いてある車の中にスタッフが差し入れた綺麗なウェアを使い、前日の物はビニール袋に密封して返却といった、突極の個人トレをするフェーズ1の間はそれ程でもないんですけどね。

フェーズ2に入る18日からは少人数のグループ練習となるため、CSDはそれ以降、6月14日の週末に予定通りリーガが再開し、最終節が終わるまでの2カ月間、選手とスタッフが練習場内の施設なり、最寄りのホテルで合宿することを推奨。それも練習と試合以外の外出は許されず、割り当てられた個屋から出るのも禁じられ、食事も密閉容器に入れられてルームサービスで届けられるって、いや、これじゃAFE(サッカー選手の労働組合)が「anticonstitucional/アンティコンスティトゥシオナル(憲法違反の)人権侵害だ」と声を上げるまでもなく、誰だってイヤですよ。

では、合宿せずに感染の危険を避けるにはどうしたらいいのかというと、先日、バイエルンのハビ・マルティネスがTVのインタビューで「毎日、もしくは3日おきにテストがある」と言っていたように、頻繁にPCR検査をするしかないんですが、現在、スペインでは1日5000件まで実施が可能だとか。でもねえ、あの週末の人出を目撃した後では1週間程の時差を置いて、一定の感染者増があると見込まれるのも当然で、もちろん、優先は症状の出ている人になりますからね。おまけに自宅通勤の場合、選手だけでなく、その家族まで検査しないと意味ないため、検査数が膨大になるのは必須。ええ、そこまでの余裕はないのはわかりますよね。

おまけにそのPCR検査も完璧に陽性陰性を判断できる訳でないとなれば、何せグループ練習中、監督やコーチはマスクと手袋着用で離れているべしとあっても、選手たちがdistanciamiento social/ディスタンシアミエントー・ソシアル(ソーシャル・ディスタンス)を守って、プレーができるのかどうか。いや、そんなことをしたら、もうそれはサッカーじゃなくなってしまうため、接触はあるものとすると、検査に出ない陽性の人、または検査結果待ちの間にも感染してしまう恐れがなきにしもあらず。陽性が出た場合も当人のみの隔離処置で、残りのメンバーは練習を続けるとなれば、すでに3週間の練習を続けているブンデスリーガでも10人感染者が発覚したようですし、いざ試合が始まってから、チーム内クラスター発生で全員隔離にも繋がりかねないかと。

いやあ、リーガが再開されると、不安なのはコロナ関連だけではないんですけどね。ここまで2カ月近く、ブランクのあった選手たちが最低72時間は間を置くとあっても、怒涛の11連戦に挑むとなると、負傷の危険性が通常時より高まることは間違いないそう。一応、この6月末日で契約が終わる選手やレンタルで来ているメンバーとシーズン終了までチームに留まる話し合いは進んでいるんですが、彼らだって、その期間にヒザの靭帯断裂みたいな回復に半年以上かかる重傷を負うかもしれないというリスクからは逃れられませんからね。となると保障をどうするのかといった問題もありますし、大体、そんなにボロボロ負傷者が出ては少数精鋭主義のアトレティコなど、最後はBチームが主役になったりする?

そんな中、月曜にはファンのために男気のある決断をしたクラブがあって、それはコパ・デル・レイ決勝をレアル・ソシエダと戦うことになっているアスレティック。いえ、しばらく前にはサッカー協会が来季のEL出場権3チーム目を、リーガ順位でヨーロッパの大会出場権を獲得していないコパのフィナリスタとするという独自の決定をした後、無観客試合を嫌がる両チームに配慮して、来季のコパ決勝の1週間前に今季分を開催という荒唐無稽な案が出ていたんですけどね。先週木曜にはUEFAから、国内リーグの今季終了期限として設定した8月3日前にカップ戦決勝も行い、それ以降になる場合にはリーガ7位にEL出場権を与えるべしという通達が。

これはわざわざ、UEFAに協会決定に対する不満の書簡を送っていた現在7位のバレンシアの努力が実ったとも言えますが、4位のレアル・ソシエダはともかく、10位のアスレティックにとっては大ショック。何せ夏にプレーするとなると、リーガの残り同様、無観客試合になってしまいますからね。CLとELで収入は10倍ぐらい違うものの、常連という訳ではないチームにとってはコパ優勝で得られる貴重なご褒美でありながら、「ファンの前で決勝をしたい。Prefiero esa opción a jugar la Europa League/プレフィエロ・エサ・オプシオン・ア・フガール・ラ・エウロッパ・リーグ(ELをプレーするより、そっちを選ぶよ)」(ウィリアムス)と、彼らはUEFA期限を過ぎてもスタジアムに観客が入れるようになってからの開催を希望。

いやあ、それにはイバイ・ゴメスも「Para mi es un sueño ganar un título y sacar la gabarra/パラ・ミー・エス・ウン・スエニョ・ガナール・ウン・ティトスロ・イ・サカール・ラ・ガバラ(ボクにとってタイトルを獲るのとガバラを出すのが夢なんだ)」と言っていたように、夏に優勝しても前回、コパ王者となった1984年以来、格納されているガバラ(ビルバオの運河で使われた木材運搬船)に乗ってのパレードも大勢の人が集まるため、できませんからね。やはり1987年を最後に優勝していないレアル・ソシエダもファンと祝いたいという望みは同じだったため、たとえ5位のマドリッドの弟分、ヘタフェとの差が勝ち点1、6位のアトレティコとも2という薄氷のリードを信じて、バスク地方のライバルに同調することにしたようです。

ただ、そうなると2019-19シーズンコパ決勝には今季限りでの引退を表明している39才のエースが決勝を花道にできないばかりでなく、レアル・ソシエダもマドリーからのレンタルで大活躍していたウーデゴーアが古巣に戻ってしまい、出場できない可能性が高いんですが、とにかく史上初のコパ決勝カードですからね。これがバルサvsマドリーだったりしたら、どちらもリーガでCL出場権獲得できるだろうこともあって、あっさり無観客試合でカタがついたかもしれませんが…とにかく今はどのチームも順調に練習再開となってくれることを祈るしかありません。

【マドリッド通信員】 原ゆみこ
南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。
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何よりの妙薬は勝利だった…/原ゆみこのマドリッド

「これじゃ、喜んでる間もありゃしない」そんな風に私が嘆いていたのは月曜日、お昼のニュースでレアル・マドリーがドイツ行きの飛行機に乗るシーンを目にした時のことでした。いやあ、実は先週中にはCSD(スポーツ上級委員会)のお達しにより、とりあえず、ラ・リーガとスペイン・サッカー協会の平日開催試合を巡る争いが決着。ようやく金曜と月曜にもプレーできるようになったため、まだ月曜の夜にもリーガ7節のレバンテvsセルタ戦があったりするんですけどね。土曜にはせっかくクラシコ(伝統の一戦、バルサvsマドリー戦のこと)に勝ったものの、火曜にはもう、CLグループリーグ2節、ボルシア・メンヘングラッドバッハ戦となれば、選手たちだけでなく、ファンだって疲れてしまわない? 実際、10月のインターナショナルマッチウィーク明けから始まった地獄の7連戦は、ヨーロッパの大会に出場しているどのチームにとっても恐ろしいもので、いや、私もこんなに頻繁に近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)に入り浸っているのは、何せ、3月から3カ月近く続いたEstado de Alarma(エスタードー・デ・アラルマ/警戒事態)宣言がこの日曜に再びスペイン全土に発布されていますからねえ。今度はお店の営業停止や日中の外出禁止までには至らないものの、最近は若者や学生のfiesta(フィエスタ/パーティ)やbotellon(ボテジョン/野外での酒盛り)が増えてきたのもあってか、午前0時から朝6時までは多人数で集まってはいけないことに。 飲食店も午前0時に閉店となるのは、まあ、それまでに終わらない試合は今のところないため、別にいいんですけどね。要はスペイン中でコロナ感染者が激増しているということで、バルでの試合観戦もリスクが高いのかもと、私が怖くなってしまったのはともかく、早くも試合過多に選手の負傷が始まっているんですよ。ええ、クラシコではマドリーのナチョがハーフまであと少しというところで太ももを痛めて交代。11月の代表戦週間明けまで戻って来られなくなったかと思えば、バルサでもコウチーニョが太もものケガで全治3週間に。7連戦のスタート早々のセルタ戦でジエゴ・コスタを失っていたアトレティコなど、ベティス戦でもカラスコが、こちらも3週間の離脱となってしまったんですが、いやもう、このペースで12月まで続いたら、コロナ以上にケガ人の方がどのチームにとっても頭痛の種になるかも。 え、今回、土曜午後4時からのクラシコをバルで見ていたのが年配のマドリーファン2人と4、5人の若者グループしかおらず、席取りにも全然、苦労がなかったのはコロナによる、外出自粛ムードのせいかって?いやあ、店内にはキャパの半分しか客が入れませんし、今はカウンターでの立ち飲みも禁じられているため、座れなかったらどうしようと、ドキドキして行った私だったんですけどね。もしや皆、9月中にテレフォニカ(スペインのNTT)の固定電話+携帯2台+インターネット+リーガ、CL全試合視聴で月額56ユーロ(約7000円)という、6カ月限定のスーパーオファーに乗って、自宅で見ている?このコロナ期間にサッカーファンが減ってしまったとは思えませんが、本当のところ、どうなんでしょうね。 まあ、そんなことはともかく、クラシコがどんな試合だったかもお伝えしていくことにすると、リーガ前節のカディス戦、ミッドウィークのCLシャフタール戦での先発ローテーションが祟り、痛い目を見たジダン監督のチームでしたが、その甲斐は十分、ありました。ええ、開始5分にはベンゼマのスルーパスを受けたバルベルデが鋭いシュートを決め、早くも先制しているんですから、驚いたの何のって。ところが、その3分後にはバルサも反撃、ケガが治って戻ってきたジョルディ・アルバからの折り返しをゴール前でアンス・ファティが押し込んで、あっという間に同点になったため、もしや撃ち合いが見られるのかと、ワクワクしていたところ…。 それ程でもありませんでした。その後、前半はメッシが、こちらも超特急でヒザの打撲から回復し、チームの窮地を救うべく駆けつけたはずだったセルヒオ・ラモスを抜いて、放ったシュートをGKクルトワが弾いてくれたぐらいで、前述のナチョがルーカス・バスケスに代わって間もなく、1-1のまま、ハーフタイムに入ります。ただ、やっぱり主役になるよう生まれついている選手というのはいるんですね。後半16分にはセットプレー中にレングレが、まるで素材の耐久性に挑戦するがごとく、ラモスのユニを満々に引っ張って、いえ、その後の当人の倒れ方には少々、不自然な感もあったものの、VAR(ビデオ審判)から報告を受けた主審がリプレーを見て、ペナルティを取ってくれるとは、何てラッキーなんでしょう。 当然、このPKはすでに22回連続で成功しているラモスがしっかり決め、「Ha decantado la balanza a su favor/ア・デカンタードー・ラ・バランサ・ア・ス・ファボール(バランスを彼ら優位に傾けた)。リードしたマドリーは快適な状態になって、カウンターを狙ってきた」(ブスケツ)という流れになったんですが、その5分後にはバルベルデをモドリッチに代えたジダン監督とは違い、クーマン監督の動きは遅かったですね。ええ、35分には3人目の交代選手として、ロドリゴがピッチに入るのを待っていたところ、その横にバルサの最初の交代選手が3人もずらりと並んでいたところ…。 おかげで勘違いしたモドリッチがつい、ロドリゴにパスを送ってしまい、あとで「Calma, todavía estoy fuera papa!/カルマ、トダビア・エストイ・フエラ・パパ(落ち着いて。ボクはまだピッチ外だよ、パパ)」とと、19才の後輩にツィッターでからかわれていたりしたんですが、大丈夫。アンス・ファティ、ペドリの17才コンビとブスケツをグリーズマン、デンベレ、そしてこちらも19才のトリンコンに代え、更にはジョルディ・アルバからブライトワイテと、総勢6人ものFWで同点を狙ったバルサだったんですが、GKネトがクロースの連続シュートをdoble paradon(ドブレ・パラドン/2度のスーパーセーブ)で防いでいなければ、もっと早くにマドリーは3点目を挙げられていたかと。 結局、最後は45分、エリア内に侵入したビニシウスをネトが吹っ飛ばしてシュートを防いだ後、こぼれ球をロドリゴがモドリッチにパス。「Por qué no me devuelves la pared, hijo?/ポル・ケ・ノー・メ・デブエルベス・ラ・パレッド、イホ(どうして壁パスを返してくれないんだい、息子よ)」とリツートしていた35才が敵DFをフェイントでかわし、試合に決着をつける3点目を入れたため、「Pero te devolví Papa!/ペロ・テ・デボルビ・パパ(でも返したよ、パパ)」と反論されていましたけどね。これでスコアは1-3、カンプ・ノウで気分の上がる勝ち点3をもぎ取って、マドリーは帰京できることに。 おかげでここ2連敗のせいで、後任監督の候補まで取り沙汰されるという、マドリーを取り巻いていたクライシス状態は雲散霧消し、逆にCLフェレンツバーロシュ戦こそ、大勝したものの、リーガでは前節のヘタフェ戦から2連敗。代表戦前のセビージャとの引き分けも合わせると、リーガで3試合連続白星なしとなったバルサにババを付け替えることができたんですが、それにしても文句が多いのはクーマン監督。だってえ、コリセウム・アルフォンソ・ペレスで1-0と負けた後も、ピッチでボルダラス監督にニヨムから、失礼なことを言われたと抗議していただけでなく、この日は何と、引き上げてくる審判団を待ち伏せしていたんですよ。 「どうしてなんだ?君は先週のヘタフェ戦であった2つのタックルの映像を見たか? Solo hay VAR en contra/ソロ・アイ・バル・エン・コントラ(ウチに不利なVAR判定しかない)」と噛みついていたらしいんですが、まあ確かに「Estos agarrones pasan siempre en el área/エストス・アガロネス・パサン・シエンプレ・エン・エル・アレア(ああいう引っ張り合いはエリア内ではいつもあること)」(クーマン監督)というのも一理ありますけどね。おかげで前節、こちらは素材が劣ったか、レアル・ソシエダ戦でサナブリアがユニに穴まで開けられながら、ペナルティを取ってもらえなかったシーンをベティスがわざわざツイートしていたなんてこともあったんですが、そういうジャッジのバラつきは昨今、決して珍しいものではなし。 実際、日曜にグラナダと試合した弟分のヘタフェなんて、クラシコではカセミロがメッシをエリア内で倒しても、先にボールに触っているという理由でペナルティにならなかったのとほとんど同じプレーでPKを献上。ジェネはボールを蹴ってから、ヤンヘル・エレーラと接触したというのに、モントロのゴールで1点を取られてしまったのですから、たまったもんじゃなかったかと。おかげで雨の中、ホルホ・モリーナやケネディら、ヘタフェから、今季グラナダに移った選手の古巣訪問による同窓会的雰囲気などまったくなく、両チーム合わせて42ものファールが飛び交う激戦で0-1の負けという結果になってしまっては、悔しさもひとしおだったかと。 そのせいかどうか知りませんが、試合後、気分が悪くなって記者会見に出られなかったボルダラス監督に代わり、質問に答えていたモレノ第2監督によると、「Djené toca el balón, recibe una patada/ジェネ・トカ・エル・バロン、レシーベ・ウナ・パタダ(ジェネはボールに触って、相手に蹴られもした)」そうで、ケガまでしているとはまったくツイていない。とりあえず、今季のヘタフェはヨーロッパの大会参加組ではないため、先週木曜にはPSVに1-2で勝利、今週木曜にはPAOKとのELホームゲームと過密スケジュール真っ只中のグラナダとは違い、日曜のバレンシア戦まで時間がありますからね。ここはじっくり調整して、上位定着を目指したらいいかと。 え、話が日曜に飛んでしまったようだけど、クラシコの後にはアトレティコの試合もあったんだろうって?その通りで、シメオネ監督のチームはワンダ・メトロポリターノにベティスを迎えたんですけど、何せ先週、ミュンヘンで4-0というgoleada(ゴレアダ/ゴルラッシュ)を喰らってきたばかりですからねえ。おまけにその日も前半は攻められっぱなしで、GKオブラクがいなかったら、危なかった場面もあったんですが、バイエルンが持つ恐ろしいまでの決定力がベティスにはなかったのが幸い。0-0のまま、後半のピッチに戻って来たアトレティコはロッカールームで心を入れ替えたのか、再開からたった1分、スローインを起点として、エリア内右奥まで切り込んだマルコス・ジョレンテが右足の内側で、角度のないところから、先制点を決めてしまうって、狸に化かされるとはまさにこのこと? ローテーションもあって、レマルとトレイラを先発させたのを後半頭から、カラスコとエレーラに代えたのも当たりました。25分には独走したカラスコをモントーヤがエリア前で後ろからタックル、VARで最後のデフェンダーのファールということで退場になったのも追い風となり、ロスタイムには前半、シュートを2度とも外してしまったルイス・スアレスがロディに出したスルーパスから、自身へのラストパスをゲット。これで2点目が決めるって、いやあ、セルタ戦もそうでしたが、2-0でまとめる辺り、最近のアトレティコはほんとに辻褄合わせが上手い。これでリーガ20チーム中、無敗は彼らだけとなり、カラスコの負傷さえなければ、CLザルツブルク戦ももっと、気が楽に迎えられたんでしょうが…。 というのも月曜のマハダオンダ(マドリッド近郊)での練習ではスアレスがジム籠りとなってしまい、シメオネ監督によると、先発するかどうかは当日の状態次第になってしまったから。もちろん、現在、リーグ5連勝中でオーストリア・ブンデスリーガ首位といっても、CL初戦でロコモティブ・モスクワと2-2で引き分けたザルツブルクがバイエルン程、強いということはありえないんですが、とにかくゴールを入れないことには勝てませんからねえ。火曜の午後9時(日本時間翌午前5時)からのワンダでは、ベティス戦では後半途中まで温存されたジョアン・フェリックスが頑張ってくれることを期待しています。 そして同日、同時刻にキックオフとなるお隣さんでは、ドイツ遠征メンバーにアザールが加わるという嬉しいニュースが。ようやく太もものケガを克服して、今季初のベンチ入りとなりましたが、こちらもジダン監督によると、「招集したのは状態がいいから。Mañana veremos cómo le vamos a utilizar/マニャーナ・ベレモス・コモ・レ・バモス・ア・ウティリサール(どう使うかは明日、見てみよう)」とのことで、出場するかはわかりませんけどね。相手のボルシア・メンヘングラッドバッハもここまで国内戦2勝2分け1敗の5位と、調子はそこそこのようですが、CL1節ではインテルと2-2で分けているため、黒星スタートしたマドリーもアトレティコ同様、ここで勝てば、形勢を一気に挽回できるかと。 ただ1つ、懸念材料があるとすれば、ナチョの負傷により、元々、カルバハル、オドリオソラの両名が離脱中の右SBを誰がやるかなんですが、メンディを当てれば、調子の良くないマルセロを左SBで使わないといけなくなり、かといって、クラシコでナチョに代わったルーカス・バスケスは本来、サイドアタッカーですからね。メンヘングラッドバッハの攻撃陣を防ぐにはどちらが良いか、ジダン監督には熟考してもらいたいところですが、さて。何にしても前日記者会見でクロースが、「初戦の黒星ですでにプレッシャーはある。Para nosotros es una final/パラ・ノソトロス・エス・ウナ・フィナル(ボクらにとっては決勝戦のようなもの)」と言っていた気構えで挑めば、遅れをとることはないんじゃないでしょうか。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2020.10.27 20:55 Tue
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負けてもまだ大丈夫だけど…/原ゆみこのマドリッド

「たった1試合でここまで雰囲気が変わるとはね」そんな風に私が戸惑っていたのはクラシコ(伝統の一戦、バルサvsマドリー戦のこと)を翌日に控えた金曜日、とても楽観的にはなれない自分に気がついた時のことでした。いやあ、本来であれば、毎シーズン、リーガの目玉である2強の対戦前となれば、もっとファンの間にワクワク感があるのが普通なんですけどね。 先週末のリーガではレアル・マドリー、バルサが揃って敗れていたものの、後者は代表戦によるparon(パロン/リーガの中断期間)直前にもセビージャと引分け。それが土曜にはマドリッド勢弟分のヘタフェに1-0で屈して、2試合連続で白星がなかったため、昇格組と侮ったか、油断したカディス戦で負け、首位の座を失ったとはいえ、世間にはまだ、マドリー優位という意見もあったんですが…いよいよ開幕したCLグループリーグの初戦で全てがひっくり返ってしまうとは、これ如何に。 そう、一足先の火曜、カンプ・ノウにフェレンツバーロシュ(ハンガリー)を迎えたバルサはグループ最弱の相手を前に容赦なし。メッシのPKに始まり、アンス・ファティ、コウチーニョ、ペドリ、デンベレが次々ゴールを挙げ、途中、ピケをレッドカードで失い、10人になりながら、敵をPKによる1点に抑えて、5-1の完勝をしているんですが、それとまったくの正反対だったのがマドリーなんですよ。こちらも水曜にシャフタール(ウクライナ)とエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)で対戦したんですが、悪夢のような前半に我が目を疑ってしまったのはきっと、私だけではなかったかと。 だってえ、13分には早くもマルロスと1対1のシュートを弾かないといけなかったGKクルトワも28分、コルニエンコからのパスから、テテが撃ったシュートには成す術がなし。ほんのその4分後にも、今度はテテの一撃を阻止しながら、落ちたボールをデンチーニョが蹴る前にクリアしようとしたバランがオウンゴールにしてしまうのですから、これではクルトワも泣くに泣けない?更には、もう少しでハーフタイムという42分にもコルニレンコがtaconazo(タコナソ/ヒールキック)で送ったボールをソロモンに決められ、3失点って、これって、何かの冗談ですかあ? うーん、カディス戦の時も前半、何度もチャンスを作られていたのは同じなんですが、何せ、この日のシャフタールはコロナ陽性者が大量8人も発生し、控え選手中心のスタメンだったんですけどねえ。同チームが長らく、リクルートを続けているブラジル人選手たちのパワーが炸裂したのに加え、とりわけ、キャプテンのセルヒオ・ラモスがヒザの打撲により、スタンド観戦だったのが大きかったかと。さすがにこれにはクラシコに向けての温存策を取っていたジダン監督もたまらず、ハーフタイムにはまず、ロドリゴに代えてベンゼマを投入。後半8分、モドリッチのミドルシュートが決まった後には、この日ももらったチャンスを生かせなかったヨビッチをベンゼマに代え、逆転を狙っていったところ…。 はい、やる気というのはこういうところに表れるんですね。14分、ピッチに入ったばかりのビニシウスがDFの出したパスを自陣エリア近くで受け取ったマルロスを急襲。鬼のようにボールを奪うと、そのままドリブル突進して、2点目のゴールを挙げてくれたから、驚いたの何のって。その瞬間、シャフタールのルイス・カストロ監督も「一刻も早く、試合が終わってくれと願った」そうですが、いやいや。カウンターから決まったマルロスのゴールがオフサイドでなければ、彼らは再び点差を広げられていましたしね。運も味方したか、ロスタイム、CKからのボールをバルベルデがエリア外からシュート、マドリーの伝統、土壇場のremontada(レモンターダ/同点劇)発現かと思われたものの、ビニシウスがGKトルビンの前に立っていたため、オフサイドで同点にはなりませんでしたっけ。 結局、2-3で試合は終わり、奇しくもホームで2連敗となってしまったマドリーなんですが、いえ、CLグループリーグについては、昨季もラモスが出場停止だったPSG戦で3-0と黒星スタートし、続くクラブ・ブルージュ戦もホームで2-2の引き分けとしながら、3節目から巻き返して、最後は2位で決勝トーナメント進出を果たしていますから、まだ、来週のボルシア・メンヘングラッドバッハ戦、3節のインテル戦ぐらいまで、そんなに心配することはないんですけどね。やはり気になるのは、これまではクルトワが必死に失点を喰い止めてはいたものの、簡単に敵にシュートを撃たれてしまう守備の脆弱さ。 まあ、カルハバルとオドリオソラの両右SBが負傷中の現在、ナチョやメンディで代用しないといけないせいもありますが、昨季のCL16強マンチェスター・シティ戦2ndレグのように、ラモスがいないと、途端にバランが頼りなくなるのも困りものかと。いえ、ジダン監督は「Hay que pensar que hoy es gris y que mañana va a salir el sol/アイ・ケ・ペンサール・ケ・オイ・エス・グリス・イ・ケ・マニャーナ・バ・ア・サリール・エル・ソル(今日はグレーの日だったが、明日はお日様が出ると考えないといけない)。自分は選手たちを信頼している」と言っていましたけどね。 少なくともラモスが金曜には回復し、バルセロナ遠征のメンバーに入ったのは良かったんですが、いざ、撃ち合いとなってもこちら、アザールの太もものケガが思ったより長引いているのもあって、ベンゼマに頼りきりの前線では心もとないことしきり。それこそ、この夏は経営陣とイロイロあって、機嫌は悪いながらもゴールは入れているメッシ、そしてアンス・ファティとペドリのティーンエイジャーFWの活躍やコウチーニョの好調もあって、グリーズマンを控えにしてもまったく、影響しないバルサの前線にはとにかく羨ましさしか感じませんが、ま、それでもクラシコはクラシコ。マドリーの選手たちもこのカードだけはモチベーションに欠けることはないため、土曜午後4時(日本時間午後11時)からの一戦では、昨季序盤、マジョルカに負けた後も同様に沸いて出てきた、監督交代論を払拭するような、いいプレーを期待しています。 え、実のところ、悪夢の水曜はそれだけで終わりではなかったんだろうって?その通りで最近、お馴染みになったバル(スペインの喫茶店兼バー)で続けて、お隣さんが昨季の何でも王者、バイエルンにアリアンツ・アレナで挑むのを見ていた私なんですが、こちらはモロに実力差が出てしまったというしかないんですよ。というのも開始直後、ロディのラストパスをゴール前、あと一歩のところでルイス・スアレスが届かずという惜しいチャンスがあった時にはそんな実感はなかったんですが、前半14分、ズーレのシュートはゴールポストが守ってくれたものの、28分にはキミッヒのクロスでトリピアーがコマンに裏を取られ、先制ゴールを許してしまってはねえ。 更に41分にもコマンにエリア内侵入され、そこからゴレツカのシュートが決まって、早くも2点差にされてしまったアトレティコだったんですが、後半開始直後にはキミッヒにボールを奪われ、先制点のキッカケを作ったジョアン・フェリックスが発奮。敵DFのクリアを拾って、撃ったシュートがGKノイアーを破ったんですが、マドリー同様、間の悪いところに立っていたルイス・スアレスとコケのオフサイドでスコアボードには上がりません。それでも気落ちせず、果敢に攻めていった彼らだったものの、21分にはFKからトリソに弾丸シュートを決められ、27分にはカウンターから、コマンの独走を招いて、あの奇跡の守護神、オブラクが4失点って、あまりに気の毒すぎでは? いえ、実はCLで4-0のgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を喰らうのは彼も初めてではなく、2018年グループリーグのアウェイ戦でもドルトムントに同じスコアでやられているんですけどね。その時も他の試合で挽回し、2位突破を果たしているため、その後はすぐ、シメオネ監督も土曜午後9時(日本時間翌午前4時)からのベティス戦を見据え、ルイス・スアレス、カラスコ、コケ、マルコス・ジョレンテらをビトロ、コレア、トレイラ、レマルへと入れ替えて温存を図ることに。とはいえ、ジエゴ・コスタが負傷中の今、CFがここ5年間、CLアウェイ戦22試合で無得点記録更新中のスアレスしかいないというのは、来週火曜のワンダ・メトロポリターノでのザルツブルク戦はともかく、無観客ではなさそうなロシアでの3節、ロコモティブ・モスクワ戦など、とても苦労しそうな予感が。 ちなみに試合後のシメオネ監督は、「最後までゴールを求めたチームの態度は良かった。Pudo aparecer si hubiéramos estado más lúcido/プド・アパレセル・シー・ウビエラモス・エスタードー・マス・ルシドー(もっとウチが冴えていたら、入っていたかもしれない)」と選手たちの頑張りを褒めていましたが、まあ、今回はヒメネスやサウールが負傷でいなかったのもありますし、代わりに抜擢された4人のカンテラーノ(アトレティコBの選手)たちが遠征前のPCR検査ではっきり陰性を出せず、お留守番になってしまったという逆境もありましたからね。バイエルンの方もナブリがコロナ陽性で出られず、試合当日まで開催が危ぶまれたなんて経緯もあったんですが、ここは素直に完敗を認めて、11月のホームゲームでは見返してやるぐらいの覇気を持ってくれればいい?そうそう、ベティス戦ではヒメネスが戻って来られるという朗報もありますよ。 そして木曜にはEL組のグループリーグ初戦を迎えたんですが、リエカ(クロアチア)に0-1で勝利したレアル・ソシエダ、PSV(オランダ)にホルヘ・モリーナとマチスのゴールで1-2と逆転勝ちしたグラナダ、初先発となった久保建英選手が先制点、更に2アシストと活躍し、5-3の撃ち合いでシバススポル(トルコ)に勝利したビジャレルと皆、白星発進。中でも恐るべしは、予選3試合を突破してのEL初出場ながら、リーガでも勝ち点10で2番手グループにいるグラナダなんですが、実はこの週末、彼らと日曜に対戦するのが前節はバルサを破り、波に乗っているヘタフェなんですよ。 ええ、彼ら自身も同勝ち点で並んでいるんですが、何せ、昨季は一時、兄貴分のアトレティコをも差し置いて、CL出場圏にいたこともありながら、コロナ禍によるリーガ中断後はさっぱり。最終節ではとうとう、2年連続となるはずだったEL出場権まで、グラナダに奪われてしまったという因縁がありますからね。丁度、エースのソルダードが感染による自宅隔離中なのを利用して、古巣訪問となるモリーナには悪いものの、ここはミッドウィークフリーのあり余る体力を見せつけて欲しいかと。 ちなみに先週末のマドリッドでは2部の弟分、アルコルコンで陽性者が複数発生し、ミッドウィーク節も含め、2試合連続でリーガ戦を延期させられたものの、2度目の検査結果が実は間違い。全員、陰性だったなんていう事件もあり、コロナ関連では全然、予断を許さない今日この頃なんですけどね。土曜からは再び、全土がEstado de Alarma(エスタードー・デ・アラルマ/警戒事態)に入るという報もあり、私も憂鬱極まりないんですが、せめてどこのチームもいいサッカーを披露して、TVを通してしか、応援できないファンを楽しませてくれるとありがたいです。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2020.10.24 21:00 Sat
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ピンクはラッキーカラーにならない…/原ゆみこのマドリッド

「同じ負傷離脱でもちょっと、重みが違うわよね」そんな風に私が嘆いていたのは月曜日、カディス戦を欠場したレアル・マドリーのウーデゴールがノルウェー代表で張り切り過ぎたための筋肉痛ではなく、実はふくらははぎを肉離れ。全治1カ月となると、ニュースで知った時のことでした。というのもお隣さん同様、先週末から、アトレティコもリーガとCLグループリーグが3週間続く、地獄の7連戦に突入。ところがその初戦でいきなり、ジエゴ・コスタが太ももを痛め、こちらも全治3週間と、11月のインターナショナルマッチウィークが終わるまで、復帰が見込めない状態になっていたから。 何せ、片や昨季、レアル・ソシエダでの活躍を買われ、ようやく数年に渡るレンタル移籍生活から解放されたものの、まだレギュラーになったとはとても言えない21才に対して、チェルシーから出戻りした後、ゴールこそ、あまり決めていないものの、コスタはピッチにいるだけで敵に威圧感を与えてくれる、攻撃陣の精神的支柱ですからね。せっかく、週末のセルタ戦では初めてルイス・スアレスと大型FWツートップを組み、息の合ったところを見せてくれていたにも関わらず、ツキに恵まれていないとはまさにこのことだったかと。 え、それでも前節のリーガでは美味しいところ獲りができたアトレティコだったんだろうって?まあ、その通りで、マドリッド勢の1番手として、彼らはバライドスでセルタと対戦。paron(パロン/リーガの停止期間)前はウエスカ、ビジャレアル戦とスコアレスドローを続けていたため、私もゴールが見られるのか、不安だったんですが、いやいや。この日は早くも前半6分、右サイドでコケがコスタに繋ぐと、ブラジル代表の疲れが取れず、お留守番となったロディの代わりに左SBを務めていたカンテラーノ(下部組織出身の選手)マヌ・サンチェスがエリア内から、渾身の力を振り絞って折り返し。今季から背番号3をもらい、トップチームに昇格した彼が期待に応えるラストパスをスアレスに供給しているのですから、素晴らしいじゃないですか。 おかげでスアレスも移籍後、3点目を決めることができたんですが、リードした後はやっぱりいつものアトレティコ。反撃に転じたセルタに迫られ、それこそGKオブラクがイアゴ・アスパス、サンティ・ミナ、カレイラらのシュートを弾いてくれなければ、無失点でハーフタイムには入れないところでしたが、例のコスタの悲劇が起きたのは後半キックオフからすぐだったんですよ。ええ、彼がドリブルでエリア内に持ち込んで、並走していたスアレスにパスを送ったんですが、今度はシュートが枠を外れてしまったのはともかく、その時のダッシュで太ももを痛め、即交代要請って、いやほんと、ここ3シーズンのコスタはこれで14回目の負傷と、もうケガに祟られっぱなしです。 そこでコスタに代わってピッチに入ったのがジョアン・フェリックスだったんですが、その才能の煌めきが見られたのは後半ロスタイムに入ってから。うーん、最初はコーナーでボールをキープして、敵にファールを受けるという時間稼ぎをしていた彼だったんですけどね。やはり、それだけで満足できる器ではなかったようで、何と、敵の頭上を越すパスでマルコス・ジョレンテに繋ぎ、こちらも見事なtaconazo(タコナソ/ヒールキック)で戻って来たボールをシュート。残念ながら、その一撃はゴールバーに当たって跳ね返ってしまったものの、駆けつけたカラスコがヘッドで押し込み、「Por suerte apareció el 0-2/ポル・スエルテ・アパレシオ・エル・セロ・ドス(ラッキーにも0-2が生まれた)」(シメオネ監督)って、随分、上手く辻褄を合わせたもんじゃないですか。 いえ、実際、2点目が入った後、退場させられてしまったセルタのオスカル・ガルシア監督が、「Ellos tienen calidad, no necesitan de muchas ocasiones/エジョス・ティエネン・カリダッド、ノー・ネセシータン・デ・ムーチャス・オカシオネス(彼らには質の高さがあって、多くのチャンスを必要としない)」と言っていた程、アトレティコがゴールに恵まれている訳ではないんですけどね。それでも今週水曜午後9時(日本時間翌午前4時)にはCL1節で昨季の王者、シメオネ監督も「Nos vamos a enfrentar al mejor del mundo por intensidad, presión, juego/ノス・バモス・ア・エンフレンタール・アル・メホール・デル・ムンド・ポル・インテンシダッド、プレシオン、フエゴ(ウチは激しさ、プレス、プレーにおいて世界一のチームと対戦する)」と言っていたバイエルンとの試合をミュンヘンで迎えるため、セルタ戦で勝利できたのは選手たちの士気も上がって良かったかと。 ただ、2016年のCL準決勝ではビセンテ・カルデロンでサウールのゴールで1-0と勝ち、アリアンツ・アレナではグリーズマンの得点でようやく2-1として、アウェイゴール差で決勝進出を決めた彼らでしたが、今回はそのサウールが参加できるかが微妙。日曜、月曜のマハダオンダ(マドリッド近郊)でのセッションでもヒメネスと共にグラウンドに姿を見せず、招集リストに戻って来られそうなのはロディぐらいと、いえ、まあ、セルタ戦でボランチデビューをしたトレイラ(アーセナルからレンタル移籍)も最後はふくらはぎにこむら返りを起こしながら、頑張ってくれたんですけどね。とりあえず、まだグループリーグですし、3月には前年度王者のリバプールも破っているアトレティコなんですから、8月にリスボンでの昨季準々決勝で2-8とgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を喰らったバルサより、9月のUEFAスーパーカップで2-1の惜敗をしたセビージャに近い結果ぐらいは出してもらわないと。 そして、土曜はそのままバル(スペインの喫茶店兼バー)に居座って、マドリーとカディスの試合を見ていた私だったんですが、いくらピンクリボンデー(乳ガン撲滅運動の国際デー)が近いからといえ、エスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)なのに第3ユニのピンクでプレーしたせいで、選手たちも気が散ってしまったんですかね。ジダン監督も「Entramos mal, sin ritmo/エントラモス・マル、シン・リトモ(ウチは悪い形で、試合のリズムにも欠けて、ゲームに入った)」と言っていましたが、まさか、15年ぶりに1部のピッチを踏むカディスにキックオフ早々、押し込まれ、開始1分にはネグレドのシュートをセルヒオ・ラモスがゴールライン前でカット。 かろうじて古巣への恩返しゴールを防いだかと思えば、ロサノとカラの一撃もGKクルトワが必死で防ぐといった具合で、とうとう16分にはロサノにvaselina(バセリーナ/ループシュート)を決められて、先制点を奪われてしまったから、さあ大変!それこそ、「もっと上手く攻撃できてれば、5点は取れていただろう」(セルベラ監督)という劣勢だったんですが、泣きっ面に蜂とはよく言ったもので、30分過ぎにはロサノと接触プレーになったラモスが左ヒザを負傷。ハーフタイムで彼がミリトンに代わったのは仕方ないんですが、さすがにこれではマズいと思ったか、ジダン監督はルーカス・バスケス、イスコ、モドリッチもアセンシオ、カセミロ、バルベルデへと、一気に4人交代って、なかなかお目にかかれる光景ではなかったかと。 更に32分にはクロースもヨビッチと代わり、FW4人体制で同点を目指したマドリーだったんですが、自陣エリア周辺に9人が密集して守るカディスの壁を最後まで崩せず。そのまま0-1で負けてしまうとは、いやあ、「Hemos regalado la primera parte/エモス・レガラードー・ラ・プリメーラ・パルテ(ウチは前半を相手に贈ってしまった)」(カセミロ)のが、ここまで高くつくとはやはり、彼らのゴール不足も相当なもののよう。ただ、同様のことは去年の10月にも起こっていて、その時は9節でやはり、昇格組で、当時は久保建英選手がレンタル移籍していたマジョルカに1-0でシーズン初黒星を喫しているんですけどね。 そのマジョルカも結局は降格してしまったため、マドリーのホームで初勝利を挙げたカディスもそうそう、喜んでばかりはいられないんですが、昨季のリーガ王者にとっては、ホントに間の悪い時期の敗戦になったかと。だってえ、ラモスのケガは打撲だけだったようで、月曜にはチームのセッションに部分参加したとはいえ、水曜午後6時55分(日本時間翌午前1時55分)からのCLシャフタール(ウクライナ)戦のために無理したら、週末、土曜のクラシコ(伝統の一戦、バルサvsマドリー戦のこと)に出られなくなってしまうかもしれないんですよ。 かといって、CLでキャプテンを欠くと、1年前に逆転敗退を招いた16強対決アヤックス戦2ndレグや、コロナ禍による中断をはさんで連敗した8月のマンチェスター・シティ戦2ndレグのように悲惨な結果になりかねず、ええ、昨季はグループリーグ初戦でPSGに3-0と完敗したなんて前例もありますからね。普通なら、楽勝の相手でも決して油断はできないんですが、もちろん、宿敵バルサとのビッグマッチもムゲにはできないという、難しい選択をジダン監督はしないといけなくなったんですが…。 マドリッドには優秀な弟分チームもいるってことを忘れてはいけません。さすがに3試合連続というのは、お店にも悪いので退散した私だったんですが、コリセウム・アルフォンソ・ペレスにバルサを迎えたヘタフェが想定外の大金星を挙げてくれるんですから、驚いたの何のって。ええ、グリーズマンのシュート失敗などあり、前半を0-0で折り返した彼らには後半11分、デ・ヨングがエリア内でジェネを倒し、PKをゲットするという幸運が舞い込むことに。昨季の最終戦ではレバンテ相手にそれまで25回連続成功していたPKを失敗、そのせいでチームは2連連続EL出場という栄誉を逃してしまったこともあり、プレッシャーも相当、あったに違いないマタがGKネトを破り、ヘタフェに先制点を与えてくれます。 ま、当人は「Fue una liberación/フエ・ウナ・リベラシオン(これで解放されたよ)。失敗してから、ずっとまたPKを蹴って、自信を取り戻したかったんだ」と言っていたぐらい、強気な性格で、そんなに心配することもなかったんでしょうけどね。まだまだ、反撃する時間はあったにも関わらず、こちらもピンクデーに合わせて、第3ユニを着たバルサにはたった1点を返すことも難しかったよう。 ええ、それこそカウンターからクーチョが2本も絶好機に外していなければ、もっと点差が開いていた可能性もあった訳で、終了の笛を聞くなり、クーマン監督がボルダラス監督に「ニヨムはリスペクトを欠いていた。Me ha insultado, ha dicho dos o tres veces cosas muy feas/メ・ア・インスルタードー、ア・ディッチョー・ドス・オ・トレス・ベセス・コーサス・ムイ・フェアス(私を侮辱して、とても醜い言葉を2、3度、投げかけた)」と抗議していたように、気迫でもファール数でも勝ったヘタフェがそのまま、勝ち点3を手に入れてしまうとは、大したもんじゃないですか。 何せ、これまでリーガの3強には1つも白星がなかったボルダラス監督ですからね。今季、クーマン監督の下で立ち直ったかのように見えたバルサを、まさにクラシコ直前で叩いてくれるとは一体、誰に予想できた?おかげで消化試合数が1つ少ない相手に勝ち点で並ばれてしまうのを覚悟していたはずのマドリーも3差ある分だけ、ちょっとは気が楽になって、カンプ・ノウに乗り込めるはずですし、これでヘタフェも兄貴分、そしてカディスとグラナダと並んで2番手グループに躍進。日曜のカードでは決勝点のアシストをした後、久保選手が2枚目のイエローカードで退場となったものの、ビジャレアルがバレンシアに2-1で競り勝ち、レアル・ソシエダもベティスに0-3と勝ったため、この2チームが勝ち点差1で首位グループとなりましたが、いやいや。 そう、今週はビジャレアル、レアル・ソシエダ、グラナダにはELグループリーグ初戦があるため、ミッドウィークがフリーとなるヘタフェにはまさにその、木曜にPSVとアウェイ戦をこなしたばかりのグラナダと日曜に対戦する試合まで準備の時間がたっぷりあるんですよ。土曜にグラナダに負けたセビージャも火曜にチェルシーとのCL、バルサも同日、フェレンツバーロシュ戦と、上位候補は軒並み、ヨーロッパの戦いが始まって、地獄の7連戦となるため、ここ3週間のリーガ順位はかなり変動するんじゃないかと。いやあ、4試合しかしてなくて、2分けしているアトレティコはまだ8位なんですけどね。何はともあれ、どのチームもケガ人とコロナ陽性者を出さずに乗り切れることを祈っています。 2020.10.20 21:45 Tue
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いよいよ連戦週間が始まる…/原ゆみこのマドリッド

「15年ぶりじゃ、残念感もひとしおよねえ」そんな風に私が頷いていたのは金曜日、カディスのセルベラ監督が、「me hubiera gustado que fuese en el Bernabéu/メ・ウビエラ・グスタードー・ケ・フエセ・エン・エル・ベルナベウ(ベルナベウでなら良かったのに)」と嘆いているのを聞いた時のことでした。いやあ、昨季、新型コロナウィルス大流行で中断したリーガが再開して以来、今季になっても、レアル・マドリーがバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場内にあるエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)で試合をしているのは、実のところ、無観客が続いているからというより、この機会を逆手にとって、サンティアゴ・ベルナベウの大改装工事をガンガン進めたいという、クラブの意向があるからなんですけどね。 とはいえ、21世紀になってから、2005-06の1シーズンしか、1部にいたことのないカディスにしてみれば、来季以降もマドリーの総本山を訪れるチャンスがあるかどうか、微妙なところ。おまけにディ・ステファノは2部Bに沈んでいた時代に何度もお邪魔して、経験済みですからねえ。この夏、加入したネグレド(アラブ首長国連邦のアル・ナスルから移籍)や、マドリー一途の兄ナチョとは違い、いくつか河岸を変えてきたアレックスら、RMカスティージャ出身の選手たちには懐かしい古巣再訪となるものの、初めて踏むサンティアゴ・ベルナベウのピッチを楽しみにしていたカディスの選手もきっと、多かったのでは? まあ、その辺はコロナ渦中による、仕方のない事情もあるため、嘆いていても仕方ないんですが、実は今週のスペイン代表戦では大いなる不公平を目撃することになったんですよ。そう、火曜に行われたネーションズリーグ4節をキエフのオリンピスキー・スタジアムで戦ったルイス・エンリケ監督のチームだったんですが、あちらはスペインのように規制が厳しくないようで、1万5000人のファンがスタンド観戦できることに。UEFAにより、キャパの30%までという縛りはあっても、さすがにこれだけの人数になると、応援の声もTVのマイクを通して入ってきますしね。リーガの試合は放送局がイメージ音声をかぶせているので、そうでもないんですが、先週土曜にディ・ステファノであった、選手やスタッフの怒鳴り声飛び交うスイス戦と比べると、それこそ雰囲気に雲泥の差があったかと。 え、でもスペインが予想外の敗戦を喫したのは別に地元ファンの応援に臆したからではないんだろうって?それはその通りで、前半など完璧に試合を支配していたんですが、とにかくシュートが入らないんですから、もうどうしたものか。大体がして、正GKピアトフ(シャフタール)、第2GKレニン(マドリー)が揃って、PCR検査で陽性になってしまったため、この代表戦期間でウクライナのゴールを守ることになった第3GK、ブッシュチャン(ディナモ・キエフ)など、親善試合だったフランス戦で大量7失点、ネーションズリーグのドイツ戦でも2失点と、決して自信のある状態にはあらず。 ところが、ロドリゴ(リーズ)、アンス・ファティ(バルサ)、そしてセルヒオ・ラモス(マドリー)のFKまで、paradon(パラドン/スーパーセーブ)で弾かれているとなれば、おそらくその日もスタンドに大勢いただろう、オリンピスキーをホームとするディナモ・キエフのファンの支えがあったからというのはちょっと、私の穿ち過ぎ? 実際、その自信はウクライナの他の選手にも伝染したか、辛抱強く守って前半を終えると、いえ、こちらもディナモ・キエフ出身のシェフチェンコ監督は、「ウチは何も変えていない。0-0のままだと、スペインに辛抱強さが欠けてくるのはわかっていたから、あとは待つだけだった」と言っていたんですけどね。後半31分、GKブッシュチャンのロングキックをセンターで受けた後、ヤモレンコ(ウェストハム)が送ったラストパスをツィガンコフ(ディナモ・キエフ)がシュート。これが前に出ていたGKデ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)を破り、ウクライナに先制点が入ったから、ビックリしたの何のって。 うーん、もうこの時点でルイス・エンリケ監督はロソリゴ、アンス・ファティをフェラン・トーレス(マンチェスター・シティ)、オジャルサバル(レアル・ソシエダ)に代えていて、ダニ・オルモ(ライプツィヒ)、セバージョス(アーセナル)と、スイス戦の後、左ハムストリングのケガで離脱したジェラール・モレノ(ビジャレアル)を除き、持てるアタッカーは全て投入したんですけどね。結局、終盤、CFと化し、誰よりシュートを撃っていったのがラモスだったとなれば、やはり、スペインのFW人材難は深刻かと。ええ、いくら後半ロスタイムに奇跡の同点弾などを入れているとはいえ、ラモスがDFなのにはそれなりの訳があるはずですし、ロドリ(マンチェスター・シティ)なども「No tenemos un gran goleador/ノー・テネモス・ウン・グラン・ゴレアドール(ウチには偉大なゴールゲッターがいない)」と認めていましたしね。 21本もシュートを撃ったものの、結局、そのまま1-0でスペインは負けてしまったんですが、彼らがラッキーだったのはその日、スイスと対戦したドイツが3-3で引き分けたため、ファイナルフォーへの出場権が得られるグループ首位の座を譲らずに済んだこと。いや、といっても差は勝ち点1だけなので、ルイス・エンリケ監督も「Hemos sido infinitamente superiores y merecimos ganar por más de un gol/エモス・シードー・インフィニータメンテ・スペリオーレス・イ・メレシモス・ガナール・ポル・マス・デ・ウン・ゴル(ウチの方が無限大に力が上だったし、1点以上の差で勝つに値した)」なんて強がっている暇があったら、11月のネーションズリーグ最後の2節、スイス、ドイツ戦に向けて、改善策を練った方がいいかと。 何せ、今回の3連戦はリスボンでのポルトガルとの親善試合のスコアレスドローで始まって、ベルデベバスでもGKゾマー(ドルトムント)のミスから、オジャルサバルが奪ったゴールだけで、スイスに1-0の辛勝でしたしね。それこそ、バーゼルのザンクト・ヤコブパルクで行われる試合は無観客じゃないような気がとってもしますし、逆にセビージャ(スペイン南部)のカルトゥーハでのドイツ戦はファンを入れないことになっているため、スペインはスタンドからの援護をまったく当てにできないって、これはもう不公平の極みかと。せめてもの救いは、まだこれが、ユーロやW杯予選などではなく、ネーションズリーグだということでしょうか。 そしてインターナショナルマッチウィークの強行日程は終わり、選手たちもそれぞれのクラブに帰って行ったんですが、息つく間もなく、今週末から、ヨーロッパの大会に参加するチームは地獄の7連戦に突入。初っ端から、1部のマドリッド勢の試合が土曜に集中となったため、いえ、幸い、マドリッド限定Estado de Alarma(エスタードー・デ・アラルマ/警戒事態)は続いているものの、完全休業させられているバルセロナなどとは違い、こちらはバル(スペインの喫茶店兼レストラン)なども時短で開いているんですけどね。 おかげでまだ私もどの試合を観戦するか、決めかねている状態なんですが、とりあえず、順番にチームの近況を伝えていくことにすると。午後4時(日本時間午後11時)から、バライドスでのセルタ戦に挑むアトレティコは木曜にようやく、各国代表に出向していた選手たちが全員帰還。どうやら、ブラジル代表で144分間、プレーしてきたロディがお疲れのようで、ビーゴ(スペイン北西部)遠征のリストに入っていませんでしたが、2週間、マハダオンダ(マドリッド近郊)でじっくりトレーニングしていたはずのサウールとヒメネスも筋肉痛で加われないって、一体、どうなっているんでしょう。 ま、その辺りは来週水曜のCLブループリーグ初戦、ドイツでのバイエルン戦との兼ね合いもあるんでしょうが、このセルタ戦、paron(パロン/リーガの中断期間)前、2試合続いたスコアレスドローのゴール日照り脱却のため、期待されているのはルイス・スアレスとジエゴ・コスタの大型FWツートップ。ええ、前者はウルグアイ代表でPKを3本も決めているため、これだと悩みの種のPKキッカー選びも解決しますしね。5日の市場クローズの日に5000万ユーロ(約62億円)の契約解除金を払い、アーセナルへ行ってしまったトマスと入れ替わり、レンタル移籍となったトレイラもスアレスと一緒にウルグアイ代表に行っていたため、まだアトレティコでは2回程しか練習していないんですが、サウールの不在もあり、土曜にはコケとボランチコンビを組んで、先発デビューするという予測も出ています。 いえ、それ以上に気になるのは、ポルトガル代表の3試合全てに出場。スペインとの親善試合に続き、ネーションズリーグ、こちらも0-0だったフランス戦の後、コロナ陽性となったクリスチアーノ・ロナウドがチーム離脱しながら、スウェーデンに3-0と快勝した一戦でいいプレーをしたと言われているジョアン・フェリックスなんですけどね。シメオネ監督も「代表戦ではチームへの責任感、意欲などを見ることができた」と記者会見で褒めていましたが、「lo necesitamos también con nosotros/ロ・ネセシタモス・タンビエン・コン・ノソトロス(それがウチでも必要だね)」と釘を刺すことを忘れず。何はともあれ、バイエルンとのビッグマッチの前だけに、チーム一丸となって、ゴールを決める感触を思い出してくれたらいいかと。 そして土曜日、続く6時30分(日本時間翌午前1時30分)から、バルデベバスにカディスを迎えるのがお隣さんなんですが、こちらはノルウェー代表で3試合。プレーオフ準決勝でセルビアに負け、来年のユーロ出場の夢が消えたものの、現バージョンのネーションズリーグでルーマニア、北アイルランドに連勝したウーデゴールがふくらはぎを痛めるという逆境が。朗報はリーガのベティス戦で臀部を痛めたクロースがドイツ代表のウクライナ戦、スイス戦でリハビリを済まし、完璧な状態で戻ってきたことですが、スウェーデン戦、フランス戦でフル出場したモドリッチは35才ともあって、ちょっと疲れが残っているかもしれません。 え、マドリーも来週水曜にはCLシャフタール戦があるんだから、ジダン監督はローテーションを考えているんだろうって?その通りで、そのシャフタールではコロナ陽性が何人も出て、スペインとの試合に出られなかった選手も多いんですが、時期的にもう、隔離から戻ってきそうですしね。やはり昇格組のカディスよりは手ごわい相手とも言えるんですが、マドリーの強みは今回の代表戦、フランスにデ・シャン監督ある限り、呼ばれないだろうと言われているベンゼマはともかく、アセンシオ(スペイン)とビニシウス(ブラジル)も招集されなかったため、スタメン予定の攻撃陣は体力があり余っているということ。 カルハバルとオドリオソラの負傷のため、穴が開いている右SBもレバンテ戦同様、この土曜はアレックスとの兄弟対決を楽しみにしているナチョでもいいし、メンディもフランス代表のクロアチア戦で練習してきましたしね。更にルーカス・バスケスもいるとなれば、特に問題はなさそうですが、さて。むしろ、ファンとしてはようやく予定が24日(土)と決まった今季最初のクラシコ(伝統の一戦、バルサvsマドリー戦のこと)までに、今度は太ももをケガしているアザールが戻れるのかどうかの方が気になるかと思いますが、どうやら、こちらはかなり難しいようですよ。 一方、一足先にこの土曜、午後9時(日本時間翌午前4時)から、バルサとコリセウム・アルフォンソ・ペレスで対決する弟分のヘタフェはというと。幸い、スペインU21代表でユーロ予選2試合をこなしてきたククレジャを始め、ウルグアイ代表に初参加したアランバリ、ダミアンら、各国代表からは全員、元気で戻って来たんですが、こちらも頼りは居残り組のマタやアンヘルのゴールになりそう。ちなみにそのアンヘル、昨季の2月には長期離脱となったデンベレの代わりにバルサがFWを特例補強しようとした際、候補の1人に挙がっていたんですが、結局は当時のセティエン監督の希望でお隣さん、レガネスのブライトワイテに白羽の矢が当たることに。 その経験を当人は、「Uno siente un poco de tristeza porque ese tren pasa una vez en la vida/ウノ・シエンテ・ウン・ポコ・デ・トリステサ・ポルケ・エセ・トレン・パサ・ウナ・ベス・エン・ラ・ビダ(そんな機会は人生に1度しかないから、ちょっと悲しかった)」と先日、ラジオのインタビューで話していましたが、ま、プロの選手とはそんなもの。ブライトワイテにしてもゴール飢饉で沈みゆくレガネスを見捨て、補強も市場外でできなかったレガネスはそれこそ、2部に降格してしまったりと、惨々でしたが、選手の方も今季、ルイス・スアレスのアトレティコ移籍で空いた背番号9をもらったものの、ここ3カ月で成績を残さないと、また1月の市場で放出要員になるという、厳しい立場のようですからね。 ここはアンヘルも腹を括って、大勢のファンがヒーローと崇めてくれるチームのため、Eurogeta(エウロヘタ/ヨーロッパの大会に出場するヘタフェのこと)復活に貢献してくれたら、嬉しいかと。ただ、バルサ相手にはここ9年、コリセウムで勝っていないヘタフェですし、相手も来週火曜には、カンプ・ノウで無観客開催と決まったCLフェレンツバーロシュ戦が控えていながら、クーマン監督がメッシを温存することはなさそうですからね。ヘタフェが攻勢をかけるのはその先、グラナダ戦やバレンシア戦からとなるかもしれません。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2020.10.17 23:15 Sat
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敵はコロナだけじゃない…/原ゆみこのマドリッド

「早くも犠牲者が生まれてしまった」そんな風に私が首を振っていたのは月曜日、スイス戦の翌日、ラス・ロサス(マドリッド郊外)のサッカー協会施設で行われた練習でジュラール・モレノ(ビジャレアル)とディエゴ・ジョレンテ(リーズ)が負傷、10月最後のスペイン代表戦、ネーションズリーグのウクライナ戦のためのキエフ遠征には参加せず、チームを離脱するという報を聞いた時のことでした。いやあ、来週にはいよいよCLが始まるとあって、ここ数日は代表戦明け、今週末から3週連続でミッドウィークにも予定が入り、11月のインターナショナルマッチウィークまで、息もつかさぬ7連戦となるアトレティコやレアル・マドリーの心配をしていたんですけどね。 もっとしっかり目を開いて今年残りのカレンダーを見てみたところ、11月にも代表戦が3試合組まれている上、その後はまた、CL、ELグループリーグが3週連続であるんですよ。つまり、9月末のミッドウィークリーガ週から、選手によっては連続11週、週2試合ペースになるということで、モロ、それにはまっていたのが、ビジャレアルでELに参戦するジェラール・モレノ。左のハムストリングを痛めて全治3週間だそうで、今、彼にいなくなられるのは、日本代表は2試合、それも親善試合だけで久保建英選手は帰って来られるとはいうものの、エメリ監督にとってはかなりの痛手かと。 左太ももを痛めたディエゴ・ジョレンテもレアル・ソシエダに留まっていれば、元同僚のオジャルサバルやミケル・メリーノと一緒にELで頑張るはずでしたが、イングランドではカップ戦は始まっているものの、先日、移籍したリーズはプレミアリーグに昇格したばかり。ヨーロッパの試合がないというだけ、まだマシなんでしょうが、今回のスペイン代表に限っても招集された24人中、17人が国内戦とヨーロッパの地獄のループにどっぷりはまっているとなれば、正直、11月の招集リスト発表時に一体、どのくらいが元気でいられるのか、ちょっと不安に思ってしまうのは、私だけではない? となると、逆に9月の代表戦再開から、1人もルイス・エンリケ監督に呼ばれていないアトレティコなど、コケ、サウール、マルコス・ジョレンテ、ジエゴ・コスタらがマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場で2週間丸々、調整に励むことができ、paron(パロン/リーガの中断期間)明けの勝ち組になれるんじゃないかと期待もしてしまうんですが、世の中、そうは問屋が卸さしません。もちろん、スペイン以外の各国代表選手が計11人もいるせいで、いやあ、ジョアン・フェリックス(ポルトガル)など、この日曜にもネーションズリーグのフランス戦でスコアレスドローを演じ、ウエスカ、ビジャレアル、スペイン戦と4試合連続の0-0街道を歩む破目に。いい加減、水曜のスウェーデン戦では白黒、はっきりつかないと、当人もゴールの祝い方を忘れてしまうかも。 そしてもう1人、心配なのは先週、お隣さんからトッテナムにとうとう移籍したベイルが負傷中で出ていないウェールズに3-0で勝った親善試合で初めて、イングランドのキャプテンを務めたトリピアーで、いえ、別に土曜のネーションズリーグでも、カラスコはプレーしていたものの、クルトワ、アザールのマドリー勢を欠いたベルギーに2-1で競り勝つなど、こちらは当人の士気も上がりそうな代表参加なんですけどね。水曜のデンマーク戦もケガせず、無事に乗り切ってもらいたいと切に私が祈っているのは、そろそろ復帰かと思われていたベルサイコが先週、再びヒザの靭帯の内視鏡手術を実施。ええ、コロナ禍でリーガが中断している最中に行ったのと同じ箇所で、その時は体内に残った補助具を抜き取るだけと聞いていたものの、予後が悪く、この再手術により、12月頃まで、実戦には戻れなくなってしまったから。 え、でもロディしかいない左SBと違い、アトレティコには右SBが3人、いなかったかって?いやあ、そうだったんですが、実はこの夏の市場でアリアスがレバークーゼンにレンタル移籍。ていうか、その彼も先週末、コロンビアのW杯予選ベネズエラ戦で、マチス(グラナダ)にタックルをかけた際に負傷し、それも腓骨骨折と足首の靭帯損傷という、全治6カ月の重傷を負うことに。手術後はマドリッドに戻って、リハビリすると言われていますが、いや、これって、インテルにレンタル移籍中にヒザの靭帯を断裂したベルサイコとまったく同じパターンかと。うーん、アリアスもアトレティコに留まっていれば、リーガ開始から3節で出番がなく、コロンビア代表にも呼ばれなかったかもしれないとか思うと、ホント、残酷な結末ですよねえ。 まあ、その辺はともかく、スペイン代表の土曜のスイス戦がどうだったかもお話ししておかないと。このネーションズリーグ3節は9月同様、バルデベバス(バラハス空港の近く)にあるエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)で行われたんですが、いや、もう、風が強かったせいか、ポルトガルとの親善試合と違って、完全無観客開催だったせいか、やたら、選手たちやコーチ陣の声が響き渡ることといったら、もう。序盤から、GKデ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)がベニト((ジロンダン・ボルドー)のシュートをparadon(パラドン/スーパーセーブ)するなど、CB3人制を敷いた相手に苦労させられそうな様相を呈していたものの…。 前半14分、予期せぬところか、突破口が開けます。スイスの守護神、ヤン・ゾマー(ボルシア・メンヘングラッドバッハ)がゴールキックをショートで出すことに固執し、2度程、エリア内でのパスを繰り返した挙句、正面でもらうはずだったジャカ(アーセナル)が足を滑らせるという不運に見舞われたのが運の尽き。辛抱強く、プレスをかけていたミケル・メリーノがこのボールを奪い、あうんの呼吸でオジャルサバルに送ると、そのシュートが決まって先制点が入ったから、ホッとしたの何のって。いえ、ルイス・エンリケ監督は「El gol no es un fallo de ellos, es un gran acierto nuestro/エル・ゴル・ノー・エス・ウン・ファジョ・デ・エジョス、エス・ウン・グラン・アシエルトー・ヌエストロ(ゴールは彼らのミスではなく、ウチの策が見事に的中した結果だ)」と自画自賛していましたけどね。 後半などもオジャルサバル、ミケル・メリーノ、セルヒオ・ラモス(マドリー)、ジェラール・モレノらにチャンスがあったものの、追加点は奪えず。今月末に18歳のバースデーを迎えるアンス・ファティ(バルサ)も敵の厳しいマークに遭って、キラめきを見せることはできませんでしたしね。彼と交代で入ったアダマ・トラオレ(ウォルバーハンプトン)も初っ端、ドリブル2、3人抜きを披露したぐらいで、「nos ha faltado poco para finalizar, eso tenemos que seguir trabajándolo, yo personalmente/ノス・ア・ファルタードー・ポコ・パラ・フィナルサール、エソ・テネモス・ケ・セギール・トラバハンドー、ジョ・ペルソナルメンテ(ウチはちょっとフィニッシュ力に欠けていた。それは努力し続けないといけなくて、特にボクはね)」と当人も言っていたんですが、やっぱり、今のスペイン代表はゴール不足の感があるかと。 今月から、ネーションズリーグもようやく交代枠5人制となったのを利用して、4人目にはロドリ(マンチェスター・シティ)を入れて、守備固めをしたおかげもあり、そのまま、1-0で勝つことはできましたけどね。折しも同日、同グループ2位のドイツもケガの治ったクロース(マドリー)も出場したおかげか、ウクライナに1-2で勝利、スペインが勝ち点2差を保てたのは良かったかと。ただねえ、ホントに1週間で3試合というのは強行軍日程で、もう翌日曜の夜にはチームはウクライナへ移動。23才とまだ若い上、合宿初日のコロナ検査ではっきり陰性が出なかったため、リスボンに連れて行ってもらえず、ラス・ロサスでお留守番していたオジャルサバルなどは、「Está claro que las piernas pesan, pero se recuperan rápido en los próximos días/エスタ・クラーロ・ケ・ラス・ピエルナス・ペサン、ペロ・セ・レクペラン・ラピド・エン・ロス・プロキシモス・ディアス(もちろん、足は重くなるけど、数日で回復するよ)」と言っていたんですけどね。 月曜に会場のオリンピスキーで練習した時には、まさにそのスタジアムでイタリアを4-0で下し、スペイン代表最後の栄冠となったユーロ2012優勝を果たしたメンバーの生き残り、ラモス、ブスケツ(バルサ)、ヘスス・ナバス(セビージャ)らはもう皆、30代半ばとあって、こうも連戦が続くとちょっと辛いかも。相手も9月にはディ・ステファノでそれこそ、ラモスの2発、アンス・ファティ、フェラン・トーレス(マンチェスター・シティ)のゴールで4-0と完勝したウクライナとなれば、ルイス・エンリケ監督もローテーションを考えているんじゃないかと思いますが、さて。そうそう、ウクライナ代表に合流早々、正GKのピアトフ(シャフタール)共々、PCR検査で陽性だったGKルニン(マドリー)は2度目の検査で陰性となり、もうマドリッドに戻って、ベルギー代表から即行リターンしたクルトワと一緒にバルデベバスで練習しているそうですよ。 え、聞くところによると、ジョゼ・アルバラーデ(スポルティングCPのホーム)での親善試合はたった2500人だったのが、この火曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)からのウクライナ戦には2万1000人のファンの入場が見込まれているんだろうって?その通りで、敵方の応援一色になるのは目に見えているんですが、これって、マドリッドの弟分チーム、ヘタフェのコリセウム・アルフォンソ・ペレス(1万7000人)やレガネスのブタルケ(1万2000人)が満員になる以上の人数ですからね。ルイス・エンリケ監督は「ウチを応援してくれるのではなくとも、普通の状態に近づくのは誰にとっても喜ばしいこと」と気にしていませんでしたが、いやいや、ちょっと待って。 実を言うと、土曜のスイス戦もUEFAはキャパの30%までなら、観客を入れて構わないという姿勢だったんですが、無観客だったのはCSD(スポーツ上級委員会)の意向で、コロナ再流行真っ盛りのスペインでは、少なくとも年内はスタジアムにファンを入れての試合はできないと伝えてしまったんですよ。でもそうなると、11月17日にセビージャ(スペイン南部)のカルトゥーハで開催予定のネーションズリーグ最終節、おそらく首位を争っているだろうドイツとの決戦でも地元の応援を当てにできないということで、それって、思いっきり不利ではない? おまけに同じUEFA括りで、これは代表戦だけでなく、CL、ELにも適応。要はマドリー、アトレティコ,バルサ、セビージャ、レアル・ソシエダ、ビジャレアル、グラナダの出場スペイン勢、全てがアウェイ戦では相手チームが地元のファンの後押しを受けながら、ホームゲームは無観客という、とんでもない不公平な目に遭うってことで、いえ、どのクラブもCSDに抗議はするつもりのようですけどね。ただ、中には年内いっぱい無観客試合を想定して、サンティアゴ・ベルナベウを絶賛大改修中にしてしまったマドリーのようなチームもあって、これは応援があろうが、なかろうが実力に自信があるという意味なのか…ええ、そこまで強気になれないお隣さんが、空っぽのワンダ・メトロポリターノで苦労する風景が目に浮かぶだけに、私も無関心ではいられませんよね。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2020.10.13 22:00 Tue
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