岡崎慎司も一時は在籍したマラガ、悪名高い会長が不正告発で職務停止に

2020.02.21 10:40 Fri
Getty Images
マラガの会長であるアブドゥラ・ビン・ナセル・アル・タニ氏が、半年間の職務停止となったようだ。スペイン『マルカ』が報じた。

職務停止の理由は、資金の不正流用や不当管理などがあるとされ、クラブの株主協会に告発されたとのこと。スペインの地方裁判所は、この告発により、アル・タニ氏をマラガの管理に関与させないことを決定した。

今回の告発に関して、司法警察、ラ・リーガ、スポーツ上級委員会に報告。調査の結果、6カ月の職務停止を申告。職務停止期間の延長の可能性もあり、アル・タニ氏540万ユーロ(約6億5000万円)の債権を与え、支払えない場合は株式が押収されることになる。
アル・タニ氏は、この件について地方裁判所へ控訴することが可能となり、最終決定の期間を数カ月延長することが可能になる。一方で、この問題が解決される前に刑が執行されることもあり、どのような状況になるかは今後の注目点となる。

カタールでビジネスを成功させたアル・タニ氏は、2010年にマラガを買収。スペインの2強であるレアル・マドリーやバルセロナに対抗するチームを作ろうと財を投じた。
しかし、大型補強や実績のある指揮官の招へいなどを繰り返すも、結果が伴わずに残留を争う状況に。しかし、2年目の2011年はチャンピオンズリーグ出場権を獲得することとなった。

このまま目論見通りビッグクラブへの道を歩むかと思われたが、2012年7月にクラブを売却する交渉が水面下で進められていたことが発覚。さらに、選手やスタッフへの給与の不払いも明るみとなり、一気に傾いていた。

大型補強した選手たちも、給与が高いことを理由に次々と売却。その後も立て直すことができず、中位をさまよっていたが、2017-18シーズンに最下位となり降格していた。

2019-20シーズンは、夏にレスター・シティからFW岡崎慎司が加入。スペインの地でのプレーに胸を躍らせていたが、ずさんな管理体制が再び問題視。リーグが取り決めているサラリーキャップ制度に関して、選手年俸が超過しており新たな選手登録を禁止隣、加入していた岡崎を登録することができず、シーズン開幕前に契約解除。現在のウエスカへと移籍した経緯がある。

ファンを含め、クラブを混沌とした状況に陥らせたアル・タニ氏への不信感は募っており、今回の告発に至ったとみられる。どのような結末を迎えるのか、アル・タニ氏からクラブが離れるのか注目だ。

マラガの関連記事

ニューカッスル・ユナイテッドがマラガのU-19スペイン代表FWアントニオ・コルデロ(18)の獲得で合意したという。『The Athletic』が伝えた。 コルデロは2021年にマラガの下部組織に加入し、2022年にプロ契約を締結。2023年9月にはBチームに当たるアトレティコ・マラゲーニョに所属すると、チームを3 2025.04.19 12:55 Sat
パリ・サンジェルマン(PSG)のオーナーでもあるナセル・アル・ケライフィ氏は、新たなクラブの買収を検討しているようだ。『The Athletic』が伝えた。 アル・ケライフィ氏が率いるカタール・スポーツ・インベストメント(QSI)は、PSGの他にもポルトガルのブラガの株式22%を保有。また、F1チームのアウディや 2025.03.27 16:55 Thu
マラガの逸材FWが今シーズン終了後のニューカッスル移籍を決断したようだ。スペイン『マルカ』が報じている。 現在、セグンダ・ディビシオン(スペイン2部)に所属するマラガで注目を集めている逸材が、U-19スペイン代表FWアントニオ・コルデロ(18)。 2023-24シーズンはマラガBを主戦場としたが、2024年 2025.03.18 19:15 Tue
元カメルーン代表FWファブリス・オリンガ(27)が自身の選手キャリア後退を振り返った。 オリンガという名前を聞いて、一体どのくらいのサッカーファンが覚えているだろうか。マラガ時代の2012年8月、ラ・リーガデビュー戦でいきなりゴールを決め、16歳98日という当時のリーグ史上最年少ゴール記録を樹立したウインガーだ。 2023.10.10 18:06 Tue
チームの補強を嘆くファンの発想力が話題になっている。スペイン『マルカ』が伝えている。 現在はRFEFプリメーラ・ディビシオン(スペイン3部)に所属するマラガ。2011-12シーズンにはチャンピオンズリーグ(CL)でベスト8に輝くなど躍進したが、その後はオーナーだったカタール人実業家シェイク・アブドゥラ・ビン・ナッ 2023.08.24 22:35 Thu

ラ・リーガの関連記事

【ラ・リーガ】マジョルカ 1ー0 アラベス(9月28日/エスタディ・マジョルカ・ソン・モイシ) ジャガー浅野 待望の今季初ゴール#浅野拓磨 味方との見事なワンツーで裏に抜け出し、冷静なフィニッシュこのゴールが決勝弾となり今季未勝利だったチームを初勝利に導くラ・リーガ 第7節#マジョルカ v #アラベスhttps: 2025.09.29 16:00 Mon
ソシエダの日本代表MF久保建英が、ラ・リーガの開幕戦で初ゴールを決めた。鮮烈ゴラッソに、ファンが大歓喜している。 ソシエダはラ・リーガ第1節でバレンシアと対戦。在籍4シーズン目を迎える久保は[4-2-3-1]の右サイドハーフで先発すると、先制を許した直後の60分に圧巻の同点ゴールを叩き込む。 スペイン代表M 2025.08.18 12:30 Mon
新しい未来のテレビ「ABEMA(アベマ)」は、スポーツ・チャンネルDAZNと展開する「ABEMA de DAZN」で、2025年8月より開幕する主要な欧州サッカーリーグにおいて、日本代表選手が所属するクラブを中心とした「欧州リーグ2025-26」の試合を中継することを決定した。 今回の発表によると、リーグ・アン、 2025.08.15 17:21 Fri
バルセロナは25日、中止としていたヴィッセル神戸との30周年記念チャリティーマッチ「FRIENDLY MATCH」の『ヴィッセル神戸 vs FC バルセロナ』が開催されることを発表した。 今月27日に予定されていた一戦は、同月24日、『プロモーターによる重大な契約違反』があったとしてバルセロナが公式サイト上で日本 2025.07.25 19:00 Fri

マラガの人気記事ランキング

1

スペイン2強も関心のマラガ逸材FWがニューカッスル移籍へ

マラガの逸材FWが今シーズン終了後のニューカッスル移籍を決断したようだ。スペイン『マルカ』が報じている。 現在、セグンダ・ディビシオン(スペイン2部)に所属するマラガで注目を集めている逸材が、U-19スペイン代表FWアントニオ・コルデロ(18)。 2023-24シーズンはマラガBを主戦場としたが、2024年6月に行われたプリメーラ・フェデラシオン(スペイン3部)の昇格プレーオフ決勝ではジムナスティック・タラゴナ相手に劇的なファーストチーム初ゴールを挙げ、クラブをセグンダ・ディビシオン(スペイン2部)昇格に導く活躍を見せた。 そして、ユースチーム登録ながらも、ファーストチームに定着した今季はここまでリーグ戦29試合5ゴール6アシストの数字を記録し、印象的な活躍を見せている。 スピードとドリブルテクニックに加え、パスセンスやプレースキックの精度にも優れる178cmの右利きのウイングは、バルセロナ、レアル・マドリーという国内の2強からの関心を集めていたが、新天地はニューカッスルになる模様だ。 報道によれば、今シーズン限りでマラガとの契約が終了する18歳は大物代理人ピニ・ザハビ氏とのパイプによってバルセロナ行きが有力視されていたが、ここに来て状況に変化があり、過去に多くのスペイン人選手を獲得してきたマグパイズ行きが最有力となっているという。 2025.03.18 19:15 Tue
2

マラガで13年間プレーしたFKの名手、元ポルトガル代表MFドゥダが退団

▽マラガは19日、元ポルトガル代表MFドゥダ(36)の退団を発表した。 ▽2001年からマラガでプレーするドゥダは左足のキックが魅力のプレーヤー。一時、レバンテやセビージャへ移籍する期間があったものの、マラガでは計13年間にわたってプレーし、公式戦348試合に出場して35ゴールをマークしていた。 ▽そのドゥダはマラガ退団について以下のように公式サイトで述べている。 「マラガを離れることを発表するよ。みんなには知っておいて欲しかった。僕はマラガのユニフォームを13年間にわたって着続けた。僕にとって300試合以上、マラガのために戦えたことは誇りだよ。日曜日は僕にとってマラガでの最後の試合になる」 2017.05.20 04:35 Sat
3

ハリウッド俳優のジョージ・クルーニー氏がスペインクラブを買収に興味?

ハリウッドスターとしても知られるジョージ・クルーニー氏が関連するグループが、スペインクラブを買収する可能性があるようだ。スペイン『マルカ』が報じた。 報道によると、マラガの小株主協会(APA)の会長であるアントニオ・アギレラ氏がスペインのテレビ局『カナル・マラガ』で明かしたとのことだ。 アメリカを拠点とするこのグループは、2019年末までにマラガの会長であるアブドゥラ・ビン・ナセル・アル・タニ氏に対して1500万ユーロ(約18億円)で最初のオファーを出したのこと。しかし、アル・タニ氏は、交渉を行うことを完全に拒否したとのこと。加えて、アル・タニ氏はクラブ売却に約1億ユーロ(約120億円)を要求したようだ。 このグループは、映画やテレビの制作を行っており、マラガをヨーロッパでの拠点にしたいと考えているとのこと。「彼らはここマラガで、Amazonのために撮影していた。とても大きな経済効果があるシリーズなんだ」とアギレラ氏は語っている。 さらに、「ジョージ・クルーニーは、買収の背後にいる1人だが、クラブの管理を担当するのは、すでにマラガに住んでいる人間だ」とコメント。クルーニー氏が直接クラブ運営に関わるわけではないようだが、買収へは引き続き関心があるようだ。 アル・タニ氏は、先日不正を告発され、半年間の職務停止に追いやられている状況。加えて、このグループが資金を持っていることから、自身のバカげた要求を取り下げ、交渉を行いたいと態度を翻しているようだ。 ジョージ・クルーニー氏は、テレビドラマシリーズの『ER緊急救命室』や主演を務めた『オーシャンズ11』、『フィクサー』など多数の映画に出演。映画監督や製作にも携わっている。 何れにしても、クラブが窮地に立たされているマラガ。新たなオーナーを迎え入れることには、ファン・サポーターも願ったり叶ったりなのではないだろうか。 2020.02.25 10:22 Tue
4

ラ・リーガ史上最年少ゴールから11年…27歳オリンガがキャリア後退を回想「僕より代理人が調子に乗った」

元カメルーン代表FWファブリス・オリンガ(27)が自身の選手キャリア後退を振り返った。 オリンガという名前を聞いて、一体どのくらいのサッカーファンが覚えているだろうか。マラガ時代の2012年8月、ラ・リーガデビュー戦でいきなりゴールを決め、16歳98日という当時のリーグ史上最年少ゴール記録を樹立したウインガーだ。 あれから11年の月日が流れ、現在は選手として油が乗ってきた年齢であろう27歳。だが、現在地はルーマニア1部の中堅クラブであるFCボトシャニ。歴史的ゴールから2年でマラガを去り、キプロス、ベルギー、ルーマニア、ポルトガルを経て、今年から再びルーマニアに戻ってきた。 早熟と言ってしまえばそれまでだが、スペイン『Relevo』のインタビューに応じたオリンガは、望まなかったマラガ退団が選手キャリア後退を招いたと振り返る。 「あのゴールが全てを変えてしまった…1試合の勝利に貢献しただけなのに。(当時チームメイトの)イスコやホアキン・サンチェスからの祝福に浮かれたけど、調子に乗ったのは僕ではなく当時の代理人だ。彼のせいで人生の歯車が狂い出した」 「1年後、17歳の僕はマラガとの契約延長を話し合う時期を迎えた。けど、結局は延長してもらえなかったんだ。代理人がマラガに多額の金銭を要求し、別のクラブで引き取り先を見つけると言い出した。彼と僕の間で意見交換はほとんどなかったよ」 結果的に行き着いた先は、欧州の主要リーグから大きくかけ離されたキプロス1部のアポロン・リマソル。自らクラブと契約交渉などできるはずもない当時17歳のオリンガは「あまりにも騙されすぎた…サッカーを辞めたいとさえ思った」と変えられない過去を悔やむ。 それでも現在2児の父だというオリンガは「子どもたちのためにも、自分に残された選択肢にしがみつかなきゃね(笑) ルーマニアでのプレーは楽しいよ。僕の経歴はこの国では不思議でもなんでもないらしくてね」と笑い飛ばす。 また、つい先日に自身の最年少ゴール記録を塗り替えたバルセロナのスペイン代表FWラミン・ヤマル(16)については、自身と同じ境遇に陥ることはないと断言。代理人の重要性を説きつつエールを送った。 「ラミンと僕の違い? 彼は素晴らしいキャリアを築くべく懸命に努力し、そばには優れた代理人もいると聞いているよ。世界最高のユースアカデミーに育まれ、今は世界最高の選手たちとプレーしている。僕とは何もかも違うね」 「僕が彼の年齢だったころ、僕の代理人はたくさんの悪事を働いた。けど、良い家族と、選手を優先して考えてくれる代理人に囲まれていれば、物事は必ずうまくいく」 「ラミンが僕の記録を塗り替えた? 残念でもないし、むしろ幸せな気分だよ。彼を支える人たちの温かさを感じ取れるからね」 2023.10.10 18:06 Tue

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly