【2022年カタールへ期待の選手㉔】柴崎岳のパートナーとして高いポテンシャルを見せた新時代の守備のマルチプレーヤー/板倉滉(フローニンヘン/DF)
2019.07.01 13:20 Mon
1年後の2020年東京五輪を目指すU-22世代と川島永嗣(ストラスブール)、岡崎慎司(レスター・シティ)、柴崎岳(ヘタフェ)ら2018年ロシア・ワールドカップ出場の経験豊富なオーバーエージを組み合わせて戦った今回の2019年コパ・アメリカ(ブラジル)。
日本は17日の初戦・チリ戦(サンパウロ)で0-4の大敗を喫するところからスタート。いきなり暗雲が立ち込めたが、続く20日のウルグアイ戦(ポルトアレグレ)で立て直して2-2のドロー。24日のグループ最終戦・エクアドル戦(ベロオリゾンテ)に勝てば8強入りというところまで巻き返した。
だが、その最終決戦は中島翔哉(アル・ドゥハイル)の先制点を守り切れず、前半のうちに追いつかれ、最後まで突き放せないままタイムアップの笛。結局、初戦の4失点が響いて得失点差でパラグアイを下回り、予選敗退を余儀なくされた。
不完全燃焼に終わった森保ジャパンだが、希望を感じさせた選手は何人かいた。その1人がウルグアイ・エクアドルの2戦でボランチに入り、柴崎のパートナーを務めた板倉滉(フローニンヘン)だろう。今年1月にマンチェスター・シティへの完全移籍が発表され、名門からレンタルされる形で堂安律の同僚になった彼だが、今季オランダ後半戦ではリーグ戦出場ゼロ。コンディションや試合勘の部分が大いに懸念されていた。
「全然試合やれます。もちろん公式戦はなかなかできていないというのはありますけど、実際試合に入ったらそんなの関係ないと思うし、あとはやるだけだなという思いです」
相手のホセ・ヒメネス(アトレティコ・マドリー)も「日本はヌメロ・クアトロ(背番号4)が脅威だった」とコメントしたように、板倉の一挙手一投足がウルグアイに少なからず脅威を与えていたのは確かだ。
「個人的には入りのところでミスを繰り返していたし、ちょっとバタついていた。真ん中の自分がバタついてしまうとボールがうまく回らない。もっと研ぎ澄ませてやらないといけなかったと思います。ただ、徐々にやるべきことがハッキリしてきた。自分がディフェンスの1こ前でバランスを取って、岳君がその1こ前でボールをさばきながら前進していくという役割が明確になってやりやすかった」と板倉自身も90分間で修正を図れたことに自信と手ごたえをつかんだ様子だった。
まずまずのA代表デビュー戦で森保一監督の信頼も勝ち取り、迎えたエクアドル戦。柴崎とのバランスや連携は1試合をこなしたことでより磨きがかかり、息の合ったパス交換やポジショニングが見られるようになった。このいいリズムが開始15分の中島翔哉の先制弾にもつながる。序盤の日本は十分に勝てるだけのパフォーマンスを見せていた。
ところが、1点をリードした後から守備陣にミスが出始める。エクアドルのハイプレスと強硬日程の疲れが重なり、ゴール前でパスカットされて決定機を作られるシーンが続き、バタバタした印象が強くなった。そして前半のうちにCKの流れから失点。後半に入ると相手が高い身体能力をより前面に押し出してきて、オープンな展開になる。板倉と柴崎もその対応に追われ、コンパクトな戦いができなくなってしまう。結果的に日本は勝ちきれず、南米大陸における南米勢初勝利のチャンスも、ホスト国・ブラジルへの挑戦権も失った。チーム全体がいいリズムで戦えていない時、いかにゲームをコントロールするのか…。若い板倉には新たな課題が突き付けられたと言っていい。
「岳君がすごい気を使ってポジションを取ってくれたので、やりやすさがありました。あれだけ試合の状況判断だったり、チーム全体のことを考えてくれる選手が1人いると、落ち着きが作れる。そういうところは見習わないといけないと感じましたね」
板倉は2試合ともにプレーした柴崎のすごさ改めて再認識したという。ロシア以降、日本代表の攻守両面のつなぎ役に君臨する先輩ボランチの動きを目の当たりにして、自分が進むべき方向もハッキリしたようだ。それはA代表でのキャリアを踏み出したばかりの彼にとって非常に大きな収穫に違いない。
板倉には柴崎を上回る身体能力と守備力があるだけに、状況判断力やチームマネージメント、攻撃の組み立てと言った柴崎のいい部分を吸収すれば、もっともっとスケールの大きなボランチになれる。その可能性を垣間見せたのは確かだ。彼はボランチだけでなく、センターバックや3バックのDFでもプレーする機会も多いだろう。どの役割を託されてもレベルの高いプレーができれば、森保監督も板倉を起用する回数は間違いなく増えるはず。そういう信頼を寄せてもらえるように、今後は自己研鑽を図らなければならない。
いずれにしても重要なのは新シーズンだ。欧州で出場機会をコンスタントに得られなければ、遠藤航(シント=トロイデン)ら先輩ボランチの牙城は崩せない。そこをしっかりと頭に入れ、1シーズンフル稼働すること。そこに全力を注いでもらいたい。
日本は17日の初戦・チリ戦(サンパウロ)で0-4の大敗を喫するところからスタート。いきなり暗雲が立ち込めたが、続く20日のウルグアイ戦(ポルトアレグレ)で立て直して2-2のドロー。24日のグループ最終戦・エクアドル戦(ベロオリゾンテ)に勝てば8強入りというところまで巻き返した。
だが、その最終決戦は中島翔哉(アル・ドゥハイル)の先制点を守り切れず、前半のうちに追いつかれ、最後まで突き放せないままタイムアップの笛。結局、初戦の4失点が響いて得失点差でパラグアイを下回り、予選敗退を余儀なくされた。
「全然試合やれます。もちろん公式戦はなかなかできていないというのはありますけど、実際試合に入ったらそんなの関係ないと思うし、あとはやるだけだなという思いです」
本人は開幕直前に自信を口にしたが、ウルグアイ戦の入りは少し不安定さも垣間見せた。ただ、チリ戦で同ポジションに入った中山雄太(ズウォレ)のようにミスで自滅する方向に行くことはなく、徐々に調子を上げていく。板倉が最終ラインの前に陣取ることで守備の穴を埋め、柴崎がその前でボール出しや攻撃の組み立てに専念するという関係性も確立されていく。ウルグアイ相手に日本が主導権を握る時間帯を作れたのも、両ボランチが安定したことが大きい。
相手のホセ・ヒメネス(アトレティコ・マドリー)も「日本はヌメロ・クアトロ(背番号4)が脅威だった」とコメントしたように、板倉の一挙手一投足がウルグアイに少なからず脅威を与えていたのは確かだ。
「個人的には入りのところでミスを繰り返していたし、ちょっとバタついていた。真ん中の自分がバタついてしまうとボールがうまく回らない。もっと研ぎ澄ませてやらないといけなかったと思います。ただ、徐々にやるべきことがハッキリしてきた。自分がディフェンスの1こ前でバランスを取って、岳君がその1こ前でボールをさばきながら前進していくという役割が明確になってやりやすかった」と板倉自身も90分間で修正を図れたことに自信と手ごたえをつかんだ様子だった。
まずまずのA代表デビュー戦で森保一監督の信頼も勝ち取り、迎えたエクアドル戦。柴崎とのバランスや連携は1試合をこなしたことでより磨きがかかり、息の合ったパス交換やポジショニングが見られるようになった。このいいリズムが開始15分の中島翔哉の先制弾にもつながる。序盤の日本は十分に勝てるだけのパフォーマンスを見せていた。
ところが、1点をリードした後から守備陣にミスが出始める。エクアドルのハイプレスと強硬日程の疲れが重なり、ゴール前でパスカットされて決定機を作られるシーンが続き、バタバタした印象が強くなった。そして前半のうちにCKの流れから失点。後半に入ると相手が高い身体能力をより前面に押し出してきて、オープンな展開になる。板倉と柴崎もその対応に追われ、コンパクトな戦いができなくなってしまう。結果的に日本は勝ちきれず、南米大陸における南米勢初勝利のチャンスも、ホスト国・ブラジルへの挑戦権も失った。チーム全体がいいリズムで戦えていない時、いかにゲームをコントロールするのか…。若い板倉には新たな課題が突き付けられたと言っていい。
「岳君がすごい気を使ってポジションを取ってくれたので、やりやすさがありました。あれだけ試合の状況判断だったり、チーム全体のことを考えてくれる選手が1人いると、落ち着きが作れる。そういうところは見習わないといけないと感じましたね」
板倉は2試合ともにプレーした柴崎のすごさ改めて再認識したという。ロシア以降、日本代表の攻守両面のつなぎ役に君臨する先輩ボランチの動きを目の当たりにして、自分が進むべき方向もハッキリしたようだ。それはA代表でのキャリアを踏み出したばかりの彼にとって非常に大きな収穫に違いない。
板倉には柴崎を上回る身体能力と守備力があるだけに、状況判断力やチームマネージメント、攻撃の組み立てと言った柴崎のいい部分を吸収すれば、もっともっとスケールの大きなボランチになれる。その可能性を垣間見せたのは確かだ。彼はボランチだけでなく、センターバックや3バックのDFでもプレーする機会も多いだろう。どの役割を託されてもレベルの高いプレーができれば、森保監督も板倉を起用する回数は間違いなく増えるはず。そういう信頼を寄せてもらえるように、今後は自己研鑽を図らなければならない。
いずれにしても重要なのは新シーズンだ。欧州で出場機会をコンスタントに得られなければ、遠藤航(シント=トロイデン)ら先輩ボランチの牙城は崩せない。そこをしっかりと頭に入れ、1シーズンフル稼働すること。そこに全力を注いでもらいたい。
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19日、2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の第6節が各地で行われた。 <h3>【グループA】イランが首位快走中、アジア王者カタールは苦戦</h3> グループAは首位のイラン代表が5位のキルギス代表と対戦し、2-3で勝利。アウェイでの戦いとなった中、12分に左CKからのこぼれ球をメフディ・タレミが押し込み先制すると、33分にはカウンターから上手く相手をかわしたサレー・ハルダニが決めて追加点を奪う。 しかし、キルギスも黙ってはいない。51分にジョエル・コジョがCKの流れから1点を返すと、59分にはPKを獲得。VARチェックの中で認められ、これをコジョがしっかりと決めて同点に追いつく。しかし、イランは76分に右サイドを崩すと、クロスをサルダール・アズムンが打点の高いヘッドで合わせて勝ち越しに成功。2-3で勝利を収めた。 2位のウズベキスタン代表は、最下位の北朝鮮代表と対戦。しっかりとイランを追いかけたいなか、ラオスで行われた試合は44分にボックス内の混戦からこぼれたボールを、後方から走り込んだアボスベク・ファイズラエフがボックス手前から右足一閃。これがネットを揺らしてウズベキスタンが0-1で勝利した。 また、4位と苦戦するアジア王者のカタール代表は、勝ち点で並ぶ3位のUAE代表と対戦。ここまで苦戦していることがこの日も出てしまい、開始4分にファビオ・ヴィルジニオ・ジ・リマにゴールを奪われると、45分、45分+5と前半だけでハットトリックを決められる事態に。さらに56分には4点目を奪われると、73分にはヤハヤ・アル・ガッサニにもゴールを許し、まさかの5-0で惨敗に終わってしまった。 北朝鮮代表 0-1 ウズベキスタン代表 【ウズベキスタン】 アボスベク・ファイズラエフ(前44) キルギス代表 2-3 イラン代表 【キルギス】 ジョエル・コジョ(後5、後19) 【イラン】 メフディ・タレミ(前12、前33) サルダール・アズムン(後31) UAE代表 5-0 カタール代表 【UAE】 ファビオ・ヴィルジニオ・ジ・リマ(前4、前45、前50、後11) ヤハヤ・アル・ガッサニ(後28) ◆順位表 1位:イラン/勝ち点16 2位:ウズベキスタン/勝ち点13 3位:UAE/勝ち点10 4位:カタール/勝ち点7 5位:キルギス/勝ち点3 6位:北朝鮮/勝ち点2 <h3>【グループB】韓国は連勝ストップも無敗キープ</h3> グループBは首位に立つ韓国代表が最下位のパレスチナ代表と対戦。試合は12分にバックパスのミスを突いたパレスチナが、ゼイド・クンバルがボールを奪い切りネットを揺らして先制する。 それでも韓国は16分、左サイドを崩しダイレクトパス交換に抜け出したソン・フンミンがボックス左から決め切り、同点に追いつくことに成功。その後は韓国が何度もゴールに迫るが、最後まで追加点を奪えずに1-1のドローに終わった。 2位のヨルダン代表は5位のクウェート代表とアウェイで対戦。21分にボックス手前で粘りを見せたヤザン・アル・ナイマトがミドルシュートを華麗に沈めてヨルダンが先制。しかし、68分にクウェートはモハマド・ダアムがかなり離れた位置から右足一閃。鋭い低空ミドルがゴール左隅に決まり、1-1のドローに終わった。 3位のイラク代表は、アウェイで4位のオマーン代表と対戦。ピンチを凌いだイラクは、ボックス付近でパスを繋ぐと、アハメド・ヤシンのグラウンダーのクロスをユセフ・ワリ・アミンがボックス中央でダイレクトシュート。これが決勝点となり、0-1で勝利。2位に浮上した。 パレスチナ代表 1-1 韓国代表 【パレスチナ】 ゼイド・クンバル(前12) 【韓国】 ソン・フンミン(前16) オマーン代表 0-1 イラク代表 【イラク】 ユセフ・ワリ・アミン(前36) クウェート代表 1-1 ヨルダン代表 【クウェート】 モハマド・ダアム(後23) 【ヨルダン】 ヤザン・アル・ナイマト(前21) ◆順位表 1位:韓国/勝ち点14 2位:イラク/勝ち点11 3位:ヨルダン/勝ち点9 4位:オマーン/勝ち点6 5位:クウェート/勝ち点4 6位:パレスチナ/勝ち点3 <h3>【グループC】日本が圧倒的な強さ、2位以下は勝ち点差「1」の大混戦</h3> グループCの日本代表は、アウェイで中国代表と対戦。今予選オウンゴール以外で初の失点を喫したものの、1-3で勝利を収め、首位を独走中。一方で、2位のオーストラリア代表は5位のバーレーン代表とドロー、3位のサウジアラビア代表は、最下位のインドネシア代表相手に2-0で敗れることとなった。 この結果、6試合を終えて日本は勝ち点16で首位独走中となり、来年3月の2試合で8大会連続8度目のW杯出場が決まる可能性が出てきた。一方で、2位のオーストラリアは勝ち点7、3位にインドネシアが浮上するも、4位のサウジアラビア、5位のバーレーン、最下位の中国といずれも勝ち点6で並ぶ大混戦となっている。 中国代表 1-3 日本代表 【中国】 リン・リャンミン(後3) 【日本】 小川航基(前39、後9) 板倉滉(前45+6) インドネシア代表 2-0 サウジアラビア代表 【インドネシア】 マルセリーノ・フェルディナン(前32、後12) バーレーン代表 2-2 オーストラリア代表 【バーレーン】 マフディ・アブドゥルジャバル(後30、後32) 【オーストラリア】 クシニ・イェンギ(前1、後51) ◆順位表 1位:日本/勝ち点16 2位:オーストラリア/勝ち点7 3位:インドネシア/勝ち点6 4位:サウジアラビア/勝ち点6 5位:バーレーン/勝ち点6 6位:中国/勝ち点6 2024.11.20 14:35 Wed4
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「僕自身、やっぱり苦しいチームが苦しい時、本当に点が欲しい時に取れる選手が『エース』だと思っている。今回、綺世(上田=フェイエノールト)がケガでいなかったですけど、いつでも『自分が一番』っていう気持ちを持ってやってるので、そこに対しての自信は持ちながら、ただただアピールしていければ良いなとは思います」 こう話すのは、2024年日本代表のラストマッチとなった11月19日の中国戦(厦門)で2点を叩き出した小川航基(NECナイメンヘン)。相手がピッチ幅を狭くし、完全アウェーのムードを作る中、苦しんだチームを救う大仕事を遂行したのである。 この一戦を3-1で制した日本は、9月からスタートした2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選6戦を5勝1分無敗。勝ち点16でC組首位独走態勢を固め、2025年3月の次戦・バーレーン戦(埼玉)に勝てば8大会出場が決まるというところまでこぎつけた。 ここまでの全22得点のうち、小川はトップの4ゴールをマーク。11月15日のインドネシア戦(ジャカルタ)のオウンゴールも含めると、実質5点という状況だ。 1トップ争いをしている上田が2試合少ない状況で2点、シャドーの主軸を担う南野拓実(モナコ)と好守の要・守田英正(スポルティングCP)が3点という中、やはり彼の頭抜けた得点力は大いに光っている。この男が加わったからこそ、日本は今回の最終予選を比較的楽に戦えている。それは森保一監督も認めているに違いない。 そもそも小川は東京五輪世代のエース候補筆頭だった。板倉滉(ボルシアMG)、堂安律(フライブルク)、冨安健洋(アーセナル)らとともに参戦した2017年U-20W杯(韓国)でも絶対的1トップと位置づけられた。が、大会中のケガで途中離脱を強いられる悔しい思いをした。 そこから当時所属していたジュビロ磐田で足踏み状態を強いられ、2019年夏に水戸ホーリーホックへレンタル移籍。ここで17試合出場7ゴールという数字を残したことで、森保2019年12月のE-1選手権(釜山)に招集された。この段階では上田綺世、田川享介(鹿島アントラーズ)とほぼ横一線。森保監督自身は小川にも大きな期待を寄せていたはずだ。 だが、法政大学在学中に鹿島入りした上田がその後、着実に実績を積み上げ、大きくリード。2021年夏の東京五輪、2022年カタールW杯日本代表FWの座を勝ち取った。小川は年下の前田大然(セルティック)や町野修斗(キール)らにも抜かれる形になり、悔しい思いをしたことだろう。 「僕も19歳で海外に行くチャンスがあったんですけど、ケガとかでなかなか難しかった。そういうのが僕の人生というか、運というか…。ホントに縁がなかったですね」と本人も紆余曲折の日々を振り返る。 しかしながら、本当に力のある選手は、時間がかかっても表舞台に戻ってくるもの。2022年の横浜FC移籍をきっかけにストライカーとしての本領を発揮するようになった小川は、2023年夏に赴いたオランダでもゴールを量産。今度は壁にぶつかることなく、上昇曲線を辿り、一気にブレイクするに至ったのだ。 「海外で得られたのはタフさですね。今は日本人が3人(佐野航大と塩貝健人)来ましたけど、まずは誰も知らないところにポンと行くという決断をした。そこで言葉だったり、どういうふうに自分にボールを呼び込めばいいのか、自分の点の取り方をどう周りに示せばいいのかをすごく考えてトライした。ゼロからのスタートで1年目は満足いく得点数ではなかったけど、少なからず存在感は示せたんじゃないかなと思います」と小川は9月の最終予選スタート時に語っていたが、その口ぶりには自信がみなぎっていた。 5年ぶりに復帰した日本代表もある意味、ゼロからの再スタートだったが、板倉や堂安を筆頭に同世代の仲間が数多くいたことが追い風になったのだろう。オランダ移籍時のように強引なアクションを起こさなくても、自分を生かすクロスやラストパスが入ってくる。恵まれた環境もプラスに働き、小川は本来のポテンシャルを大いに発揮できた。最終予選での実質5ゴール、さらに代表9戦9発という数字は、決して偶然ではないのだ。。 「自分はこのチームで一番点を取れる選手だと思っている」と本人は口癖のように言っているが、そこも森保監督にとって頼もしい部分ではないか。「困った時には小川がいる」という状況になれば、日本は安心してこの先を戦っていける。最終予選は問題ないだろうが、本当に重要なのはそこから。2026年W杯で上位躍進を果たそうと思うなら、ここぞという時に点を取るストライカーが必要不可欠。小川には上田と切磋琢磨しつつ、その領域に到達してほしいものである。 そのためにも、オランダからのステップアップに挑んでほしい。少なくとも来夏には5大リーグに移籍し、そこで定位置を確保してFWとしての感性に磨きをかけること。それが叶えば、彼は次のW杯で本物のエースになれる。欧州で養ったタフさと貪欲さを武器に、前へ前へと突き進むべきだ。 文・元川悦子 2024.11.26 21:40 Tue5
【ブンデス第12節プレビュー】今季ホーム戦全勝のドルトムントと首位バイエルンによるデア・クラシカー
前節は日本人対決が2試合行われ、DFチェイス・アンリとMF三好康児が終盤に出場したシュツットガルトvsボーフムはシュツットガルトが快勝し、FW町野修斗とMF佐野海舟が共に先発したホルシュタイン・キールvsマインツはマインツに軍配が上がった。迎える第12節、ドルトムントvsバイエルンによるデア・クラシカーが行われる。 5位ドルトムント(勝ち点19)は前節、フライブルクに快勝し、今季の公式戦ホーム戦全勝を維持した。そして水曜に行われたチャンピオンズリーグ(CL)ではディナモ・ザグレブ相手に苦手のアウェイで3発快勝。主将MFジャンを出場停止で欠くが、コンディション不良明けの主砲FWギラシーにザグレブ戦でゴールが生まれており、良好なチーム状態でデア・クラシカーに臨む。 一方、首位バイエルン(勝ち点29)は前節アウグスブルク戦をFWケインのハットトリックで後半に3ゴールを挙げ、終わってみれば快勝とした。そして火曜に行われたCLではパリ・サンジェルマンを撃破。公式戦7連勝と勢い付く中、デア・クラシカーを制して首位独走に拍車をかけられるか。 バイエルンを9ポイント差で追う4位レバークーゼン(勝ち点20)は10位ウニオン・ベルリン(勝ち点16)と対戦。レバークーゼンは前節ハイデンハイム相手に2点差をひっくり返しての逆転勝利で4試合ぶりの白星を手にした。そして火曜に行われたCLではザルツブルクに5発圧勝。2戦連続5ゴールを奪っての快勝とした中、FWボニフェイスの負傷欠場の穴をしっかりと埋める活躍を見せたFWシックの躍動に今節も期待したい。 今節の日本人対決は勝ち点17で並ぶMF堂安律のフライブルクとDF板倉滉のボルシアMGの一戦。7位フライブルク(勝ち点17)は前節、ドルトムントに0-4で完敗。先発した堂安も大きな見せ場は作れなかった。ここ4戦勝ちなし(2分け2敗)と躓いているが、不調気味のチームを堂安は救えるか。 対するボルシアMGは前節、ザンクト・パウリに快勝。日本代表帰りの板倉はフル出場でシャットアウト勝利に貢献した。フライブルクとは対照的に5戦負けなし(3勝2分け)と好調な中、堂安とのマッチアップが見られる可能性がある板倉は3戦連続シャットアウトにチームを導けるか。 DFチェイス・アンリの9位シュツットガルト(勝ち点16)は12位ブレーメン(勝ち点15)と対戦。シュツットガルトは前節ボーフム戦、チェイス・アンリが終盤出場でクローザーの役目を果たした中、2-0で勝利。ただ、水曜に行われたCLではツルヴェナ・ズヴェズダ相手に1-5の大敗を喫した。守備が崩壊した中、出番のなかったチェイス・アンリに先発のチャンスは訪れるか。 そのシュツットガルトに敗れた最下位ボーフム(勝ち点2)は14位アウグスブルク(勝ち点12)と対戦。前々節移籍後初ゴールを挙げた三好は引き続きベンチからチャンスを窺うことになりそうだ。 MF佐野が先発を続ける8位マインツ(勝ち点16)は13位ホッフェンハイム(勝ち点12)と対戦。前節は得意のアウェイで佐野が攻守に存在感を示した中、キールに快勝。クラブ記録のアウェイ戦9戦負けなしとした中、前々節初勝利を挙げたホームで連勝を伸ばせるか。 そのマインツ戦で5試合ぶりの先発だった町野は悔しい前半33分の交代に。17位キール(勝ち点5)は16位ザンクト・パウリ(勝ち点8)との昇格組対決となるが、町野に鬱憤を晴らす機会は訪れるか。 ◆ブンデスリーガ第12節 ▽11/29(金) 《28:30》 ザンクト・パウリvsホルシュタイン・キール ▽11/30(土) 《23:30》 ライプツィヒvsヴォルフスブルク ブレーメンvsシュツットガルト フライブルクvsボルシアMG アウグスブルクvsボーフム ウニオン・ベルリンvsレバークーゼン 《26:30》 ドルトムントvsバイエルン ▽12/1(日) 《23:30》 マインツvsホッフェンハイム 《25:30》 ハイデンハイムvsフランクフルト 2024.11.29 18:00 Friフローニンヘンの人気記事ランキング
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