鹿島3連勝で2位広島までの勝ち点差は「1」! 仙台はホーム最終戦白星飾れず《J1》

▽明治安田生命J1リーグ第33節のベガルタ仙台vs鹿島アントラーズが、24日にユアテックスタジアム仙台で行われ、3-0で鹿島が勝利した。

▽前節サンフレッチェ広島に1-0で勝利して6試合ぶりの白星を手にした10位仙台(勝ち点45)は、その試合からスタメンを1名のみ変更。中野、ハモン・ロペスに代えて、野津田、阿部を起用した。

▽連勝中の3位鹿島(勝ち点52)にとってACL出場権獲得が決まるかもしれない今節。直近の天皇杯準々決勝ヴァンフォーレ甲府戦に1-0で処理したACL王者は、その試合からスタメンを4名変更し、安西、小笠原、土居、金森に代えて、山本、レオ・シルバ、鈴木、セルジーニョを起用した。
▽立ち上がりの2分、高いテンションで入った仙台がチャンスを作る。高い位置でボールを奪った奥埜が始点となりショートカウンターを繰り出すと、ボックス手前左の野津田が思い切りよくミドルシュートを放つ。これは鹿島DFにブロックされたものの、幸先の良く攻め込んでいく。

▽鹿島は、最前線で繰り返しボールを引き出す鈴木を中心に反撃に移るが、決定的なシーンには繋げられず。18分には鈴木が仙台陣内浅い位置でボールを奪取し、ボックス手前のレオ・シルバにパスを送る。しかし、レオ・シルバの放ったシュートはGKシュミット・ダニエルのセーブに遭い均衡は崩せない。▽一進一退の攻防が続くこの試合。どちらが優位ともつかないまま時計の針が進んでいくが、ショートパスを多用して崩しを図る仙台に対して鹿島がロングボールを織り交ぜた大きな展開に徐々にシフト。ボックスに迫る回数を増加させていく。

▽すると34分、ついにスコアが動く。鹿島が右サイド深い位置で得たFKの場面で、キッカーの遠藤が後方へのショートパスを選択。西がダイレクトでクロスを入れボックス内に混戦が生じると、反応した昌子がうまくタイミングをずらしてシュートを放ち、ゴール右隅に決め切った。

▽その後、39分には安部と接触して倒れ込んだ蜂須賀が中野との交代を強いられるというアクシデントもあり、仙台が盛り返せないまま前半が終了。鹿島ペースで折り返しを迎えた。

▽後半に入ると、鹿島がさらに攻勢を強めていく。54分、西の右サイドからのクロスにファーで鈴木が反応し、鈴木がヘディングシュートを放つ。枠を捉えなかったものの、積極的に追加点を目指した。

▽流れを変えたい仙台は、57分に阿部に代えてジャーメインを、67分に椎橋に代えて関口を送り出し、3枚のカードを使い切る。対する鹿島も67分に遠藤に代えて安西を投入した。

▽すると、交代カードが的中したのは鹿島だった。70分、レオ・シルバのスルーパスに抜け出した鈴木が左サイドからファーに柔らかいクロスを送ると、投入されたばかりの安西が飛び込む。フリーの状態で難なくヘディングを沈め、追加点とした。

▽さらに、75分にも鹿島がチャンスを作り出す。ボックス手前右の永木が中央の安部にパスを送り、安部が最終ラインの裏に浮き球のスルーパスを供給。仙台DFがクリアしたところに反応したセルジーニョが体勢を崩しつつもゴールに蹴り込み、3-0のスコアで仙台を突き放す。

▽鹿島は、試合終盤の82分に西に代えて内田を起用。クレバーで経験豊富なベテランを送り出し、試合を締めに入る。

▽すると、最終盤に仙台はサイドからのクロスを多用して反撃を試みたが、鹿島が全てシャットアウトして試合が終了。この結果、仙台はホーム最終戦で黒星を喫することに。対する鹿島(勝ち点55)は3連勝で3位をキープ。最終節を前にして、2位サンフレッチェ広島(勝ち点56)を射程に捉えた。