伏兵ペッレグリーニ躍動のローマが今季最初の“デルビー・デッラ・カピターレ”制す《セリエA》
2018.09.30 00:06 Sun
▽セリエA第7節、ローマvsラツィオによる“デルビー・デッラ・カピターレ”が29日にスタディオ・オリンピコで行われ、ホームのローマが3-1で勝利した。
▽開幕戦のトリノ戦こそ辛勝したものの、以降はセリエAでミラン、ボローニャに、チャンピオンズリーグ(CL)で王者レアル・マドリーに敗れるなど、公式戦5戦未勝利(3敗2分け)と近年稀にみる低調なスタートを切ったローマ。それでも、指揮官更迭も囁かれた中で臨んだ直近のフロジノーネ戦では今季最多の4ゴールに開幕戦以来のクリーンシートと今季最高の内容で6戦ぶりの白星を手にした。ディ・フランチェスコ監督はその試合から先発2人を変更。ジェンギズ・ユンデルとシックに代わってフロレンツィとゼコを復帰させ、パストーレをトレクアルティスタに配した[4-2-3-1]の布陣を継続した。
▽一方、ラツィオはナポリ、ユベントスとの連戦となった開幕2試合をいずれも競り負けて連敗スタートも、以降は格下相手のリーグ戦4試合、ヨーロッパリーグ(EL)初戦のアポロン・リマソルをすべて勝利し目下公式戦5連勝と絶好調。インザーギ監督は直近のウディネーゼ戦から先発5人を変更。インモービレやミリンコビッチ=サビッチ、ルーカス・レイバと主力を復帰させた。
▽ランチタイムキックオフとなった今季最初の首都決戦は立ち上がりからオープンな展開に。共に前から圧力をかけてカウンターを打ち合う中、序盤はアウェイ扱いのラツィオが素早い攻守の切り替えとインモービレの積極的な最終ラインとの駆け引きでうまく相手守備のギャップを作って押し込む。この流れの中でセットプレーからインモービレやルイス・アルベルトにボックス内で決定機が訪れるが、ローマも最後の場面で身体を張った守備を見せる。
▽一方のローマは後方からのビルドアップや遅攻はうまくいかないものの、フロレンツィとエル・シャーラウィの両翼を起点に要所で鋭いロングカウンターを繰り出す。23分と24分にはボックス左に抜け出したゼコとパストーレに続けて決定機が訪れるも、ここは相手GKストラコシャの好守に遭う。さらに26分にはパストーレ、ゼコの見事な連係からフロレンツィがゴール前に抜け出すが、ここは相手DFの決死のブロックに阻まれた。
▽ローマの1点リードで迎えた後半、先に動きを見せたのはラツィオ。54分、パローロとL・アルベルトを下げてバデリとコレアを同時投入。さらにこの交代でシステムを[4-2-3-1]に変更した。
▽後半も拮抗した展開が続く中、1つの致命的なミスが試合を動かす。67分、最終ラインで後ろ向きにボールを持ったファシオのコントロールが大きくなったところを猛然としたプレッシングで奪い切ったインモービレがそのままボックス内に持ち込んで右足のシュートを流し込み、ラツィオが試合を振り出しに戻した。
▽ミスからの失点で気落ちが予想されたローマだったが、その窮地を救ったのが元ラツィオのベテランDFの左足だった。71分、ボックス手前中央の好位置でペッレグリーニが倒されてFKを獲得すると、キッカーのコラロフが低い弾道の強烈な左足のシュートを放つと、壁の間を抜けたボールがゴール右隅に突き刺さった。
▽この値千金の直接FK弾で再び勝ち越したローマは疲れやケガが懸念されたデ・ロッシとフロレンツィの2人のカピターノがピッチを退き、クリスタンテ、ファン・ジェズスがピッチに送り込まれる。だが、そのカピターノ不在の不安を見事に払拭したのが、同じくプリマヴェーラ育ちの若武者だった。86分、相手陣内右サイドでFKのチャンスを得ると、キッカーを務めたのはペッレグリーニ。そして、未来のカピターノはファーサイドに向けて絶妙なクロスボールを入れると、これを失点に絡むミスを犯していたファシオが見事なヘディングで叩き込み、デルビーの趨勢を決する3点目を奪った。
▽その後、ラツィオの反撃を一丸となった守備で守り切ったローマが白熱のデルビーを3-1で勝利し、開幕からの不振を払拭する今季初の連勝を飾った。
▽開幕戦のトリノ戦こそ辛勝したものの、以降はセリエAでミラン、ボローニャに、チャンピオンズリーグ(CL)で王者レアル・マドリーに敗れるなど、公式戦5戦未勝利(3敗2分け)と近年稀にみる低調なスタートを切ったローマ。それでも、指揮官更迭も囁かれた中で臨んだ直近のフロジノーネ戦では今季最多の4ゴールに開幕戦以来のクリーンシートと今季最高の内容で6戦ぶりの白星を手にした。ディ・フランチェスコ監督はその試合から先発2人を変更。ジェンギズ・ユンデルとシックに代わってフロレンツィとゼコを復帰させ、パストーレをトレクアルティスタに配した[4-2-3-1]の布陣を継続した。
▽一方、ラツィオはナポリ、ユベントスとの連戦となった開幕2試合をいずれも競り負けて連敗スタートも、以降は格下相手のリーグ戦4試合、ヨーロッパリーグ(EL)初戦のアポロン・リマソルをすべて勝利し目下公式戦5連勝と絶好調。インザーギ監督は直近のウディネーゼ戦から先発5人を変更。インモービレやミリンコビッチ=サビッチ、ルーカス・レイバと主力を復帰させた。
▽一方のローマは後方からのビルドアップや遅攻はうまくいかないものの、フロレンツィとエル・シャーラウィの両翼を起点に要所で鋭いロングカウンターを繰り出す。23分と24分にはボックス左に抜け出したゼコとパストーレに続けて決定機が訪れるも、ここは相手GKストラコシャの好守に遭う。さらに26分にはパストーレ、ゼコの見事な連係からフロレンツィがゴール前に抜け出すが、ここは相手DFの決死のブロックに阻まれた。
▽その後もデルビーらしいハイインテンシティの攻防が繰り広げられる中、37分には筋肉系のトラブルによってパストーレがプレー続行不可能となり、ローマはロレンツォ・ペッレグリーニの緊急投入を余儀なくされる。だが、このアクシデントが結果的に幸運をもたらす。前半終了間際の45分、ロングボールをゼコが頭でボックス内に流すと、これに抜け出したエル・シャーラウィが相手GKとDFと交錯。このルーズボールに反応したペッレグリーニが冷静なボールコントロールから右足のヒールシュートで無人のゴールへ流し込み、最高の時間帯に先制点を奪った。
▽ローマの1点リードで迎えた後半、先に動きを見せたのはラツィオ。54分、パローロとL・アルベルトを下げてバデリとコレアを同時投入。さらにこの交代でシステムを[4-2-3-1]に変更した。
▽後半も拮抗した展開が続く中、1つの致命的なミスが試合を動かす。67分、最終ラインで後ろ向きにボールを持ったファシオのコントロールが大きくなったところを猛然としたプレッシングで奪い切ったインモービレがそのままボックス内に持ち込んで右足のシュートを流し込み、ラツィオが試合を振り出しに戻した。
▽ミスからの失点で気落ちが予想されたローマだったが、その窮地を救ったのが元ラツィオのベテランDFの左足だった。71分、ボックス手前中央の好位置でペッレグリーニが倒されてFKを獲得すると、キッカーのコラロフが低い弾道の強烈な左足のシュートを放つと、壁の間を抜けたボールがゴール右隅に突き刺さった。
▽この値千金の直接FK弾で再び勝ち越したローマは疲れやケガが懸念されたデ・ロッシとフロレンツィの2人のカピターノがピッチを退き、クリスタンテ、ファン・ジェズスがピッチに送り込まれる。だが、そのカピターノ不在の不安を見事に払拭したのが、同じくプリマヴェーラ育ちの若武者だった。86分、相手陣内右サイドでFKのチャンスを得ると、キッカーを務めたのはペッレグリーニ。そして、未来のカピターノはファーサイドに向けて絶妙なクロスボールを入れると、これを失点に絡むミスを犯していたファシオが見事なヘディングで叩き込み、デルビーの趨勢を決する3点目を奪った。
▽その後、ラツィオの反撃を一丸となった守備で守り切ったローマが白熱のデルビーを3-1で勝利し、開幕からの不振を払拭する今季初の連勝を飾った。
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