【EL決勝プレビュー】酒井マルセイユがフランス勢初の戴冠か、ファイナル2戦2勝のアトレティコが3度目の戴冠か
2018.05.16 18:00 Wed
▽ヨーロッパリーグ(EL)決勝、マルセイユvsアトレティコ・マドリーが日本時間16日27:45にパルク・オリンピック・リヨンでキックオフされる。フランス勢として初のEL(UEFAカップ)制覇を目指すマルセイユと、2011-12シーズン以来3度目の同タイトル獲得を目指すアトレティコによる運命のファイナルだ。
▽今季、オーステンデ、ドムジャレとの予備予選を制してEL本選へと駒を進めたマルセイユはグループステージで2位通過を果たすと、決勝トーナメントではブラガ、アスレティック・ビルバオとイベリア半島勢を続けて撃破。さらに、準々決勝ではRBライプツィヒ、準決勝ではRBザルツブルクとレッドブル勢を退けて前身UEFAカップ時代の2003-04シーズン以来、3度目の決勝進出を果たした。
▽1992-93シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)以来となるヨーロッパでのビッグタイトルを目指すマルセイユだが、熾烈なトップ3争いを繰り広げるリーグ・アンでは直近のギャンガン戦での痛恨のドローが響き、最終節を前にトップ3圏外の4位に甘んじている。そのため、自力での来季CL出場権獲得に向けてはこのファイナルでの勝利が必須だ。
▽一方、ローマとチェルシーと同居したCLグループステージで3位敗退となったアトレティコは、今季のELにラウンド32から参戦。コペンハーゲン、ロコモティフ・モスクワ、スポルティング・リスボンと比較的組み合わせに恵まれた中、きっちり地力の差を見せ付けてベスト4に進出。そして、事実上の決勝戦と目されたアーセナルとの準決勝では敵地での1stレグで開始早々に退場者、シメオネ監督の退席処分という逆境に追い込まれた中、エースFWグリーズマンの値千金の同点ゴールでドローに持ち込むと、圧倒的強さを誇るホームできっちり勝ち切って2011-12シーズン以来のファイナル進出を果たした。
▽国内リーグでは直近のヘタフェ戦に主力を投入して1-0の勝利を収めて今季の2位フィニッシュを確定。ワンダ・メトロポリターノで行われる最終節のエイバル戦では今季限りでの退団が発表されたレジェンドFWトーレスのお別れセレモニーも準備されており、ELトロフィーのお披露目と共に盛大にレジェンドを送り出したいところ。これまでELファイナルでは2戦2勝を誇るアトレティコだが、CLファイナルでは2戦共に宿敵レアル・マドリーに敗戦しており、今回のファイナルではどちらの姿を見せるか。
▽マルセイユ予想スタメン

DF:酒井宏樹、ラミ、グスタボ、アマヴィ
MF:アンギッサ、サンソン
MF:トヴァン、パイエ、オカンポス
FW:ジェルマン
負傷者:DFロランド、ブナ・サール、MFパイエ、FWミトログル
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関しては軽傷を抱えるロランドとミトログルに欠場の可能性がある。その一方で、直近のギャンガン戦を回避したパイエ、同試合で脱臼を負ったブナ・サールに関しては間に合う見込みだ。
▽スタメンに関してはロランドの起用が難しいため、本職中盤のグスタボがラミと共にセンターバックに入る。負傷明けで直近のギャンガン戦フル出場の酒井に関してはコンディションが微妙なところだが、ブナ・サールも万全ではないため引き続き先発に入る模様。また、セントラルMFに関してはサンソンの相棒に守備的なアンギッサ、攻撃的なマキシム・ロペスのどちらを起用するかどうかにも注目が集まる。
▽アトレティコ・マドリー予想スタメン
DF:ヴルサリコ、ホセ・ヒメネス、ゴディン、リュカ
MF:コレア、ガビ、サウール、コケ
FW:グリーズマン、ジエゴ・コスタ
負傷者:DFホセ・ヒメネス、MFビトロ
出場停止者:なし
▽4試合のベンチ入り禁止処分を科されたシメオネ監督が引き続きスタンド観戦となるが、選手に出場停止者はいない。逆に、準決勝2ndレグを出場停止で欠場したヴルサリコがサスペンション明けで復帰する。負傷者に関してはホセ・ヒメネスとビトロが軽傷を抱えているものの、招集メンバー入りを果たしている。
▽スタメンに関しては先週末のヘタフェ戦で温存された両サイドバックのヴルサリコとリュカが復帰し、中盤はガビかトーマスに代わってコレアが右サイドハーフに入る可能性が高い。ただ、守備的に戦う場合は中盤にピボーテ4人を配す“クアトロ・ピボーテ”で臨み、コレアとビトロを“ジョーカー”として起用するプランもある。
★注目選手
◆マルセイユ:FWフロリアン・トヴァン
▽前述のようにマルセイユでは絶対的なエースに成長したトヴァンだが、フランス代表ではここまで途中出場による3キャップのみとロシア・ワールドカップのメンバー入りに向けては厳しい立場にいる。クラブOBでもあるフランス代表のデシャン監督の御前試合で、同じレフティで代表のエースのグリーズマンとの直接対決を制し、最後のアピールを行いたい。
◆アトレティコ・マドリー:FWアントワーヌ・グリーズマン
▽幸い、今季のELでは出場7試合で4ゴール4アシストと好調を維持しており、準決勝のアーセナル戦でもエースに相応しい好パフォーマンスを披露していた。今回の決勝ではエースとしてクラブに3度目のタイトルをもたらし、最高の形でロヒ・ブランコスでのキャリアを締めくくりたい。
▽今季、オーステンデ、ドムジャレとの予備予選を制してEL本選へと駒を進めたマルセイユはグループステージで2位通過を果たすと、決勝トーナメントではブラガ、アスレティック・ビルバオとイベリア半島勢を続けて撃破。さらに、準々決勝ではRBライプツィヒ、準決勝ではRBザルツブルクとレッドブル勢を退けて前身UEFAカップ時代の2003-04シーズン以来、3度目の決勝進出を果たした。
▽1992-93シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)以来となるヨーロッパでのビッグタイトルを目指すマルセイユだが、熾烈なトップ3争いを繰り広げるリーグ・アンでは直近のギャンガン戦での痛恨のドローが響き、最終節を前にトップ3圏外の4位に甘んじている。そのため、自力での来季CL出場権獲得に向けてはこのファイナルでの勝利が必須だ。
▽国内リーグでは直近のヘタフェ戦に主力を投入して1-0の勝利を収めて今季の2位フィニッシュを確定。ワンダ・メトロポリターノで行われる最終節のエイバル戦では今季限りでの退団が発表されたレジェンドFWトーレスのお別れセレモニーも準備されており、ELトロフィーのお披露目と共に盛大にレジェンドを送り出したいところ。これまでELファイナルでは2戦2勝を誇るアトレティコだが、CLファイナルでは2戦共に宿敵レアル・マドリーに敗戦しており、今回のファイナルではどちらの姿を見せるか。
▽なお、両チームの通算成績はアトレティコの1勝1分け。2008-09シーズンのCLグループステージで実現した前回対戦では、元日本代表監督のハビエル・アギーレ監督率いるアトレティコがエリック・ゲレツ監督率いるマルセイユ相手にホームで2-1、敵地で0-0のドローという結果を残し、リバプールと共にグループステージ突破を果たしている。また、両チームを通じて当時在籍していた選手はマルセイユGKマンダンダただ一人だ。
◆マルセイユ◆
【4-2-3-1】
【4-2-3-1】
▽マルセイユ予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:マンダンダDF:酒井宏樹、ラミ、グスタボ、アマヴィ
MF:アンギッサ、サンソン
MF:トヴァン、パイエ、オカンポス
FW:ジェルマン
負傷者:DFロランド、ブナ・サール、MFパイエ、FWミトログル
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関しては軽傷を抱えるロランドとミトログルに欠場の可能性がある。その一方で、直近のギャンガン戦を回避したパイエ、同試合で脱臼を負ったブナ・サールに関しては間に合う見込みだ。
▽スタメンに関してはロランドの起用が難しいため、本職中盤のグスタボがラミと共にセンターバックに入る。負傷明けで直近のギャンガン戦フル出場の酒井に関してはコンディションが微妙なところだが、ブナ・サールも万全ではないため引き続き先発に入る模様。また、セントラルMFに関してはサンソンの相棒に守備的なアンギッサ、攻撃的なマキシム・ロペスのどちらを起用するかどうかにも注目が集まる。
◆アトレティコ・マドリー◆
【4-4-2】
【4-4-2】
▽アトレティコ・マドリー予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:オブラクDF:ヴルサリコ、ホセ・ヒメネス、ゴディン、リュカ
MF:コレア、ガビ、サウール、コケ
FW:グリーズマン、ジエゴ・コスタ
負傷者:DFホセ・ヒメネス、MFビトロ
出場停止者:なし
▽4試合のベンチ入り禁止処分を科されたシメオネ監督が引き続きスタンド観戦となるが、選手に出場停止者はいない。逆に、準決勝2ndレグを出場停止で欠場したヴルサリコがサスペンション明けで復帰する。負傷者に関してはホセ・ヒメネスとビトロが軽傷を抱えているものの、招集メンバー入りを果たしている。
▽スタメンに関しては先週末のヘタフェ戦で温存された両サイドバックのヴルサリコとリュカが復帰し、中盤はガビかトーマスに代わってコレアが右サイドハーフに入る可能性が高い。ただ、守備的に戦う場合は中盤にピボーテ4人を配す“クアトロ・ピボーテ”で臨み、コレアとビトロを“ジョーカー”として起用するプランもある。
★注目選手
◆マルセイユ:FWフロリアン・トヴァン

Getty Images
▽マルセイユの注目プレーヤーは、MF小野伸二以来の同大会制覇が期待される酒井と行きたいところだが、アトレティコの堅守攻略のキーマンであるトヴァンを推したい。今季の公式戦52試合に出場し、26ゴール18アシストと圧巻の数字を残すマルセイユの絶対的エースは、準々決勝RBライプツィヒとの2ndレグで1ゴール1アシスト、準決勝ザルツブルクとの1stレグでも貴重な先制点と勝負強さが光る。先週末に行われたギャンガン戦でも数的不利とビハインドを背負った窮地に貴重な同点ゴールを叩き込み、チームを救うエースの働きを見せていた。▽前述のようにマルセイユでは絶対的なエースに成長したトヴァンだが、フランス代表ではここまで途中出場による3キャップのみとロシア・ワールドカップのメンバー入りに向けては厳しい立場にいる。クラブOBでもあるフランス代表のデシャン監督の御前試合で、同じレフティで代表のエースのグリーズマンとの直接対決を制し、最後のアピールを行いたい。
◆アトレティコ・マドリー:FWアントワーヌ・グリーズマン

Getty Images
▽アトレティコの注目プレーヤーは、加入後初タイトルを置土産に新天地へ旅立ちたいグリーズマンだ。加入初年度にスーペル・コパを獲得しているものの、自身加入後メジャータイトルを獲得できていない27歳のフランス代表FW。アトレティコでは2015-16シーズンのCL決勝、フランス代表ではユーロ2016決勝と2つの大舞台でいずれも涙を呑んでおり、今回は3度目の正直で初のビッグタイトルを勝ち取りたい。▽幸い、今季のELでは出場7試合で4ゴール4アシストと好調を維持しており、準決勝のアーセナル戦でもエースに相応しい好パフォーマンスを披露していた。今回の決勝ではエースとしてクラブに3度目のタイトルをもたらし、最高の形でロヒ・ブランコスでのキャリアを締めくくりたい。
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style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> エルブランコの絶対的エースとして抜群の存在感を放った。アトレティコに優勝をもたらしたルイス・スアレスと天秤にかける形となったが、23ゴール9アシストという数字面の優位性に加え、メッシ同様にその替えの利かなさを鑑みて選出した。ヴィニシウス、アセンシオに少なからず成長が見られたものの、アザールの体たらくによってチャンスメイク、フィニッシュと膨大な仕事量をシーズン通してこなした。決定力、勝負強さだけでなく、今季はセルヒオ・ラモスらが度々不在の中でリーダーとしての仕事ぶりも光った。 FW ジェラール・モレノ(29歳/ビジャレアル) 出場試合数:33(先発:30)/得点数:23 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210601_100_tw11.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ラ・リーガ最高のスペイン人ストライカー。昨季、18ゴールを挙げてスペイン人最多得点者に与えられるサラ賞を初受賞したビジャレアルの絶対的エースは、昨季の数字を大幅に更新して2年連続のサラ賞を獲得した。エメリ新監督の下、右ウイング、センターフォワード、セカンドトップを主戦場に多士済々な相棒をうまく生かしつつ、その卓越した左足の精度、決定力を武器にゴールを量産。チャンスメイクの部分でも7アシストとリーグ屈指の万能型アタッカーの本領を発揮。なお、ジュゼッペ・ロッシに並ぶクラブ最多得点者(82点)となった29歳は、今夏のステップアップも噂される中で去就が注目されるところだ。 2021.06.02 19:01 Wed4
アトレティコの新FWはマテウス・クーニャに! 東京五輪で金メダリスト獲得に向け原則合意か?
アトレティコ・マドリーがヘルタ・ベルリンに所属するU-24ブラジル代表FWマテウス・クーニャ(22)の獲得に迫っているようだ。ドイツ『スカイ』が報じている。 アトレティコは今夏の移籍市場でウルグアイ代表FWルイス・スアレスのバックアップを担う新ストライカー獲得を優先事項としていた。ここまではセビージャ移籍が決定したU-24スペイン代表FWラファ・ミルを初め、インテルのアルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネス、フィオレンティーナのセルビア代表FWドゥシャン・ヴラホビッチらの獲得に動いていた。 しかし、ラウタロとヴラホビッチに関しては所属クラブの徹底抗戦に遭っており交渉が難航していた。 そういった中、同じく以前から獲得候補に挙がっていた東京オリンピックの金メダリストの獲得に本腰を入れ始め、アトレティコとヘルタは3000万ユーロ(約38億6000万円)+ボーナスという条件で原則合意に至ったようだ。 なお、クーニャに対してはエバートンも獲得に動いていた模様だが、選手自身がアトレティコ行きを望んでいるという。 『スカイ』によれば、クーニャは今週ミッドウィークにマドリードに渡り、メディカルチェックを受診した後に、アトレティコとの契約にサインする見込みだ。 母国コリチーバの下部組織出身のクーニャは2017年にスイスのシオンでヨーロッパでのキャリアをスタート。その後、2018年にRBライプツィヒに完全移籍したが、在籍1年半でブンデスリーガ35試合2ゴールと思うような結果を残せず。2020年1月にヘルタに活躍の場を移していた。 そのヘルタでは昨シーズンの公式戦28試合に出場し、8ゴール7アシストを記録。また、先の東京五輪では5試合に出場し3ゴールを挙げる活躍を見せ、ブラジルの大会連覇に大きく貢献していた。 184cmという恵まれた体躯の割に相手を背負うポストプレーに課題を残すものの、ウイングでもプレー可能なスピードと突破力、オフ・ザ・ボールの動き出しにも優れる万能型のストライカー。また、依然として決定力には伸びしろを残すが、強烈なミドルシュートなど多彩なフィニッシュにも定評がある。 現在、2トップや1トップ2シャドーをメインとするアトレティコにとっては理想的なプレースタイルの持ち主と言えそうだ。 2021.08.23 23:12 Mon5
