2度のリードを守れなかったナポリ、逆転スクデットが絶望的に《セリエA》

2018.05.07 00:08 Mon
Getty Images
ナポリは6日、セリエA第36節でトリノをホームに迎え、2-2で引き分けた。

▽前節フィオレンティーナ戦をクリバリの早々の退場によって10人での戦いを強いられ、シメオネのトリプレッタを許す完敗を喫した2位ナポリ(勝ち点84)は、前日にボローニャに勝利した首位ユベントスとの勝ち点差が暫定7に広がった。28年ぶりの逆転スクデット獲得が遠のいた中、出場停止のクリバリの代役にキリケシュ、ベンチスタートのハムシクの代役にジエリンスキが起用された。また、2度の長期離脱を強いられていたグラムがベンチ入りした。

▽欧州カップ戦出場も残留も懸かっていない10位トリノ(勝ち点47)に対し、ナポリが立ち上がりからボールを保持していく。そして徐々に攻勢を強め、インシーニェがフィニッシュの形を作っていくと、25分に先制した。自陣ゴール前で不用意にボールを運んだブルディッソにメルテンスがプレッシャーをかけ、ルーズとなったボールをメルテンスが突いて蹴り込んだ。
▽メルテンスの9試合ぶりのゴールで先手を取ったナポリは、39分にはインシーニェがミドルシュート、42分にはバゼッリからボールを奪ってカジェホンがGKを強襲するシュートを浴びせ、流れを引き寄せたまま前半を終えた。

▽後半もナポリが押し込む流れが続いたが、55分に試合を振り出しに戻される。リャイッチのパスを受けたボックス左のバゼッリにシュートを打たれると、キリケシュにディフレクトしたボールがゴールへ吸い込まれた。
▽ここからリズムを崩したナポリはニアンに決定的なシュートを許すと、63分にメルテンスに代えてミリクを投入。さらにハムシクを投入して流れを引き戻しにかかると、70分にミリクのミドルシュートが左ポストを直撃。それでも1分後、勝ち越しに成功した。カジェホンの横パスを受けたペナルティアーク中央のハムシクがミドルシュートをゴール右に突き刺した。

▽ハムシクのセリエA通算100ゴールで勝ち越したナポリだったが、78分の決定機をミリクが逸すると、83分に同点とされてしまう。左サイド絞った位置からのリャイッチのクロスをデ・シルベストリに頭で押し込まれた。これ以降、チャンスは作れずに2-2で試合は終了。この結果、ナポリは残り2試合でユベントスとの勝ち点差が6に広がり、得失点差が16あることから逆転でのスクデットが絶望的となっている。

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