ミランとの騒動が再燃…契約延長破棄要求するドンナルンマにサポーターは「どっかいっちまえ! 」
2017.12.14 23:12 Thu
▽今夏、度重なる移籍騒動の末にミランとの契約延長に落ち着いたイタリア代表GKジャンルイジ・ドンナルンマ(18)が、直近の報道を経て再びサポーターからのバッシングに晒されている。スペイン『マルカ』が伝えた。
▽ミランの生え抜きで、2015年10月に16歳8カ月の若さでプロデビューを果たし、GKにおけるセリエAの最年少出場記録を樹立したドンナルンマ。サポーターからの寵愛を受けていた彼だったが、一時ミランとの契約延長を拒否する姿勢を示したところ、U-21欧州選手権では偽ドル札が投げつけられ、SNS上では『Dollarumma(ドルと名前をもじった造語で金の亡者の意)』というワードが飛び交うなど過激なバッシングに遭っていた。
▽そんなドンナルンマは、態度を一変させて契約延長に同意。サポーターに対して謝罪し、ボーナス込みで年俸600万ユーロ(約8億円)+兄であるGKアントニオ・ドンナルンマをクラブに入団させるという条件で、2021年6月末までの契約延長に合意したと各紙より報じられていた。
▽12日付けのイタリア『コッリエレ・デッラ・セーラ』の報道によれば、ドンナルンマ側は契約解除金の設定に署名を行っていなかった模様。これにより、ミランは金額に関係なくドンナルンマの売却を拒否できることに。より結びつきの強い契約となっているが、代理人のミーノ・ライオラ氏がこれに抗議。契約締結時に選手が心理的圧迫を受けていたとして、契約破棄を求めているとのことだ。
▽さらに、ドンナルンマ本人も契約時に冷静でなかった、心的圧迫を受けていたと表明する書類を提出していると伝えられており、騒動が再燃。もし破棄されれば今シーズン限りで契約満了となる同選手に対し、ミランのサポーター団体『ミラネッロ』は13日に行われたコッパ・イタリア5回戦のヴェローナ戦で、以下のような内容のバナーを掲げた。
「もうお前には我慢の限界だ、どっかいっちまえ! 」
▽この厳しいブーイングなどを受けて、ドンナルンマは試合前のロッカールームで涙を浮かべており、キャプテンのイタリア代表DFレオナルド・ボヌッチが積極的に声をかけて慰めていたようだ。
▽なお、ミランは一連の騒動を受けて同日、スポーツ・ディレクターを務めるマッシミリアーノ・ミラベッリ氏が公式チャンネルで語った内容を公式サイトに掲載。一連の報道を否定するとともに、ドンナルンマを売却する意思がないと主張している。
「ジジオ(ドンナルンマ)はこれまで一度もクラブを去りたいと言ってきたはない。でなければ、彼は2021年までの契約にサインしていない。何者かが故意に我々の関係を乱す動きを見せているが、我々は自分たちのことだけに集中していきたい」
「これまで何度も言ってきたように、我々は誰も売る必要がない。仮に、クラブがプレーヤーの売却に踏み切る場合は、我々が許可したときだけだ。我々は常にミランとドンナルンマ双方のイメージを守っていく」
「また、我々がファンに求めることは我々のプレーヤーを威圧することではなく、対戦相手を威圧してくれることだ。ジジオは正真正銘の立派な男だが、同時に彼は非常に若く間違いを犯すこともある。我々は今後の数カ月をかけて、幾つかの問題解決に取り組んでいきたい」
▽ミランの生え抜きで、2015年10月に16歳8カ月の若さでプロデビューを果たし、GKにおけるセリエAの最年少出場記録を樹立したドンナルンマ。サポーターからの寵愛を受けていた彼だったが、一時ミランとの契約延長を拒否する姿勢を示したところ、U-21欧州選手権では偽ドル札が投げつけられ、SNS上では『Dollarumma(ドルと名前をもじった造語で金の亡者の意)』というワードが飛び交うなど過激なバッシングに遭っていた。
▽そんなドンナルンマは、態度を一変させて契約延長に同意。サポーターに対して謝罪し、ボーナス込みで年俸600万ユーロ(約8億円)+兄であるGKアントニオ・ドンナルンマをクラブに入団させるという条件で、2021年6月末までの契約延長に合意したと各紙より報じられていた。
▽さらに、ドンナルンマ本人も契約時に冷静でなかった、心的圧迫を受けていたと表明する書類を提出していると伝えられており、騒動が再燃。もし破棄されれば今シーズン限りで契約満了となる同選手に対し、ミランのサポーター団体『ミラネッロ』は13日に行われたコッパ・イタリア5回戦のヴェローナ戦で、以下のような内容のバナーを掲げた。
「心理的暴力でシーズンに600万ユーロを稼いで、寄生する兄の賃金も貰ってるって? 」
「もうお前には我慢の限界だ、どっかいっちまえ! 」
▽この厳しいブーイングなどを受けて、ドンナルンマは試合前のロッカールームで涙を浮かべており、キャプテンのイタリア代表DFレオナルド・ボヌッチが積極的に声をかけて慰めていたようだ。
▽なお、ミランは一連の騒動を受けて同日、スポーツ・ディレクターを務めるマッシミリアーノ・ミラベッリ氏が公式チャンネルで語った内容を公式サイトに掲載。一連の報道を否定するとともに、ドンナルンマを売却する意思がないと主張している。
「ジジオ(ドンナルンマ)はこれまで一度もクラブを去りたいと言ってきたはない。でなければ、彼は2021年までの契約にサインしていない。何者かが故意に我々の関係を乱す動きを見せているが、我々は自分たちのことだけに集中していきたい」
「これまで何度も言ってきたように、我々は誰も売る必要がない。仮に、クラブがプレーヤーの売却に踏み切る場合は、我々が許可したときだけだ。我々は常にミランとドンナルンマ双方のイメージを守っていく」
「また、我々がファンに求めることは我々のプレーヤーを威圧することではなく、対戦相手を威圧してくれることだ。ジジオは正真正銘の立派な男だが、同時に彼は非常に若く間違いを犯すこともある。我々は今後の数カ月をかけて、幾つかの問題解決に取り組んでいきたい」
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class="desc">Getty Images<hr></div> バルセロナ→ミラン→パリ・サンジェルマン 自身を“神”と称し、39歳でありながら第一線で活躍を続ける最強ストライカーもその1人だ。ミランへの移籍を挟んでいるが、バルセロナとPSGでプレーしている。 2009年7月にインテルからバルセロナへと加入したイブラヒモビッチ。キャリアを通じて1年しかプレーせず、46試合で22ゴール13アシストと、イブラヒモビッチとしては良い結果を残したとは言えないクラブだった。 そこからミランを経てPSGへ。PSGでは180試合で156ゴール61アシストを記録。ビッグクラブへの階段を上っている過渡期にチームを牽引し、13個のタイトルをもたらせた。また、自身も3シーズンでリーグ・アンの得点王に輝くなど、キャリアで最も結果を残したクラブとなっている。 ◆ダニエウ・アウベス(ブラジル/DF) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/barpsg20210813_4_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> バルセロナ→ユベントス→パリ・サンジェルマン 長らくバルセロナの右サイドバックとして君臨し、チームを支え続けたダニエウ・アウベスもその1人だ。2008年7月にセビージャからバルセロナへと完全移籍。2016年7月にユベントスへと移籍すると、2017年7月にPSGへと加入した。 バルセロナでは、391試合に出場し21ゴール101アシストを記録。23個のタイトルを獲得するなど、一時代を築いた1人。先日閉幕した東京オリンピックでもオーバーエイジとして参加し金メダルを獲得するなど、最もタイトルを獲っている選手だ。 PSGでは2シーズンの在籍で、6つのタイトルを獲得。73試合で8ゴール18アシストを記録していた。 ◆リュドヴィク・ジュリ(フランス/FW) <div style="text-align:center;"><img 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シティとミランが対戦、遺恨を残したペップから声をかけられたイブラヒモビッチは...
ズラタン・イブラヒモビッチ氏が、ジョゼップ・グアルディオラ監督に対して気まずそうな態度をとった。ドイツ『ビルト』が伝える。 イブラヒモビッチとペップ・グアルディオラ。 両者は2009-10シーズン、バルセロナのトップチームで共闘することになり、当時インテルからサミュエル・エトー氏との実質トレードで加入したイブラ氏は、ペップ・バルサ2年目の最前線でスタメン起用され始めた。 しかし、序盤戦のゴール量産から次第にコンディションを落とし、グアルディオラ監督はイブラ氏のベンチスタートを増やすことに。 結局、加入から1年でミランにレンタル放出され、さらにその1年後に完全移籍移行。 現在に至る「ミランの王・イブラヒモビッチ」が生まれることとなったが、イブラ氏はグアルディオラ監督に対する恨み辛みを、のちに余すことなく、何度も口にしている。 「グアルディオラは幼稚なコーチ…話しかけられることなどないし、見ようともしない…俺を見るなり逃げ失せるような男だ…」 時は流れて2024年夏、7月28日。 イブラ氏がシニアアドバイザーを務めるミランと、グアルディオラ監督率いるマンチェスター・シティが、米国でのプレシーズンマッチにて対戦。ミランが3-2と勝利した。 グアルディオラ監督から立ち寄る形で試合前に顔を合わせた両者。イブラ氏が作った笑顔はどう見てもよそよそしく、握手とハグもそこそこに、ペップの話しかけにも目線を合わせるのがしんどかったような印象が。 おそらくグアルディオラ監督のほうは、過去の確執をそこまで気にするタイプではないが、イブラ氏の「気まずい…」という表情は本当に印象的。 1年限りとなったバルセロナでの共闘から14年、イブラ氏は当時のグアルディオラ監督の年齢(38〜39歳)を超え、今や自身もチームを監督する側の立場。TVカメラも近づいてきたなか、大人の対応をした格好か。 <span class="paragraph-title">【動画】ペップに声をかけられ、この上なく気まずそうなイブラヒモビッチ</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="in" dir="ltr">Ibrahimovic tampak menghindari kontak mata dan Guardiola pun coba bersikap 'senormal' mungkin. Para fans sepakbola menilai, Zlatan Ibrahimovic tampak masih tidak menyukai Pep Guardiola <br><br>Ibrahimovic pernah terang-terangan menulis Guardiola sebagai pelatih yang tidak punya… <a href="https://t.co/skUHPxR4Wv">pic.twitter.com/skUHPxR4Wv</a></p>— detiksport (@detiksport) <a href="https://twitter.com/detiksport/status/1819330955708190859?ref_src=twsrc%5Etfw">August 2, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.08.02 20:35 Fri2
マルディーニ氏の27歳長男が現役引退へ...ミランやセリエAでのプレー叶わずもセカンドキャリアは…
ミランのレジェンド、パオロ・マルディーニ氏の長男が現役引退を決断したようだ。イタリア『カルチョメルカート』が伝えている。 ミランのクラブ史における最大のバンディエラと言っても過言ではないマルディーニ氏。クラブキャリア全てをミランに捧げ、史上最高の左サイドバックとも称された男は、今夏まで古巣でテクニカル・ディレクター(SD)を務めていた。 そんなマルディーニ氏には2人の息子がおり、どちらも父に続いてサッカー選手に。次男はミランからエンポリへ武者修行中の元U-20イタリア代表FWダニエル・マルディーニで、長男が現在無所属のDFクリスティアン・マルディーニ(27)だ。 まだ21歳の次男ダニエルが偉大な父に追いつけ追い越せと言わんばかりに逞しくセリエAで奮闘する一方、長男クリスティアンはミランの下部組織を退団後、セリエCやセリエDでのキャリアが中心となり、一時はマルタでのプレーも経験した。 現在に至るまでセリエAへのステップアップが叶っていないなか、昨シーズンはセリエCのレッコに所属も1年で契約が切れて現在は無所属。イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によると、クリスティアンは現役引退を決断したという。 セカンドキャリアは代理人業。イタリアの著名なエージェントであり、イタリア代表のMFサンドロ・トナーリ(ニューカッスル)やMFダビデ・フラッテージ(インテル)、MFブライアン・クリスタンテ(ローマ)、また弟ダニエルなども顧客に持つジュゼッペ・リソ氏の下で働き始めるとのことだ。 祖父のチェーザレ・マルディーニ氏、そして父であるパオロ・マルディーニ氏...先代2人のように偉大なキャリアを築けなかったクリスティアン・マルディーニだが、いつの日かカルチョに大きな影響力を持つ大物代理人となる日が来るかもしれない。 2023.09.13 15:01 Wed3
「サッカーが大嫌いだった」偉大な父を持つ18歳M・イブラヒモビッチ、父ズラタンとの比較は「嫌だった」
ミラン・フトゥーロのU-18スウェーデン代表FWマキシミリアン・イブラヒモビッチが自らのキャリアについて語った。スウェーデン『Aftonbladet』が伝えた。 現在はミランのシニアアドバイザーを務めるズラタン・イブラヒモビッチ氏の息子、マキシミリアン。7月にはミランとプロ契約を交わし、下部組織で父と同じプロサッカー選手の道を歩み始めている。 主に左ウイングとしてプレーする18歳は、プリマヴェーラ1でここまで7試合4ゴールと好発進のシーズンに。10月にはU-18スウェーデン代表に初招集された。 マキシミリアンは代表活動中に取材に応じると、9歳から始まったサッカーキャリアを回想。父親が所属したパリ・サンジェルマン(PSG)、マンチェスター・ユナイテッド、ロサンゼルス・ギャラクシー(LAギャラクシー)のアカデミーを渡り歩くと、その後は母国スウェーデンのハンマルビーでプレーし、2022年8月にミランへ行き着いた。 「どこの国でも良い思い出があるけれど、ミランが一番居心地の良い場所だった」 「始めたのは9歳の時でかなり遅かった。パリの地元クラブで」 「でも(サッカーに)一目惚れしたからじゃない。その逆だ。11歳くらいまではサッカーが大嫌いだった。最悪だった。すべてが間違っていて嫌だった。父と比較されるのも嫌だった」 「でもある日、サッカーへの愛に目覚めた。突然ピンと来たんだ」 また、昔は嫌だったという父との比較についてさらにコメント。今では自分の道を見つけているようだ。 「比較については考えない。僕は僕だし、彼は彼だ。同じポジションをプレーしているわけでもないから、比べることはあまりない」 好きな選手はブラジル代表FWネイマール、先輩のポルトガル代表FWラファエル・レオン、ミランにも所属した元ブラジル代表FWロナウジーニョ氏だとも明かしたマキシミリアン。ともに練習したことがあるレオンについては「初めて彼を見た時、まるでお菓子屋さんにいる気分だった」というが、「今はむしろ競争相手として見ている」と頼もしいコメントも残した。 <span class="paragraph-title">【動画】U-18代表入り! 取材に応じるマキシミリアン</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="vuIK6ScqWUg";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.10.17 15:50 Thu4
【平成史に残るレジェンドチーム50選】vol.25“アンチェロッティのピルロシステム”セリエAで圧倒/ミラン[2003-04]
1989年1月8日に日本で始まった「平成」。日本では31年にわたって使用されてきたが、2019年4月30日をもってその時代が終わりを告げる。 日本サッカーにおいても激動の時代であった「平成」だが、目をヨーロッパに向け、同じ時代で印象に残ったレジェンドチームを超ワールドサッカー編集部が選出。記憶や記録に残る50チームを紹介していく。 <div style="position: relative;margin: 2em 0;padding: 25px 10px 7px;border: solid 2px #FFC107;"><span style="position: absolute;display: inline-block;top: -2px;left: -2px;padding: 0 9px;height: 25px;line-height: 25px;vertical-align: middle;font-size: 17px;background: #FFC107;color: #ffffff;font-weight: bold;">vol.25</span><p style="margin: 0; padding: 0;font-weight:800">2003-2004シーズン/ミラン 〜アンチェロッティのピルロシステム〜</p></div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/2003-04milan.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brians,LTD.<hr></div><div style="padding: 0.5em 1em;margin: 2em 0;border: double 5px #4ec4d3;"><p style="margin: 0; padding: 0;">監督:カルロ・アンチェロッティ(44) 獲得タイトル:セリエA 攻撃力8:★★★★★★★★☆☆ 守備力9:★★★★★★★★★☆ タレント9:★★★★★★★★★☆ 連係9:★★★★★★★★★☆ 選手層8:★★★★★★★★☆☆ </p></div> <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">セリエAで圧倒</div> 1980年代にサッキ、1990年代にカペッロの下で黄金期を築いたミランは、2000年代ではアンチェロッティ監督に率いられて名門としての強さを誇示した。2002-03シーズンにユベントスとの激闘を制してCLのタイトルを獲得したミランは、アンチェロッティ体制下3年目のシーズンである2003-04シーズン、さらに磐石なチームへと昇華する。 まずは、ローマからカフーを獲得し、ウィークポイントだった右サイドバックを補強。さらに、当時まだ無名だったカカをサンパウロから招き入れた。そのカカはすぐさまチームに馴染み、ルイ・コスタからトップ下のポジションを奪った。そして、セリエAでは一貫した強さを披露。第18節以降から首位の座を守り、当時の最多勝ち点記録(勝ち点82)を更新してスクデットを獲得した。 ただ、CLでは思わぬ展開となった。決勝トーナメント準々決勝でデポルティボと対戦したチームは、1stレグをホームで4-1と快勝。しかし、リアソールでの2ndレグでは“スーペル・デポル”の破壊力に屈して0-4の大逆転劇を許し、まさかの敗退。大会2連覇を成し遂げることはできなかった。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">ピルロ・システム</div> 選手時代にもミランで活躍したアンチェロッティはこのシーズン、ピルロを生かすためのスタイルを確立。守備の時間を減らすためにポゼッションを高め、ピルロに自由を与えながらも、その脇のガットゥーゾやアンブロジーニを守備に集中させ、攻守のバランスを保った。 両サイドバックが比較的高い位置を取ったが、ガットゥーゾやセードルフ、アンブロジーニが卓越した戦術眼でうまくカバー。さらに、マルディーニとネスタという当時世界でも指折りのセンターバック2枚が安定した守備を披露し、相手の攻撃を未然に防いでいった。 攻撃面では、ピルロから送られる良質なロングボールを軸に、前線3枚を中心としたカウンターが大きな武器だった。このシーズンのシェフチェンコは確かな決定力を発揮し、自身2度目のセリエA得点王に輝いている。その他、FWとしてマルチなプレーを見せるトマソン、相手DFとの巧みな駆け引きからゴールを奪うインザーギらアタッカー陣の質も高かった。そして、新進気鋭のカカは高速ドリブルで攻撃に幅を持たせ、チームに不可欠な存在となった。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">ピックアップ・プレイヤー</div> <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">MFアンドレア・ピルロ(25)</span> インテル時代など、元々トレクァルティスタ(トップ下)を主戦場としていたが、レジスタ(中盤の底)へのポジション変更を機にその才能が一気に開花。卓越したボールコントロールと高精度のパスでピッチにアートを描いた。その決定的なパスは相手DFを絶望の淵に陥れたほど。両脇にガットゥーゾやセードルフといった戦術眼に優れた選手が守備力を補ってくれたことで、自身の能力を思う存分に発揮することが可能だった。 2019.04.15 22:00 Mon5
