【CLグループ最終節プレビュー②】グループE三つ巴の争いの行方は? ナポリ、ライプツィヒの逆転は?
2017.12.06 18:00 Wed
▽2017-18シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)・グループステージ最終節が12月5日、6日に開催される。ここでは6日に開催されるグループE~H最終節のマッチプレビューを紹介していく。
★CLグループステージ最終節
▽12/6(水)
◆グループE
《28:45》
リバプール vs スパルタク・モスクワ
マリボル vs セビージャ
◆グループF
《28:45》
シャフタール vs マンチェスター・シティ
フェイエノールト vs ナポリ
◆グループG
《28:45》
ポルト vs モナコ
ライプツィヒ vs ベシクタシュ
《28:45》
レアル・マドリー vs ドルトムント
トッテナム vs アポエル
◆グループE:三つ巴の争いの行方は

▽前節のセビージャ戦では敵地で3点リードを奪いながらも課題の拙守で最終的に3-3のドローに持ち込まれ、前節での突破を逃したリバプール。それでも、最終節で対戦するスパルタク・モスクワが同じくマリボル相手の土壇場被弾で引き分けたことで、引き分け以上で突破が決まるという優位な条件で今節を迎えることになった。ただ、前回対戦では拙攻が目立ち1-1のドローに終わっており仮に今節で敗れると、セビージャの結果次第ではあるものの3位転落で敗退というリスクも孕んでいる。そのため、直近のリーグ戦のストーク・シティ戦やブライトン戦のように持ち味の攻撃力を生かして序盤からリードを奪いに行くような展開に持ち込みたい。
▽一方、マリボル戦の痛恨ドローによって3位で最終節を迎えることになったスパルタク・モスクワだが、今節勝利すれば文句なしで決勝トーナメント進出が決定する。加えて、セビージャが引き分けに終わった場合、3チームが勝ち点9で並ぶことになるが当該クラブ間で最も勝ち点を得ているスパルタク・モスクワは、その場合首位通過となる可能性も残している。アンフィールドでのリバプール戦は非常にタフな試合となるが、前回対戦同様に焦れずに守り、相手が不得手とするセットプレーやカウンターで何とかゴールをこじ開けたいところだ。
▽前述のライバル2チームの結果に関係なく引き分け以上で突破が決まるセビージャは、すでに敗退が決定しているマリボルとのアウェイゲームに臨む。スパルタク・モスクワ相手にいずれもドローに持ち込んだマリボルは侮れない相手だが、負けなければいい、という条件では比較的ラクな相手といえるだろう。それでも、リバプールの結果次第で首位通過の可能性もあるだけにきっちり格下に勝利して首位での突破を目指したいところだ。今週末にはレアル・マドリーとのビッグマッチを控えているが、まずは今回の一戦に全力を注ぎたい。
◆グループF:シャフタールの逃げ切りか、ナポリの逆転劇か

▽前節、ナポリとの直接対決を0-3で落としたシャフタールは、依然として2位通過に向けて優位な立場にいるものの当該成績でナポリに上回られたため、自力での突破に向けては勝ち点1以上を手にする必要がある。ホームに首位通過を決定しているシティを迎えるシャフタールだが、今週末にマンチェスター・ユナイテッドとのダービーを控えるアウェイチームはMFダビド・シルバ、MFケビン・デ・ブライネの2選手こそ招集メンバー外としたものの、それ以外の主力を帯同させており、簡単な試合にはなりそうもない。さらに、公式戦21連勝の懸かる相手のモチベーションも気がかりだ。シャフタールとしては気候やピッチコンディションという地の利を生かして何とか勝ち点1をもぎとりたい。
▽一方、前節の大勝で奇跡の逆転突破に望みを繋いだナポリは、フェイエノールトとの最終節での勝利が絶対条件だ。相手との実力差やモチベーションを考えれば、勝ち点3奪取はそれほど難しいタスクではないが、直近のリーグ戦でユベントス相手にリーグ初黒星を喫した影響、その試合で負傷したMFインシーニェが不在となることは懸念材料だ。今節ではFWメルテンスやMFハムシク、FWカジェホンらアタッカー陣の奮起できっちり勝ち切って、あとは自チームを高く評価するシティの指揮官グアルディオラのアシストに期待したいところだ。
◆グループG:ポルトとライプツィヒの2位争い

▽前節、首位ベシクタシュとの難しいアウェイゲームを最低限のドローという結果で終えたポルトは、ライプツィヒに勝ち点で並ばれるも当該成績で優位に立っており、自力での2位通過が可能となっている。勝ち点3が求められる最終節ではホームで最下位モナコと対戦する。前回対戦で3-0の勝利を収めているモナコ相手にポルトの優位は揺らがない。その一方で、ポルトは直近の国内リーグでは2戦連続ドローを喫し、首位の座こそ守っているものの2位スポルティング・リスボンと勝ち点で並ばれた。対するモナコは直近のアンジェ戦で公式戦5試合ぶりの勝利を手にしており、復調傾向にある。
▽一方、CL初出場で決勝トーナメント進出の快挙達成を狙うライプツィヒは、ホームに首位通過を決めているベシクタシュを迎える。既に自力での突破の可能性がないため、同時刻開催のポルトvsモナコでモナコの健闘を期待しつつ、まずはこの最終節での勝ち点3奪取を目指す。前回対戦では敵地の大音量の応援によって、エースFWヴェルナーが耳の問題で前半に途中交代するアクシデントに見舞われ0-2の敗戦を喫したが、今回の試合ではそのエースのリベンジに期待がかかる。その一方で、直近のホッフェンハイム戦を0-4で大敗しており、その影響が懸念されるところだ。
◆グループH:ドルトムントとアポエルが3位争い

▽前節、トッテナムにホームで逆転負けしたドルトムントは、決勝トーナメント進出の可能性が消滅。また、国内リーグでも7戦未勝利と不振が続き、ボス体制継続の可能性が風前の灯となっている。ドルトムントにとってEL参戦は望ましいことではないが、国内リーグでCL出場圏外の6位に位置することを考えれば、来季のCL出場に向けた保険としてEL決勝トーナメントに進みたいところだ。現在、アポエルと勝ち点で並び当該成績も2戦連続1-1のドローとなったため、3位確保に向けては最終的に勝ち点で上回るか、現状の得失点差をキープすることが求められる。対戦相手のマドリーは突破が決定しているうえ、リーグ戦で苦戦を強いられていることからターンオーバーの可能性が高い。その相手に対して勝ち点3奪取が求められるが、アポエルがトッテナムとのアウェイゴールを戦うことを考えると、他会場の結果を適宜頭に入れながらの慎重な試合運びも必要だ。
▽一方、最下位のアポエルは逆転での3位浮上に向けて最低でも勝ち点1以上が必要だ。現状で得失点差が「7」離れていることもあり、最終節でドルトムントと同じ試合結果に終わった場合、逆転でまくれる可能性は限りなく低い。そこで他力本願ではあるが、マドリーの勝利か引き分けを期待しつつ、トッテナム相手に前回対戦同様の守備的なアプローチで戦い、最低でも勝ち点1を拾える試合展開に持ち込むことがベターだ。ただ、国内リーグで不振を極めるトッテナムが、この試合で主力を投入し勝ちに来るのか、あるいは主力を温存して控えや若手中心の布陣で臨むかによって、ゲームプランは変わってくるはずだ。
★CLグループステージ最終節
▽12/6(水)
◆グループE
《28:45》
リバプール vs スパルタク・モスクワ
マリボル vs セビージャ
《28:45》
シャフタール vs マンチェスター・シティ
フェイエノールト vs ナポリ
◆グループG
《28:45》
ポルト vs モナコ
ライプツィヒ vs ベシクタシュ
◆グループH
《28:45》
レアル・マドリー vs ドルトムント
トッテナム vs アポエル
◆グループE:三つ巴の争いの行方は

Getty Images
▽前節終了時点でマリボル(勝ち点2)の最下位こそ決定したものの、突破チームが1つも決まらないという、大混戦となっているグループE。運命の最終節では首位のリバプール(勝ち点9)、2位のセビージャ(勝ち点8)、3位のスパルタク・モスクワ(勝ち点6)が2つの決勝トーナメント進出の枠を争う。▽前節のセビージャ戦では敵地で3点リードを奪いながらも課題の拙守で最終的に3-3のドローに持ち込まれ、前節での突破を逃したリバプール。それでも、最終節で対戦するスパルタク・モスクワが同じくマリボル相手の土壇場被弾で引き分けたことで、引き分け以上で突破が決まるという優位な条件で今節を迎えることになった。ただ、前回対戦では拙攻が目立ち1-1のドローに終わっており仮に今節で敗れると、セビージャの結果次第ではあるものの3位転落で敗退というリスクも孕んでいる。そのため、直近のリーグ戦のストーク・シティ戦やブライトン戦のように持ち味の攻撃力を生かして序盤からリードを奪いに行くような展開に持ち込みたい。
▽一方、マリボル戦の痛恨ドローによって3位で最終節を迎えることになったスパルタク・モスクワだが、今節勝利すれば文句なしで決勝トーナメント進出が決定する。加えて、セビージャが引き分けに終わった場合、3チームが勝ち点9で並ぶことになるが当該クラブ間で最も勝ち点を得ているスパルタク・モスクワは、その場合首位通過となる可能性も残している。アンフィールドでのリバプール戦は非常にタフな試合となるが、前回対戦同様に焦れずに守り、相手が不得手とするセットプレーやカウンターで何とかゴールをこじ開けたいところだ。
▽前述のライバル2チームの結果に関係なく引き分け以上で突破が決まるセビージャは、すでに敗退が決定しているマリボルとのアウェイゲームに臨む。スパルタク・モスクワ相手にいずれもドローに持ち込んだマリボルは侮れない相手だが、負けなければいい、という条件では比較的ラクな相手といえるだろう。それでも、リバプールの結果次第で首位通過の可能性もあるだけにきっちり格下に勝利して首位での突破を目指したいところだ。今週末にはレアル・マドリーとのビッグマッチを控えているが、まずは今回の一戦に全力を注ぎたい。
◆グループF:シャフタールの逃げ切りか、ナポリの逆転劇か

Getty Images
▽前節終了時点でマンチェスター・シティ(勝ち点15)の首位通過、フェイエノールト(勝ち点0)の最下位が決定しているグループF。最終節では2位のシャフタール(勝ち点9)と、3位のナポリ(勝ち点6)が2位通過を争う。▽前節、ナポリとの直接対決を0-3で落としたシャフタールは、依然として2位通過に向けて優位な立場にいるものの当該成績でナポリに上回られたため、自力での突破に向けては勝ち点1以上を手にする必要がある。ホームに首位通過を決定しているシティを迎えるシャフタールだが、今週末にマンチェスター・ユナイテッドとのダービーを控えるアウェイチームはMFダビド・シルバ、MFケビン・デ・ブライネの2選手こそ招集メンバー外としたものの、それ以外の主力を帯同させており、簡単な試合にはなりそうもない。さらに、公式戦21連勝の懸かる相手のモチベーションも気がかりだ。シャフタールとしては気候やピッチコンディションという地の利を生かして何とか勝ち点1をもぎとりたい。
▽一方、前節の大勝で奇跡の逆転突破に望みを繋いだナポリは、フェイエノールトとの最終節での勝利が絶対条件だ。相手との実力差やモチベーションを考えれば、勝ち点3奪取はそれほど難しいタスクではないが、直近のリーグ戦でユベントス相手にリーグ初黒星を喫した影響、その試合で負傷したMFインシーニェが不在となることは懸念材料だ。今節ではFWメルテンスやMFハムシク、FWカジェホンらアタッカー陣の奮起できっちり勝ち切って、あとは自チームを高く評価するシティの指揮官グアルディオラのアシストに期待したいところだ。
◆グループG:ポルトとライプツィヒの2位争い

Getty Images
▽前節終了時点でベシクタシュ(勝ち点11)の首位通過、モナコ(勝ち点2)の最下位が決定したグループG。最終節では共に勝ち点7で並ぶ2位のポルトと、3位のRBライプツィヒが2位通過を争う。▽前節、首位ベシクタシュとの難しいアウェイゲームを最低限のドローという結果で終えたポルトは、ライプツィヒに勝ち点で並ばれるも当該成績で優位に立っており、自力での2位通過が可能となっている。勝ち点3が求められる最終節ではホームで最下位モナコと対戦する。前回対戦で3-0の勝利を収めているモナコ相手にポルトの優位は揺らがない。その一方で、ポルトは直近の国内リーグでは2戦連続ドローを喫し、首位の座こそ守っているものの2位スポルティング・リスボンと勝ち点で並ばれた。対するモナコは直近のアンジェ戦で公式戦5試合ぶりの勝利を手にしており、復調傾向にある。
▽一方、CL初出場で決勝トーナメント進出の快挙達成を狙うライプツィヒは、ホームに首位通過を決めているベシクタシュを迎える。既に自力での突破の可能性がないため、同時刻開催のポルトvsモナコでモナコの健闘を期待しつつ、まずはこの最終節での勝ち点3奪取を目指す。前回対戦では敵地の大音量の応援によって、エースFWヴェルナーが耳の問題で前半に途中交代するアクシデントに見舞われ0-2の敗戦を喫したが、今回の試合ではそのエースのリベンジに期待がかかる。その一方で、直近のホッフェンハイム戦を0-4で大敗しており、その影響が懸念されるところだ。
◆グループH:ドルトムントとアポエルが3位争い

Getty Images
▽前節終了時点でトッテナム(勝ち点13)の首位通過、レアル・マドリー(勝ち点10)の2位通過が決定したグループH。最終節では共に勝ち点2で並ぶ3位ドルトムント(得失点差-5)と、4位アポエル(得失点差-12)の2チームがEL出場圏内の3位を争う。▽前節、トッテナムにホームで逆転負けしたドルトムントは、決勝トーナメント進出の可能性が消滅。また、国内リーグでも7戦未勝利と不振が続き、ボス体制継続の可能性が風前の灯となっている。ドルトムントにとってEL参戦は望ましいことではないが、国内リーグでCL出場圏外の6位に位置することを考えれば、来季のCL出場に向けた保険としてEL決勝トーナメントに進みたいところだ。現在、アポエルと勝ち点で並び当該成績も2戦連続1-1のドローとなったため、3位確保に向けては最終的に勝ち点で上回るか、現状の得失点差をキープすることが求められる。対戦相手のマドリーは突破が決定しているうえ、リーグ戦で苦戦を強いられていることからターンオーバーの可能性が高い。その相手に対して勝ち点3奪取が求められるが、アポエルがトッテナムとのアウェイゴールを戦うことを考えると、他会場の結果を適宜頭に入れながらの慎重な試合運びも必要だ。
▽一方、最下位のアポエルは逆転での3位浮上に向けて最低でも勝ち点1以上が必要だ。現状で得失点差が「7」離れていることもあり、最終節でドルトムントと同じ試合結果に終わった場合、逆転でまくれる可能性は限りなく低い。そこで他力本願ではあるが、マドリーの勝利か引き分けを期待しつつ、トッテナム相手に前回対戦同様の守備的なアプローチで戦い、最低でも勝ち点1を拾える試合展開に持ち込むことがベターだ。ただ、国内リーグで不振を極めるトッテナムが、この試合で主力を投入し勝ちに来るのか、あるいは主力を温存して控えや若手中心の布陣で臨むかによって、ゲームプランは変わってくるはずだ。
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