【天皇杯プレビュー】世界を知る両者、勝るのは試合勘かコンディションか《鹿島vs広島》

▽24日、天皇杯準々決勝が行われる。県立カシマサッカースタジアムでは鹿島アントラーズvsサンフレッチェ広島がベスト4を懸けて対戦する。▽2ndステージの不調がウソのようにチャンピオンシップでは川崎フロンターレ、浦和レッズを破りJリーグ王者に輝いた鹿島。その後のクラブ・ワールドカップ(W杯)ではJリーグ勢初となる決勝進出を果たすと、レアル・マドリーを追い詰めるも準優勝に終わった。一方の広島は、連覇を目指して今シーズンのリーグ戦に臨むと、1stステージは4位につけたものの、2ndステージは勝ち切れない試合が増え10位に。年間でも6位と消化不良となった。◆試合勘が勝るか、コンディションが勝るか
▽この試合のポイントは、試合勘とコンディションになるだろう。鹿島は11月3日のリーグ最終戦後、天皇杯、チャンピオンシップ、クラブW杯と8試合を戦ってきた。過密日程による選手の疲労は気になるところだが、試合勘は問題ない。目の前でタイトルを逃した悔しさを必ずやぶつけてくるだろう。一方の広島は、コンディション面は問題ないものの、1カ月以上公式戦を戦っていないため試合勘では大きく劣る。コンディションは鹿島を上回るだけに、しっかりと勝負どころを見極めたいところだ。
◆今シーズンの対戦結果
【1stステージ第6節】
4月10日(日)
鹿島 4-1 広島
【鹿島】
土居聖真(前8)
柴崎岳(後12)
カイオ(後16、後48)
【広島】
ピーター・ウタカ(前38)
▽優勝候補に挙げられていた両チームの対戦。8分に土居のゴールで鹿島が先制するも、38分にピーター・ウタカが同点ゴールを奪い試合を降り出しに戻す。しかし57分に柴崎が珍しいヘディングでのゴールを奪うと、61分、93分とカイオ(現アル・アイン)が2点を奪い鹿島が勝利した。

【2ndステージ第2節】
7月9日(土)
広島 2-4 鹿島
【広島】
浅野拓磨(後9、後37)
【鹿島】
遠藤康(前33)
金崎夢生(後4)
土居聖真(後11)
中村充孝(後13)
▽1stステージの対戦と同様に鹿島がゴールラッシュ。33分に遠藤のゴールで先制すると、後半開始早々の49分に金崎が加点。浅野(現シュツットガルト)のゴールで1点を返されるも、56分に土居、58分に中村が決めて試合の大勢を決めた。82分に浅野がこの試合2点目を決めるも、鹿島が2戦連続の4ゴールで快勝した。◆注目選手
【鹿島アントラーズ】
DF昌子源(24)
J1:31試合1得点▽過密日程で多くの試合をこなした鹿島だが、その中でも特にカギを握っていた昌子に注目。特にクラブW杯での4試合では、試合を重ねるごとに成長が見られ、決勝のレアル・マドリー戦では試合中にも大きな進化を見せた。前年の王者である広島を相手に成長したプレーを見せてくれるのかに注目だ。

【サンフレッチェ広島】
FWピーター・ウタカ(32)
J1:33試合19得点▽今シーズンのJ1得点王に輝いたピーター・ウタカ。しかし、シーズン終盤はなかなか得点を奪えず、苦しんでいた。タイトル争いに絡めなかった広島にとって、天皇杯のタイトルを獲りACL出場権を獲得したいはず。1カ月ぶりの公式戦でどのようなパフォーマンスを見せるのかに注目したい。