ルリッチがローマ・ダービー後にリュディガーに対する人種差別発言! ラツィオが公式に謝罪

2016.12.05 06:20 Mon
Getty Images
ラツィオに所属するボスニア・ヘルツェゴビナ代表MFセナド・ルリッチが、4日に行われたローマとの“デルビー・デッラ・カピターレ”終了後のインタビューで、対戦相手のドイツ代表DFアントニオ・リュディガーに対して人種差別発言を行った。イタリアのテレビ局『メディアセット・プレミアム』が伝えている。

▽イタリア屈指の熱狂度を誇る今回のダービーでは、アウェイ扱いとなるローマが、オランダ代表MFケビン・ストロートマン、ベルギー代表MFラジャ・ナインゴランのゴールで2-0の勝利を収め、ダービー4連勝を決めた。

▽この試合後に『メディアセット・プレミアム』のインタビューに答えたルリッチは、リュディガーへの人種差別発言を行った。
「リュディガーは試合前から俺たちを挑発してきた。ヤツは2年前には、シュツットガルトでソックスやベルトを売っていたのにね。今じゃ、自分がフェノーメノ(怪物)のように振る舞っている」

「ただ、それはヤツの間違いではない。ヤツの周りの人間の間違いだ。きっと、周りの人間がヤツにちゃんとしたマナーを教えていなかったからだ」
▽日本では今回のルリッチの発言に関して、ピンとこない部分があるが、「ソックスやベルトを売る」との発言が移民や低所得層の人に対する人種差別にあたるようだ。

▽なお、放送局の『メディアセット・プレミアム』は、ルリッチに対して発言の撤回および謝罪を求めたものの、同選手は「白人だって同じようにソックスを売るだろ」と、謝罪を拒否している。

▽この人種差別発言を受けて、ルリッチの所属するラツィオのコミュニケーション・ディレクター、アルトゥーロ・ディアコナーレ氏はクラブとしての見解を示すと共に謝罪を行っている。

「クラブは今回のコメント、その捉えられ方に関して不快感を表しています。私はクラブを代表して今回の発言について謝罪します。ただ、一連の発言はダービーに負けた直後のプレーヤーが、勢いに任せて言ってしまったことであることも理解してほしいと考えています」

「彼は一線を越えてしまいました。口論のキッカケはローマのプレーヤーによる挑発的な発言でしたが、我々は常識を持ち、こういった発言を行ってはならないと考えています」

「重要なことは過ちを認めることです。我々は常にフェアプレーの気持ちを持って競争していきたいと思っています。それこそがラツィオのスタイルです」

▽また、ローマを率いるルチアーノ・スパレッティ監督は、ルリッチの発言ついて「彼には好きに話させておけばいい、その言葉は彼という人間を表すことになるのだからね」と、コメントしている。

▽なお、ルリッチは今回の人種差別発言によって、リーグ機構から重い罰金を科される見込みだ。

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