C・ロナウド不発のポルトガルが初出場アイスランドとドロー《ユーロ2016》
2016.06.15 06:07 Wed
▽ユーロ2016グループF第1節のポルトガル代表vsアイスランド代表が14日にジョフロワ・ギシャールで行われ、1-1の引き分けに終わった。
▽互いにキックオフ直後からアグレッシブな攻防を見せた中、最初のチャンスはアイスランドに訪れる。3分、左サイドでボーバルションのスルーパスに抜け出したシグルドソンがボックス左に侵入して続けてシュートを放つが、いずれのシュートもGKルイ・パトリシオの好守に阻まれた。
▽冷や汗を欠く入りとなったポルトガルだが、時間の経過と共にウイングタイプの2トップと、アンカーのダニーロを除くプレーメーカータイプのセントラルMFの流動性を生かした攻撃で相手守備ブロックに揺さぶりをかける。さらに高い位置を取るサイドバックが、攻撃に幅を与えて再三の決定機を演出していく。
▽それでも、アイスランドの組織的な守備に対して、効果的なジャブを繰り出し続けるポルトガルは、30分過ぎに堅守をこじ開ける。31分、絶妙なフリーランでボックス右で味方からパスを引き出したアンドレ・ゴメスがグラウンダーで折り返すと、ニアに走り込んだナニが右足のワンタッチで流し込んだ。
▽良い時間帯に先制点を奪ったポルトガルは、その後もサイドを起点に効果的な攻めを見せるが、失点後も集中力を切らさないアイスランドの守備を崩し切れない。一方、同点を目指して前に出始めたアイスランドは、相手のサイドバック裏を狙ったカウンターからチャンスを窺うが、なかなかフィニッシュに持ち込めないままハーフタイムを迎えた。
▽1点リードで後半を迎えたポルトガルは、開始直後にC・ロナウドのミドルシュートでいきなり追加点に迫る。だが、このチャンスを逸したポルトガルは、一瞬の隙からスコアを振り出しに戻される。
▽50分、右サイドでマイナスのパスを受けたクデュムンドソンが左足に持ち替えてクロスを入れると、ファーサイドでフリーのB・ビャルナソンが右足インサイドのダイレクトボレーでゴールネットを揺らした。
▽相手のワンチャンスに泣いたポルトガルは、勝ち越しゴールを目指してすぐさま反撃を開始する。60分にはペナルティアーク付近で仕掛けたアンドレ・ゴメスが利き足の左足に持ち替えてゴール左隅を狙ったシュートを放つ。続く63分には右サイドを突破したヴィエイリーニャが際どいクロスを入れるが、いずれの場面もアイスランド守護神の好対応に遭った。
▽何とか流れを変えたいポルトガルは、71分と76分にレナト・サンチェス、クアレスマをピッチに送り出す。72分にはラファエウ・ゲレイロのFKをゴール前のナニがバックヘッドでスラしてゴールを狙うも、これはわずかに枠の左。78分にはボックス右のクアレスマがニアポストを狙った強烈なシュートを放つが、これはGKハルドルソンのファインセーブに阻まれた。
▽試合終盤にかけて一進一退の攻防を見せた中、互いに決定的な場面を迎える。85分、右サイドのナニが上げたクロスをファーサイドでフリーのC・ロナウドが頭で合わせるが、これはGK正面を突く。直後の86分には途中出場のフィンボガソンがボックス中央から左足を強振するが、このシュートもGK正面を突いた。結局、試合は1-1のままタイムアップを迎え、優勝候補ポルトガルは初出場のアイスランド相手に痛み分けの結果に終わった。
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▽今大会最注目プレーヤーのクリスティアーノ・ロナウドを擁すポルトガルは、ハンガリーやオーストリア、アイスランドと経験の少ないチームが並んだグループFの大本命。だが、今大会では優勝候補がいずれも初戦で苦戦を強いられており、油断はできない。アイスランドとの初戦に向けては、C・ロナウドとナニを2トップに配した[4-4-2]の布陣を採用。最終ラインにはペペとリカルド・カルバーリョ、中盤にはモウティーニョ、アンドレ・ゴメスら実力者が起用された。▽一方、総人口33万人と今大会出場国で最も小さい国であるアイスランドだが、オランダとトルコを退けて予選グループを2位通過した実力は本物。国際主要大会初出場となるアイスランドは記念すべき初戦に向けて、エースのシグルドソンやビルキル・ビャルナソン、シグソールソンといったヨーロッパ主要リーグで活躍する主力が先発に名を連ねた。▽冷や汗を欠く入りとなったポルトガルだが、時間の経過と共にウイングタイプの2トップと、アンカーのダニーロを除くプレーメーカータイプのセントラルMFの流動性を生かした攻撃で相手守備ブロックに揺さぶりをかける。さらに高い位置を取るサイドバックが、攻撃に幅を与えて再三の決定機を演出していく。
▽17分には右サイドからカットインしたヴィエイリーニャの強烈なミドルシュートでゴールを脅かすと、20分には左サイドに流れたC・ロナウドのクロスをナニが頭で合わせるが、これはGKハルドルソンが左足でかき出すビッグセーブで凌いだ。さらに25分にはペペのロングフィードに反応したC・ロナウドがゴール前に抜け出すが、ダイレクトボレーは不発に終わる。
▽それでも、アイスランドの組織的な守備に対して、効果的なジャブを繰り出し続けるポルトガルは、30分過ぎに堅守をこじ開ける。31分、絶妙なフリーランでボックス右で味方からパスを引き出したアンドレ・ゴメスがグラウンダーで折り返すと、ニアに走り込んだナニが右足のワンタッチで流し込んだ。
▽良い時間帯に先制点を奪ったポルトガルは、その後もサイドを起点に効果的な攻めを見せるが、失点後も集中力を切らさないアイスランドの守備を崩し切れない。一方、同点を目指して前に出始めたアイスランドは、相手のサイドバック裏を狙ったカウンターからチャンスを窺うが、なかなかフィニッシュに持ち込めないままハーフタイムを迎えた。
▽1点リードで後半を迎えたポルトガルは、開始直後にC・ロナウドのミドルシュートでいきなり追加点に迫る。だが、このチャンスを逸したポルトガルは、一瞬の隙からスコアを振り出しに戻される。
▽50分、右サイドでマイナスのパスを受けたクデュムンドソンが左足に持ち替えてクロスを入れると、ファーサイドでフリーのB・ビャルナソンが右足インサイドのダイレクトボレーでゴールネットを揺らした。
▽相手のワンチャンスに泣いたポルトガルは、勝ち越しゴールを目指してすぐさま反撃を開始する。60分にはペナルティアーク付近で仕掛けたアンドレ・ゴメスが利き足の左足に持ち替えてゴール左隅を狙ったシュートを放つ。続く63分には右サイドを突破したヴィエイリーニャが際どいクロスを入れるが、いずれの場面もアイスランド守護神の好対応に遭った。
▽何とか流れを変えたいポルトガルは、71分と76分にレナト・サンチェス、クアレスマをピッチに送り出す。72分にはラファエウ・ゲレイロのFKをゴール前のナニがバックヘッドでスラしてゴールを狙うも、これはわずかに枠の左。78分にはボックス右のクアレスマがニアポストを狙った強烈なシュートを放つが、これはGKハルドルソンのファインセーブに阻まれた。
▽試合終盤にかけて一進一退の攻防を見せた中、互いに決定的な場面を迎える。85分、右サイドのナニが上げたクロスをファーサイドでフリーのC・ロナウドが頭で合わせるが、これはGK正面を突く。直後の86分には途中出場のフィンボガソンがボックス中央から左足を強振するが、このシュートもGK正面を突いた。結局、試合は1-1のままタイムアップを迎え、優勝候補ポルトガルは初出場のアイスランド相手に痛み分けの結果に終わった。
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