アディショナルタイムの悪夢…FC東京が1発に泣きACL敗退《ACL2016》

▽24日にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)2016のラウンド16・2ndレグの上海上港vsFC東京が行われ、1-0で上海上港が勝利。2戦合計2-2となるもアウェイゴール数差で、FC東京はクラブ史上初となるベスト8進出を逃している。

▽17日に東京スタジアムで行われた1stレグでは、FC東京が水沼の2ゴールで2-1と先勝した。クラブ史上初となるベスト8進出のために、今季のホーム戦で無敗と無類の強さを見せている上海上港のホームスタジアムである上海体育場に乗り込んだ。

▽試合はお互いに攻守の切り替えが早く中盤で潰し合う立ち上がりとなる中、4分に高い位置でボールを受けたオウ・シンチョウが縦への推進力を見せて前線に鋭いパスを通す。するとル・ウェンジュンがダイレクトでこれに合わせるが、ボールはゴールマウスを捉えなかった。守勢が続くFC東京だが、前線の水沼や東が素早いプレスに連動したブロックで、ビッグチャンスは作らせずに対応していく。
▽しかし20分を過ぎる頃には上海上港が圧倒的にボールを支配してFC東京陣内に攻め込んでいく。苦しい時間が続くも、森重の体を張ったブロックやGK秋元の好セーブでこのピンチを凌いでいった。32分には左サイド深い位置まで侵入したウー・レイのクロスにエウケソンがヘディングシュートを放つ。ゴールマウス急襲のシュートだったが、ここもGK秋元が好セーブを見せて防いだ。

▽絶体絶命のピンチを凌いだFC東京は33分、カウンターから右サイドを水沼がドリブルで上がっていき、カットインから左足を振り抜く。この試合最初の決定機となったが、シュートはGKの正面に飛んでしまった。ハーフタイムにかけても劣勢が続くFC東京だったが、最後まで集中力を切らすことなく前半を無失点で終えた。▽両チーム交代なしで迎えた後半は、FC東京が先にチャンスを作る。48分に左サイドの徳永がオーバーラップして深い位置からグラウンダーのマイナスのボールを配給。これを受けた羽生がボックス内にボールを運ぶもシュートを打たないまま相手にボールを奪われてしまった。さらに51分には羽生のラストパスから前田がボックス内でシュート。しかし足元を狙ったシュートはGKに当たってしまい、FC東京はこのチャンスも潰してしまう。

▽65分には前半から飛ばしていた水沼を下げて阿部を投入。阿部は前田と2トップを形成し、右のアウトサイドに羽生、左アウトサイドに東を置く[4-4-2]に移行する。しかし直後の66分にはピンチ。右サイドからのクロスにウー・レイが合わせるが、ここも飛び出したGK秋元が体に当ててボールを弾き出した。一方の攻撃では、途中出場の阿部にボールを入れたいところだが、終盤に入っても運動量の落ちない上海上港のプレスに苦戦しビルドアップできない。

▽FC東京は85分に羽生を下げて丸山を送り込み、残り時間を守りきりにいく。上海上港もボックス内に放り込むパワープレーに出るが、FC東京が最後まで集中力を切らさずに対応。このまま試合終了かと思われたアディショナルタイム、上海上港はエウケソンがボックス外から強烈なミドルシュートを放つ。これはGK秋元が弾きだすも、こぼれ球にいち早く対応したウー・レイがプッシュ。ボールはそのままネットに収まり、土壇場で上海上港が先制する。

▽追いかける展開となったFC東京は、すぐさまパワープレーに出る。しかし最後までゴールを奪うことはできずに試合は終了。クラブ史上初となるベスト8進出を目指したFC東京だが、2戦合計2-2となるもアウェイゴール数差で敗退が決定した。