1部残留を果たしたヒホン、原動力はサポーター 来季は補強に期待

2016.05.18 00:20 Wed
劇的な形でリーガエスパニョーラ1部残留を果たしたスポルティング・ヒホンは、すでに2016-17シーズンに向けた準備を始めているのかもしれない。

15日のリーガエスパニョーラ最終節、観衆で埋め尽くされた本拠地モリノンにビジャレアルを迎えたスポルティングは、2-0で勝利を収めた。同日に行われた試合でヘタフェがベティスに1-2と敗れたため、順位を17位まで上げて降格圏から脱出。奇跡と言える残留を達成した。

スポルティング残留の大きな原動力となったのは、選手とサポーターの一体感だ。練習場マレオにちなんで「ラ・マレオナ」と称されるスポルティングのサポーターは、最終節で本拠地をロヒ・ブランコ(赤と白)に染め、残留決定の際にはピッチに降りて選手を囲む2万人超の輪を作った。

残留が決まり、スポルティングの選手たちは一旦ロッカールームに引き上げた後、「ありがとう、サポーター!」を記されたTシャツを着てピッチに再び現れた。アベラルド・フェルナンデス監督は「君たちは最高だ。来年はより大きくなって、ここにやって来るよ」と感謝の気持ちを述べていた。

だがスポルティングは来季に向けて課題を残している。現時点で在籍している10選手の去就が不透明となっているからだ。MFアレン・ハリロビッチ(バルセロナ)やFWアントニオ・サナブリア(ローマ)は所属先に戻ることが濃厚で、今季チームをけん引したDFルイス・エルナンデスやMFジョニーは移籍に傾いている。それでも、補強に関しては明るい兆しがある。

ヒホンにとって追い風となるのは、1部残留でテレビ放映権の収入を確保できることだ。リーガの放映権はこれまで映像会社と各クラブが個別に契約を結んでいたが、今季よりスペインプロリーグ機構ラ・リーガが一括で管理。そして来季から2強以外のクラブの収入が大幅に増えることになっており、ヒホンは4500万ユーロ程度の収入を見込んでいる。

アベラルド監督が残留を果たした直後に「来年はこれほど苦しくならないことを願っている」と語ったように、スポルティングは成長を遂げる必要がある。指揮官は同時に「今季の選手たちの活躍を見ると、どう補強するかは分からないよ」と選手たちへの信頼を示していた。監督、選手、サポーターが一致団結して1部残留を決めたクラブは、来季どのような戦いを見せるのだろうか。


提供:goal.com

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