ジダンの監督就任に驚くリッピ「過去に監督になると思った選手は一人だけ」

マルチェロ・リッピ氏は、サッカー界でも指折りの結果を出してきた監督だ。ユベントスでは、セリエA、チャンピオンズリーグを制し、イタリア代表も2006年のドイツ・ワールドカップ優勝に導いている。

クラブ、代表の両方で指揮を執り、結果を残した名将だが、ジネディーヌ・ジダンが監督になるとは、予想していなかったという。フランス『レキップ』が伝えている。

ユベントス時代、当時選手であったジダンを指導できたことを喜ぶリッピだが、レアル・マドリーの監督就任には驚いたと告白する。

「普通なら、ありえないことだよ。彼は下部リーグのチームで少しばかり経験を積んだだけだからね。でも、人々は彼が偉大なチームを率いている姿を見たがる。彼はそうしたクラブにいるために必要な心理を理解している。どのように考えるべきか。勝ったとき、負けたとき、どのように振る舞うべきか。何かが起きたとき、どう対処するべきかを知っている」

現役時代の優雅なプレーから、ジダンは天才肌の選手だと考えられる。だが、リッピはジダンが、戦術に対しても強い関心を持っていたと話す。

「たしかに彼は人々を魅了するプレーをしていた。だが、彼はサッカーのすべての要素に関心を持っていた。非常に賢く、謙虚だった。世界でも屈指の選手であったが、学ぶことに貪欲だった。チームがどのように構成されているかを理解していたよ」

それでも、ジダンが監督を務めるようになるとは思っていなかったと明かし、現役時代から将来は監督になるだろうと考えられたのは一人だけだったと明かす。

「(ジダンの監督就任は)まったく予想外だったね。人々は、決まり文句のように『ピッチ上の監督』というフレーズを口にする。でも、実際に私が指導して、そのように感じた選手は、ただ一人だけだよ。ディディエ・デシャンだけだ」


提供:goal.com