開幕戦の“バトル・オブ・九州”は鳥栖が意地を見せて福岡に競り勝つ!!《J1》

▽27日に明治安田生命J1リーグ1stステージ第1節、鳥栖vs福岡の“バトル・オブ・九州”が行われ、鳥栖が2-1で勝利した。

▽昨シーズンのJ1で11位に終わった鳥栖が、5年ぶりにJ1昇格を果たした福岡をベストアメニティスタジアムに迎えた一戦。両チームの対戦は2010年以来となり、J1でのダービーマッチは今回が初となった。

▽ホームの鳥栖はマッシモ・フィッカデンティ監督の下、[4-4-2]のフォーメーションを採用。柏から加入した藤田は右サイドバックでスタメン出場となった。福岡は昨年と同様に[3-4-2-1]を採用し、新加入のGKイ・ボムヨン、實藤、キム・ヒョヌンがスタメン入りしている。
▽超満員の中で迎えた一戦は、アウェイの福岡が先にチャンスを作る。3分に右CKの流れから、ボックス外でフリーとなっていた末吉がダイレクトボレーで狙うも、ボールはクロスバーを越えた。

▽その後はフィジカルで勝る鳥栖が試合の主導権を握りにかかるが、福岡も切り替えの早さと球際の強さを見せる白熱した展開となる。迎えた8分、鳥栖は左サイドのスローインから吉田がインスウィングのクロスを入れる。すると、ニアサイドに入り込んだ豊田が頭で押し込み、鳥栖が先制に成功した。▽先制後の鳥栖がポゼッションを高めていく。福岡は守備時に最終ラインに5人を割いてスペースを埋めるも、ボールの取りどころが絞れずに押し込まれる時間が続く。ハーフタイムにかけては福岡がピッチを広く使った攻撃を見せて流れを引き寄せにかかるが鳥栖リードのまま後半を迎えた。

▽後半立ち上がりも福岡がペースを握ると、左サイドを攻略して亀川がクロスを上げて、ファーサイドの城後がへデングで合わせる。しかし、ボールはわずかにクロスバーを越えてしまい、同点のチャンスを逸した。50分にも亀川がインターセプトからそのままシュートに持ち込むがGK林が横っ跳びでボールをはじき出した。

▽押される鳥栖だったが、51分に前掛かりとなった福岡の隙を付き、岡田がカウンターで抜け出す。最後はGKとの一対一を冷静に制して鳥栖が2点目を奪った。

▽福岡は61分には鈴木のクロスから中村、63分にはドリブル突破した金森がシュートを放つも決めきれず。66分にもセットプレーから金森がフリーでヘディングを放つが、ここでも決めきれずに時間が経過していった。

▽しかし71分、左CKのチャンスを得た福岡はウェリントンが高さを活かして頭で合わせる。これを吉田が足で掻きだそうとするも、ボールはそのままネットに突き刺さり、再三のチャンスを決めきれずにいた福岡がついに1点を返した。

▽鳥栖は79分、ボックス内でボールを受けた鎌田がGKイ・ボムヨンをかわしてシュート。しかしGKイ・ボムヨンも粘り強く対応してボールをはじき出す83分には左サイドのクロスからペク・ソンドンがヘディングでゴールマウスを急襲。しかしまたもGKイ・ボムヨンが立ちはだかった。

▽福岡は後半アディショナルタイム、鳥栖のバックラインの裏へと抜けだしたウェリントンがループシュートを狙う。決定的な場面だったが、ボールは枠を逸れてしまう。試合は直後に終了のホイッスルが吹かれ、新シーズンの開幕戦となった“バトル・オブ・九州”が鳥栖が5シーズン連続でJ1を戦う意地を見せて福岡に勝利した。