“黒猫の恩返し”、サンダーランドファンがアドフォカート夫人にお礼の花束を贈呈

▽現在、サンダーランドファンの間でディック・アドフォカート監督(67)慰留に貢献した夫人に花束をプレゼントするキャンペーンが行われているようだ。イギリス『Who Ate all the Pies』など複数メディアが報じている。

▽サンダーランドは4日、アドフォカート監督との契約を1年間更新したことを公式サイトで発表した。今年3月にグスタボ・ポジェ監督の後任としてサンダーランドの指揮官に就任したアドフォカート監督は、就任以降の9試合を3勝3敗3分けで乗り切り、降格圏ギリギリの17位にいたクラブを最終的に16位でフィニッシュさせ、1部残留に導いた。

▽その後、同監督は67歳という自身の年齢や家族との生活を理由に契約延長のオファーを固辞し、先月27日には同クラブを退団することを発表。だが、退団発表後もクラブ側から熱心な説得を受けたアドフォカート監督は翻意し、来季もサンダーランドで指揮を執る決断をした。
▽『Who Ate all the Pies』によると、アドフォカート監督が契約延長を固辞した理由の1つに、奥さんが母国オランダでの生活を望んでいたことを挙げている。さらにアドフォカート夫人は同監督に対して、このままイングランドに残留するならば、離婚を考えているとの最後通牒を出していた模様だ。しかし、アドフォカート夫人は周囲の人々が夫のサンダーランド残留を希望していることを考慮し、最終的にもう1年イングランドで生活することを許可したようだ。

▽そして、この話を聞き付けた1人のサンダーランドファンがインターネットの掲示板でアドフォカート夫人への感謝を示すため、150ポンド(約3万円)の花束をプレゼントすることを提案し、募金を募った。すると、この提案に賛同した多くの“ブラックキャッツ(サンダーランドの愛称)”ファンは次々に募金を行い、現在の募金総額は150ポンドを大きく上回る2000ポンド(約40万円)ほどになっているという。▽なお、このキャンペーンの提案者は、当初の予定通りに150ポンドの花束をアドフォカート夫人に贈呈し、余ったお金を同夫人との相談の下、恵まれない人々へ寄付する考えであることを発表している。