アンリのハンド事件でFIFAが口止めとして資金提供 またしても暗部が暴露
2015.06.05 09:45 Fri
▽汚職の容疑で複数の幹部が逮捕されるなど、組織としての体質に批判が集まっている国際サッカー連盟(FIFA)において、またしても金をめぐる問題が明らかになった。アメリカ『ニューヨーク・タイムズ』は4日、2009年に行われた南アフリカ・ワールドカップ欧州予選プレーオフのアイルランドvsフランスで試合を決定付けた判定に関して、FIFAがアイルランドサッカー協会(FAI)に多額の資金を提供したと報じた。
▽この試合では、1-0で勝利したフランスがワールドカップへの出場権を手にした。しかし、延長戦に決まったゴールシーンでは、フランス代表FWティエリ・アンリが手でボールを受け止め、これが決勝点につながった。ボールは明らかに手に当たっていたため、当然アイルランドの選手は主審に抗議をしたが、結局は受け入れられず。試合後にはアンリ自身もハンドを認めたため、この一戦は物議を醸していた。
▽当時、FAIは再試合を要求していたものの、最終的にFIFAはこの訴えを退ける声明を発表していた。しかし、FAIの役員を務めていたジョン・デレーニー氏は「我々は協定を結んだ」と告白。FIFAから多額の資金提供を受けることで法的な訴えを起こさない協定を結んだことを明らかにした。
▽デレーニー氏によれば、アイルランドが当時建設していた新スタジアムの建設費用をFIFAがローンとして貸し付けることで、フランス戦の抗議を終息させたとのこと。この案を持ち出したのはゼップ・ブラッター会長であったようで、その額は500万アメリカドル(現在のレートで約6億円)に及んだという。そして、最終的にはこのローンをFIFAが帳消しにしたと『ニューヨーク・タイムズ』は伝えている。
▽FIFA幹部の汚職事件に加え、先日には同連盟の理事が1998年と2010年のワールドカップで賄賂の授受があったと認めるなど、金をめぐる様々な問題が明るみになってきている。ブラッター会長の辞任騒動を皮切りに、同連盟の暗部はこれからさらに暴露されていくのだろうか。
▽この試合では、1-0で勝利したフランスがワールドカップへの出場権を手にした。しかし、延長戦に決まったゴールシーンでは、フランス代表FWティエリ・アンリが手でボールを受け止め、これが決勝点につながった。ボールは明らかに手に当たっていたため、当然アイルランドの選手は主審に抗議をしたが、結局は受け入れられず。試合後にはアンリ自身もハンドを認めたため、この一戦は物議を醸していた。
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