プレビュー:激戦必至! CL出場権を懸けたローマ・ダービー《ラツィオvsローマ》
2015.05.25 12:00 Mon
▽セリエA第37節、3位のラツィオ(勝ち点66)と2位のローマ(勝ち点67)による“デルビー・デッラ・カピターレ”が、25日の日本時間25時からスタディオ・オリンピコで開催される。2節を残してユベントスの4連覇と2部降格の3チームが決定した中、現在最大の注目を集めるのが、来季のチャンピオンズリーグ(CL)出場権争いだ。そして、4位のナポリ(勝ち点63)と共に熾烈なCL出場権争いの真っ只中にいる両者が対峙する今回のデルビーは、ローマのみならずイタリア全土の関心を集める今季最後にして最大のビッグマッチとなる。
▽ラツィオは前節、サンプドリアとの上位対決を制し3位キープに成功。だが、ユベントスのCL決勝進出に伴い、20日に前倒し開催となったコッパ・イタリア決勝では、延長戦の末に1-2の敗戦を喫し、心身ともに疲労を抱えた状態で宿敵との一戦に臨むことになった。
▽一方、下位に沈むウディネーゼを相手に辛くも逆転勝利を収めたローマは2位の座を死守。この貴重な勝利で今回のデルビーを引き分けで終えても、最終節でパレルモに勝利すれば、自力でCLストレートインを決められる有利な立場を得た。加えて、ミッドウィークにコッパ・イタリアを戦ったラツィオと異なり、休養十分で今回のデルビーに臨むことができる。
◆ラツィオ◆
【4-2-3-1】
▽ラツィオ予想スタメン
GK:マルケッティ
DF:バスタ、デ・フライ、ジェンティレッティ、ルリッチ
MF:パローロ、カタルディ
MF:カンドレーバ、マウリ、フェリペ・アンデルソン
FW:クローゼ
負傷者:DFラドゥ(ふくらはぎ)、デ・フライ(ヒザ)、MFビリア(ヒザ)
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。だが、20日のコッパ・イタリア決勝でふくらはぎを負傷したDFラドゥが招集外となった。また、ヒザに不安を抱えるDFデ・フライ、MFビリアは招集メンバーに入ったが、ベンチスタートとなる可能性もある。メンバー選考に関しては、個々のコンディションや戦術的なアプローチによって、若干のメンバー変更があるはずだ。
【4-3-3】
▽ローマ予想スタメン
GK:デ・サンクティス
DF:フロレンツィ、マノラス、アストーリ、トロシディス
MF:ピャニッチ、デ・ロッシ、ナインゴラン
FW:イトゥルベ、トッティ、イバルボ
負傷者:DFカスタン(コンディション不良)、MFストロートマン(ヒザ)、FWジェルビーニョ(ハムストリング)
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関してはMFストロートマン、FWジェルビーニョなど長期離脱組が引き続き起用できないが、今季絶望と見られていたDFマイコンが招集メンバー入りを果たした。また、ミッドウィークのトレーニングで別メニュー調整を行っていたDFトロシディスとFWイバルボが間に合わない場合、DFホレバスとFWリャイッチが代役を担うことになるだろう。
★タクティカル・プレビュー
◆ナポリ敗戦の影響は?
▽CLストレートインを懸けた今回のデルビーは、いつも以上に激しい展開が予想される。ただ、前々日に行われた試合でナポリが敗戦したことで、この一戦をドローで終えれば、両者にCL出場権が(片方はプレーオフ)舞い込むことになる。したがって、ラツィオの出方次第ではやや大人しいダービーとなる可能性も出てくるはずだ。
◆狙いはショートカウンター、気がかりは疲労~ラツィオ~
▽自力でのCLストレートインには勝利が絶対条件のラツィオとしては、序盤から前への圧力を強めて攻守に相手を圧倒したい。対戦相手のローマはセリエAで最もポゼッション志向の強いチームであり、前線に長身FWがいないため後方からのショートパスが攻撃の軸となる。前線からの連動したプレスを軸にショートカウンターを狙うラツィオにとって比較的組し易い相手と言えるだろう。
▽序盤からビルドアップに難のある相手センターバックにプレスをかけ、彼らが苦し紛れに出した縦パスをピャニッチやトッティのところで引っ掛けて、相手陣内でのボールロストを狙いたい。そして、奪ったボールをF・アンデルソンとカンドレーバの両ウイングに預けて、彼らの個人技を生かして素早く攻め切るのが理想的な展開だ。また、相手が引いてきた場合は積極的にミドルシュートを放って相手バックラインを上げると共に、こぼれ球への反応が秀逸なクローゼやパローロにセカンドボールを狙わせたい。
▽ラツィオにとって懸念は120分を戦ったコッパ・イタリア決勝から中4日で消耗の激しいデルビーを戦う点だ。とりわけここ数試合、ロングスプリントを繰り返して攻守にハードワークを続けるF・アンデルソンとカンドレーバのコンディションは気がかりだ。試合を通してのペース配分を誤れば、チームのストロングである両翼をもがれることに繋がるため、むやみやたらに前からボールを追い回すことはせず、チーム全体でボールの奪いどころを定めたい。
◆最優先はリスク回避、プランBの用意も~ローマ~
▽引き分けでも問題ないローマとしては、前半は無失点を最優先に戦いながら相手の運動量が落ちる後半に勝負をかけるべきだ。序盤は不用意なボールロストを避けるため、無理なクサビや自陣での持ち上がりは極力控えたい。基本的にはプレス回避のロングボールやタッチライン際に張らせた両ウイングに単騎突破を仕掛けさせ、ボールを失っても即ピンチに繋がらないような戦い方を徹底。そして、相手の疲れが出始めた時間帯からトッティとピャニッチを起点としたいつも通りの仕掛けでゴールをこじ開けていきたい。
▽守備面でのポイントはサイドの守り方だ。言うまでもなくローマにとって最も警戒すべきは卓越したスピードとテクニックを兼ね備えるカンドレーバとF・アンデルソンの両翼だ。加えて、バスタとルリッチの先発が予想されるサイドバックも侮れない存在。ローマとしてはアスリートタイプのウイングのプレスバックと中盤の3センターをうまくスライドさせてサイドバックを献身的にサポートしたい。攻撃面ではアタッキングサードで違いをつくれるトッティとピャニッチを高い位置でプレーさせるため、アンカーのデ・ロッシと右サイドバックのフロレンツィというローマ生え抜きの2選手のビルドアップでの奮闘が不可欠だ。
▽また、シーズン終盤に入って柔軟な采配でしぶとく勝ち点を拾ってきたガルシア監督の采配面にも注目だ。基本的に[4-3-3]のポゼッションスタイルを志向する同監督だが、ここ最近は試合中に中盤フラットの[4-4-2]や[4-3-1-2]の布陣に変更するなど、戦術の幅を広げている。この試合でも逃げ切りの局面でサイドバックにヤンガ=エムビワ、ウイングにホレバスを投入するプラン。トッティの位置にピャニッチを置き、3センターをケイタ、ナインゴラン、デ・ロッシで固めるバランス重視の中盤の構成など、プランBを準備しているはずだ。
▽ラツィオは前節、サンプドリアとの上位対決を制し3位キープに成功。だが、ユベントスのCL決勝進出に伴い、20日に前倒し開催となったコッパ・イタリア決勝では、延長戦の末に1-2の敗戦を喫し、心身ともに疲労を抱えた状態で宿敵との一戦に臨むことになった。
▽一方、下位に沈むウディネーゼを相手に辛くも逆転勝利を収めたローマは2位の座を死守。この貴重な勝利で今回のデルビーを引き分けで終えても、最終節でパレルモに勝利すれば、自力でCLストレートインを決められる有利な立場を得た。加えて、ミッドウィークにコッパ・イタリアを戦ったラツィオと異なり、休養十分で今回のデルビーに臨むことができる。
【4-2-3-1】
▽ラツィオ予想スタメン
GK:マルケッティ
DF:バスタ、デ・フライ、ジェンティレッティ、ルリッチ
MF:パローロ、カタルディ
MF:カンドレーバ、マウリ、フェリペ・アンデルソン
FW:クローゼ
負傷者:DFラドゥ(ふくらはぎ)、デ・フライ(ヒザ)、MFビリア(ヒザ)
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。だが、20日のコッパ・イタリア決勝でふくらはぎを負傷したDFラドゥが招集外となった。また、ヒザに不安を抱えるDFデ・フライ、MFビリアは招集メンバーに入ったが、ベンチスタートとなる可能性もある。メンバー選考に関しては、個々のコンディションや戦術的なアプローチによって、若干のメンバー変更があるはずだ。
◆ローマ◆
【4-3-3】
▽ローマ予想スタメン
GK:デ・サンクティス
DF:フロレンツィ、マノラス、アストーリ、トロシディス
MF:ピャニッチ、デ・ロッシ、ナインゴラン
FW:イトゥルベ、トッティ、イバルボ
負傷者:DFカスタン(コンディション不良)、MFストロートマン(ヒザ)、FWジェルビーニョ(ハムストリング)
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関してはMFストロートマン、FWジェルビーニョなど長期離脱組が引き続き起用できないが、今季絶望と見られていたDFマイコンが招集メンバー入りを果たした。また、ミッドウィークのトレーニングで別メニュー調整を行っていたDFトロシディスとFWイバルボが間に合わない場合、DFホレバスとFWリャイッチが代役を担うことになるだろう。
★タクティカル・プレビュー
◆ナポリ敗戦の影響は?
▽CLストレートインを懸けた今回のデルビーは、いつも以上に激しい展開が予想される。ただ、前々日に行われた試合でナポリが敗戦したことで、この一戦をドローで終えれば、両者にCL出場権が(片方はプレーオフ)舞い込むことになる。したがって、ラツィオの出方次第ではやや大人しいダービーとなる可能性も出てくるはずだ。
◆狙いはショートカウンター、気がかりは疲労~ラツィオ~
▽自力でのCLストレートインには勝利が絶対条件のラツィオとしては、序盤から前への圧力を強めて攻守に相手を圧倒したい。対戦相手のローマはセリエAで最もポゼッション志向の強いチームであり、前線に長身FWがいないため後方からのショートパスが攻撃の軸となる。前線からの連動したプレスを軸にショートカウンターを狙うラツィオにとって比較的組し易い相手と言えるだろう。
▽序盤からビルドアップに難のある相手センターバックにプレスをかけ、彼らが苦し紛れに出した縦パスをピャニッチやトッティのところで引っ掛けて、相手陣内でのボールロストを狙いたい。そして、奪ったボールをF・アンデルソンとカンドレーバの両ウイングに預けて、彼らの個人技を生かして素早く攻め切るのが理想的な展開だ。また、相手が引いてきた場合は積極的にミドルシュートを放って相手バックラインを上げると共に、こぼれ球への反応が秀逸なクローゼやパローロにセカンドボールを狙わせたい。
▽ラツィオにとって懸念は120分を戦ったコッパ・イタリア決勝から中4日で消耗の激しいデルビーを戦う点だ。とりわけここ数試合、ロングスプリントを繰り返して攻守にハードワークを続けるF・アンデルソンとカンドレーバのコンディションは気がかりだ。試合を通してのペース配分を誤れば、チームのストロングである両翼をもがれることに繋がるため、むやみやたらに前からボールを追い回すことはせず、チーム全体でボールの奪いどころを定めたい。
◆最優先はリスク回避、プランBの用意も~ローマ~
▽引き分けでも問題ないローマとしては、前半は無失点を最優先に戦いながら相手の運動量が落ちる後半に勝負をかけるべきだ。序盤は不用意なボールロストを避けるため、無理なクサビや自陣での持ち上がりは極力控えたい。基本的にはプレス回避のロングボールやタッチライン際に張らせた両ウイングに単騎突破を仕掛けさせ、ボールを失っても即ピンチに繋がらないような戦い方を徹底。そして、相手の疲れが出始めた時間帯からトッティとピャニッチを起点としたいつも通りの仕掛けでゴールをこじ開けていきたい。
▽守備面でのポイントはサイドの守り方だ。言うまでもなくローマにとって最も警戒すべきは卓越したスピードとテクニックを兼ね備えるカンドレーバとF・アンデルソンの両翼だ。加えて、バスタとルリッチの先発が予想されるサイドバックも侮れない存在。ローマとしてはアスリートタイプのウイングのプレスバックと中盤の3センターをうまくスライドさせてサイドバックを献身的にサポートしたい。攻撃面ではアタッキングサードで違いをつくれるトッティとピャニッチを高い位置でプレーさせるため、アンカーのデ・ロッシと右サイドバックのフロレンツィというローマ生え抜きの2選手のビルドアップでの奮闘が不可欠だ。
▽また、シーズン終盤に入って柔軟な采配でしぶとく勝ち点を拾ってきたガルシア監督の采配面にも注目だ。基本的に[4-3-3]のポゼッションスタイルを志向する同監督だが、ここ最近は試合中に中盤フラットの[4-4-2]や[4-3-1-2]の布陣に変更するなど、戦術の幅を広げている。この試合でも逃げ切りの局面でサイドバックにヤンガ=エムビワ、ウイングにホレバスを投入するプラン。トッティの位置にピャニッチを置き、3センターをケイタ、ナインゴラン、デ・ロッシで固めるバランス重視の中盤の構成など、プランBを準備しているはずだ。
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