ドルトムントCEOが不調の要因に言及

ドルトムントのハンス=ヨアヒム・ヴァツケCEOとミヒャエル・ツォルクSD(スポーツ・ディレクター)、ユルゲン・クロップ監督の3者が21日に行われたミーティングで前半戦を分析したようだ。その話し合いの内容の一部を、ヴァツケCEOがドイツ『スカイ』で明かしている。

2010年から2シーズン連続でリーグ制覇を果たし、2012-13シーズンと昨シーズンを2位で終えていたドルトムント。今季は第17節ブレーメン戦で敗戦を喫して、早くも10敗目となった。前半戦を終えた時点で、すでにクロップ監督が就任した2008年以降、全シーズンの敗戦数を下回る不名誉な記録となってしまった。

ヴァツケCEOは、分析の結論について次のように説明した。

「我々は負傷者続出の不運に見舞われたが、そのほかでもすべて正しい決断を選択したわけではない。自動的に正しい道に戻ることはないだろう。機能するための条件は、我々のルーツに戻ることができることであって、プレーヤーたちの非常なほどのフィットネスと、我々が数年間見せてきた成功に導いたサッカーを実行するための心構えが必要なんだ」

ドルトムントのサッカーは、完璧なコンディションを要すると主張するヴァツケCEO。不調の要因については「一つの正解はない」と語りつつ、プレシーズンに問題があったと指摘している。

「我々はチームの半分と安定した準備ができず、チームを我々が通常プレーするサッカーを見せられる状態に仕向けることができなかった。ヨーロッパで人気を集めた我々のプレースタイルだ。そのためには極端なフィットネスを前提とするが、それがなかった。我々の歴史では最も層が厚いチームでも不十分だったということだ」

「チャンピオンズリーグ(CL)やブンデスリーガでも一時的には素晴らしいパフォーマンスを出すことがあったが、選手がそのレベルを4カ月間維持することは不可能だった。そのための条件を満たしていなかったからだ」

一方、クロップ監督の手腕には疑問を感じていないようだ。ヴァツケCEOは指揮官に対し、揺るぎない信頼を寄せている。

「彼はベストに入る監督だ。疑問の余地はまったくない。ユルゲンは完全に集中している。ここでのストーリーを150%支持している」

来季ヨーロッパリーグ(EL)出場権を獲得できる6位との勝ち点差は12ポイントとそれほど開いていないが、同CEOは今季の目標は「あくまで降格を回避することのみ」と語っている。ELやCLに出場しない1年を過ごすことになっても、「負債を抱えることはない」と強調した。
提供:goal.com